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アメリカとイスラエルのための狂騒組曲
「新世界秩序」[第14楽章:2001年7月-8月]
DARK WINTER: A Bioterrorism Exercise
(BIOHAZARD NEWS 2001/07)
イラン新油田開発に米大手2社が参加検討
日本の石油大手が主導することが決まったイラン南西部のアザデガン油田の開発に、米国石油大手2社が参加を検討していることが9日明らかになった。
イラン、日本の両国政府高官は米企業との協力を歓迎。ブッシュ政権が対イラン経済制裁の緩和を模索するなか、アザデガン油田の開発を通じ、長年敵対してきた米国とイランが再接近する可能性が浮上している。
イラン石油省のカゼムプール・アルダビリ次官は9日、日本人記者団との会見でアザデガン油田開発計画について「(米国の石油大手の)コノコとエクソン・モービルが興味を示している」と語り、数年後に米企業が加わる可能性を指摘した。
同次官は「米国企業と競合する欧州勢は、現在の独占的な地位を失いたくない。日本が主導する開発計画の方が、米国企業にとって参入しやすい」とも語り、日本に優先交渉権を与えた背景に、米企業への配慮があることを示唆した。
日本側も米国企業の参加を示唆。8日にテヘランで油田開発に向けた共同声明に調印した平沼赳夫経済産業相は「日本、欧州、米国がしっかり協力することが基本だ」と語り、イランのザンガネ石油相も同意したことを明らかにした。
日本側は、イランでの油田開発の経験が豊富な欧州の石油大手、ロイヤル・ダッチ・シェルと共同で投資する方針。イラン側は、本格操業まで14年かかるというこの巨大事業に米企業が加わることで、イランの石油開発の国際競争力を高めると同時に、米国との関係改善の動きを加速させたい考えだ。
ハタミ政権が97年に誕生して以来、欧州の石油大手はイランの石油・ガス開発への大型投資を連発している。米国の経済措置に縛られて足踏みする米企業をしり目にイラン市場を独占。先月末には、イタリア政府系のENI(炭化水素公社)がイラン政府との間で南西部の別の油田の開発契約を結んだばかりだ。
米下院外交委員会は先月、期限切れを8月に迎える対イラン・リビア制裁強化法(ILSA)を5年間延長する法案を可決。石油業界と関係が深いブッシュ政権だが、イランとの関係改善に踏み出せないでいる。
ザンガネ石油相は8日の会見で「ILSAはイランに何の影響も与えない。米国企業に対して機能しているだけだ」と述べ、イランへの進出を阻むこの法律が形がい化していることを強調した。(朝日新聞 2001/07/09)ヨルダン川西岸で検問待ち中に出産 赤ちゃん死亡
エルサレム(CNN)ヨルダン川西岸で10日午後、パレスチナ人の妊婦(30)が診療所に行く途中で、イスラエル軍の検問所で1時間待たされ、車内で男の赤ちゃんを出産したが、赤ちゃんはまもなく死亡した。イスラエル側は「そんな事実はない」と否定している。
西岸の村に住むフィリアル・イドリスさんは、陣痛が始まっていたため、夫と義母に伴われて近くの診療所に向かおうとしていた。検問所で1時間待たされる間に出産してしまった。出産後、兵士は通過を許可したが、赤ちゃんは診療所に着く前に気道を詰まらせて窒息死したという。診療所のダラグメ医師が明らかにした。
ダラグメ医師がAP通信に語ったところによると、赤ちゃんは産声を上げたが、手伝っていた義母には気道を確保する方法が分からなかったという。胎盤もへその緒もついたままだった。
パレスチナの赤新月社によると11日にも、西岸自治区ヘブロン南部にあるイスラエル軍検問所の近くで、無断で通過するタクシーを制止しようと軍が発砲。乗っていた女性(38)が頭を撃たれて死亡した。女性はイスラエル領内へ働きに行く途中だったという。(CNN 2001/07/12)
パレスチナ自治政府議長アラファト「イスラエルのやっていることは、パレスチナ住民やイスラム教、キリスト教の聖地への攻撃を続けるという意思表示だ」(アラブ連盟パレスチナ支援委員会の緊急会合で 2001/07/18)
ブッシュ政府,サイバーセキュリティ委員会設置へ
米ブッシュ政府は、国政に重要な役割を果たすコンピュータをいかに守るか、また深刻なサイバー攻撃を受けた時、どのように連邦政府の機能を維持していくかを検討するサイバーセキュリティ委員会の設置準備を進めている。
この計画の概要は現在、政府高官に回覧されている「Infrastructure Protection in the Information Age」(情報化時代におけるインフラ保護)と題された行政命令の最終草案にまとめられている。ブッシュ大統領は2週間以内にこれに署名し、命令を発効する予定。委員会は連邦省庁全般から選ばれる23人のメンバーで構成され、10月1日より活動を開始する。大統領直属となるこの委員会の議長には、米国家安全保障会議のオンラインセキュリティアドバイザーとしてテロや集団犯罪などに取り組んでいるRichard Clarke氏が有力視されている。(ZDNet NEWS 2001/07/19)NMDとTMDを統合 「弾道ミサイル防衛」に 米国防総省
【ワシントン19日共同=上田泉貴】米国防総省弾道ミサイル防衛局のケイディシュ局長は19日、これまで「米本土ミサイル防衛(NMD)」と「戦域ミサイル防衛(TMD)」とに区別してきたミサイル防衛構想を大きく転換、今後は統合した「弾道ミサイル防衛(BMD)」として研究開発、実験を推進する考えを初めて表明した。下院軍事委員会の同防衛構想関連予算案審議の公聴会で証言した。
証言は日米の共同技術研究が進むTMDとNMDの一体化を進める米政府の姿勢を公式に宣言。「米戦略に組み込まれない」(防衛庁幹部)としている日本政府は今後、集団的自衛権との絡みで、システム開発にどこまでかかわっていくのか重大な判断を迫られる。
同構想に反対する中国、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)などがさらに批判を強めるのは確実だ。
局長は「TMDとNMDの区別はもはや存在しない。単一、統合したBMDシステムとして研究開発、実験計画を進めてきた」と明言。BMDはあらゆる弾道ミサイルを「上昇中」「大気圏への再突入までの飛行中」「最終の過程」のすべての段階で迎撃する多層防衛と位置付けた。
また、最終的には陸上、海上、空中発射の迎撃ミサイルを配備し、さらに軍事衛星に搭載したレーザー兵器で宇宙にも防衛網を展開すると説明した。
局長は日米の共同開発計画に関する覚書にも言及。防衛対象に「同盟国、友好国」を含めると指摘し、日本なども包み込むミサイル防衛網を目指していることをにじませた。
クリントン前政権は、長射程弾道ミサイルを米本土から撃ち落とすNMDと駐留米軍や同盟国を短・中距離ミサイルから守るTMDを分けて検討していたが、ブッシュ政権は射程に区別なく敵ミサイルを発射直後に迎撃する抜本的転換を志向。日本は共同研究について「国土防衛のために主体的に運用する」(中谷元・防衛庁長官)と強調してきた。(共同通信 2001/07/20)Bush Accuser Dies Of Drug Over dose
(The Washington Post 2001/07/21)「イスラエル首相の罪」告訴、ベルギー裁判所が受理
【エルサレム24日=当間敏雄】シャロン・イスラエル首相の「人道に対する罪」への告訴がベルギーの裁判所で受理され、両国関係にきしみが生じている。ベルギーは7月から欧州連合(EU)議長国になったが、世界中の人権侵害を訴えることができるとした同国の理想主義が、パレスチナ紛争調停を目指すEU共通外交の現場で、足かせになりかねない。
シャロン首相に対する告訴は、1982年のイスラエル軍のレバノン侵攻時にパレスチナ難民キャンプにいた女性や子供を含む約1000人が虐殺された事件に関するもの。虐殺を生き延びたパレスチナ人らが先月18日、重大な人道犯罪は国籍や犯行現場に関係なく裁判に持ち込めるとしたベルギーの法律を利用し、事件当時、国防相として侵攻作戦を指揮したシャロン氏を同国の裁判所に訴えた。
告訴を受理した予審判事が捜査の可否を判断するが、シャロン首相に逮捕状が出されるような事態になれば、両国外交関係が危機的状況に陥るのは確実。シャロン首相はすでに今月初めの欧州歴訪で当初予定していたベルギー訪問を取りやめている。告訴を受け入れた同国に対する抗議とみられている。(読売新聞 2001/07/24)米国が「生物兵器禁止条約」議定書を正式に拒否
ジュネーブ(CNN)米政府は25日、生物兵器の開発、生産、貯蔵の禁止と保有する同兵器の廃棄などを規定した「生物兵器禁止条約」の検証議定書草案に反対することを正式に表明した。米国の反対により、国際社会が目指してきた11月の議定書採択はきわめて難しくなった。
米国代表のドナルド・マーレー大使は「われわれの評価によると、草案は国家の安全と企業秘密を危険にさらす」と述べ、修正案が認められても米政府として、同条約を支持することはないと明言した。
一方で、マーレー大使は、米政府が大量破壊兵器に関する多国間協議を支持しないわけではないとして、すべての取り組みは「実効的で革新的な方法」に集中すべきだと述べた。
米国は草案の査察方法では、イランやイラク、中国などの違反を発見できないほか、米企業への査察で、最先端のバイオ技術などが漏れることを懸念したとみられる。
「生物兵器禁止条約」は、米国を含む143カ国が批准しているが、検証措置がないため、95年から検証議定書を作る交渉が続いていた。
最終協議は23日に始まったが、冒頭でトット議長(ハンガリー大使)は、「どの国も自国の立場に固執すべきでない。全体の利益のために、協力の精神が必要だ」と述べ、米国の反対を強くけん制していた。(CNN 2001/07/25)人種差別会議:シオニズム非難や奴隷制度謝罪で米反発、欠席も
【ワシントン布施広】米政府は27日、8月末から国連主催で開かれる人種差別に関する国際会議が、イスラエル建国の原動力となったシオニズム(ユダヤ民族主義)を人種差別主義とみなす提案などを盛り込んでいると批判し、議題などが修正されない限り、参加をボイコットする方針を明らかにした。
会議は8月31日から9月7日まで南アフリカのダーバンで開かれる。議題などは30日からジュネーブで開かれる準備協議で決まる。フライシャー大統領報道官によると、会議では「シオニズム非難」のほか、奴隷制度を持っていた国々の公式謝罪と補償を求める方向で根回しが進んでいる。
報道官は「そうであれば、米国は出席しない」と明言し、一部の国々が会議を「ハイジャック」して「反ユダヤ主義の会合」に変えようとしていると強い調子で非難した。
国連は75年にシオニズムを人種差別主義とする決議を採択、イスラエルとアラブの和平の動きが強まった91年12月、同決議の撤回を採択した。報道官は今回の会議の方向性について「10年前に否定された立場に逆戻りするもの」と批判、根本的な見直しを求めた。
しかし、中東・アフリカ諸国には、対アラブ強硬派のシャロン・イスラエル政権と、これを積極的に支援するブッシュ政権への反感が強い。国務省は27日、30〜40カ国の駐米大使を招いて米政府の立場を説明したが、関係国が議題の見直しなどに応じるかどうかは微妙で、30日からの準備協議は紛糾も予想される。(毎日新聞 2001/07/28)前米国務長官:ブッシュ政権の一方的外交を批判
【ワシントン布施広】米国のオルブライト前国務長官は27日、ワシントン市内で講演し、地球温暖化防止のための京都議定書から離脱するなど、国際条約に次々に背を向けるブッシュ政権のユニラテラリズム(一方的外交)を厳しく批判した。
「(1月20日の)退任後、半年間は何も言うまい」と決めていたという前長官は、まずミサイル防衛構想に言及。構想の意義は認めつつ、「中国やロシアなどとの軍拡競争の危険」や「脅威」の実体、技術的実現性と開発予算を考慮して慎重に決断するよう求めた。
また、弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約は「長い間、非常に役立ってきた」として「冷戦時代の遺物ではない」とブッシュ政権に反論。京都議定書や生物兵器禁止条約の議定書草案などに反対するのは「世界で最も力のある国(米国)にとって有益ではない」と批判した。
前長官は「一方的な軍備管理は良くない」と述べ、国際社会の中心となる国々の中で「米国は今、非常に良いメンバーとは言えないのではないか」と疑念を表明。自らの平壌訪問(昨年10月)を踏まえて「我々(クリントン前政権)は北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)と新たな関係を結ぶ途上にあった」と語り、現政権下で米朝対話が止まっていることを憂慮した。
ブッシュ政権の外交政策については、民主党のダシュル上院院内総務が「孤立主義」の傾向を指摘するなど、同党や前政権の高官を中心に批判が強まっている。(毎日新聞 2001/07/29)ブッシュ政権と企業とのつながり(ワールドウォッチ・マガジン 2001年7-8月号)
→原文はこちら(枝廣淳子・環境ニュース)
→訳文はこちら(枝廣淳子・環境ニュース)
イスラエル軍がハマス事務所を攻撃、少年ら巻き添えに
パレスチナ自治区(CNN)イスラエル軍は31日午後、パレスチナ自治区ナブルスにあるイスラム原理主義組織「ハマス」の事務所が入居するビルをミサイル攻撃。民間人を含む8人が死亡、15人が負傷した。
イスラエル首相府は、ハマスに対する攻撃を認めた。ミサイルはイスラエル軍ヘリコプターから発射されたという。
この攻撃で、ハマスの事務所にいた政治部門幹部、ジャマル・マンスール氏と兄弟の2人が死亡した。さらに、ビル近くの街頭にいた8歳と10歳の少年2人も巻き添えで死亡したという。
イスラエル軍は7月以降、テロ防止のためとして、パレスチナ人過激派の個人に目標を絞った「暗殺作戦」を強化している。 (CNN 2001/08/01)劣化ウラン弾:NATOボスニア空爆 がん併発、異常な症例。劣化ウラン弾原因?
ボスニア・ヘルツェゴビナで北大西洋条約機構(NATO)軍が空爆を強行してから約6年がたった。NATOは今年1月、ボスニア空爆で3地域の劣化ウラン弾使用を公表したが、健康被害などとの因果関係は否定した。だが被災地では不思議な症状の病例報告が相次いでいる。科学的な関連立証がないまま、患者らは原因不明の病に苦しんでいる。【ボスニアで福井聡】「なんとも不思議な症状が増えている」。ボスニアの首都サラエボ近郊のカシンドゥ総合病院のズドラーレ院長(51)が首をかしげる。
院長によると、白血病やガンなど悪性血液症の患者は95年は43人だったが、NATO空爆(95年8〜9月)を境に過去5年間で急増し続け、00年は年間248人に達した。患者の症状は、例えば腸がんと腎臓がんなど、同一患者の体内で別のがん細胞を持つ例が非常に多いという。
同病院はサラエボ南15キロのセルビア人共和国内にあり、周辺には95年の空爆などで難民化したセルビア人が多く移り住んでいる。NATOは今年1月、サラエボ周辺、同市西郊ハジッチ、東部ハンピエサクの3地域での軍事施設攻撃で劣化ウラン弾を使用したことを認めた。
患者の1人の血液を調べたビンチャ核科学研究所(ユーゴスラビア連邦ベオグラード)のパブロビッチ博士は「現時点で劣化ウランが原因と特定できないが、患者のじん臓腺ガンはおそらく大気中の劣化ウランの塵が肺から血液に入って起きた悪性血液疾患ではないか。結腸がんは血液でなく食物経由のしゅようだろう」と話す。
中北部ドボイにあるドボイ総合病院のバーシッチ泌尿器科医長も前例のない症例続出に頭を抱えている。泌尿器科に来た患者数は89〜94年の5年間は185人だったが、空爆以降の95〜00年は324人に増え、ぼうこうの悪性しゅよう患者はかつて一度手術でガンを削除すれば再発率が少なかったが、過去5年間は「同じぼうこう内で術後も再発する頻度がより多く、発症の期間がより短くなっている」。
また、じん臓がんの患者がまったく別の細胞からなる肺がんを発症するという例が起きるようになり、「こういう患者はかつてはいなかった」という。
ドボイ東郊の通信塔7基は95年の空爆を受け、NATOの公表地域には入っていないが、空爆後の劣化ウランによる放射能検出が確認されている。
医長は1年半前に死亡した患者のスライドを示した。ドボイ近郊在住の男性(当時63歳)で、右首筋に大きなしゅようが表出していた。このガン細胞を調べてみるとぼうこうがんの細胞で、死後検出したところ首筋からぼうこうまで体内を60センチ以上にわたってがん細胞が管のようにつながっていたという。
「ぼうこうがんは下腹部に転移することはあるが、上半身の、しかも首筋まで転移するなど医学の常識では考えられない」。医長は今も驚きから覚めやらない。(毎日新聞 2001/08/04)劣化ウラン弾:不発弾持ち帰り白血病に 病気の証拠捨てきれず
「こんなもの、本当にどうしようもないものだ」。ボスニア東部ブラトナツの自宅玄関脇で、ある不発弾を見せながらエルチッチさん(48)が吐き棄てるように言った。
エルチッチさんは中部ハジッチにあったセルビア人勢力の軍事車両修理工場に務めていた。ハジッチは95年12月の和平協定締結後にボスニア連邦(イスラム教徒、クロアチア人で構成)領となったため、工場をセルビア人共和国内のブラトナツに移転し、それに伴って従業員やセルビア人関係者も集団移住した。NATOは今年1月、95年9月5日の同工場への劣化ウラン弾攻撃を認めた。
工場幹部は空爆終了後、従業員全員に破壊された工場の整理と清掃を命じた。同時に、空爆で投下された爆弾痕など軍事物資として再生できる部品の収集も行われた。エルチッチさんは何の疑問もなく命令に従い、多くの同僚がそうしたように、劣化ウラン弾とみられる不発弾(直径3センチ、長さ12センチ)1発を記念に自宅に持ち帰った。
98年に体のあちこちに異変が始まり、病院で白血病と診断された。体力と視力が落ち、後頭部がはげ上がり、手のひらがカサカサになった。
医者には原因不明といわれたが、ベオグラード大学医学部に通っている長男が、「空爆時の劣化ウラン弾と関係があるのはないか」と指摘した。ほかに原因に心当たりはなかった。それまで記念に居間の飾り棚に置いていた劣化ウラン弾をあわてて捨てた。いや、迷いに迷って玄関脇に積んである薪の束の中に紙に包んで隠した。病気の原因かもしれないと思うと、消し去ることができなかった。
工場の同僚の多くが同じような症状に苦しみ、何人かは死んでいった。兄(当時57歳)と妻(同46歳)はハジッチの自宅近くが空爆され、その後同じような症状を起こした後、98年と99年に相次いで他界した。
エルチッチさんは「広島の被爆者がまだ生きていると本で読み、励まされた。私のことは良い。NATOへの怒りももう消えた。しかし、セルビア人全体が戦争犯罪者だと受け取られることだけは我慢できない。」と話した。【ブラトナツで福井聡】(毎日新聞 2001/08/04)中東の衝突続く、イスラエル軍が少年ら2人を射殺
ガザ地区ハンユニス(CNN)イスラエル軍は19日、ガザ地区南部のラファで軍陣地に投石していたパレスチナ人グループに発砲し、パレスチナ人少年(14)を射殺した。さらに西岸のナブルスでも、イスラエル軍の検問を避けようとしたパレスチナ人(38)を射殺したという。
さらに、イスラエル軍の武装ヘリは同日午後6時ごろ(現地時間)、ガザ・ハンユニスのパレスチナ治安部隊「フォース17」の拠点にミサイルを撃ち込んだ。建物には人はいなかったが、外にいた市民1人が負傷した。ハンユニスでは同日未明にも、難民キャンプにある同治安部隊の施設がイスラエル軍の戦車に攻撃され、3人がけがをしている。
ハンユニスへの攻撃は18日にアラファト自治政府議長派の組織ファタハがユダヤ人入植地ガディドに迫撃砲7発を撃ち込んだことへの報復だという。(CNN 2001/08/20)パレスチナ活動家の自宅に砲弾 親子3人が死亡
ガザ(CNN)パレスチナ自治区ガザ南部で19日夜、パレスチナ人活動家の自宅が砲撃を受け、活動家と幼い子ども2人が死亡した。パレスチナ治安当局はイスラエル軍のミサイルが撃ち込まれたとしているが、イスラエル側はこれを否定し、パレスチナ側の迫撃砲が誤って活動家宅に着弾したと反論している。
パレスチナ側の情報によると、死亡したのはパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハのメンバーの男性と、その娘(7歳)と息子(6歳)の3人。パレスチナ治安当局では、イスラエル軍がこの男性宅にミサイル2発を撃ち込んだとみて、「イスラエルによる暗殺だ」と非難している。また十数人のパレスチナ住民が、イスラエル側からミサイルが発射されたのを目撃したと話している。
一方イスラエル軍は声明の中で、パレスチナ側がイスラエル軍の拠点を狙って発射した迫撃砲が目標を外れ、付近の民家を直撃したとの見解を発表した。(CNN 2001/08/20)監視機構設立に反対表明 米、パレスチナ問題で 国連安保理
【ニューヨーク20日共同】国連安全保障理事会は20日、緊張が高まっているパレスチナ情勢に関する公開協議を開催。米国代表は国連主導の監視機構を現地に設立するよう求めるイスラム諸国の決議案に反対する意向を表明した。
3月の安保理で同様の決議に拒否権を行使した米国があらためて反対を表明したことで、今回の決議案が採択される可能性は事実上なくなった。安保理がパレスチナ問題を公式に討議するのは、8月中旬の連続自爆テロで武力衝突が激化して以来初めて。
今回イスラム諸国は、「監視部隊」を派遣するとの従来の表現に代え、「監視機構」を設立するとの文言を使った。しかし、米国代表は「現地の状況を好転させることはできない」と国連の介入に強い疑問を示した。
協議ではパレスチナ代表が「安保理は具体的な行動をとるべきだ」と決議案採択を迫ったのに対し、イスラエル側は「国連部隊に自爆テロが阻止できるわけではない」と反対した(共同通信 2001/08/21)武器大国 荒稼ぎの構図 シェアの半分、米輸出 購入先の7割、途上国
【ワシントン21日=立野純二】世界の武器売却市場で米国からの輸出品が約半分のシェアを占め、ロシア、フランスなどを含めた全輸出額の約7割を発展途上の国々が購入している−−米議会調査局がまとめた報告書で、財政力も弱い不安定地域の国々を得意先にして、武器大国が荒稼ぎをする構図が浮き彫りになった。
「発展途上国への通常兵器移転」と題する報告書によると、世界の武器売却契約高は3年連続で増加。昨年は前年比8%増の369億ドル(約4兆4000億円)で、94年以来で最高になった。米国は90年代半ばに落としたシェアを盛り返し、昨年は2位ロシアの2.4倍に。次いでフランス、ドイツ、英国、中国の順となっている。
全契約高のうち69%の相手先が発展途上国。最大の契約国はアラブ首長国連邦、次いでインド、韓国の順。米国の昨年の最大の顧客は、アラブ首長国連邦。ロシアはインド、中国が得意先。中国の売却額は99年に過去最高の27億ドルだったが、昨年は4億ドルまで減少。中国の主要売却先はパキスタンとされる。
全契約高はそれでも、湾岸戦争(91年)直後のピーク時にはまだ及ばない。報告書は今後もアジア、中近東、南米が主要な契約先であり続けると指摘しながらも、予算の制限や経済危機などの影響で実際の契約履行は伸び悩む可能性にも言及。一方で世界の防衛産業は合併による合理化が進むため、「安定した購入国へのセールス努力が強まる」と指摘した。
報告書は中国について、外貨稼ぎの必要性からも今後の売却が伸びる可能性を指摘。「発展途上国が求める特定兵器(とくにミサイル)の拡散を防ぐ上で、中国は重要な障害になり得る」としている。(朝日新聞 2001/08/22)米長官が人種差別会議欠席 シオニズム議題に反発
【ワシントン26日共同】26日付の米紙ロサンゼルス・タイムズは、米国務省高官の話として、パウエル国務長官が今月末に南アフリカのダーバンで開かれる世界人種差別撤廃会議に出席しないことを決めたと伝えた。
会議が議題としてユダヤ人国家建設を目指した「シオニズム」と黒人奴隷への賠償問題を取り上げる見通しとなったことが理由。黒人として初の国務長官だけに本人は意欲を見せていたが、ライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)らが強く反対したという。
長官の欠席はアフリカ、アラブ諸国の強い反発を招くだけでなく、米国の利益を一方的に追求する「ユニラテラリズム」の新たなケースとしても批判を招きそうだ。
同紙によると、米政府は会議を完全にボイコットするか、より低いレベルの代表団を送るかどうかまだ決めていない。
ブッシュ大統領は24日「同盟国イスラエルを孤立させない」と述べ、シオニズムを議題にするなら会議に代表を送らないと警告していた。(共同通信 2001/08/27)アラブ諸国:「反イスラエル感情」、急速に高まる
【カイロ小倉孝保】イスラエルとパレスチナとの対立が緊迫化する中、アラブ諸国で反イスラエル感情が急速に高まっている。アラファト・パレスチナ自治政府議長が、従来関係がぎくしゃくしてきたシリアを近く訪問、“共闘”に乗り出す動きを見せる一方、イラクも不穏な兆候を見せており、中東の政治地図が大きく変動し始めている。
昨年9月の衝突発生以来、初めてパレスチナ指導者が暗殺されたことで、アラブ諸国の反米・イスラエル感情は沸点に達している。
シリアのアサド大統領は激しいイスラエル批判を展開、アラブ内での存在感を高めている。来月12日のアラファト・パレスチナ議長訪問受け入れを決めた背景には、「父の故・ハフェズ・アサド大統領時代から掲げてきたイスラエルとの包括的和平を目指す主張が正しかったとアピールする好機」(駐ダマスカス外交筋)との思惑がある。シリアはパレスチナとの関係修復をゴラン高原返還問題を含めた対イスラエル交渉のカードするつもりのようだ。
一方、イスラエルと平和条約を結ぶエジプトやヨルダンでも反イスラエル世論が高まっており、両政府は「下手に仲介に乗り出せばイスラエル寄りとみられ、自国民の批判が一挙に吹き出しかねない」との危機感を抱く。エジプトは昨年11月、駐イスラエル大使を召還、ヨルダンも新大使の任命を先延ばしにしたままだが、政治的圧力のさらなる一手はないのが実情だ。ムバラク・エジプト大統領、アブドラ・ヨルダン国王は「米国が仲介に乗り出すのを躊躇(ちゅうちょ)している間に、取り返しのつかない事態に陥る」と警告するしかない。
「フセイン・イラク大統領にとって夢のような状況」。エジプトのシンクタンク、アハラム政治戦略研究所のムハマド・サイド副所長はアラブ諸国の現状をこう指摘する。国連経済制裁全面解除を目指し、たびたび危機を演出、一時は「同胞」のアラブ諸国からさえ距離を置かれてきたフセイン大統領だが、ここに来て、米国やイスラエルを敵視し続けるその姿勢を英雄視する声さえ出ている。
フセイン大統領は、「パレスチナ人を助けるため、600万人の国民を動員する」と発言、パレスチナ問題をてこに国際的孤立からの脱却を画策している。実際、バクダッドなどでは、対イスラエル戦を想定した軍事訓練に志願する若者が増えているという。フセイン大統領が近く、米国やイスラエルに対する揺さぶり戦術に出る可能性は高い。
イスラエルの軍事力がアラブを圧倒している実態を考慮すれば、アラブ側が全面戦争を仕掛ける恐れはない。だが、在アンマンの西側外交筋は「イスラエルが今後、レバノン領内のシリア軍施設への攻撃を激化させた場合、シリアが部分的にイスラエルに応戦。シリア支援を口実にイラクがイスラエルに攻撃を仕掛けるという最悪のシナリオも懸念される」と分析する。(毎日新聞 2001/08/30)米環境団体、MD阻止に乗り出す
米ブッシュ政権がミサイル防衛(MD)体制の構築を急いでいる中、これを阻止しようとする米国内の反対勢力の動きも次第に活発になっている。
グリーンピースと天然資源保護委員会(NRDC)など8の環境団体は、合同で28日ブッシュ政権がアラスカ州などに建設を計画しているミサイル試験場と発射場など、ミサイル防御体制施設を建たせないことを求める訴訟を、ワシントン連邦地裁に起こした。
これらの団体は訴状で、ミサイル防御体制関連施設が建設される予定のアラスカ州及びハワイ、太平洋のマーシャル群島などのミサイル試射場所に対する環境影響評価が終わっていないと主張し、裁判所がこれらの施設に対する環境及び健康への影響に対する評価を命令することを要請した。
NRDCのアドルマン弁護士は「ブッシュ政権は自主承認だけでミサイル防御プログラムを急激に変更して来た」と指摘した後、「潜在的な環境被害を再評価しないままミサイル防御計画を進めてはならず、もしそうすれば法律違反になるだろう」と主張した。
グリーンピースのメラニー・アラスカ州代表は、「ブッシュ大統領がアラスカで『スターワーズ』進めようとするのは道徳に反するだけではなく違法かもしれない」と言った。
ブッシュ政権は7月14日、太平洋上空でミサイル迎撃試験に成功した勢いに乗って、10月に後続試験を実施する予定だが、国内外の反対の声のため苦心している。
著名なミサイル専門家でミサイル防御体制にとりわけ批判的なマサチューセッツ工科大学のポストル教授は、7月ミサイル迎撃テストが成功した時も、「このテストは造作されたもの」と主張して国防部を困惑させた。
教授は現在の技術では、防御用ミサイルが敵国から打ち揚げられたミサイルの弾頭とかく乱体を見分けて迎撃しにくく、精巧なかく乱体をの開発はミサイル防御体制構築より遥かに易しいという理由で、ミサイル防御体制の現実性に疑問を提起している。
国防部は彼の口を封じるため、マサチューセッツ工科大学のベスト総長にポストル教授が持っているミサイル防御体制に関する資料を押収して教授がそれを手に入れた経緯を調べることを要請したが、ベスト総長はポストル教授の資料は公開されたものだとしてこれを拒否した一方、ドナルド・グレッグ元米駐韓大使は28日、ワシントンのあるセミナーで、米国が北朝鮮の脅威を口実にミサイル防御計画を進めるのは正しくないと批判した。(東亜日報 2001/08/30)
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