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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」

[第21楽章:2002年3月]




きれいな戦争という汚い嘘
(ル・モンド・ディプロマティーク 2002年3月号)

過去の核実験で米国民1万5000人が死亡 米紙報道
1日は、太平洋ビキニ環礁での米国の水爆実験(54年)で第5福竜丸が死の灰(放射性降下物)を浴びた「ビキニデー」。地上核実験の死の灰で米国内だけで1万5000人以上ががんで死亡したと、28日付米紙USAトゥデーが伝えた。米疾病対策センター(CDC)と国立がん研究所(NCI)による未公開の研究結果としている。
研究によると、従来知られていたよりもはるかに大量の死の灰が、旧ソ連や米英の核実験場から届いていた。このため、米ソの核実験が本格化した51年以降、米国に住んだ人は全員が死の灰の影響を受け、がんによる死者が少なくとも1万5000人増えた。さらに2万人以上が死には至らなかったものの、がんにかかったと分析している。
増えたがん死のおよそ4分の3は死の灰による外部被ばくで、残りは死の灰を吸い込んだり、汚染されたものを飲食したりして起きる内部被ばく。地上での核実験は63年以降禁止され、死の灰による健康影響は次第に小さくなっているという。
米国内では、ネバダでの核実験による健康被害に対して補償を求める訴訟などが起きている。研究はそうした動きに対応したものだ。昨年夏にまとまったが、「厚生省内部での再検討と同時多発テロの影響」で公表が遅れているという。(朝日新聞 2002/03/01)

米政権が証拠集め フセイン大統領の“戦争犯罪”について
イスラエル紙「ハアレツ」のインターネット版が1日付で報じたところによると、米国のブッシュ政権は、イラクのフセイン大統領が犯した「戦争犯罪」について、証拠を集めていることを明らかにした。(毎日新聞 2002/03/01)

米民主党、対テロ戦争を初めて公然批判
【ワシントン1日=永田和男】米民主党のトーマス・ダシュル上院院内総務は28日の会見で、ブッシュ政権による対テロ戦争について、「成功がけん伝されているが、長い目で見れば成功は疑わしい」と指摘、初めて公然と批判した。他の民主党指導者からも同日、「戦争勝利には超党派の協力が欠かせないのに政権から議会に相談がない」(リチャード・ゲッパート下院院内総務)、「ホワイトハウスにはおごりが見られる」(ジョゼフ・バイデン上院外交委員長)などと一斉に批判が噴出した。「ブッシュ大統領に対テロ戦争では協力し、内政面で批判を強める」というこれまでの中間選挙向け戦術を、民主党が転換させ出した動きといえる。
これに対し共和党側は同日、「戦争の最中に大統領を批判するようなことがなぜできるのか」(トレント・ロット上院院内総務)「胸がむかつく」(トム・ディレイ下院院内幹事)などと一斉に反発した。
民主党が、これまで“禁じ手”だった大統領の戦争遂行を批判材料に使うことに踏み切った背景には、今秋の中間選挙を前にして、景気が底を打ったとの見方が広がるなど、共和党有利の状況が変わりそうもないとの判断があると見られる。
ロバート・バード上院歳出委員長(民主)は27日の公聴会でポール・ウォルフォウィッツ国防副長官に対し、戦争がフィリピンからグルジアなどへ拡大しつつあることについて、「我々は戦争を始めるのは得意だが、出口を探すのは苦手のようだ」などと詰問。国防総省が要求する3790億ドルの超大型来年度予算も簡単には通さない構えを示した。(読売新聞 2002/03/01)

Venice, Florida, flight school linked to CIA
(ONLINE JOURNAL 2002/03/02)

ケシ栽培再び増加、国内混乱の懸念要因と警告 アフガン
国連関連機関の国際麻薬統制委員会(INCB)は2日までに、2001年の年次報告書を発表、暫定政権発足で国家再建に務めるアフガニスタンでアヘンの材料となるケシ栽培が急増する気配を示し、対抗措置を取らなければ世界最大のアヘン生産国に逆戻りする恐れがあると警告した。
これによると、イスラム原理主義勢力タリバーンが2000年7月に命令したケシ栽培禁止や天候不順の影響でアフガニスタン国内のケシ収穫量は昨年、前年比で10分の1程度に激減。昨年12月に発足したアフガン暫定政権のカルザイ議長(首相)も栽培禁止を打ち出している。
しかし、この裏で、昨秋以降、栽培再開が目立ち始め、アヘンをもとにして製造するヘロインが隣国イラン、パキスタン経由で密輸される例が増えているという。アフガニスタンでは暫定政権誕生後も地方の軍閥が勢力を競い合っており、活動資金や武器調達の財源としてケシ栽培を促しているとの見方も出ている。
INCBなどの調べによると、アフガニスタンは2000年、世界に出回るアヘン製造の約7割を占める世界最大の生産国となっており、欧州に密輸されるヘロインの最大9割までの供給国ともなっている。
INCBは、ケシ栽培問題に国際的に取り組まなければ、アフガニスタンの農業、国家再建、資金洗浄問題の解決に糸口が見つからず、情勢の不安定化を加速するだけだと訴えている。(CNN 2002/03/02)

イスラエル軍、難民キャンプに連日侵攻 5人死亡
エルサレム(CNN)イスラエル軍などは1日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニンとナブルス近郊バラタにある難民キャンプに侵攻、抵抗するパレスチナ側と銃撃戦が起き、10歳の少女を含むパレスチナ人5人が死亡した、と発表した。パレスチナ赤新月社によると、バラタで46人、ジェニンで45人の負傷者が出た。
パレスチナ、イスラエル間の武力衝突が激化したここ17カ月間で、イスラエル軍が難民キャンプで軍事作戦を展開するのは初めて。両キャンプへの侵攻は28日に続くもので、テロ攻撃を仕掛けるパレスチナ過激派の摘発作戦の一環と説明している。
射殺された10歳の少女は、自宅の窓付近に立っていたところを発砲された、という。(CNN 2002/03/02)

少女ら7人死亡 イスラエル軍 自治区に侵攻
【エルサレム1日=川上泰徳】イスラエル軍によるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニンとナブルスの、それぞれのパレスチナ難民キャンプへの侵攻は1日も続き、パレスチナ人武装勢力は激しく抵抗。8歳の少女らパレスチナ人7人が銃撃などで死亡した。自治政府筋は28日未明の侵攻開始から20人が死んだとしている。
イスラエル放送によると、軍は難民キャンプを戦車で包囲し、家ごとにしらみつぶしに捜索し、過激派逮捕や武器の押収をしている。(朝日新聞 2002/03/02)

イスラエル 難民キャンプ攻撃を激化 パレスチナ側 死者は20人に
【カイロ1日島田佳幸】イスラエル軍は1日早朝、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニンの難民キャンプに戦車など大規模な部隊を侵攻させ、銃撃戦などでパレスチナ側に新たに少なくとも6人の死者、30人以上の負傷者が出ている。
軍は前日に侵攻したナブルス郊外のバラタ難民キャンプも占拠し、その戦闘ではパレスチナ人13人、イスラエル兵1人が死亡、150人以上が負傷。さらに1日、ガザでは、軍の銃撃で7歳の男児が死亡した。
バラタキャンプでの軍事行動を受け、アナン国連事務総長は即時撤退を求め、米国も自制を呼び掛けたが、イスラエルは「テロの基盤を破壊する」として、難民キャンプ攻撃を逆に拡大した。
サウジアラビアによる新たな中東和平提案を軸に欧米も含めた国際的な外交努力が活発化している中でのイスラエルの行動で、アラファト・パレスチナ自治政府議長は「混とんが中東全体をのみ込む前に、世界が速やかな行動をとるよう呼び掛ける。これは、新たなパレスチナ民衆への虐殺だ」と怒りを表明した。(東京新聞 2002/03/02)

影の地下政府:核テロ攻撃に備え発足 米大統領認める
【ワシントン佐藤千矢子】米国のブッシュ政権が、核によるテロ攻撃に備えて、首都ワシントンから離れた東海岸の地下壕に政府高官約100人を交代制で勤務させる「影の地下政府」を極秘に発足させ、運営を続けていることが1日、明らかになった。同日付ワシントン・ポスト紙が報じたのを複数の政府筋が確認し、大統領も「我々は政府の継続性を真剣に考えている」と事実上、認める発言をした。
同地下政府は「シャドー・ガバメント」(影の政府)と呼ばれる。旧ソ連による核攻撃の脅威があった冷戦時代にも同様の計画があったが、実施されたのは初めて。今回は、テロ組織アルカイダが持ち運び可能な核兵器を入手し核攻撃を行う場合を想定している。
全省庁から計75〜150人の政府当局者が選ばれ、山腹にある2カ所の地下壕のような場所に発電機、電話、パソコンなどを持ち込んで、90日交代で24時間態勢で寝泊まりしながら業務を行っている。当局者らは口外を禁じられ、家族や友人らはフリーダイヤルや切り替え電話で連絡を取るシステムになっている。
アルカイダが核兵器を入手したことを示す確かな情報はないものの、側近によれば大統領はその事態を心配しているという。地下政府は、緊急時の米国民の食料、飲料水を備蓄・供給するほか、交通、エネルギー、通信の維持などを担当する。最悪のケースとしては、ワシントンが核攻撃を受けて壊滅し、政府機能がまひした後、チェイニー副大統領が地下政府を運営するというシナリオが想定されているという。(毎日新聞 2002/03/02)

「影の米政府」活動中 地下施設に高官100人 米紙報道
【ワシントン1日=三浦俊章】米ブッシュ政権は、テロリストが核攻撃をしかけても連邦政府の機能が維持できるように、政府高官約100人からなる「影の政府(シャドーガバメント)」を、秘密の地下施設で運用している、と1日付のワシントン・ポスト紙が報じた。「影の政府」は50年代のアイゼンハワー政権がソ連の核攻撃に備えて計画を策定していたが、実際に運用されるのは今回が初めてだという。
米国がテロの第2撃として恐れているのは、核兵器が使用される可能性だ。テロ組織アルカイダが核を持っている、という証拠は現時点ではないが、何らかの形で小型の核兵器を入手し、ワシントンを攻撃したら、連邦政府の機能が止まる危険性があるからだ。ポスト紙によると、影の政府の機能は、食糧や水の供給を確保し、交通、エネルギー、通信のネットワークを維持することにある。その後、行政府の肩代わりをする。
昨年9月11日の同時多発テロ事件の発生から数時間後に、政府高官が軍のヘリコプターで、東海岸の2カ所に移動。規模は、テロに対する警戒度によって変わるが、70人から150人で90日ごとに交代。行く先を口外することも許されず、「出張」中ということになっている。
秘密拠点には、食糧、水、医薬品がそろい、自家発電も可能。ただし、コンピューターが古過ぎて、政府のデータベースにつながらないといった問題も出ているという。(中日新聞 2002/03/02)

ref. Shadow Government Is at Work in Secret
Washington Post 2002/03/01)

米軍、アフガンで「熱圧爆弾」を初使用
【ワシントン=秋田浩之】米軍が1日から開始したアフガニスタン東部パクティア州の州都ガルデス近郊への空爆で、新型の特殊兵器である「サーモバリック(熱圧爆弾)」を初めて使用したことが明らかになった。ロイター通信などが米軍関係者の話として伝えたもので、すでに2発を投下した。
熱圧爆弾は起爆すると爆薬が拡散し、高熱の熱風と強い衝撃波を生み出す。洞くつや地下施設に潜む敵は高熱と激しい衝撃にさらされるうえ、内部の酸素が奪われて窒息死する可能性が高いという。
アフガンでのテロ戦争に突入して以来、米軍は洞くつを拠点とするアルカイダに打撃を与えようと、新型の熱圧爆弾の開発に着手、昨年12月下旬に実験に成功した。極めて殺傷力が高いことから、今回の投下でも大勢の死傷者が出たとの見方がある。(日本経済新聞 2002/03/03)

An Enigma: Vast Israeli Spy Network Dismantled in the US
(Le Monde 2002/03/05)

ref. THE TEXAS PART OF THE ISRAELI SPY RING
(Intelligence Online)

「歴史に無知」と米批判 イラク副首相が仏紙に
【パリ4日共同】イラクのアジズ副首相は4日付のフランス紙フィガロのインタビューで、ブッシュ米大統領の「悪の枢軸」発言に対して「歴史的無知の証明」とあらためて反発し、「米軍がイラクを攻撃すれば、すべての村がベトナム戦争と同様の抵抗をするだろう」と警告した。
副首相は「悪の枢軸」について「第2次大戦で3国同盟を結んだ日本、ドイツ、イタリアを指す『枢軸』の用語を持ち出すこと自体、いかに米国が歴史に無知で頭が悪いかを示している」と指摘。
アフガニスタンに続きイラクが米国の軍事目標になるとの見通しに対しては「ハリウッド映画としては面白いシナリオだ」と述べた上で、「イラクには『北部同盟』も『南部同盟』も存在しない」として、国を挙げた抗戦の意向を示した。
ウサマ・ビンラディン氏とイラク政権のつながりについては「知らない人物のことを論評しようがない」と答え、無関係であることを強調した。(共同通信 2002/03/05)

イスラエル軍 無差別攻撃の様相
活動家の妻子や救急活動の医師 民間人12人死亡
【エルサレム4日=小森保良】イスラエル軍は4日、ヨルダン川西岸やガザのパレスチナ自治区各地への攻撃を激化させ、パレスチナ人15人が死亡した。うち12人は難民キャンプの女性やイスラム過激派活動家の妻子、救急活動をしていた医師ら民間人だ。イスラエルのシャロン首相は同日午前、国会で「テロリスト」掃討のため、難民キャンプへの攻撃を継続すると言明したが、無差別攻撃の様相が際立ってきている。
ラマラでは同日、同軍の戦車が車2台を砲撃、2台とも大破し、乗っていた8歳の子供と母親ら合わせて6人が死亡した。母親はイスラム過激派ハマスの活動家の妻。活動家本人は乗っていなかった。イスラエル軍は過激派が乗った別の車を狙った誤射であるとし、謝罪の意を表したが、シャロン首相は同日、記者団に対し、攻撃を手控える姿勢を示さなかった。
ヨルダン川西岸ジェニンの難民キャンプでも戦車や武装ヘリコプターによる攻撃で、女性2人を含む住民4人が死亡、10人以上が負傷。死者の1人は赤新月社の救急医療の責任医師で、救急車がイスラエル軍戦車の砲撃を受けた。隊員4人も負傷。救助に駆け付けた別の救急車も銃撃を受け、隊員2人が負傷した。
ガザ地区南部ラファの難民キャンプでは戦車やブルドーザーで侵攻した同軍が家屋を破壊、これを阻止しようとしたパレスチナ側と銃撃になり、住民ら3人が死亡した。自治政府筋によると、死亡した1人は銃撃戦の現場から自分の子供を避難させようとしていた途中で撃たれたという。
自治政府スポークスマンは同日、「シャロン政権の軍事作戦激化の決定で自治区の治安は大混乱に陥っている」との非難声明を出した。(朝日新聞 2002/03/05)

米行政管理予算局、電子政府戦略を発表(japan.internet.com 2002/03/16)

往くべきは平和の道 有事法制に反対する意見書(自由法曹団 2002/03/06)

「本当の悪の枢軸は日・米・イスラエル」 北朝鮮紙が批判
【北京5日共同】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の内閣などの機関紙「民主朝鮮」(2月28日付)は、ブッシュ米大統領がイラク、イラン、北朝鮮を「悪の枢軸」と決め付けたことを非難し、「本当の悪の枢軸は米国、イスラエル、日本である」と主張した。
同紙論評は、米国はアフガニスタンでの戦争が終わろうとしており、反テロ戦争を拡大する名目がなくなったため「悪の枢軸」の主張を行っていると批判。また、イスラエルのパレスチナに対する攻撃を非難し、日本についても、米国を背に軍国主義海外侵略の道を歩んでいると非難した。
論評は「米国、イスラエル、日本の侵略と戦争策動のために、世界は今日のように騒がしく複雑で、いつ戦争が起こるか分からない危険な事態がなくならない」と主張した。(中日新聞 2002/03/06)

「アフガンへ毒入り食料を供給せよ」ワシントンポストがしり込みした暴露記事
(MSNジャーナル 2002/03/08)
ref.
Poisonal Foul Why did the Washington Post go soft on the Pentagon?
(MSN 2002/03/05)

イスラエル軍 広域攻撃を強化 パレスチナ 国連職員犠牲に
【エルサレム海保真人】イスラエル軍は7日夜から8日未明にかけて、ヨルダン川西岸とガザのパレスチナ自治区に対する広域攻撃を強めた。西岸トゥルカルム周辺ではパレスチナ人国連職員がイスラエル兵に射殺され、一昨年9月末の衝突発生以来、国連職員としては初の犠牲者となった。米国は仲介役としてジニ特使の再派遣を決めたが、一帯は危機的状況に包まれている。
イスラエル軍はトゥルカルムとその近郊の難民キャンプを事実上占拠したほか、西岸ヘブロンとベツレヘム、さらにガザのパレスチナ治安当局施設などに対し、激しい空爆を加えた。ガザ北部ではパレスチナ人3人が死亡し、南部では治安当局の高官も射殺された。
また、トゥルカルム周辺では7日だけで少なくとも13人のパレスチナ人が銃撃戦などで死亡した。うち2人は救急車に乗っていた国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の職員とパレスチナ赤新月社の職員。度重なる誤射に対し、改めて国際社会の批判が予想される。
一方、ガザのユダヤ人入植地アツモナでは7日深夜、武装したパレスチナ人が敷地内に侵入、銃を乱射し、少なくともイスラエル人3人が死亡、15人が負傷した。パレスチナ人も射殺された。報復の応酬は制御不能の事態に陥っている。(毎日新聞 2002/03/08)

アフガン経由パイプライン構想
カルザイ議長、首脳外交 トルクメンを訪問

アフガニスタン暫定行政機構のカルザイ議長は7日、トルクメニスタンの首都アシガバートでニヤゾフ大統領と会談し、トルクメンの天然ガスをアフガン経由で輸出するパイプライン建設構想を推進することで合意した。
インタファクス通信によると、ニヤゾフ大統領は会談後、トルクメンはアフガン経由のパイプラインを通じて最大で年間1000億立方メートルの天然ガスを輸出できると指摘。「近くトルクメン、アフガン、パキスタンの三カ国代表が集まり、詳細にこの事業を検討する」と表明した。
アフガン経由のパイプラインは、トルクメンの西部ドブレタバード・ガス田とパキスタンのムルタンを結ぶ約1500キロの幹線パイプライン。総工費は約20億ドル(約2600億円)とされる。多額の通過料がアフガン政府の国庫に入るうえ、建設工事による経済波及効果も大きい。
実はこのパイプライン構想は1990年代半ば、米エネルギー企業ユノカルが主導した経緯がある。98年の米大使館連続爆破事件にイスラム過激派指導者ウサマ・ビンラディン氏が関与した疑いが発覚、構想は頓挫していたが、アフガンのタリバン政権崩壊で、再び浮上した。
今回も米国が建設推進に参画するのは確実で、米国務省はすでに「米企業も構想の復活に関心を寄せるだろう」と支持を表明している。
ただ、具体化の前途は多難だ。中央アジアに詳しいカーネギー財団モスクワ研究所のA・マラシェンコ研究員は「ルートをインドまで延長する必要がある」と指摘する。パキスタンで有望なガス田が発見され、一定の輸出量を確保するにはインドへの天然ガス供給が欠かせないとの考えだ。(モスクワ=石川陽平)(日本経済新聞 2002/03/08)

アフガン:出血熱とみられる症状で40人死亡 WHO明かす
カブールの世界保健機関(WHO)の報道官は8日記者会見し、アフガニスタン中部ゴール州の12の村で、これまでに計40人がアフリカなどで流行している出血熱とみられる症状で死亡したことを明らかにした。
報道官によると、同州に滞在するフランスの非政府組織(NGO)の報告で判明したという。
同州などでは冬の間、家畜を家の中で飼う習慣があり、動物から感染した可能性が高いという。
死者が出た村々は現在雪に閉ざされ陸路で接近できないことから、WHOは早急にヘリコプターで現地に医師団を派遣、治療などの救援活動を行うとともに、患者の血液を採取して原因究明を進める。(カブール共同) (毎日新聞 2002/03/09)

米核使用計画:イラク、北朝鮮など7カ国対象 米紙報道
9日付の米紙ロサンゼルス・タイムズは、ブッシュ政権が国防総省に対し、イラク、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)など少なくとも7カ国を対象に、非常時の場合の核兵器の使用計画策定と、より小型の核兵器を開発するよう命じていたと報じた。
同紙が、入手した国防総省の機密文書を基に伝えた。
それによると、同政権が核兵器使用の対象に挙げたのはこのほかに中国とロシア、イラン、リビア、シリア。
文書は、核の使用が想定されるケースとして(1)非核兵器による攻撃をしのげる目標(2)核や生物・化学兵器による攻撃への報復(3)予想を超える軍事上の展開―の3種類を明記した。
国防総省の報道官は同紙が入手した文書が機密扱いになっていることを理由にコメントを拒否している。
同紙の報道が事実ならば、ブッシュ大統領が「悪の枢軸」と名指ししたイラン、イラク、北朝鮮ばかりか、関係改善が進んでいる中国やロシアなどからも反発を招くのは必至だ。
機密文書によると、アラブとイスラエルの衝突や、中国と台湾の戦争、北朝鮮による韓国への武力行使がそれぞれ起きた場合にも核兵器の使用が想定されており、戦場の状況に応じて使える小型核兵器の開発を国防総省は指示されている。
機密文書はラムズフェルド国防長官が署名し、戦略軍が核戦争計画の準備のために活用。また議会には今年1月8日に提出された。(ロサンゼルス共同)(毎日新聞 2002/03/09)

アメリカ核兵器使用プランの検討を開始
→原文はこちら(Los Angeles Times 2001/03/09)
→訳文は
こちら(加藤哲郎のネチズン・カレッジ)

ref. Nuclear Posture Review [Excerpts]

Zionist military historian calls for genocide against Palestinians
(ummahnews 2002/03/10)

要請ない国に米軍派遣も 反テロ戦争で新戦略
【ニューヨーク10日共同】10日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、ブッシュ米政権はテロ組織アルカイダの態勢立て直しを阻止するため、アルカイダの組織が存在する国にはその国から要請がなくても米軍を派遣し軍事行動をとる可能性がある、と報じた。
同紙によると、ブッシュ大統領はテロから半年目の11日に演説、反テロ戦略を強化する意思を表明する。同紙は、大統領の演説はこうした国への米軍派遣について明確に言及しないものの、この可能性を示唆するものになる、との見方を報じた。米国はテロ組織掃討のために、フィリピン、イエメン、グルジア各政府の同意を得た上で、米兵の派遣を決定した。(共同通信 2002/03/10)

生物化学兵器対策で先制核も、米核戦略見直し 米紙報道
【ワシントン10日=杉本宏】10日付のニューヨーク・タイムズは、国防総省が機密文書「核戦略の見直し計画」(NPR)の中で、生物化学兵器の貯蔵施設を標的にした核攻撃シナリオを策定するよう求めていると報じた。同計画をめぐる9日付ロサンゼルス・タイムズは、ブッシュ政権がロシアや中国、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、イラクなど少なくとも7カ国を核攻撃対象にしたシナリオ策定の検討を軍部に指示したと報道。これらの報道などと総合すると、イラクなど「ならずもの国家」の同兵器の脅威に対し、先制核攻撃も辞さないブッシュ政権の姿勢が浮かび上がる。
報道をめぐり、イランのラフサンジャニ前大統領やロシア議会有力者が米国を批判するなど国際的な波紋も広がった。
56ページの機密文書を入手したとするニューヨーク・タイムズによると、同文書はイラクや北朝鮮など5カ国について、(1)テロ支援国(2)大量破壊兵器開発の活発化(3)長年の対米敵対関係という特徴を指摘。その上で、大量破壊兵器の中でも生物化学兵器を貯蔵する地下施設への攻撃を想定、小型の戦術核爆弾の開発を提言しているという。
地中深い地下施設の詳細を探知することは容易ではなく、特殊部隊がその任務につくべきだとまで明記しているという。
米国は核不拡散条約(NPT)加盟の非核国に対し、核保有国と結託して対米攻撃を仕かけない限り、核兵器を使用しない方針を掲げている。
だが、文書で名指しされた国は核疑惑が絶えないものの、いずれもNPT加盟国。また、米国は、核使用は「最後の手段」で、核報復を想定していると冷戦時代から強調してきた経緯もある。
今回、先制攻撃のシナリオづくりをここまで明確に打ち出したとすれば、核使用の敷居を相当に低くすることになり、NPTの精神に反する。
米軍備管理協会のキンボール事務局長は「核依存を下げるという政権側の説明とは裏腹 に、核使用の可能性を増大している」と批判する。核問題専門家のアーキン氏は「考えられないことを点描する秘密計画」という論評を10日付のロサンゼルス・タイムズに掲載した。
国防総省は一連の報道について声明を出し、「誤解を招く情報にはコメントしない」としたうえで、同政権は「大量破壊兵器の脅威を抑えるため、以前にも増して広範な選択肢を考案中」と説明している。(朝日新聞 2002/03/10)

米空爆で民間人23人死亡、半数が女性・子供 アフガン
アフガニスタンからの報道によると、同国東部パクティカ州バルマル地区のイスラム霊廟で7日、米軍機による空爆で民間人23人が死亡した。
このうち半数以上が女性や子どもだったと見られる。
アフガン・イスラム通信(AIP)によると、犠牲者は、テロ組織アルカイダとの関係を疑われて米軍に逮捕されたアフガン人の家族や友人。釈放を祈願していたという。(朝日新聞 2002/03/10)

So where is the plane?(WorldNetDaily 2002/03/11)

韓国・イラン 米国を批判
【ソウル10日=箱田哲也】ブッシュ米政権が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)などを対象に核攻撃のシナリオ策定を指示したとの米紙報道に対し、韓国の与党新千年民主党と野党ハンナラ党のスポークスマンは10日、「韓(朝鮮)半島だけでなく、いずれの国に対する核兵器使用にも反対する」などと批判する声明を出した。
【テヘラン10日=平田篤央】イランのラフサンジャニ前大統領は10日、米紙報道について、「他国を脅迫によって従わせようとする政策を続けていることを証明した」と米国を批判した。(朝日新聞 2002/03/11)

同時テロ半年:消防士救出活動生々しく 米TVがビル内初公開
「もう1機来たぞ、全員ロビーに残れ」―。米CBSテレビは10日夜、米中枢同時テロから半年を迎える特別番組「9/11」で、崩壊直前の世界貿易センタービル内部の映像を初公開、後に死亡した消防士らが懸命に救出活動に当たる生々しい映像が全米に流された。
番組はニューヨーク出身の米俳優ロバート・デニーロさんが司会を担当。消防隊員のドキュメンタリー制作のため偶然近くにいたフランス人兄弟の映像作家が隊員に同行して北棟内部に入り、撮影した45分間の映像が中心。
映像は1機目が同ビル北棟に突入した場面からスタート。カメラとともに現場に駆け付けると、続々と集まった消防隊員らが既にガラスが割れている北棟ロビーで緊張して指令を待つ。爆音と同時に南棟に2機目が突入し、救助活動に入った消防士を慌てて引き戻す無線の緊迫した声も。
爆発音が何度も聞かれ、粉じんが舞う。逃げ惑う人を前に「全員を外に出せ。出口はどっちだ」というどなり声。南棟崩壊時には人々の叫び声が響き、その後は視界がほとんどふさがれてしまった。
映像には犠牲になった消防士約90人が映っており、これまで公開が控えられてきた。今回の公開にも一部遺族から、「時期尚早」と延期を求める声が出ていた。(ニューヨーク共同)(毎日新聞 2002/03/11)

イラン大統領、「悪の枢軸」発言を非難
ウィーン(AP)イランのハタミ大統領は11日、訪問先のオーストリアでクレスティル・オーストリア大統領と会談した後、ブッシュ大統領の「悪の枢軸」発言について、「このような発言をする国こそが、戦争を望んでいる勢力だ」と非難した。
ハタミ大統領はさらに、「一国が別の国を『悪』呼ばわりするべきでない。戦うべき真の敵は、貧困や不正、テロや暴力だ」と述べた。
クレスティル大統領も、「(悪の枢軸などという)見方には同意できない。オーストリアは同意していないし、欧州連合(EU)も同意していない」とブッシュ発言を批判した。(CNN 2002/03/12)

イスラエル軍 ガザなどに侵攻 パレスチナ人21人が死亡
【エルサレム海保真人】イスラエル軍は11日深夜から12日未明にかけて、パレスチナ自治区に対する侵攻を拡大、ガザとヨルダン川西岸の3つの難民キャンプに戦車部隊などで進撃した。これに抵抗するパレスチナ人武装集団との間で銃撃戦が激化し、少なくとも21人のパレスチナ人が射殺された。
ガザ北部のジャバリヤ難民キャンプではパレスチナ人17人が死亡、50人以上が負傷した。イスラエル軍筋は「地上部隊がテロリストたちを標的に作戦を展開している」と侵攻を正当化した。
同軍はまた、ガザ中部のブレイジ難民キャンプのほか、西岸ベツレヘム近郊のデヘイシェ難民キャンプにも突入、武装集団の各拠点を包囲し、11日だけで約1000人のパレスチナ人が拘束されたとの情報もある。
シャロン・イスラエル首相の侵攻策は、極右政党の政権離脱の動きなど、最近の柔軟策に反発した右派に対する配慮とみられる。
アラファト・パレスチナ自治政府議長は、アラブ側テレビに「これはナチスがユダヤ人に対して行ったことと同じではないか。新たなナチの人種差別ではないか」と怒りをあらわにした。(毎日新聞 2002/03/12)

世界規模でテロ掃討 米大統領が演説
【ワシントン=秋田浩之】ブッシュ米大統領は米同時テロ発生から半年目に当たる11日、ホワイトハウスで開いた追悼式典で演説し、世界規模でテロ掃討作戦を展開していく決意を示した。テロ組織がすでに核兵器や生物・化学兵器を保有しているとしたうえで「同盟国は破壊的なテロの脅威を真剣に受け止めなければならない」と掃討作戦への協力を促した。
追悼式には世界約150カ国の駐米大使や米議会関係者、約300人の事件の遺族らが招かれた。
大統領は日本の米軍支援などにも触れながら、対テロ戦争における各国の協力に謝意を表明。「テロ戦争の第2段階の政策は明確だ。すべての国々がテロリストの寄生を排除するよう促し、必要な支援を提供するつもりだ」と語り、テロ掃討作戦が新たな段階に入ったことを強調した。(日本経済新聞 2002/03/12)

家族失い、村民散り散りに 空爆で消えたコラム村
(共同通信 2002/03/13)

女性、子供ら14人死亡 アフガンでの米空爆で
【ワシントン12日共同】米中央軍司令部は12日、アフガニスタン東部パクティア州で今月6日に米軍の戦闘機が行った車両に対する爆撃で、女性、子どもを含む14人が死亡したと発表した。
中央軍は車両を攻撃した理由について、この車両がウサマ・ビンラディン氏のテロ組織アルカイダのメンバーが使用していたとされる建物から出てきたため、アルカイダと関連があると判断したと説明している。中央軍によると、爆撃が行われたのはパキスタンとの国境に近い同州シンキン郊外。同地区はアルカイダやタリバン勢力が集結していた。死亡したのはほとんどが男性だが、女性と子供も含まれている。(共同通信 2002/03/13)

数百人のアラブ系住民が依然として拘束されている=米人権団体
【マイアミ13日ロイター】米人権問題専門家によると、米国内で拘束されているアラブ人およびアラブ系米国人の数は、対米同時テロ攻撃から半年たった現在でも、依然として数百人にのぼると見られており、このなかには中東での迫害を逃れてきた亡命希望者や、女性、未成年者なども含まれている。
アラブ・アンチ・ディスクリミネーション・コミッティーのフセイン・イビシュ氏は、「どれだけの人数が拘束されているのかはまったく分からないし、これを把握している人はいない。政府が開示しないからだ」と述べた。
昨年12月には、全米市民自由連合をはじめ15の人権団体が、昨年9月11日以来、逮捕または拘束された個人についての基本的な情報の開示を求める訴訟を起こしたが、実際の審理が開始されるまでには、あと1カ月ほどはかかると思われている。
司法省は、拘束者リストの公開や正確な全体数などの公表を拒否している。同省が2月15日に明らかにした最新の数値によれば、移民法違反の疑いで拘束、あるいはテロ行為との関連性の疑いで捜査されているのは327人。(ロイター通信 2002/03/13)

北朝鮮、米核使用計画に対抗へ=朝鮮中央通信社
【ソウル13日ロイター】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、米政府が、北朝鮮など7カ国を対象に緊急時の核兵器使用を想定した計画の策定を命じたとの米紙報道を受けて、この計画に対し、強力な対抗措置をとる方針を示した。北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)は、米国が核兵器で北朝鮮を攻撃すれば、それは「大きな誤り」になるだろう、と指摘。
さらに、「朝鮮民主主義人民共和国は、ブッシュ政権が核攻撃の対象7カ国に朝鮮民主主義人民共和国を含めたことに対し、受動的な傍観者とはならず、強力な対抗措置をとる」と伝えた。(ロイター通信 2002/03/13)

アフガンで食糧援助担当者40人死亡 熱病流行か
アフガニスタン中央部のゴール州で食糧援助に従事している人たち40人が死亡したため、世界保健機関(WHO)は「コンゴ熱」と呼ばれる致死性の熱病が流行している疑いがあるとして、調査を開始した。コンゴ熱は治療可能だが、非常に伝染性が高く、放置すると死亡することが多いという。治療薬を積んだヘリコプターが現地に向かっている。(CNN 2002/03/13)

アブサヤフ掃討で無人偵察機を導入 米比軍事作戦
比ミンダナオ島サンボアンガ――フィリピン南部で比国軍と協力し、イスラム過激派組織アブサヤフの掃討作戦に従事する米軍当局者は12日までに、作戦の成果を挙げるため、アフガニスタン軍事作戦で利用されている無人偵察機を導入したことを明らかにした。
比軍の要望に応じたもので、アブサヤフが誘拐した米人宣教師夫妻らとともに潜伏しているとみられる南部バシラン島などで監視飛行を続行する。無人偵察機はUAVと呼ばれるもので、アフガン戦線に投入されている無人偵察・攻撃機プレデターの旧式機で、サンボアンガを基地に複数利用する。空中のP3オライオン警戒監視機と連携、アブサヤフの位置などを特定する。
米比の作戦は今後、半年間程度、続行され、比軍は数千人参加、米軍は特殊部隊160人を含む計660人が加わる予定。米政府は、アブサヤフは米テロ事件首謀者とするオサマ・ビンラディン氏率いるテロ組織アルカイダから軍事、資金援助を受けていると主張している。(CNN 2002/03/13)

劣化ウラン弾:腎臓に障害 英国王立学士院の研究班が報告書
【ロンドン岸本卓也】米国などが湾岸戦争などで使用した劣化ウラン弾による健康被害を調査していた英国王立学士院の研究班は12日、使用された劣化ウラン弾から出る物質は腎臓に障害を起こすという報告書をまとめた。
報告書によると、使用された劣化ウラン弾から飛び散った物質が空気中から吸入されたり、水などとともに体内に入ると腎臓にたまる。かなりの量が蓄積されると急性の腎臓病を起こすことがわかった。研究班は劣化ウラン弾によって汚染された土壌や水による健康被害は大人よりも子供に危険が大きいと警告した。
王立学士院は昨年5月にも「劣化ウラン弾から出る粉じんは肺がんを起こす恐れがある」という報告書を出している。国連は旧ユーゴスラビア・ボスニア紛争などで米軍などが使用した劣化ウラン弾による土壌調査を進めているが、王立学士院は兵士や住民の定期的な健康診断の必要性を指摘している。(毎日新聞 2002/03/13)

アルカイダ掃討:米がイエメンに軍事顧問団を派遣
米国防総省のクラーク報道官は12日の会見で、イエメンに米中東軍司令部が約20人の軍事顧問団を派遣したことを明らかにした。米政府はフィリピン、グルジアに加え、イエメンにも数百人規模の米軍特殊部隊を派遣し、イエメン軍特殊部隊の訓練などの形で、テロ組織アルカイダの掃討を支援することを決めている。(毎日新聞 2002/03/13)

有事法制、民間人への罰則規定も 防衛庁まとめ
政府が今国会への法案提出を目指す有事法制について、現行法令の見直し検討の中で、民間人への罰則規定が盛り込まれていることがわかった。日本が攻撃されるなどの有事に、自衛隊の作戦行動をいかに円滑に進めるかを検討する作業で、物資の保管命令に従わない民間人に懲役を含む罰則を提示している。検討内容は、防衛庁と各省庁が協議してきたものをまとめた。首相官邸や防衛庁内にも罰則規定に慎重論があり、今後、議論を呼びそうだ。
政府が今国会への法案提出を目指す有事法制について、防衛庁や各省庁所管の現行法令をどう見直すかなどを検討した内容が明らかになった。法案化のもとになるもので、日本が攻撃されるなどの事態を想定し、自衛隊の作戦行動をいかに円滑に進めるかを検討している。自衛隊法で規定された命令に従わなかった民間人への罰則規定や陣地構築のためには保安林でも許可なく伐採を可能とすることなど、具体的に踏み込んだ内容だ。検討内容は、防衛庁と各省庁が協議してきたものを防衛庁がまとめた。今後、官邸での議論を経て法案化される見込みだ。
防衛庁による有事法制の研究は77年から始まり、84年までにその内容が公表されている。防衛庁所管法令に関する問題点を「第1分類」、他省庁所管分を「第2分類」、所管が明確でないものを「第3分類」とした。
今回の検討内容は1、2分類を整理する形で見直したもの。法案化に向けた前段の作業で、日本が攻撃され、自衛隊への「防衛出動」発令を想定し、自衛隊の活動を円滑にするための項目が100以上に及んでいる。
現行の自衛隊法では、防衛庁長官らの要請で、知事が必要な関係者に業務従事命令を出すことができる。今回の検討では、その対象に医師ら医療従事者のほか、土木技術者や空港港湾の運送従事者らを含んでいる。
また、同法の規定では、自衛隊の作戦行動に必要な食料や燃料などの物資を保管するよう業者に命令できる。検討内容には、従わなかった場合、災害救助法に準じて6カ月以下の懲役か30万円以下の罰金を科すようにしている。物資確保に実効性をもたせるための措置のようだ。
戦時には自衛官が弾薬など大量の火薬類を所持したり、輸送車に積み込んだりして民間フェリーに乗船することがあるが、現行では禁止されているため、適用を除外するとしている。
敵の上陸に備え、海岸に船舶から物資を荷揚げする際、海岸法で定められた管理者との協議を免除し、国立公園や保安林に陣地を構築するときは、環境相や知事の許可などを経ないで伐採できるようにするとしている。(朝日新聞 2002/03/14)

米のテロ拘束者で人権侵害 アムネスティが報告書
【ニューヨーク14日共同】人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルは14日、米中枢同時テロに絡んで身柄拘束された米国内の外国人の実態をまとめた包括報告書を発表した。
報告書は本人に拘束理由が告知されず、家族には居場所も知らされないばかりか、弁護士への迅速な接触も事実上制限、中には暴力行為を受けるなどの人権侵害が横行していると厳しく批判。米政府に拘束者の数、国籍に関する情報の開示や国際基準に従った取り扱いを勧告している。
米各地の非政府組織(NGO)と協力、拘束者への聞き取り調査を基に作成されたもので、具体的な実態がこれほど詳細に明らかになったのは初めて。
米政府はテロ後、査証の期限切れなどを理由にアラブ系を中心に約1200人を拘束。報告書によると、このうち約300人が訴追あるいは釈放されずに拘束され続けている。ほとんどは名前や容疑事実も公表されず、家族の面会も多くが拒否されている。また、英語やスペイン語が分からないため、拘束理由すら知らない人も多数いるほか、正当な理由がないまま長期間にわたる拘束を強いられるケースが相次いでいるという。(共同通信 2002/03/15)

入院中も手錠、犬で脅迫 アムネスティが具体例
【ニューヨーク14日共同】「入院中は手錠と足かせで拘束」「囚人服姿で航空機に搭乗」―。「人権大国」を自負する米国で同時テロ後、入国管理法違反で拘束された外国人への人権侵害の具体例を、14日発表のアムネスティ・インターナショナルの報告書から拾った。
エジプト人男性は一時入院した2週間、病室で手錠、足かせでベッドにくくりつけられた。ニュージャージー州の留置場では、麻薬探知犬を拘束者の部屋に入れ、犬を怖がる人にはわざと近づけて脅した。ミシシッピ州の留置場ではパキスタンの学生が殴られ「テロリスト」とののしられた。
今年1月、ニューヨークからネパールに国外退去となった男性は囚人服のまま航空機に乗せられた。
ニューヨークの留置場では、外部への電話連絡は週1回だけ許可された。相手が電話に出ない場合は、さらに1週間待たされるという。法律事務所が既に閉まっている午後5時半以降だけ許可された人もいた。いったん指定した相手の電話番号を変更できず、弁護士への接触をあきらめたケースもあった。
拘束されたパキスタン人男性の妻がニューヨークの留置場に居場所を照会すると、同留置場は「いない」と回答。今年1月、いることが判明、ようやく面会できた。(共同通信 2002/03/15)

対テロ戦争、南米に拡大か 米がコロンビア支援強化
【ワシントン16日共同】マクレラン米大統領副報道官は15日、コロンビアのパストラナ大統領が進めるテロ掃討作戦へ米軍の軍事支援を強化する方針を表明。ブッシュ政権が遂行する「対テロ戦争」の舞台を初めて南米に拡大する動きとして、米議会内では慎重論も出ている。
米国務省によると、米政府は装備提供のほか、米軍が麻薬対策のために訓練した地元部隊を左翼ゲリラ組織コロンビア革命軍(FARC)掃討作戦に参加させる計画。今月中にも軍事支援拡大に必要な関連法の整備を議会に求める方針。
FARCはテロ組織アルカイダとの関連は指摘されていないが、米政府が「テロ組織」に指定しいる。政権内には「米国の裏庭」(国務省筋)であるコロンビアで起きている掃討作戦を本格的に支援し、米軍派遣を唱える積極論も根強い。(共同通信 2002/03/16)

ガザ地区地雷爆発? 子供ら5人死亡
【エルサレム15日=川上泰徳】自治政府筋によると、パレスチナ自治区ガザ中部のアルブレイジュ難民キャンプで15日午後、イスラエル軍が撤退した後にロバの荷車で家に戻ろうとした家族が道路上の爆発物に触れ、母親と10代の娘2人、9歳と8歳の息子2人の家族5人が死亡した。難民キャンプは15日未明までイスラエル軍が占拠していた。自治政府の治安筋は同軍が撤退の時に残していった地雷が爆発したと見ている。(朝日新聞 2002/03/16)

米、新型核開発の必要強調
【ワシントン15日=林路郎】米国防総省により1月に連邦議会へ提出された「核戦力体制見直し報告」(NPR)が、地表を深く貫通する能力を持ち命中精度の高い小型核爆弾の開発と、より柔軟な攻撃計画策定の必要性を唱えていることが15日までに明らかになった。
報告は、世界70か国以上に計1400か所以上の大量破壊兵器関連の地下軍事施設があるとしており、新型核爆弾の開発は、いわゆる「ならず者国家」などからの大量破壊兵器による攻撃を防ぐために、こうした施設の破壊を想定したものだ。
米国のシンクタンク「グローバル・セキュリティー」が報告の機密部分を入手、抜粋をホームページに掲載した。大量破壊兵器を使ったテロなど21世紀型の脅威に対抗できる能力を確立することで、対米攻撃を抑止する新たな核戦略を示すものだ。偶発事態に対処するため、核戦力や攻撃計画を「より柔軟なものとすることが重要だ」とし、「核」の実用性を重視する姿勢を打ち出している。
抜粋では、新型兵器開発の必要性に加え、現有の核弾頭老朽化が進んだと指摘。92年以降行われていない核実験について、「実験なしに核戦力を無期限に維持することは不可能になるかもしれない」と、実験再開の可能性を明記した。
また、米軍が現有する唯一の地下攻撃用核爆弾B―61改良型では「標的への到達は不可能で、新たな能力の開発が至上命題だ」としている。(読売新聞 2002/03/16)

ヨーロッパ独自のGPS計画『ガリレオ』、EUが資金投入を決定
(WIRED NEWS 2002/03/18)

Half brother says bin Laden is alive and well
(CNN 2002/03/18)

米政府、韓国に「イージス・システム」を売却する方針
【ワシントン18日ロイター】米政府は、同国の防衛大手ロッキード・マーティンが製造したハイテク防空システムである「イージス・システム」3基を韓国政府に売却する方針。売却額は推定12億ドル。米国防総省が明らかにしたもの。
同省によると、韓国政府は、複数の航空機を同時に追跡・攻撃できるイージス・システムの導入を求めていた。韓国政府は、購入したイージス・システムを海軍の駆逐艦に搭載する計画。
イージス・システムの売却は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の反発を招くとみられているが、米国防総省当局者は、ロイター通信に対し、北朝鮮のミサイル開発に対する脅威は増しており、イージス・システムは、アジアの同盟国の自衛に役立つ、との認識を示した。(ロイター通信 2002/03/18)

対イラクで米国防副長官『近い将来、軍事行動も』
【ワシントン17日金井辰樹】ウルフォウィッツ米国防副長官は17日、米CNNテレビのインタビューで、大量破壊兵器開発の疑惑があるイラクのフセイン政権に対し、近い将来、軍事行動も含めた何らかの行動に出る必要性を強調した。
副長官は、外交努力による決着が好ましいとしながらも「フセイン大統領は、理にかなった決着に強く抵抗している」と述べ、最終的には軍事行動に突入せざるを得ないとの見方を示唆した。
ウルフォウィッツ副長官はブッシュ政権内で、イラクへの攻撃を主張する勢力の代表的存在。(東京新聞 2002/03/18)

中国、北朝鮮を警戒 CIA長官が脅威を列挙
【ワシントン19日共同】米中央情報局(CIA)のテネット長官は19日、上院軍事委員会の公聴会で、米国の安全保障に対する現在と近い将来の脅威を列挙、中国の軍拡・装備近代化や朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のミサイル開発が米国や日本の安全保障への脅威となる恐れがあると証言した。
長官は2015年までに北朝鮮、イラン、イラクの大陸間弾道ミサイル(ICBM)の脅威に直面する可能性が高いとあらためて指摘したほか、中国や北朝鮮のミサイル関連技術輸出を大量破壊兵器拡散の懸念と結び付けて強調した。
さらに、中国が対テロ戦争での協力で対米政策を軟化させたとしながらも、テロ掃討の日米協力が日本の再軍備につながるとの不信感を日米に対して抱いているとして「中国の基本認識は変わっていない」と警戒をあらわにした。
またウサマ・ビンラディン氏、そのテロ組織アルカイダとイラクのフセイン政権が接触した事実を指摘、「サウジアラビア王族や米国への双方の敵対心から、共同の戦術的(テロ)作戦を起こす可能性がある」と述べてイラクとアルカイダの結び付きに強い懸念を表明。生物・化学兵器の拡散やサイバーテロへの警戒も呼び掛けた。(共同通信 2002/03/19)

ビンラディン氏生存と弟 透析も必要なく「元気」
【ワシントン19日共同】ウサマ・ビンラディン氏の異父弟でサウジアラビア在住の実業家シェイク・アハマド氏(36)は18日放映の米CNNテレビのインタビューで、「ビンラディン氏は元気で生存している」との信頼できる電話連絡が3週間前に母親のもとにあったと述べた。連絡をしてきた人物や詳しい内容については明かしていない。
アハマド氏はまた、ビンラディン氏が米中枢同時テロに関与したとの見方とともに、同氏が人工透析を必要とするまでの腎臓病を患っているとの一部報道を否定した。
ビンラディン氏が「神の次に熱愛する」母親の近況については「兄のことを大変心配し、ニュースにくまなく目を通しており(兄の問題では)今や専門家だ」と話した。
幼いころの兄との思い出については「一緒によくカウボーイや空手の映画を見に行った」と紹介。兄の性格を「とても心が優しい」が、「いったん思い込むと非常に頑固者」と評した。(共同通信 2002/03/20)

「悪の枢軸」に米武器密輸
【ワシントン20日共同】20日付の米紙USAトゥデーは、ブッシュ大統領が「悪の枢軸」と呼ぶイラン、イラク、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の3カ国に、米国の密輸業者らが数百万ドル相当の武器やハイテク機器を違法輸出していると報じた。
同紙が1995年以来起きた40件近い連邦法違反ケースを調査した結果、米国内の密輸業者らがこれら3カ国にF14戦闘機や空対空ミサイル「フェニックス」の部品、集束爆弾に使われる金属ジルコニウムなどを輸出、または輸出しようとしていた。これとは別に旧米軍ヘリコプター34機(計1200万ドル相当)を密輸しようとしたケースもあったという。
同紙によると、こうした武器密輸には国際的な貿易業者や米ビジネスマンのほか、米退役軍人らが関与している。(共同通信 2002/03/20)

有事法制 米軍行動を円滑化
政府は19日、日本が武力攻撃を受けた場合に備える有事法制整備について、米軍の行動を円滑にするための新法案と、安全保障会議の機能を強化する安保会議設置法改正案を新たに今国会に提出する方針を固めた。すでに提出方針が決まっている武力攻撃への基本方針を定める包括法案、自衛隊の行動を円滑化する自衛隊法改正案と合わせ、関連4法案を4月上旬にも提出する。こうした方針を20日の与党緊急事態法制整備協議会に諮り、与党側と調整を進める。
米軍の行動については、日米安全保障条約で日本への武力攻撃の際、自衛隊と共同対処すると定められている。このため米軍にも自衛隊と同等の権限が必要だと判断。武力攻撃時の米軍の移動や陣地構築などで、国内法の規制を受けないようにする規定を創設する。
国防に関する重要事項を審議する安保会議の機能強化については、専門的な立場から同会議を補佐する組織を新設。この新組織の助言を受け、安保会議が首相に武力攻撃への対処方針を答申するシステムをつくる。
包括法案は、(1)武力攻撃に対する基本方針の閣議決定(2)首相を長とする対策本部の設置(3)首相の各省庁や地方自治体などに対する権限―などを規定。自衛隊法改正案では、防衛出動待機命令を受けた隊員の武器使用権限の整備や、同法による食糧や燃料などの保管命令に従わない場合の罰則規定の追加を検討している。(東京新聞 2002/03/20)

PLO主流派の武装部門をテロ組織に指定 米政府
ワシントン――米政府高官は22日までに、パレスチナ自治政府のアラファト議長率いるパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハの武装部門「アルアクサー殉教軍団」を、米国が指定するテロ組織リストに追加したことを明らかにした。これにより、米政府は今後、同軍団の資金根絶を図るとともに、金融機関が取引を交わすことなどを禁止できる。
テロ組織と宣言することで、米国が武装過激派組織の取り締まりに消極的とみなすアラファト議長に、組織解体の圧力を掛けることも狙いの一つとみられる。また、軍団の武力行為にイスラエル軍が報復することを正当化する根拠ともなる。パウエル国務長官は20日、追加指定の措置を連邦議会に通知した。
エルサレムの中心街で21日発生した自爆テロ事件は、同軍団メンバーによるものとみられる。
軍団は、2000年9月以降に悪化したイスラエル、パレスチナ武力衝突で存在感を強めてきた組織で、武力闘争のみがパレスチナ独立国家の樹立につながると主張。最近は、兵士、住民をイスラエル国内の武装闘争に的を絞り、3月中だけで自爆テロなど6件を仕掛け、38人が死亡している。(CNN 2002/03/22)

US tightens controls on websites(BBC NEWS 2002/03/22)

大量破壊兵器 米こそ廃棄を フセイン大統領
【カイロ21日=村上宏一】イラクのサダム・フセイン大統領は20日、米国に対し「他国に大量破壊兵器を迫る前に自国がまず廃棄をすべきだ」と発言した。大量破壊兵器といえば、ブッシュ米大統領がイラクの製造・保有を指摘し、フセイン体制打倒も必要と、各国を説得するのに使っている材料だ。
イラク国営通信によると、フセイン大統領は、化学・薬学の専門家たちを前に「米国は、ある国々に対し核兵器を使おうとしている。指導者たちには精神鑑定が必要だ」と述べた。イラクやロシアを含む7カ国への核攻撃もあり得るという、最近暴露された米国の計画を揶揄したようだ。(朝日新聞 2002/03/22)

Rumsfeld: Sept. 11 Was 'First Salvo'(CBS NEWS 2002/03/23)

兵役拒む10代の訴え イスラエル、広がる波紋
紛争激化の中、収監覚悟で掲げる「占領反対」
イスラエルの高校生ら10代の間で、兵役義務を拒否する動きが出て半年。賛同者も増え、波紋が広がっている。対パレスチナ紛争が激化するなか、何が若者たちを「拒否」に向かわせるのか。(エルサレム=川上 泰徳)

「だれが加害者で、だれが被害者なのか。彼らは分かっていない」
軍によるパレスチナ占領を批判して昨年9月、高校生62人がシャロン首相らに兵役拒否の手紙を送った時、リブナ教育相はこう指弾した。
拒否の手紙に名を連ねたハガイ・マタル君(18)は「あなたたちこそ、だれが加害者か分かっていない」と反論する。
兵役拒否の賛同者は、現在105人に膨らんでいる。ほとんどが現役の高校生だ。このうちすでに招集通知がきたのは数人ほどだが、ヤイール・ヒイロ君(18)ら2人は兵役を拒否して軍刑務所に収監された。アミル・マレンキ君(18)は裁判闘争を始めた。7月に招集予定のマタル君は、収監を覚悟している。
この間、右派から「裏切り者」と中傷され、普通の市民からも「憶病者」と批判された。和平派とされる左派政党メレツの指導者からは「我々は占領には反対だが、軍はイスラエル社会唯一の共通の基盤だ。それを否定すべきではない」との電話を受けた。
兵役拒否の手紙の賛同者の間でも、考え方に達いがあることが明らかになってきた。
ヒイロ君は、イスラエルがユダヤ人中心の国だからアラブ人への差別や抑圧が生まれるとして、国のあり方に反対する。
一方、マレンキ君は「どんな軍隊であれ拒否する」という平和主義。マタル君は「パレスチナ国家を認め、イスラエル国家との共存の道を探る」という立場だ。
「手紙では、みんなが賛成できる『占領反対』だけを掲げた。その後、グループとしての活動はない。一緒にやろうとすれば、考え方の違いで収拾がつかなくなる」とマタル君は言う。
全体からみれば兵役拒否はまだ少数派だが、彼らを見る社会の目には変化の兆しがある。今年1月末には、軍の予備役の士官たちが「占領は国の治安を危うくする」と軍務拒否の運動を始めた。
あくまで「愛国主義」の立場だが、人々に占領への疑問を突きつけ、高校生の兵役拒否者に追い風となった。

ユダヤ人とアラブ人が平等に暮らす国をつくることだ。
──ヤイール・ヒイロ君

私はユダヤ人が自分たちの国をつくるというシオニズムに強い疑問を持っている。私が支持するのは、ユダヤ人とアラブ人が平等に暮らす1つの国をつくることだ。
私は中学生のころからアラブ人やパレスチナ人と交流する平和団体の活動に参加した。昨年夏、アラブ人の村を助ける交流キャンプでマタル君らと出会い、首相らあてに兵役拒否の手紙を送ることにした。
軍からは昨年12月初めに招集がきた。招集所の受付で兵役拒否を宣言したため、身柄を拘束され、軍の略式裁判で、軍刑務所での28日間の収監命令を言い渡された。
刑務所では主に調理室で皿洗いをさせられた。
その後、出所したが、今年の1月下旬にまた招集がかかった。拒否したので再び収監され、2月末に出所したところだ。いまは、自宅で次の呼び出しを待っている。
軍が私を「不適格者」として兵役から放免するまで拒否と収監を繰り返すしかない。
兵役拒否は、私にとって社会改革を続ける活動の始まりに過ぎないと思っている。

軍良心委員会は武器のない仕事を提案したが、断った。
──アミル・マレンキ君

私は軍は不要だと信じている。すべて平和的に解決されるべきで、パレスチナ問題もそうだ。
軍には、兵役拒否者の言い分を聞く「良心委員会」がある。私は平和主義を主張して、1月に委員会の聴取を受けた。
「町でだれかに襲われたらどうする」と質問されたので、「話し合う。通じなければ逃げる」と答えると、「追いかけてきたら」「君を殺そうとしたら」と次々と質問がきた。私は、「自分の身を守るために必要最小限の力を使う」と答えた。
委員会は私に武器も制服もない軍の仕事を提案したが、私は断った。後日、委員会から兵役免除は認められないとする決定がきた。
2月初めに兵役招集があり、その前日に良心委員会の決定を無効とするよう裁判所に提訴した。
高校2年の時に兵役拒否の意思を両親に伝えた。空軍の少佐だった父には理解できず、初めは家の恥のように無視された。でも、話し合いを重ね、良心委員会では父は自分とは考えが違うが、私が平和主義者であることを証言してくれた。

兵役拒否の手紙

なぜ私たちは兵役を拒否するか(高校生62人の手紙=要約)
私たちはイスラエルで生まれ、育ち、間もなく軍の兵役招集を受ける若者です。私たちはイスラエルの人権侵害に反対します。
土地の強制収用、家屋の破壊、パレスチナ自治区の封鎖、拷問、病院に行くことの妨害など、イスラエルは国際人権法を侵害しています。これは市民の安全確保という国家目標の達成にもなりません。安全はパレスチナ人との公正な和平によってのみ達成されます。
良心に従い、パレスチナ民衆の抑圧にかかわるのを拒否します。

■イスラエルの義務兵役 男は3年間、女は1年9カ月間の兵役がある。通常は高校卒業後、18歳になって招集される。心理検査、健康診断などの準備手続きは高校2年生から始まる。(朝日新聞 2002/03/23)

Britain accused on terror lab claim(Guardian 2002/03/24)

ジャーナリスト:昨年、37人が取材活動を理由に殺害される
ニューヨークに本部を置くジャーナリスト保護委員会(CPJ)は26日、01年に世界各地で取材活動が原因で殺害されたジャーナリストは計37人に上ったと発表した。米英両軍のアフガニスタン攻撃を取材中の記者を含む計9人がアフガンで死亡、前年に比べて全体で13人増加した。
CPJによると、アフガンの場合を除くと、政府汚職などを報道した仕返しとして殺害されたケースが際立っている。コロンビアで3人が死亡。米国、フィリピン、タイなどでそれぞれ2人が殺害された。(ワシントン共同)(毎日新聞 2002/03/26)

劣化ウラン:ユーゴ空爆時の粒子残留 国連環境計画が発表
【ジュネーブ大木俊治】国連環境計画(UNEP)は27日、北大西洋条約機構(NATO)軍による99年のユーゴ空爆で使用された劣化ウラン弾の環境への影響に関する報告書を発表した。調査対象はセルビア、モンテネグロの計6カ所で、昨年発表されたコソボ自治州での調査報告に次ぐ第2弾。今回の調査では初めて大気中にも劣化ウランの粒子が残留していることが確認された。報告は「現時点では汚染度は低レベルで環境や健康への影響はないが、今後の継続的な監視が必要」と結論づけている。
調査はUNEPのほか国際原子力機関(IAEA)の専門家も加わり昨年10―11月に行った。
今回初めて実施した大気中のサンプル調査では6カ所すべてで劣化ウランの残留粒子が確認された。濃度は年間被曝量1マイクロシーベルト以下と低く、健康への大きな被害はないと判断されるが、爆撃後2年たってもなお粒子が大気中に残っていたことはこれまでの常識を覆す結果だ。人や車の通行などによって砂塵が巻き上げられたのが原因とみられ、報告書では着弾地点付近での建設・土砂採取は行わないよう勧告している。
また6カ所中5カ所で広範囲にわたる土壌の放射能汚染を確認した。昨年のコソボでの調査同様、汚染濃度が低いため大きな健康被害はないと結論づけているが、今後は地下水への汚染浸透も考えられるため、着弾地点の封鎖と継続的な監視が必要としている。(毎日新聞 2002/03/27)

有事法案:武力攻撃事態への対処方針 国会承認求めず
政府は26日、有事法制の推進法案(包括法)が定める武力攻撃事態への対処基本方針について、国会承認を義務づけず、国会への報告にとどめることを決めた。政府による武力攻撃事態の認定を国会承認とする案も検討されたが、自衛隊の防衛出動には自衛隊法に基づく国会承認が必要なため、それ以上の国会の関与は必要ないと判断した。
これにより、他国から武力攻撃を受けるか、その恐れのある場合、(1)首相は武力攻撃事態の認定と対処基本方針案を安全保障会議に諮問する(2)安保会議の答申を受けて基本方針を閣議決定する(3)基本方針を国会に報告する(4)基本方針に基づいて対策本部を設置する――という有事対処の流れが固まった。
自衛隊の活動に伴う国会手続きについては、新たな法整備のたびに問題になってきた。国連平和維持活動(PKO)協力法では、国連平和維持軍(PKF)の本体業務については国会承認が必要とされ、日米防衛指針に基づく周辺事態法でも自衛隊の対応措置に関する国会承認が義務づけられた。昨年制定されたテロ対策支援法には事後承認を必要とする規定が盛り込まれている。(毎日新聞 2002/03/27)

防火システム機能せず 貿易センターの崩壊原因に
【ニューヨーク29日共同】米連邦緊急事態管理局(FEMA)は、米中枢同時テロの現場となった世界貿易センタービルの双子の高層ビルの防火システムが全く機能せず、旅客機の激突で上がった炎が原発並みの高温を発生させたことが崩壊原因になったとする報告書をまとめた。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が29日報じた。
ビルは暴風など外部からの衝撃で支柱の一部が破損しても、負荷を他の支柱に分散する構造を持っていた。このため旅客機の激突による衝撃には十分に耐えた。
しかし噴出したジェット燃料が鉄柱に施された防火剤の効果を弱めたうえ、衝撃で飛び散ったがれきなどが、防火用水を供給するパイプを寸断。ビル内に張り巡らされたスプリンクラーなどが作動しなかった可能性が高いという。
報告書はこのため、高層ビルの建築・設計基準の全面的な見直しを検討すべきだと指摘している。
報告書は現場から収集されたデータや延べ100時間に及ぶビデオテープの分析、目撃者との面接などに基づき、FEMAが民間団体と共同でまとめた。4月下旬にも公表されるという。(共同通信 2002/03/29)

イスラエル、パレスチナに対する包括的戦争を宣言
【エルサレム29日ロイター】パレスチナ自治政府の高官は、イスラエルのシャロン首相が、パレスチナに対して包括的戦争を宣言したことを明らかにした。パレスチナ自治政府のエレカト交渉代表が、ロイター通信に明らかにしたもの。
同代表は、イスラエル軍によるアラファト議長事務所の包囲攻撃を止めさせるよう、世界各国に訴えた。
同代表は、「国家テロを行っているイスラエル政府は、包括的な戦争を宣言した。シャロン(イスラエル首相)は、パレスチナ自治政府と和平プロセスを崩壊させるつもりだ」と述べた。(ロイター通信 2002/03/29)

イスラエルの軍事行動は中東和平プロセスへの宣戦布告=エジプト外相
【カイロ29日ロイター】エジプトのマーヘル外相は、イスラエル軍のパレスチナに対する軍事行動は、アラブ連盟が中東和平プロセスを呼びかけたことに対抗する宣戦布告だ、との見方を示した。
同外相は、「(イスラエルの)シャロン首相がやっていることは、ばかげた違法行為であり、アラブ諸国が和平のメッセージを発したことに対し、戦争と侵攻のメッセージで応じるものだ」としたうえで、「シャロン首相は宣戦布告したが、これは勝つことのできない戦争だ。なぜなら人民の意志はイスラエル軍の戦車より強いからだ」と述べた。(ロイター通信 2002/03/29)

イスラエルの人権侵害批判 国連特別報告
【ジュネーブ28日=小林伸雄】国連のイスラエル占領地問題担当のデュガール特別報告者は27日記者会見し、「イスラエルはパレスチナ人の人権を考慮しているようには思えない」とイスラエルを批判した。人権侵害の例として(1)パレスチナは軍事占領下にあり、イスラエル軍がパレスチナ人の移動の自由を制限している(2)パレスチナ自治区の学校はイスラエル軍の検問所や収容所に利用され、子どもの教育に甚大な影響を及ぼしている、などど指摘した。(朝日新聞 2002/03/29)

イスラエルのパレスチナ侵攻、ユネスコが批判
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の松浦晃一郎事務局長は29日、イスラエル軍がパレスチナ自治政府議長府を占拠したことを受け、シャロン・イスラエル首相に対し「持続的な平和は決して武力からは生まれない」として攻撃停止を求める書簡を送った。(パリ共同)(毎日新聞 2002/03/30)

米大統領、イスラエルの軍事行動に「理解」
【ワシントン30日共同】 ブッシュ米大統領は30日、イスラエル軍によるパレスチナ自治政府のアラファト議長監禁など危機が深まるパレスチナ情勢について見解を表明、議長にあらためて自爆テロなどの暴力行為取り締まりを求めるとともにイスラエルの軍事行動に理解を示した。
ブッシュ大統領の見解は国連安全保障理事会が同日未明、米国も賛成して採択した決議案でイスラエルに撤退を要求したのとは裏腹に、イスラエルの軍事行動を事実上黙認する内容。パレスチナ側が反発を強めるのは確実だ。
米大統領自身が中東情勢で見解を表明したのはイスラエル軍がヨルダン川西岸ラマラなどへの攻撃を開始して以来初めて。復活祭の休日で滞在中のテキサス州クロフォードにある私有の牧場で記者団に語った。
ブッシュ大統領は「テロは非難されなければならない。イスラエルは自国民を守る権利がある」と述べ、イスラエル軍のヨルダン川西岸での攻撃に理解を示した。(共同通信 2002/03/30)

アラファト議長「降伏はあり得ない」=米テレビ
【ワシントン30日ロイター】ヨルダン川西岸ラマラの議長府で軟禁状態に置かれているパレスチナ自治政府のアラファト議長が、米フォックステレビのインタビューに応じ、降伏はあり得ないとの考えを示した。
同議長は「殉教者となる道しかない」とした上で、決して降伏することはないだろう、と述べた。
先に米CNNのインタビューに対しては、イスラエル軍の侵攻は占領というテロリズムであると非難。
同時にイスラエル軍はF16戦闘機やロケット弾、砲弾など米国製の武器を用いてパレスチナを攻撃していることを指摘した。
武力衝突を収束することは可能か、との問いに関しては、イスラエルによる占領というテロ行為についても取り上げるべきであるとし、CNNに対し公平さを求めた。(ロイター通信 2002/03/30)

外国人記者の立ち入り禁止・イスラエル軍がラマラ地区を
【エルサレム30日共同】イスラエル軍は30日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラを29日、「軍事立ち入り禁止地域」に指定したことを受けて、ラマラへの外国人記者の立ち入りを禁じた。
軍は29日にラマラにあるロイター通信やパレスチナの報道機関などが入るビルを接収。エルサレムとラマラ南部との間にある軍検問所では30日、兵士がフランスのテレビ局取材班に向けて発砲した。
イスラエルの外国人記者協会は30日、軍に取材妨害をやめるよう要求する声明を出した。(日本経済新聞 2002/03/30)

イスラエル軍、パレスチナ自治区全域占領も視野 さらに2都市に侵攻
【カイロ=松尾博文】イスラエル軍は30日、前日制圧したヨルダン川西岸のラマラに続きベイトジャラやヘブロンにも侵攻を開始した。ラマラでは過激派の一斉捜索を実施、抵抗するパレスチナ人との銃撃戦が断続的に続いている。軍事行動はパレスチナ自治区の他都市へ広がる様相を見せており、イスラエルが自治区全域の再占領を視野に入れ始めたとの観測が強まっている。
パレスチナ自治政府の議長府を制圧したラマラでは、過激派の一斉捜索で30日朝までに145人を拘束した。その中にはパレスチナ解放機構(PLO)の主流派組織ファタハの創設メンバーであるサヘル・ハバシュ氏を含んでいる。
またラマラ近郊のベイトニヤではパレスチナの新世代リーダーとして力を伸ばすラジューブ治安警察長官(ヨルダン川西岸担当)の事務所を10両以上のイスラエル軍戦車が包囲している。
パレスチナ自治政府のシャース国際協力相は30日ヨルダンで、「イスラエル軍が同国に駐在する各国武官に対し、パレスチナ自治区を完全制圧する前に自国民を退避させるよう要請した」と述べた。イスラエル軍参謀総長がパレスチナ全都市を占領する方針を説明したという。(日本経済新聞 2002/03/31)



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