同性愛

[2003-2004]


2003年1月23日(朝鮮日報)
堂々と世の中に立ち向かう「同性愛」

インターネットベンチャー企業の「タンセンガク(www.ddan.co.kr)」の株主と代表、職員6人は全員同性愛者だ。昨年5月、共に事業を起こすとして意気投合した人々が集まってインターネットサービスを開始したのだ。
同社の李ヘソル(34)代表は「同性愛者ということが分かった瞬間、職場に残ることさえ難しくなるような私たちでも、金持ちになれるということを見せたかった」と話した。
22日午後に訪れた事務室の雰囲気は普通のベンチャー企業と全く変わらなかった。Tシャツにジーンズをはいたゲイとレズビアンが、片手にはコーヒーカップ、もう一方の手にはコンピューターのマウスを握って忙しく仕事をしていた。温かさと親密さが感じられた。
李ヘソル代表は「国内の同性愛者は10万人程度と推算されている。しかし米国やフランスの場合、人口全体の5〜10%程度が同性愛者であることを考えると、思ったより規模は大きい」とし、「このような同性愛者を対象に、旅行、ショッピング、コミュニティーなどのサービスを提供している」と述べた。
95年、社会の各分野で「カミングアウト」によって世の中に姿を現し始めた同性愛者は、2000年以降、更に積極的な方法で社会の偏見に挑戦している。弁護士として、医者として、ベンチャー企業家として、大学の講師として、同性愛者は各分野で「専門性」で勝負している。
李代表は「1990年代、同性愛の人権運動の目標が『世の中に知らせる』ことであったとすれば、2000年代の目標は『専門性の確保』」と話す。
同性愛者がこのよ うに積極的に世の中と向かい合うようになったのは、インターネットブームが始まった時期と重なる。薄暗い飲み屋でそっとお互いの「身分」を確認しながら出会うしかなかった同性愛者達が、オンラインを通じて自分を積極的に現わすようになった。
2003年現在、「同性愛」コミュニティーとして区分されるサイトは全国で100余個に上る。インターネット・ポータル業者であるダウムの李スジン課長は「ダウムに登録された同性愛カフェ(同好会)は270余個に上る」と語った。17の大学に同性愛の集いが結成されており、同性愛者人権連帯、韓国同性愛者連合、チングサイ(友達の間柄の意)、キリキリなどの同性愛団体が活動を展開している。
同性愛者らはオンラインのみならず、自分たちだけのオフライン空間も積極的に拡大している。1990年代後半、10余カ所に過ぎなかったゲイ・レズビアンバーは現在、全国150余カ所にまで増加した。
今月21日、弘益(ホンイク)大学近くの某レズビアンバーを訪ねたソ・ミンヨン(仮名/26)さんは「男、女という偏見を捨て、私たちを単なる性的趣向の異なる“人”として見てくれたらと思う」と語った。
22日夜、ゲイバーで会った金ヒョンジン(仮名/37)さんは「オランダやデンマークなど38カ国では、同性カップルにも財産相続や医療保険、税金削減など、一般夫婦同様の権利が認められている」とし、「子供を養子縁組できるように法を改正する国も少しずつ増えてきている」とした。
1995年から始められた同性愛者の人権運動は「同性愛者は変態」とか「同性愛者はアブノーマル」という認識を公式席上で覆した。1999年、教育部が同性愛を不健全な性文化、エイズの原因として説明している教科書の内容を修正したことが代表的だ。また昨年4月、国会を通過した国家人権委員会法には「性的志向に対する差別を禁止」する条項が挿入された。
しかし、同性愛者らは未だに「差異」に対する「差別」が完全に消えたのではないと口を揃える。最近、女性同性愛者の人権を守る集まりの「キリキリ」が「同性愛サイトをインターネットの有害サイトとして判断、接続を防止するのは人権侵害」とし、国家人権委員会に陳情書を提出したことも、このような差別と闘うという意志の表現だ。
性的少数者のための人権センターを開設したハン・チェユンさんはホームページを通じ、「同性愛者らが『カミングアウト』の苦悩を超え、就職、結婚、表現の自由など日常生活でぶつかる障害を克服するため、闘っている」と語った。
許仁貞(ホ・インジョン)記者/金南仁(キム・ナムイン)記者


2003年4月3日(日刊スポーツ)
チャンさん、同性愛のもつれが原因か?

1日夜に香港のホテルから飛び降り自殺した香港の人気俳優、歌手レスリー・チャンさん(享年46)が、同性愛のもつれが原因で自殺した可能性が取りざたされている。2日付の香港各紙が報じた。チャンさんには年上の男性の恋人がいたが、新たに知り合った20代男性との三角関係に悩んでいたという。チャンさんは同性愛者であることを自ら公表していた。
チャンさんは数年前に同性愛者であることを公表し、「唐先生」と呼ばれる年上男性との交際が現地マスコミにたびたび報じられていた。飛び降り自殺した高級ホテル「マンダリン・オリエンタル」のカフェでもデートを重ねていたという。
現地の報道によると、チャンさんは「唐先生」と、最近新たに知り合った20代男性との間で悩んでおり、ホテルに残された遺書には「どちらを選ぶか迷い抜いた結果、死を選ぶ」と書かれていたという。
ただし報道は錯そうしており、遺書の内容も新聞によって違っている。遺書が「精神的に疲れた」で始まり、家族、「唐先生」、精神科医ら1人1人に「ありがとう」とつづっていた、と報じた新聞もある。
また、「マンダリン・オリエンタル」でマネジャーを待っていたチャンさんが、「唐先生」が別の男性とホテルに入ってきたのを目撃。自暴自棄になって飛び降りた、という説も現地で流れている。
チャンさんは香港だけでなくアジアのスーパースターとして幅広く人気を集めた。カンヌ映画祭でパルムドールを獲得した93年の「さらば、わが愛 覇王別姫」では妖艶(ようえん)な女形を演じ、同性愛をイメージさせるシーンもあった。また97年の「ブエノスアイレス」では、恋人(トニー・レオン)とアルゼンチンを旅する同性愛の男性を演じた。99年には「もういちど逢いたくて」で常盤貴子と共演。日本にも熱烈なファンが多かった。香港、台湾、中国などアジア各国、地域でチャンさんの追悼セレモニーが行われることになりそうだ。


2003年4月4日(東亜日報)
「同性愛容認」人権委員会が見解表明 韓国

国家人権委員会(金昌国委員長)が「同性愛は普通の性的志向」という意見を表明し、議論を呼びそうだ。
人権委は2日、このような意見を表明するとともに、青少年保護委員長に対し「青少年有害メディア(インターネットわいせつ物など)の審議基準から同性愛の項目を削除するよう」勧告した。
人権委は「同性愛を普通の性的志向として認めることは世界的な傾向だ。にもかかわらず、青少年保護委員会が有害メディアの審議基準に同性愛を異常性欲の1つとして規定しているのは、憲法の保障する幸福追求権と平等権および表現の自由を侵害するもの」だとしている。
青少年保護法施行令の第7条は「乱交、近親相姦、同性愛、加虐・被虐性淫乱症など、社会通念上認められていない性的関係」を、青少年有害メディアの個別審議基準として規定している。
人権委が同性愛を「普通の性的志向」と規定したことに対し、高麗(コリョ)大学法学部の「鍾大(ぺ・ジョンデ)教授は「人権委の決定は、法的な側面からは妥当であるかもしれないが、大多数の国民感情から見て受け入れられるかどうか疑問だ」と述べた。
これについて人権委の関係者は「韓国社会も最近、同性愛を普通の性的志向と見做している。教育人的資源部が発行している教師向け性教育指導ガイドブックには『同性愛も1つの人間的な暮らしであると同時に愛情の形式』(中学校用)、『もはや同性愛は性倒錯症として分類されない』(高校用)と記述している」と語った。
これに先立ち、同性愛者人権連帯代表の鄭(チョン)某氏ら2人は「同性愛を青少年有害メディア審議基準として規定したのは人権侵害」だとして、昨年10月と12月の2度にわたり、人権委に陳情を申し込んでいる。


2003年4月24日(CNN)
同性愛セックスと多重婚を比較 共和党議員の発言で波紋

共和党有力者でペンシルベニア州選出のリック・サントラム上院議員が最近、同性愛を多重婚や姦通に比較する発言をした。その発言に対し、同性愛者の権利拡大を求める団体や民主党から抗議する声が相次ぎ、上院共和党幹部ポストの辞任も求められている。
同議員の発言は、AP通信のインタビューの中で出た。
米連邦最高裁は、同性愛者同士のセックスを禁止しているテキサス州法が合憲かどうかの判断を行うことを決めているが、それに関する質問に答えて同議員は「(同性愛のカップルが)合意の上で家庭でセックスする権利を連邦最高裁が認めれば、多重婚や近親相姦、姦通をする権利も認められることになる。なんでもありになる」と述べた。
この発言に対し批判が強まっており、23日に行われた市民集会でも同議員は、「同性愛者であることに誇りを持っている」という男性(23)から発言の真意を問われた。
男性は「あなたは、私が同性愛者であるということで私を攻撃した。あなたはなぜ、私の性的嗜好や自宅のプライベートな場での行動と、二重婚や近親相姦とを比較できるのか」と質問した。
この質問に対し、弁護士でもある同議員は、発言はインタビューの一部であり「文脈から外れて一人歩きしている」と弁解したが、一方で「もし、家庭での同性愛セックスを州政府が規制できないとしたら、家庭でどんなセックスも許されることになり、規制されなくなる」と述べ、発言の正当性を主張した。
同議員はAP通信のインタビューで、同性愛を「伝統的な異性愛の関係からはずれたもの」と表現し、受け入れない姿勢を明確にしている。同議員は、同性愛セックスは社会や家族への脅威となるとしており、インタビューでは「同性愛は構わないが、同性愛セックスはだめだ」と述べている。


2003年4月29日(朝鮮日報)
青少年100人中6人「同性愛で悩んだ」 韓国

韓国の青少年100人に6人は自分が同性愛者かもしれないという悩みをかかえていることが調査の結果分かった。
また、調査の対象となった青少年の半分は同性愛を題材にした漫画やインターネットの連載物などを読んだことがあり、7%程度は同性愛のサイトに加入した経験があることが明らかになった。
首相・青少年保護委員会と青少年のためのネイル(明日の意)女性センターが29日に開催した「同性愛、表現の自由と青少年討論会」で、金英蘭(キム・ヨンラン)ネイル青少年相談所所長は「ソウル、京畿(キョンギ)地域の高校生1483人を対象に同性愛意識調査を実施した結果、自分が同性愛者ではないかということで悩んだ経験のある青少年が93人(6.3%)に達した」とした。
自ら性のアイデンティティーに悩んでいると答えた青少年らは、その理由として「同性の友人にばかり関心と感情が傾く」(32.3%)であるか、「異性の友人に全く関心がない」(14.0%)、または「同姓の友人と身体接触をした時の感情の動揺」(11.8%)を挙げた。外国の場合、青少年期に性のアイデンティティーについて悩む比率は5〜10%に達している。
同性愛をテーマにした漫画やインターネットの連載物に1〜2度以上接したことのある青少年の割合は調査対象の45.3%に達しており、同性愛のサイトに加入した比率も7.3%に達した。
加入の理由としては「単純な好奇心」(50.4%)が最も多く、「自分の性のアイデンティティーが知りたくて」と答えたケースも9.2%に達した。
友人の中に同性愛者がいる場合、どのように反応するかという質問には、青少年の半分(47.1%)程度が「気にしない」と答えた。しかし「やめるよう忠告する」(18.6%)や「避ける」(15.0%)、「仲間はずれにする」(3.8%)と答えた割合も高く、青少年期に適切な性アイデンティティーの教育が急がれる状態であることが分かった。
今回の討論会は最近、国家人権委員会が同性愛者の人権保護のため、青少年有害メディアの審議基準から同性愛関連条項を削除することを勧告し、青少年保護委員会がこれを受け入れたことを受け、これに対する各界の意見をまとめるために開催された。
李承姫(イ・スンヒ)青少年保護委員長は「審議基準の中から同性愛の条項は削除するが、猥褻であるか商業的な目的などによる同性愛の表現物に対しては青少年有害メディアに指定する必要がある」と述べた。


2003年5月11日(朝日新聞)
同性愛、授業のテーマに 高校や小学校で
多様性や人権考える

性の多様性や人権を考える糸口にしようと、学校の授業で同性愛を取り上げる試みが広がっている。生物の授業で取り上げたり、性教育のカリキュラムに組み入れたりと様々だ。
大阪府の高校で生物を教える池田久美子さん(38)は、7月に発売予定の『女の子の性の本』(解放出版社)を執筆中だ。性的少数者のことを10代向けに解説する。
5年前、同性愛者だと教え子に打ち明けた。それ以来、「本当のことを言って友だちを失いたくない」などと悩む同性愛の生徒から、相談を受けるようになった。
兵庫県養父町立広谷小学校では今年2月末、6年生の性教育の授業の一環で、初めて同性愛を正式に取り上げた。養護教諭の中尾抄紀代さん(44)が教壇に立ち、同性愛者の男性が「なぜ男性を好きになるのか」と悩んだことについて考えた。
最初、子どもたちからは「気持ち悪い」という声が上がった。だが、授業後の感想文には、「普通に接したい」などと書かれていた。中尾さんは「多感な時期の子が、性に様々な形があることを知るのは大事なこと」と強調する。
4月から高校で使われている家庭科教科書には、多様な家族像の視点から「同性愛のカップルを家族と考える人も増えてきた」と記されている。


2003年6月9日(ロイター通信)
トニー賞授賞式、同性愛者に大きな祝福

【ニューヨーク9日ロイター】8日夜に行われた第57回トニー賞の授賞式は、同性愛者が登場する作品が主要部門で賞をさらい、米演劇界の同性愛者にとって祝福すべき一夜となった。
公私ともにパートナーであるマーク・シャイマンとスコット・ウィットマンは、ロックミュージカル「ヘアスプレー」でオリジナル楽曲賞を受賞。
シャイマンは受賞スピーチで「ぼくらは結婚を許されない仲だけど、一生一緒に暮らしたい」と宣言し、ウィットマンとキスを交わした。
また、「Take Me Out」で同性愛者の会計士役を演じ、助演男優賞をさらったデニス・オハラは、今回の授賞式で同性愛がこれほど肯定されていることに驚きを表明。
「ヘアスプレー」で主演男優賞に輝いたハーベイ・フィアスタインは、同性愛に寛容な演劇界の人々と共に活動できることを光栄に思う、と述べた。
フィアスタインは20年前にも、同性愛がテーマの「トーチソング・トリロジー」の脚本・主演でトニー賞2部門を制している。


2003年6月3日(CNN)
リチャード・チェンバレンさん、同性愛を告白

ハワイ・ホノルル(AP)米テレビドラマ「将軍」などで多くの女性のハートをつかんできた米俳優リチャード・チェンバレンさん(69)が、1日に放送された米NBCのインタビューで、同性愛者であることを告白した。
番組「デートライン」のインタビューは、3日に発売されるチェンバレンさんの自叙伝「Shattered Love」の出版にあわせたもの。チェンバレンさんは「私はロマンチックな男ではなく、世間のイメージを維持する必要はない」と話し、「もう何も怖いものはなくなったので、今ここで告白することが出来る」と述べた。
チェンバレンさんは「私が育った時は、同性愛者であるようなことは禁止されていた」「自分自身をひどく嫌い、(同性愛であることが)怖かった。そういう自分を隠さなければならなかった」と振り返った。現在は長年の恋人についても語り、「ありのままの生活が好きだ。恋愛関係についても、自分についても誇りを持っている」などと述べた。
チェンバレンさんは、1961年―66年に放送されたテレビドラマ「ドクター・キルデア」に主演し、大人気に。「シンデレラ」「タワーリング・インフェルノ」「キング・ソロモンの秘宝」シリーズなどに出演している。現在はハワイに住んでいる。


2003年6月27日(朝日新聞)
同性愛者の性行為を犯罪とする州法、米最高裁が無効に

米テキサス州が男性同性愛者同士の性行為を禁止し、犯罪にあたると規定していることについて、米連邦最高裁は26日、それを定めた同州法を無効とする決定をした。米国ではテキサスを含め13の州が類似した州法を定めている。今回の最高裁決定によって、事実上13州で法律は無効になるが、保守・右派団体からは決定に非難の声が上がっている。
テキサス州ヒューストンに住む2人の男性が無効を訴えていた。2人は98年、自宅アパートで性的関係を持ったとして警察に逮捕され、身柄を拘束されて各200ドルの罰金を払わされた。関係者によれば、同州などでは同性愛者を警察官が尾行、監視することは常態化しているという。
最高裁は6対3で同州法を無効とした。最高裁は17年前、ジョージア州で同様の訴えが起こされたときには5対4で同州法を支持する決定をしている。性的少数者をめぐる社会通念の変化にともない、過去の決定を覆す判断をした。
米では61年までは50州すべてに類似の州法があったが、その後37州で廃止された。多数派のアンソニー・ケネディ判事は法廷で「この決定で、同性愛者はプライベートな生活を尊重される。州当局が彼らの存在をおとしめることは、もはや許されない」と述べた。
一方で決定に対し、ブッシュ大統領を支える全米規模の宗教右派団体「キリスト者同盟」などは早くも反発し「各州法は伝統的なモラルに基づいている。6人の判事は道を踏み外している」と非難。同性愛者同士の結婚を法的に認めることにつながる、といった懸念をあらわにしている。


2003年6月27日(中央日報)
米、同性間の性行為禁止法は「違憲」−連邦最高裁判決

米連邦最高裁は26日、同性愛者の性行為を禁じたテキサス州の「男色禁止法」が、憲法に違反するという判決を出した。
テキサス州法では「両者の同意のもとで、私的な空間で行われる同性愛であっても、逸脱的な性的接触として処罰の対象となる」と規定している。 最高裁はこれについて「憲法に規定された人権と私生活の保護に違反するものだ」と判決した。最高裁はまた、ジョージア州の男色禁止法は合憲だとする86年の最高裁判決もひっくり返した。 これにより、テキサス州をはじめ、現在アメリカ国内13の州で制定されている男色禁止法は、すべて廃止されることになった。
テキサス州ではこの30年間、同性愛者に対し、最高500ドル(約6万円)の罰金を科すことが出来る男色禁止法を維持してきた。


2003年6月28日(中日新聞)
米最高裁「同性愛禁止は違憲」 賛否両論渦巻く

【ワシントン27日沢木範久】米連邦最高裁は26日、同性愛者の性行為を犯罪と規定したテキサス州法を憲法違反とする判断を下した。同性愛者の権利運動が盛んな米国だが、今も13州で同性愛は禁止されており、判決は社会の根本にかかわる司法判断として、賛否両派の論争を巻き起こしている。
今回の判決は1988年、テキサス州で2人の男性がうち1人の自宅で性行為中、警官に発見されて拘束され、それぞれ200ドルの罰金を科された事件をめぐるもの。判事9人のうち6人の多数意見として「憲法は政府が干渉できない自由の領域を保障」しており、成人が合意のうえで行う性行為はプライバシーに属するとした。連邦最高裁は86年に同性愛の禁止を支持した経緯がある。判決は当時の判断が「同性愛者の人格をおとしめた」と謝罪した。今回の判決で州法は見直しを迫られる。
同性愛者団体は判決を「全面的な平等への扉を開く」(ヒューマンライツ・キャンペーンのエリザベス・バーチ氏)と称賛。一方で、宗教活動家のフォルウェル師は「妊娠中絶の権利が初めて認められた73年並みに悪い日」と述べた。


2003年6月29日(共同通信)
差別反対掲げてパレード 欧州各地で同性愛者

【パリ28日共同】ゲイ(同性愛者)への差別反対を掲げたゲイ・パレードが28日、欧州各地で行われ、主催者発表によると、パリで約70万人、ベルリンでは約60万人が参加した。
パレードは1969年6月に米ニューヨークでゲイの抵抗運動が起きたことを記念して毎年行われており、男性同性愛者であることを認めているパリのドラノエ市長とベルリンのウォーウェライト市長が今年もそれぞれパリとベルリンで参加した。
「ゲイに対するあらゆる差別との闘い」を掲げたパリのパレードには、社会党のラング元文化相や緑の党のボワネ前事務局長ら多くの政治家が加わり、ゲイへの侮辱を罰する法の制定を呼び掛け、イタリア広場から市内を行進した。奇抜な衣装を着たゲイのパレードに沿道の市民からは盛んな拍手がわいた。


2003年6月29日(ロイター通信)
インドで同性愛者パレード、35人が参加

【カルカッタ(インド)29日ロイター】インド東部コルカタ(カルカッタ)市内で29日朝、国内では珍しい同性愛者のパレード「ウォーク・オン・ザ・レインボー」が開催された。
イヤリングをつけたり、鮮やかな色の口紅を塗った35人の男性は、見物人から好奇の視線を浴びながらも、市内中心部を堂々と行進した。
参加者の中には、全世界で同性愛者運動のシンボルとなっている虹色の旗を掲げる者や、呆気に取られる見物人に向かって花びらを撒く者も見られた。
インドは伝統的な価値観が根強いため、同性愛に眉をひそめる向きは多いが、都市部ではゲイのサブカルチャーがひそかに広がっている。
主催者側には、パレードに参加したいものの、同性愛を表明するのは怖いとする大勢の人々から電子メールが届いたという。


2003年6月30日(産経新聞)
恒例の同性愛者パレード開催 NYなど

【ニューヨーク=内畠嗣雅】毎年6月恒例の同性愛者による「ゲイ・プライド・パレード」が29日、ニューヨーク市の目抜き通り、五番街であり、参加者らは、同性愛者の性行為を合法とした先の米連邦最高裁判決を受けて、祝賀の行進を行った。パレードはシカゴ、サンフランシスコなど米主要都市のほか、カナダのトロントでもあった。
パレードは、1969年6月、ニューヨークのゲイ・バーを市警が摘発し暴動に発展した事件をきっかけに始まり、70年以来、今年で34回目。ニューヨークでは見物客もあわせると約100万人の人出があったとみられ、参加者らは酷暑の五番街で、同性愛者であることを文字通り誇らしげに示した。
カナダでは6月、トロント市のあるオンタリオ州最高裁が、同性愛者の結婚を禁じた連邦法を違憲とする判断を下し、連邦政府が合法化の手続きを始めるとともに、同州では同性愛者の結婚受け付けを始めた。トロントからの報道によると、同市ではパレードにあわせて29日も窓口を開けて婚姻届を受理。結婚証明を持った同性愛者のカップルがパレードをにぎわした。


2003年7月3日(中日新聞)
雇用者数全米一のウォルマート内規 同性愛者も平等に昇格

【ニューヨーク2日寺本政司】米小売業最大手、ウォルマート・ストアーズは、同性愛者の採用や昇格の差別を禁止する新たな社内規定の採用を決め、全従業員に通知した。売上高や雇用者数で全米一を誇る同社が同性愛者を制度的に保護する措置を取ったことで、同様な動きは米産業界に波及しそうだ。
米メディアによると、新規定は男性同性愛者の従業員らが経営幹部に手紙を送ったのがきっかけだが、同性愛者を支援する米国内の複数の投資家グループが同社の株式保有を背景に一昨年から改善を強く働きかけていたという。米連邦最高裁が6月下旬、同性愛者間の性交渉を禁じたテキサス州法を違憲とする判決を下したことも影響したとみられる。新規定は米国内外を含め3500店、約100万人の従業員に伝えられた。
米市民団体「人権キャンペーン」によると、経済誌フォーチュンが毎年集計している米企業番付の上位10社のうち、同様の差別禁止を明文化していないのはこれで石油最大手のエクソンモービルだけ。主要500社のうち同性愛従業員の「パートナー」に対する医療費補助まで認めている企業が197社あるという。


2003年7月3日(中日新聞)
性的少数者解放にうねり
米連邦最高裁、同性愛禁止法に違憲判決

米連邦最高裁は6月26日、同性愛を禁じた「ソドミー法」に違憲判決を下した。さらに同月、カナダ・トロント市では州控訴裁判決に基づきベルギーとオランダに続いて同性婚を認めた。性的少数者(セクシャル・マイノリティー)をめぐる論議が世界規模で高まっている。(田原拓治)

今回の米連邦最高裁判決はテキサス州の「ソドミー法」を違憲とした。これは事実上、全米13州に残る同法の無効も併せて示す歴史的な判決となった。
この裁判は1998年、同州ヒューストン市の男性カップル宅に「武装した侵入者がいると匿名電話を受けた」とする警官が入り、性行為を目撃したとして同法違反で2人を逮捕したことがきっかけ。2人は罰金200ドルなどの有罪判決を受けたが、逆にプライバシーの侵害として同法の無効を訴えていた。
86年の連邦最高裁判決ではジョージア州での有罪判決を「合憲」と判断、今回の判決はこれを覆すことになった。米国では同性愛者への差別や偏見が薄い印象があるが、それは西海岸やニューヨークなど限られた地域のこと。キリスト教保守派が強い南部や東部では、同性愛者を厳然と「2級市民」とみなし、その根拠にソドミー法があった。

日本では法規制ないが偏見

翻って日本はどうか。民間非営利団体(NPO)「動くゲイとレズビアンの会(アカー)」メンバーで、大阪府四条畷市の地方公務員で当事者の馬場英行さん(36)は「日本では法的な規制はないが、目に見えないタブーや偏見に縛られている」と語る。
「府中青年の家」事件が一例だ。90年2月、アカーが都立の同施設を利用した際、他の利用者から嫌がらせを受けたが施設側が取り合わず、さらに再度の利用を断られた事件だ。アカー側は、都を相手取り97年に勝訴している。
今回の判決のうねりが日本に及ぶのだろうか。
ニューヨーク在住の作家北丸雄二さんは「米国では判決後、テレビ各局で大討論が繰り広げられた。元大統領候補で保守派論客のパット・ブキャナン氏が『寝室ではどんな犯罪行為をしてもよいのか』と訴えるなど、これからも紆余(うよ)曲折があるかもしれない。だが、確実なのは、米国も同性婚に動きだすということ。米国がそうなったら日本はどうなるのか」と予測する。


2003年7月16日(CNN)
米国版ご亭主改造、ファッション指南はゲイ男性

ロサンゼルス──日本では美容やファッションのプロが女性を美しく変身させたり、ご亭主を改造したりするテレビ番組が人気だが、米ケーブル局「ブラボー・テレビ」が15日から開始した男性改造番組では、ファッションの指南役を同性愛者の男性5人が務めている。
番組「Queer Eye for the Straight Guy」は、外見・内面ともに完璧なライフスタイルを楽しむことに長けているゲイ男性が、さえないストレート(異性愛者)の男性に、快適な生活のノウハウを伝授する。
指南役のゲイ男性5人は、料理とワイン専門家の雑誌「エスクァイア」コラムニスト、著名インテリア・デザイナー、美容・メークアップアーティスト、ファッション・スタイリスト、俳優・歌手・ダンサーのカルチャー専門家。
さえない男性の妻や恋人などから依頼を受け、ひげや髪型の整え方、服の選び方や着こなし、自宅で快適に過ごす方法や、仕事や私生活の楽しみ方を伝授。自分を格好良く見せ、自分がいい気分でいられるよう、生活を向上させる手伝いをする。
初回に登場した「さえない」男性は35歳アーティスト。9年間のばし放題の髪に、ふだんは絵の具まみれのオーバーオールしか着ないという彼を、初の個展に向けて大改造した。
同番組の製作者デービッド・コリンズ氏も同性愛者。番組のヒントは、ボストンの画廊で自分の夫がいかにさえないか文句をあげつらっている女性から得たという。周りにいたゲイの男性3人が酷評された夫の周りに集まり「ああすればいい、こうすればいい」と一斉に助言を始めたのを見て、これは面白いと思った。
「ストレートもゲイも、男であることに変わりはなく、自分を好きでいたいのは誰でも同じ」とコリンズ氏。「同性愛者と異性愛者との壁をなくしたい」と話す。「見た目が良くなり気分も良くなれば、自分に対する自信もつくようになる。爪の手入れをして、ヒゲをそって、散髪して、ヘアカラーをする時間を作ってみてください。それだけでゲイになったりしないから」と世の男性に呼びかけている。


2003年7月26日(毎日新聞)
訃報:ジョン・シュレシンジャーさん77歳=米映画監督

【ロサンゼルス國枝すみれ】映画「真夜中のカーボーイ」(1969年)で米アカデミー賞を受賞したジョン・シュレシンジャー監督が25日早朝、カリフォルニア州パームスプリングズの病院で死去した。77歳だった。死因は明らかにされていないが、3年前から体調を崩し、24日には生命維持装置をはずしていた。
26年ロンドン生まれ。初の長編映画「或る種の愛情」(62年)でベルリン国際映画祭で金熊賞を獲得。売春しながらニューヨークで生き抜く同性愛者の男性やホームレスを描いた「真夜中のカーボーイ」でアカデミー賞の監督賞と作品賞を受賞した。71年には「日曜日は別れの時」で、三角関係に陥る孤独な同性愛者を取り上げた。そのほかの作品は「イナゴの日」(75年)、「マラソンマン」(76年)、「コードネームはファルコン」(85年)など。
監督自身が同性愛者。社会が寛容であることを何よりも望み、人生の成功者よりも敗者に温かい目を注いだ。生前、「苦しんでいる人間、負け犬、特別な才能がない人間にいつも共感するんだ」と語っていた。
AP通信によると、「真夜中のカーボーイ」で主演した俳優のダスティン・ホフマン氏は「彼のような人間は2度と現れないだろう」と追悼の言葉を述べた。リチャード・ギア氏は「ジョンの60、70年代の作品はどの時代にどこで作られた映画より素晴らしかった。大胆で、挑戦的で、感動的で、怒りとユーモアと洞察に満ち、身近に感じた」との声明を発表した。
葬儀は、監督に30年間連れ添った写真家の男性と家族だけで英国で行われる。9月にロサンゼルスとロンドンで追悼式が開かれる予定。

細かい心理描写に卓越

映画評論家の品田雄吉さんの話 英国出身だけに、細かい心理描写を描くのがうまい監督だった。「真夜中のカーボーイ」も、愛情を持って米国社会を批判しており、米国人監督には作れない作品。英国時代もいい作品をつくったが、ハリウッドだからこそ、その特色が生かされたと思う。


2003年7月27日(ロイター通信)
ロンドンの「ゲイ・プライド」、6万人が参加

【ロンドン26日ロイター】ロンドンの市街地で26日、ホモセクシャル、バイセクシャル、トランスジェンダー関連では欧州最大とうたったイベント「ゲイ・プライド」が行われ、同性愛の警察官など数万人の参加者が、パレードやダンスを楽しんだ。
主催者の発表によると、小雨がぱらつくあいにくの天気にも関わらず、パレード終了後には約6万人がハイドパークに集合。
参加者は肌を露出したり、天使やスーパーマン、70年代の人気バンド、ビレッジ・ピープルなど思い思いの衣装で登場。銀色のトレーラーの上では、虹色の髪をなびかせた参加者が大音量で流れるダンスミュージックに合わせ、口笛を吹いたりドラムを叩いて楽しんだ。
ことしのパレードでは、非番の警察官が初めて制服を着用しての参加を許されたという。
ハイドパークで行われたパーティーには、ブルー、アップルトン、リバティーXらが出演。バナナラマ、デッド・オア・アライブ、ソフト・セルら80年代の人気グループも演奏を披露し、詰め掛けた観客を楽しませた。


2003年7月29日(CNN)
同性愛者対象「ハーベイ・ミルク高校」開校へ NY

ニューヨーク(AP)ニューヨーク市は今秋、全米初となる同性愛者、両性愛者、性転換者のみを対象とした「ハーベイ・ミルク高校」を開校する。
元サンフランシスコ市議会管理委員会メンバーで、ゲイであることを公表して78年に暗殺されたハーベイ・ミルク氏の名を冠した。同高校は今秋をめどに約100人の生徒を受け入れる予定。校舎は市内の老朽化したビルを修復して使うという。
ブルームバーグ市長は28日、「同性愛者の子どもたちは、他の学校ではいじめの対象となっており、いい考えだと誰もが思うだろう。安心して彼らに教育を受けてもらえるようになる」と述べた。
同市では84年から公立高校の2クラスを使って、ゲイの若者を対象にした権利団体「ヘトリック・マーティン研究所」が運営する特別授業を続けていた。「ハーベイ・ミルク高校」はその拡大版となる。
同高校の校長に就任するウィリアム・ザルツマン氏によると、授業内容も実験的なものとなり、英語と数学が必修、コンピューター、アート、料理などの専門分野に力を入れるという。
ニューヨーク州の共和党系保守党のマイク・ロング議長は、同高校の開校について「同性愛者に教える特別の方法があるのか。ゲイの数学なんてものがあるのか。ゲイの子どもたちが分離して扱われる理由はないはずだ」と批判した。
ヘトリック・マーティン研究所は、ウェブサイトで「安全で支援された環境で高等教育を受ける機会になる。多様な人間社会に対する尊厳と価値を求めることが成功を導くだろう」と述べている。


2003年8月4日(CNN)
同性愛の主教を承認へ 米聖公会

ミネアポリス(CNN)米国聖公会は3日、ミネソタ州ミネアポリスでの信徒代表者総会で、同性愛者であることを公表しているジーン・ロビンソン牧師(56)の主教任命を賛成多数で承認した。正式な任命には、4日に予定される主教総会100人による承認が必要だが、承認される見通しは強いとされている。
米国聖公会(英国教会系、信徒230万人)のニューハンプシャー教区は今年6月、ロビンソン牧師を教区主教に選出していた。
ロビンソン氏の主教選出をめぐり、聖公会内では激しい意見対立が続いている。今回の投票結果について、ロビンソン氏は「平穏な心と謙虚さをもって受け止める」とコメント。
一方、各国聖公会との間に溝が深まることを恐れる保守派主教の一部は「悲劇的な決定」と不快感を示している。
ロビンソン氏は離婚した前妻との間に娘2人がいる。離婚後、男性パートナーと13年間ともに暮らしている。
ロビンソン氏の支持者は、同性同士であっても、互いに貞節を守った1対1の関係であれば聖書の教えに背いていないと主張。保守派は、どのような形でも同性愛関係は聖書に背いていると反発している。
同性愛のカップルについては、カナダの一部州がこのほど同性同士の結婚を合法化する一方で、ブッシュ米大統領がこれに反対を公式表明するなど、これまで以上に議論が表面化している。


2003年8月4日(ロイター通信)
ブラジルの同性愛者、集団キスで権利訴え

【サンパウロ(ブラジル)3日ロイター】ブラジル・サンパウロのショッピングセンターで3日、キスで同性愛者の権利を訴える運動が行われ、大勢の同性愛カップルが唇を重ね合った。
今回の運動のきっかけとなったのは、先月映画館から出て濃厚なキスに興じていた同性愛カップルが警備員に止めるよう注意されたこと。
同センターは、すべてのカップルに適用されるポリシーに基づく適切な判断だったとする一方で、同性愛者に限らず、こうした催しを行いたいとの希望は歓迎すると説明した。
会場には今回の動きを支持する約3000人が集まり、方々で熱いキスが交わされた。


2003年8月6日(CNN)
米聖公会、同性愛主教を正式承認 反対も根強く

ミネソタ州ミネアポリス(CNN)米国聖公会は5日、同性愛者であることを公表しているジーン・ロビンソン司祭(56)の主教任命を正式に承認した。主教総会(107人)のうち過半数62人がロビンソン氏の任命に賛成した。これによって、英国教会の成立から始まる聖公会の史上初めて、同性愛を公言している主教が誕生した。
聖公会のイングランド広報担当は「教会にとって重要な一歩。この知らせに大喜びする人もいれば、落胆する人もいるだろう。しかし決定に至るまで誰もが秩序と礼節を重んじたこれまでの展開を思えば、教会の一体感が損なわれることはないと確信する」と述べた。
ロビンソン氏の主教任命に反対していた主教代表としてピッツバーグ教区のダンカン主教は「深い悲しみに満ちている。言葉にならないほどの嘆きにくれている」とコメントを発表し、この問題における対立が根強いことを強調。英国教会のカンタベリー大主教をはじめ、各国聖公会の協議の場である全聖公会に介入を要請する方針を明らかにした。
13年来の男性パートナーと生活し、同性愛者であることを公言しているロビンソン氏については、ニューハンプシャー教区が今年6月に同氏を教区主教に選出。3日には信徒代表者総会が選出を承認。同氏から不適切な行為を受けたとする信徒の訴えがあり、4日に予定されていた主教総会の承認が1日延期されていた。


2003年9月9日(ロイター通信)
全米初の性的少数者の高校が開校

【ニューヨーク8日ロイター】同性愛者や両性具有者、性同一性障害者などの生徒を専門に受け入れる全米初の公立高校「ハーベイ・ミルクハイスクール」が8日、ニューヨーク・マンハッタンに開校した。
学校周辺では、開校支持派と反対派が別々にデモを行った。
同校は1978年に暗殺されたサンフランシスコの同性愛政治家にちなんで名付けられた。
ニューヨーク市は7月、9月の新学期に合わせて正式に開校すると発表。これを受けて内外から、特別な学校を作ることは同性愛への偏見という大きな問題の解決にはつながらないとの批判が出ていた。


2003年9月15日(日本経済新聞)
同性愛者や性同一性障害者などに対する差別をなくそうと

同性愛者や性同一性障害者などに対する差別をなくそうと「レインボーマーチin札幌」が14日、札幌市内で開かれ、全国から約900人が参加した。繁華街に突如現れた行列に、歩行者らも足を止めて見入っていた。
同イベントは今回で7回目。参加者は思い思いの衣装を身にまとい「愛する自由」や「いろんな性からたくさんの未来」などと書いたプラカードを掲げて行進した。
パレード後の集会には上田文雄・札幌市長も参加。「少数者の人権が守られる社会づくりが重要であり、札幌はみなさんを歓迎します」とあいさつすると、参加者から大きな歓声が起こった。


2003年10月2日(共同通信)
「同性愛称賛は国つぶす」 混合名簿反対の徳島県議

徳島県が推進している男女混合名簿の導入について、反対している竹内資浩県議(自民党・県民会議)は1日の県議会の代表質問で「(混合名簿の教育現場への導入により)男女の区別がなくなると教えられ、ホモやレズビアンを称賛するようになったら日本はつぶれる」と発言した。
竹内県議は議会終了後、「同性愛者を攻撃するつもりは全くない。ただ奨励するようなことがあってはならない」と述べた。
竹内県議は代表質問で、県が策定中の「とくしま男女共同参画実行プラン」から、混合名簿の導入を削除するよう要求。導入に中立的な立場でいるべきだと主張した。
県側は「混合名簿は男女が尊重しあい、平等意識を高めるのに有効。男女の違いをなくすことを目指すものではない」と答弁した。


2003年10月6日(ロイター通信)
ディズニーランド・パリで初の同性愛者向けイベント開催

【パリ5日ロイター】パリ郊外のディズニーランド・パリで4日、同性愛者が園内に集う「同性愛者の日」のイベントが開催された。
米フロリダ州オーランドのディズニーワールドでは、1991年から同性愛者の日が毎年設けられ、大勢の入場者を集めているが、パリでは初の試み。同イベントはこれまで、同性愛を不道徳とみなす保守派の反発を買っていた。
オランダの雑誌の呼びかけで、互いに認識できるよう白いTシャツを着用した同性愛者らが会場に出向いた。
同テーマパークを管理するユーロ・ディズニーは、イベントを主催したのは同社でないとする一方、来園者への対応は変わらないと述べた。
来場者の正確な数は分かっていない。


2003年11月10日(ロイター通信)
英大衆紙が皇太子の同性愛疑惑を報道、真相は不明

【ロンドン9日ロイター】英大衆日曜紙メール・オン・サンデーに9日、チャールズ皇太子と使用人の同性愛疑惑に関する記事が掲載された。
ただ、皇太子は詳細を語らないまま疑惑を否定し、裁判所も詳細の報道を差し止めたため、読者は記事の行間を読み取ることを余儀なくされている。
同紙は先週号で「最も関心を集めている話題」について報道規制を受けたと発表していた。
今週号には、疑惑の発端となった元使用人ジョージ・スミス氏の発言に関する独占記事が掲載されたが、カギとなる詳細は省かれている。
スミス氏は以前、別の男性の使用人に性的暴行を受けたと主張し、物議をかもした人物。メール紙によると、同氏はこの主張とともに、皇太子の同性愛行為を目撃したとする証言をテープに録音、故ダイアナ元皇太子妃に渡したという。
テープの存在は、元妃の執事だったポール・バレル氏が先月出版した回想録「王家の義務」で明るみに出た。
同紙は疑惑を1年前に把握していたものの、証拠不十分との判断から報道を控えていた、としている。


2003年11月13日(CNN)
男同士の「キスシーン」放映で罰金1000万円余 ギリシャ

アテネ(AP)ギリシャの民放テレビの放映許可権などを握る国家ラジオ・テレビ協議会は12日、男優同士がキスを交わしている場面を放映したメガ・テレビに、10万ユーロ(約1260万円)の罰金を科す処分を下した。
地元紙などが報じた。「下品で、容認出来ない内容」と理由を述べているが、今年8月、MTVアワードの授賞式で、歌手のマドンナとブリトニー・スピアーズのキスシーンの映像が繰り返し放送されたことは許しており、マスコミ評論家は反発している。
メガ・テレビは今年10月6日、連続ドラマ「クローズ・ユア・アイズ」の中で、2人の男優が数秒間キスする場面を流していた。協議会はこれまで、ヌードシーンなど性的な場面の放映には寛容な姿勢を示してきており、テレビ批評家は今回の措置について「偽善的」と非難している。


2003年11月14日(中央日報)
シンガポール、ゲイ専用マンションを分譲

シンガポールのある不動産開発会社が、アジアの富裕層ゲイ(男性同性愛者)を顧客に、30階の現代的なマンションを分譲する。
ビジネスタイムズ紙は13日、シンガポールの上場会社「SCグローバル」が、ゲイ専用のマンションを分譲する計画だと報じた後、この会社が、恐らく保守的なシンガポールやアジア全体で、ゲイを対象にマンションを公開的に販売する、初めての不動産開発会社になるだろう、伝えた。
同社はそのため、アジア屈指のゲイ・ウェブサイト、Frida.comと提携し、アジア地域の同性愛者らを、今月23日、この「リンカーンモダン」コンドミニアムの特別視察会に招待する。シンガポールの高級ブランド商店街、オーチャード・ロード周辺に位置したリンカーンモダンは、2人用寝室がある1軒当たり130万〜150万シンガポールドル(約9010万〜1億400万円)。


2003年11月15日(CNN)
男同士のキス場面放映の処罰、同性愛者が「キス」の抗議

アテネ(ロイター)男優同士のキスシーンを放映したテレビ局に罰金10万ユーロ(約1260万円)が科されたギリシャで14日、この処罰に反発した同性愛者の男女50人が、首都アテネの中心部でキスを見せ付けるデモを実施した。
ギリシャの民放テレビの放映許可権などを握る国家ラジオ・テレビ協議会は12日、テレビ局「メガ・テレビ」の人気テレビドラマ「クローズ・ユア・アイズ」で放映された、2人の男性が数秒間キスを交わすシーンは、「下品で、容認出来ない内容」「若者に悪影響を与える」などととして罰金を下した。
これに対し、同性愛者の権利を主張する団体が、同協議会の建物前に集まり、処罰は同性愛者を軽視した人種差別などと訴え、キスをして抗議した。
テレビ局側も、協議会を提訴する方針を表明。他の民放局全局も、処分を再考慮するよう求める嘆願書に署名している。
古代ギリシャの美術や文学では、男性同士の愛が頻繁に描かれていた。現在のギリシャでは、同性愛について公に話されることはまれで、同性愛者であると公表している人々も非常に少ない。
一方、今年8月にあったMTVアワードの授賞式で、歌手のマドンナとブリトニー・スピアーズのキスシーンの映像がギリシャでは繰り返し放送されたものの、とがめられてはおらず、矛盾点を指摘する声もある。


2003年11月21日(CNN)
同性愛者への偏見反対で女子生徒同士がキス、停学に

メリーランド州クラークスビル(AP)クラークスビルにあるリバーヒル高校の女子生徒が、同性愛者に対する校内の偏見に抗議するため、食堂テーブルの上に立ち、「同性愛への嫌悪はもう終わり!」などと叫びながら、クラスメートの女子生徒とキスする騒動があった。学校側は「不適切」な行為と判断、女子生徒2人に2日間の停学処分を下した。
しかし、この処罰に反発する別の女子生徒2人が「差別をやめよう」などと書いた看板を掲げる抗議行動を展開するなど、同性愛をめぐる議論が同校内で起きている。停学処分は覆っていない。
キスした女子生徒2人は双方とも異性愛者であることを主張。同性愛者の生徒が受けている嫌がらせを問題視するため行動に踏み切ったとしている。また、体制にとらわれない行動がテーマだった国語の授業に触発されて、実施したとも主張している。
同校校長は「生徒らがやろうとしたことは尊重するが、もっと適した方法で主張するよう考慮すべきだった」「食堂のテーブルの上に立ち、キスが同性愛か異性愛かを示そうとした行為は、非常に不適切」「これを適切な行為とみなす保護者はいないだろう」と述べ、処分を正当化している。
同高校には、同性愛者の同好会などもあり、同性愛者に対する考えが比較的柔軟とみられている。しかし、キスした女子生徒らは「どこのクラスでも、(同性愛者に対する)軽蔑的な言葉を耳にする」「このような発言は人を傷つけるもの」などと指摘。これを注意する先生もほとんどいないと訴えている。
教育専門家によると、同性愛者の同好会がある高校は、全米で2000校以下に過ぎないが、近年急増しているという。
一方で、同性愛者を軽蔑する発言を聞いたとする生徒は90%にものぼり、82%以上が、教師がこれらの発言に何も対応しなかったとの統計もある。また、同性愛者である生徒の3分の1が、いじめを恐れ、学校をずる休みしたことがあると告白しているという。


2003年12月4日(CNN)
生徒、ゲイの母親について小学校で説明、叱られ処罰

ルイジアナ州ラフィエット(AP)米ルイジアナ州ラフィエットの小学校で、同級生に母親が同性愛者(ゲイ)であることを説明した2年生の男子生徒(7)に対し、学校側が悪い言葉を使っていると注意、「二度と学校で『ゲイ』という言葉は使いません」とする念書を何度も書かせる処罰を与えていたことが分かった。
人権擁護団体の「全米市民自由連合」(ACLU)が1日明らかにし、男子生徒と母親に謝罪するよう学校側などに求めた。場合によっては、法的な対抗措置も辞さないとしている。
これを受け同小は3日、処分を下したのは男子生徒の母親がゲイだからではなく、ほかの生徒に学校内でゲイについて説明したことが不適切な行動だったと判断したと反論、謝罪は拒否している。
ACLUによると、男子生徒はクラスメートが両親について質問した際、母親がゲイで、両親は2人の母親だと答えた。ほかのクラスメートから詳しく聞かれると、「ゲイとは女の子が女の子を好きなこと」などと説明したという。
しかし、これを聞いた先生が、「ゲイ」という言葉は「悪い言葉」として男子生徒を叱(しか)り、校長室に連れて行ったという。翌週、男子生徒を始業時間前に登校させると、「学校では二度と『ゲイ』という言葉は使いません」との文面を何度も書かせたという。
男子生徒の母親は、「教頭から電話をもらい、息子が電話では言えないような悪い言葉を使ったと知らされた時は心配した」などと説明。「しかし、帰宅した息子から、うちの家族が汚い言葉だと先生に言われたと聞いた時は、とてもショックだった」と述べている。


2003年12月6日(時事通信)
同性愛者の居住禁止令に反発=警察が捜査−ブラジル

【サンパウロ5日時事】ブラジル南部のパラナ州バカイウバドスル市で今月、同性愛者の市内居住を禁じる行政命令が出された。
「同性カップルは子供を産み育てるという家庭の役割を侮辱する」という市長の判断によるものだが、人権団体などは猛反発。差別を禁じた法令に抵触する恐れがあるとして、地元警察も捜査に着手した。


2003年12月10日(毎日新聞)
豪州:「同性愛者も難民」 高裁、申請認める

【シドニー山本紀子】オーストラリアの連邦高等裁判所(最高裁に該当)は9日、「ゲイのため迫害された」と難民申請していたバングラデシュの男性カップルに対し、「特定の文化を持つ国で、同性愛者は迫害を受けることがある」と訴えを認めた。原告側の弁護士によると、同性愛者への差別を理由に難民と認めた判決は世界初という。
訴えによると、バングラデシュでは同性愛は犯罪とみなされる。9年前から交際している2人は警察ややじ馬に殴られ、仕事をクビになるなどして、99年に豪州に移住した。
国連の難民条約は、難民を「人種、宗教、国籍もしくは特定の社会集団の構成員で、政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがある者」と定義づけている。豪高裁は、性を理由にした差別を受けた者も難民に該当すると判断した。下級審は「控えめに行動すれば迫害は避けられたはず」と訴えを退け、高裁の判決も4対3と小差だった。
シドニーでは同性愛者の全世界的な祭典「マルディグラ」が毎年開かれ、豪州は同性愛に寛容な地とみられている。


2003年12月19日(西日本新聞)
男女共同参画条例 同性愛者の人権擁護を
都城市議会が可決

宮崎県都城市議会は18日、全国の自治体で初めて、同性愛者など性的少数者の人権擁護まで踏み込んだ男女共同参画社会づくり条例案を、13対12の賛成多数で可決した。来年4月から施行される。
条例は「性別または性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重され…」と明記することで、男女に加え、同性愛者、性同一性障害者、先天的に性別が不明確な人らも対象に含めた。性的指向とは「性的意識の対象が異性、同性または両性のいずれに向かうのかを示す概念」と定義した。
都城市によると、同様の条例は大阪府堺市と千葉県市川市が制定しているが、性同一性障害者らに限定しており、同性愛者にまで広げたのは、今回の条例が初めて。
同市は1日に条例案を提案したが、議案審議は難航。反対派は「同性愛者までことさら条例に含める必要性は薄い」「国の男女共同参画社会基本法や県の条例の範囲を逸脱している」と主張した。この日は、市議の3割の9人が賛成や反対討論に立って議論が白熱したが、採決では退席者が3人出たため、きわどく1票差で可決された。

■都城市男女共同参画社会づくり条例
国の男女共同参画基本法の概念を一歩広げて「性別または性的指向にかかわらずすべての人」を人権擁護の対象としたのが特徴。性的少数者を含めた男女共同参画社会の実現を、市の最重要課題と位置付け、国の基本法にはない性と生殖に関する権利や教育に携わる者の責務も盛り込んだ。制定にあたって、市は市民、有識者ら15人で懇話会を結成。懇話会が市民2000人アンケート(有効回答率51.80%)や聞き取り調査をし、結果を基に、性的少数者の人権尊重など11項目の提言を市長に提出していた。


2004年1月6日(日本経済新聞)
世論二分揺れる米社会
同性愛者の公立高 保守化に傾斜 風当たり強く

宗教や人種問題など、米国社会には保守派・リベラル派の間などで議論の的となる複雑な問題が少なくない。世論の風向きの変化を受けて揺れ動く社会や政治は、米国人の気分を映し出す鏡だ。論議が今年も続きそうなテーマを読み解いた。
ニューヨーク州マンハッタンで昨秋、全米で初めて同性愛などの生徒を集めた「性的少数者」向けの公立高校が誕生した。各地の学校で同性愛者に対するいやがらせや暴力が深刻化していることに応えたものだが、宗教的な観点や納税者の立場から異論を唱える声も噴出。同時テロ後、米社会が保守化に傾くなか、同性愛者の権利と立場をめぐっても見方が交錯している。
「安全に学べる環境」を求め、同性愛者や服装倒錯者が集まるハーベイ・ミルク高校。9月の授業開始時には学校前で反対デモが組まれるなど、波乱の幕開けだった。
映画制作のクラスでは生徒たちが「ホモフォビア(同性愛嫌悪)」を題材に、カミングアウト(同性愛であることを公にする)の難しさを描いた。「学生が抱える悩みは複雑」と教師のゴンザレスさんは話す。いじめを受けた体験を回想録にして出版した作家のカーク・リード氏は「米国人は人種を差別する言葉には敏感だが、同性愛者の差別にはひどく鈍感」と指摘する。
私立のプログラムとして続いていた同校は、市から300万ドルの援助を受けて公立高校に昇格。「逆差別ではないか」「税金の無駄遣い」との批判に対し、シュルツマン校長は「入学時に同性愛か尋ねないので差別に当たらないし、支援の声も多い」と反論する。
米社会は公民権運動とともに、同性愛の差別撤廃を進めてきた。同性愛のカップルに、税控除など婚姻による夫婦と同じ権利を認める州もある半面、テキサス州でようやく今年、同性愛の性行為を禁じる法律が撤廃されるなど、保守的な地域も多い。
キリスト教団体や保守系議員は同性愛を「モラルの低下」や「家族制度の崩壊」につながると非難。ブッシュ大統領も「男女による結婚」を支持する。米ギャラップの昨年11月の調査によれば「同性愛者同士の結婚に反対」との回答が61%と、昨夏の55%から増加した。
世論を二分し、大統領選挙の隠れた争点ともいわれる性的少数者問題。プロテスタント教会で最近、自らゲイであることを公にする牧師が誕生し物議を醸すなど、米社会に複雑な影を落としている。(ニューヨーク=斉藤真紀子)


2004年1月9日(ロイター通信)
ロージー・オドネル、同性愛者クルーズを計画

【ニューヨーク8日ロイター】コメディアンで元トーク・ショーの司会者、ロージー・オドネルが8日、「家族の価値を持つ、初の同性愛クルーズ」の計画を発表した。
ニューヨークを7月11日に出航し、ノルウェー製客船でバハマへ向かう。同性愛者の乗客らは、養子縁組や、人工授精などのテーマについて学ぶことができる。
同クルーズの期間は1週間。オドネルは、「家族の定義は人によって違うだろうけれど、全ての家族に参加してほしい」と声明で呼びかけている。
オドネルは、同性愛のパートナー、ケリー・オドネルらと、以前に同性愛者用の旅行会社を設立している。


2004年2月25日(朝日新聞)
「同性愛は死刑」とイラン人の難民申請、東京地裁退ける

「同性愛者の自分が強制送還されると本国で死刑になる」と言って、イラン人男性(40)が、政府に強制退去処分の取り消しなどを求めた訴訟の判決が25日、東京地裁であった。市村陽典裁判長は「公然と同性間の性行為をしない限り刑事訴追される危険性は相当低く、迫害を受ける恐れがあるとは言えない」と述べて本国への送還を適法と判断し、原告側の請求を棄却した。
同性愛者を難民と認めるかについて初の司法判断となった。原告側の代理人は、欧米では、自国での同性愛者に対する迫害を理由に難民と受け入れる例が相次いでいるのに、人権を無視した判決だとして控訴する方針を明らかにした。
判決によるとイラン人男性は91年に来日。そのまま不法残留し、00年に出入国管理法違反容疑で逮捕された。このあと強制退去処分の手続きが始まったため、難民認定を申請したが認められなかった。
市村裁判長は、イラン刑法では男性同士が性行為を行い、それが4人以上の目撃証言で裏付けられると死刑になるとし、最近も2件の死刑が報道されたことを認定した。
しかし、男性が来日前は同性愛者であることを隠して普通の生活を送っていたことを踏まえ「訴追の危険を避けつつ暮らすことはできる」と指摘。「自分が望む性表現が許されないことをもって難民条約にいう迫害にはあたらない」と判断し、原告側の主張を退けた。


2004年3月31日(中日新聞)
米で同性愛向けチャンネル検討
娯楽・メディア大手バイアコム

【ニューヨーク=寺本政司】米娯楽・メディア大手のバイアコムが、同性愛者向け専用テレビチャンネルの開局を検討している。米国の同性愛者は約1400万人で、視聴率や広告収入などでビジネスとして成り立つと判断したようだ。29日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルが報じた。実現すれば米国では初めて。
ニューヨークの広告代理店などによると、同性愛者には高学歴・高収入が多く、平均所得は一般の人に比べ約8%高い。年間の消費支出は5000億ドル(53兆円)規模。カナダでは2001年、有料の同性愛者向け専用チャンネルが開局。約2万5000世帯が加入している。


2004年5月9日(CNN)
「同性愛禁止」の郡で抗議のゲイ・パレードに400人

テネシー州デイトン──郡議会が今年3月に同性愛禁止条例を一時可決(後に否決)した米南部テネシー州レイ郡のデイトンで8日、同性愛者の権利を掲げるゲイ・デイ・パレードが開かれ、人口6200人の町に約400人の同性愛者や活動家が集まった。
聖書の内容を文字通り守ろうとする保守層が多く、「バイブルベルト」と呼ばれる地域に属する当地は、1925年に進化論を学校で教えた教師が有罪になったことで有名。
この有罪判決が出された同じ裁判所前で7日には、同性愛や同性結婚を非難するデモが繰り広げられた。
これに対して8日にはデイトン市内の公園で、近隣から訪れた同性愛者ら400人が集会を開いた。公園周辺では警官100人以上が警備にあたり、騒ぎを起こそうとした同性愛反対派2人を逮捕された。
レイ郡議会では今年3月、同性愛を「自然に対する犯罪」と定義し禁止する条例案が可決された。人権団体などからただちに批判された後、多くの議員は「同性結婚を禁止したものと勘違いしていた」と再議決を要請し、2日後にこの条例案は否決された。
デイトンの集会に近くのスプリング・シティーから参加したダイアナ・カニンガムさん(48)は、3月の同性愛禁止に「激怒した」ひとり。カニンガムさんは自分がレズビアンだと30年前から自覚はしていたが、これまで何も表だって行動したことがなかった。
しかし、条例が「私自身を禁止しようとした」ことに怒り、「自分が何者なのか自分ではっきり認めるため」「ほかの人と同じ自由を主張するため」抗議集会に参加を決めたという。
集会には、男女のカップルも参加していた。ジョージア州から訪れたというラス・ブリッジスさとジェニファー・ブリッジスさんは、「自分たちはゲイじゃないが」人権活動家の話を聞きにやってきたと説明し、「共通の目的のために人間同士が集まるだけのこと」と話した。


2004年5月21日(時事通信)
同性愛者の精液はお断り=FDAが新規則導入

【ワシントン20日】米食品医薬品局(FDA)は20日、伝染病予防のため、同性愛の男性が匿名で精液銀行などのドナーになることを今月25日から禁止する規則を導入すると発表した。新しい規則は、精液を含む生体組織および細胞を収集する機関がドナーに対し、過去5年間に男性とセックスしたり、ドラッグを注射したことがあるか尋ねるのを義務付ける。答えが「イエス」の場合は提供を認めない。FDAは、新規則は血液および臓器のドナーに既に適用されている手続きを延長しただけのことだと説明している。
しかし同性愛者の権利を擁護する団体は新規則は非科学的だと非難の声を上げた。「全米ゲイ・レズ・タスクフォース」のスポークスマンは、「ドナーがエイズに感染しているかどうかを調べるには72時間テスト法があり、国際赤十字さえも同性セックスをした男性の血液を受け入れている」と述べ、新規則はブッシュ政権が極右保守派の有権者のご機嫌を取るために科学的情報を無視したもう1つの例だと強調した。〔AFP=時事〕


2004年6月3日(CNN)
同性カップル旅行客を誘致するテレビCM、米国初

ペンシルベニア州フィラデルフィア──米東部フィラデルフィアの旅行会社が2日夜から、同性カップルを同市に観光誘致するテレビ宣伝の放送を開始した。同性カップルを対象にした観光旅行のテレビ宣伝は、全米でも初めてとみられる。
テレビ広告を製作した旅行会社は、「フィラデルフィアには大きな同性愛者コミュニティーがあり、同性愛カップルに対して寛容な街。CMは、彼らにフィラデルフィアへ来てもらうための招待状だ」としている。
「フィラデルフィア」はギリシャ語で「兄弟愛」の意味を持つ。
CMは30秒間で、コロニアル風の衣装をまとった若い男性がろうそくの明かりの下で、最愛の男性にフィラデルフィアの観光名所となっている独立記念館で会いましょう、という手紙を書く。その後、この若者は独立記念館前で女性の誘いを断り、最愛の男性に花束を贈るというもの。
フィラデルフィアの歴史的な観光名所と、同性愛の旅行者に対する好意を強調した内容になっている。
同旅行会社によると、昨年11月に紙面で同性愛カップル向けの観光広告を出したが、苦情はほんのわずかだったという。テレビ広告は今後、ケーブルテレビなどで、全米に放映する予定。同社は、同性愛者向けの旅行市場は将来、年間540億ドル(約6兆円)規模に達すると予測している。


2004年6月15日(CNN)
女性同性愛の映画上映に反発、インドで映画館を衝撃

ニューデリー(ロイター)年間1000本の映画が製作される世界一の映画国インドの各地で14日、ヒンドゥー教の至上主義政党「シブ・セナ」に属する学生約100人が、女性同士の恋愛を描いた地元映画「ガールフレンド」は自国の文化にそぐわないとして映画館を襲撃、上映中止を要求した。
学生らは、インド映画の中心地、ムンバイ(ボンベイ)やニューデリー、バナラシを含む各地の映画館で、窓ガラスをたたき壊したり、ポスターを破るなどした。負傷者はいない模様。寝室や浴室内での人間の行動は公に示されるべきではない、と主張している。
政府関係者は、「この作品は検閲をパスした」として、上映を中止することはないとしているが、学生らが抗議拡大を宣言しているため、映画館数十カ所に警察官を配備、警戒することになった。
インドでは最近、浮気などこれまでタブー扱いだった題材をテーマにした作品の上映が目立っている。1998年にも、女性同士の愛を描いた「Fire」が公開されたが、反感を買い、後に上映中止となった。


2004年7月7日(毎日新聞)
京都大留学生、人権訴え東京・新宿で調査
──性的少数派を巡り、論文作成/京都

◇DVや同性愛
米カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)からの留学生で、京都大人文科学研究所研修員として、同性愛や性同一性障害などの「性的少数派(セクシャル・マイノリティー)」をめぐる「暴力」について研究したアンソニー・ディステファーノさん(32)が、9カ月間にわたる日本でのフィールド調査を終えて6日、帰国した。来年4月ごろに論文をまとめて厚生労働省やNPOなどに送付し、性的少数派をめぐる暴力への理解を求める予定だ。
ディステファーノさんはUCLAで公衆衛生学部博士課程に在籍。国費留学生として来日し、性的少数派に関する学術論文が欧米に比べて圧倒的に少ないことから研究テーマに選んだという。
昨秋から東京・新宿に滞在し、計39人の同性愛者らに、その生活に触れながらインタビューした。統計分析は帰国後に行うが、言葉や態度などの精神的暴力を経験している性的少数派が欧米に比べて圧倒的に多い印象を受けたという。
国内では5月に成立した改正「配偶者からの暴力停止・被害者保護法」(DV=ドメスティック・バイオレンス=防止法)で、対象者が元配偶者にまで拡大されたが、恋人や同棲相手は対象外。結婚が認められない同性愛者なども必然的に対象外となる。帰国前に京都大で報告会を開いたディステファーノさんは「あらゆる暴力に悩む性的少数派は大勢存在する。法制度を整え、セクシャル・マイノリティーに人権を」と訴えた。【八田浩輔】


2004年7月22日(ロイター通信)
シンガポール、同性愛テーマの台湾映画を上映禁止に

【シンガポール22日ロイター】シンガポール検閲当局は22日、10代の同性愛者を描く台湾のラブコメディー映画「十七歳的天空」の国内上映を禁止すると発表した。
同作品が同性愛を正常なものとして肯定し、病理や問題を描いていないことが上映禁止の理由という。
シンガポール政府は長年にわたり厳しい社会規制を敷いてきたが、近年は一部緩和に乗り出している。先週には恋愛に関する女性の本音を描いて人気の米ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」の放送が許可された。
性の問題に関連する法律も改正される予定だが、見直しの対象となるのは男性と女性間の関係のみとなる見通し。
検閲当局は、最近の世論調査で同性愛を容認しないとする意見が70%を上回ったことを考慮し、上映禁止を決めたとしている。
「十七歳的天空」は台湾で、地元制作の映画としては今年最大の興行成績を記録した。


2004年8月9日(ロイター通信)
同性愛禁止のシンガポールで同性愛者の祭典開催

【シンガポール8日ロイター】同性愛が非合法化されているシンガポールで7日夜、同性愛者のためのフェスティバル「ネーション.04」が開幕し、約6000人の参加者を集めた。
主催者がロイター通信に語ったところによると、同フェスティバルはアジアで開かれている同性愛者の行事としては最大規模。4年前に始まって以来、年々規模が拡大しているという。
会場では世界各国のDJがかける激しいビートの曲に乗ってお立ち台でダンサーらが踊り、満場のダンスフロアで筋肉質の若者らが上着を脱ぎ捨てる光景が繰り広げられる。
初日の参加者数は予想をはるかに上回り、約半数はシンガポール以外のアジア各国や米国から参加した外国人だった。
同フェスティバルは3日間開催される。
シンガポール当局は法律で同性愛を禁止する一方、同性愛者向け娯楽産業の成長は黙認している。


2004年8月13日(CNN)
ニュージャージー州知事、同性愛を告白し辞任表明

(CNN)米ニュージャージー州のマッグリービー知事(47)は12日、トレントンの同州庁舎で記者会見を開き、自分が同性愛者で、男性の愛人がいたことを告白した。同知事はさらに、周囲への影響などを考慮して辞任するとの意向を表明した。
マッグリービー知事は会見で、「子どものころから自分は他の人と違うと感じていた」と落ち着いた口調で語り、「ありのままの真実を言おう。私は同性愛者の米国人だ」と宣言した。知事の隣には夫人が静かに立っていた。
男性との「不倫」については「誤った愚かな行為だった。言い訳のしようもない」と強調。「不倫を取り巻く状況と、家族や私自身の統治能力への影響を考慮して、辞任するのが正しい道と判断した」と述べた。
マッグリービー知事は11月15日付で辞任し、任期が切れる06年1月まではコーディー州上院議長が知事職を受け継ぐ。
マッグリービー知事は、州議会議員、ウッドブリッジ市長を経て、02年1月に就任した。AP通信によれば、知事の同性愛をめぐっては数年前からうわさが絶えなかった。州政府高官が同通信に語ったところによると、知事は元愛人の男性から脅迫を受け、多額の金を要求されていることが明るみに出たばかりだった。


2004年9月14日(CNN)
ゲイやトランスジェンダーの学生に奨学金増える 米大学

カリフォルニア州バークレー──人権弁護士を目指して当地のカリフォルニア大学バークレー校に入学したアリン・リブマンさん(19)は、年間1万5000ドル(約165万円)の奨学金に応募する際、願書に学業やスポーツ成績以外のある大事なことを書き込んだ。それは、自分がトランスジェンダー(もって生まれた性とは別の性で生活する人のこと)としてどれだけの苦しみやいじめを受け、それをどう克服してきたかの記録。奨学金は、同性愛やトランスジェンダーの学生を対象にしたものだったからだ。米国では最近、こうした奨学金が増えつつある。
リブマンさんは、シカゴを拠点とする非営利組織ポイント財団から、トランスジェンダーとして初めて奨学金を受けた。同財団は2002年以来、大学進学を希望するゲイの学生に、計100万ドル以上の奨学金を支給してきた。
高校2年の時、性転換手術を受けて男性になったリブマンさんは「周りの人と違うからといって差別されるのではなく、実際にこうやって受け入れられるのは、びっくりするほどステキな感じでした」と話している。
米国では、慈善団体や職能団体、学術団体など様々な組織が、同性愛やトランスジェンダーの学生を対象に50以上の奨学金を提供している。
ジョージア州アトランタにある黒人系の団体は、ゲイの黒人学生21人に奨学金1000ドルずつを支給。プロテスタント系のキリスト合同教会は、ゲイの神学生を対象に2000ドルずつを奨学金として授与している。またワシントンにあるジョージ・ワシントン大学は、地方にいるゲイの学生が1学期、首都ワシントンで政治を勉強するために、3000ドルの奨学金を用意している。
様々な団体が、ゲイやトランスジェンダーの学生を対象としたこうした奨学金を用意する背景には、カミングアウトする若者の多くが家族と絶縁してしまい、経済援助を受けられず、進学の夢を断念するケースが多いという事情がある。
こうした奨学金はもちろん、ゲイやトランスジェンダーであるというだけでは選ばれない。周囲の無理解や差別と戦いながら、学業やスポーツでも優秀な成績を残し、自分のアイデンティティを確立してきた若者たちを、支給団体は尊重している。
リブマンさんの奨学金を提供するポイント財団の創設者ブルース・リンドストロムさん(59)は、倉庫会社を設立させて財をなした。リンドストロムさん自身、20代半ばで自分がゲイだと家族に告白し、家族から絶縁された経験をもつ。
「今の社会にとって何が大事かというと、大きな困難を抱えている人間に、成功する力を与えてあげること。奨学金を支給する側として重要なのは、援助を必要としている学生と、他者に寛容な社会を作るリーダーとして成長していく可能性のある学生の、その両方の条件をどうやってバランスよく満たしていくかだ」とリンドストロムさんは話す。
同財団はこれまでに学部生と大学院生の計27人に対し、学費や下宿費、本代などをカバーする複数年の奨学金を支給してきた。
奨学生のひとり、ジュリー・シェルさん(30)は現在、ニューヨークのコロンビア大学教員養成カレッジで博士課程を修めている。シェルさんがネバダ・レノ大学で学部生だった10年前にレズビアンとしてカムアウトした時、家族も周りの学生も支援はおろか、理解さえしてくれなかったという。自分の車に「dyke(レズビアンへの蔑称)」と落書きされたこともある。
ポイント財団の奨学生として2年目に入ったシェルさんは、奨学金の金銭援助ももちろん大きな支えだが、何より貴重なのは、奨学生ひとりひとりにゲイで年長で社会的に成功した人を相談相手としてつけてくれることだと話す。シェルさんの相談役となってくれるのは、シカゴのルーズベルト大学のミドルトン学長。
「『世界的な教育機関でA+を3つもとったわ』と報告した時、『A+を3つとっても、お前はゲイだから、そんなの意味ないんだよ』と言われるんじゃなくて、自分の成績を純粋に評価してくれる人がいるんです」とシェルさんは嬉しそうに話した。


2004年9月22日(朝日新聞)
「薔薇族」が廃刊 同性愛専門誌の草分け的存在

同性愛専門誌の草分け的存在として、33年間続いてきた月刊誌「薔薇(ばら)族」が今月発売中の382号を最後に廃刊されることが決まった。伊藤文学編集長(72)は「不況で広告収入が激減し、これ以上の経営は困難と判断した」と話している。
薔薇族は71年7月の創刊。「男同士の愛の場所は薔薇の木の下だった」というギリシャ神話から引用した。
純文学関係の本を発行していた東京の出版社が経営母体となり、創刊時は1万部。当初は隔月発行だった。
読者には大学教授や法曹関係者などもおり、作家の故寺山修司も寄稿していた。
文通欄が人気だった。家族にも友人にも言えない悩みを取り上げるコーナーには月1000通以上の投稿があった。同性愛への差別やエイズなど社会問題にも取り組んだ。
大手出版会社の流通ルートに乗せ、全国の書店に並ぶようになった80年代後半には毎月、約3万部を発行し、ほとんどを完売した。「タブーへの挑戦」を掲げ、発禁処分も4回あったという。
だがここ数年、部数は低迷。現在は約3000。同様の専門誌が次々と刊行されただけでなく、インターネットが普及したことも響いたという。


2004年10月2日(スポーツ報知)
廃刊「薔薇族」に反響続々 ゲイの幸せ求めた33年間

ゲイ雑誌の草分け、「薔薇族」は1971年創刊の伝統誌。歌人の故寺山修司氏や歌手の美輪明宏氏(69)ら一流の文化人が稿を寄せるなど、“裏”性風俗に位置しながらも一定の評価を得て、一時は3万部の実売部数を誇った。しかし、インターネットの普及に伴う部数の激減には勝てず、11月号で廃刊になることが決まった。発行人の伊藤文學編集長(72)に同誌への思いを聞いた。(鵜飼 秀徳)

薔薇族は突然、廃刊に追い込まれた。先月16日、伊藤編集長は印刷会社から呼び出しを受けた。印刷代金の2000万円以上の手形がたまっていた。社長や役員に「今後どうやって返してくれるのか」と詰問され、うつむくまま廃刊を申し出た。「せめて読者に廃刊の知らせを掲載したい。来月号まで出したい」と言うのが精いっぱいだった。
だが、1か月分の支払いのめどすら立たず、結局、読者への告知もかなわなかった。新聞各紙に廃刊のニュースが流れたのは22日。どの新聞も小さな扱いだったが、海外メディアから取材を受けるなど、反響は大きかった。読者や知人から心配する電話が相次いであり、手紙も数通送られてきた。
だが、編集長に「時代の流れに負けたこと」を“納得”させたのは、電話や手紙以上に「メール」での反応が多かったことだ。「素早いインターネットの出現に『完全に負けてしまった』と実感した」
パソコンが普及する前の90年代半ばの実売部数は3万部。しかし、ネットの出現で状況が一変。他人の目を気にして書店に足を運ぶ必要はなくなり、簡単にしかも秘密が守られるネットがゲイたちの支持を集めた。部数は10分の1の3000部まで激減。編集長は趣味で集めた絵画をオークションにかけ資金約5000万円をねん出したが、それも底をついた。
創刊は33年前。ゲイでない編集長が、偏見と闘うために正義感だけで始めた。1985年、日本で初めてHIV(エイズウイルス)感染者が報じられた時には、ゲイの患者の独占インタビューをスクープした。「患者の連絡先を教えてくれ」と編集長の自宅には連日、記者が押し寄せた。交流のあった寺山修司氏や美輪明宏氏も寄稿し、「文学性を兼ね備えたエロ雑誌」と、評価も高かった。
「キタナイ雑誌と思われがちな同性愛誌。だからせめて再生紙ではなく上質紙を印刷に使い続けた」編集長こだわりの日本初のゲイ雑誌は、382号で幕を下ろした。「息子が死んだ気持ちだな。でもゲイに幸せになってもらいたい一心でやってきたことには満足しているよ」編集長は今後、負債を返すため、さし絵などの販売を都内の会場とネット上で行う予定だという。

◆差別、偏見と闘うこと決意

歌手・美輪明宏さん「33年前、同性愛が弾圧を受けていることに憤慨した伊藤さんが、ホモでもないのに『薔薇族』をお出しになると聞き、私は非常に感銘を受けてご自宅まで押し掛けた。『私もお手伝いしたい』と申し上げ、活動に灯がともるようにと、玄関灯を差し上げた。以来、定期的に雑誌を送っていただき、寄稿までさせてもらった。原稿では、私の知人のホモが家族にばれて自殺に追い込まれた話や、私自身がホモであることを告白したいきさつなどに触れ、私は差別、偏見と闘うことを改めて決意したのだ。それにしても、『薔薇族』は多くのホモを救ったことだろう。偏見は地方にいくほど大きい。もんもんと悩み苦しんでいる彼らは、雑誌を読むことで生きる縁(よすが)としたのではないか」。


2004年10月4日(共同通信)
越で初の同性愛ドラマ 多様化する社会反映

【ハノイ4日共同】同性愛をテーマにしたベトナム初のドラマが国営テレビで放映され、話題を呼んでいる。同性愛は「社会悪」との考え方が強い同国で政府が放映を許可したのは、多様化するベトナム社会の現状を反映しているようだ。
ドラマは、ベトナム作家協会と警察が2年前に共催した小説コンクールで最優秀を獲得した元記者ブイ・アイン・タン氏(38)の小説「女性のいない世界」が原作。
10回シリーズで、原作より同性愛の道徳性を問う色彩が強い。政府の入念なチェックで当初予定より放映が3カ月遅れたが、タン氏は「初めてのテーマなので仕方がない。重要なのは彼らの存在と苦しみを知ってもらうこと」と寛容だ。
自身も同性愛者というハノイ在住の男性(37)は「(ドラマ放映は)政府が同性愛者の存在を認めたということだと思う。人々の偏見が少なくなるのではと、胸が少し軽くなった」と話している。


2004年10月16日(毎日新聞)
米大統領選:ケリー氏の同性愛発言、波紋広げる

【ワシントン佐藤千矢子】米大統領選の第3回テレビ討論会(13日)で、民主党の大統領候補ケリー上院議員が、チェイニー副大統領の二女メアリーさん(35)を同性愛者と指摘したことが波紋を広げている。チェイニー夫妻は激怒し、ケリー氏は釈明の声明を出した。だが騒ぎは収まらず、ケリー発言の是非を巡り、共和、民主両党の関係者や米メディアも巻き込んだ論争に発展している。
ケリー氏はブッシュ大統領との最後の討論会で、同性愛についての見解を司会者から求められ、「チェイニー氏の娘はレズビアン(同性愛者)だが、彼女と話せば、生まれついてのものだと言うだろう。選択の問題ではない」と述べた。
同性間の結婚を禁止する憲法修正を主張したブッシュ氏に対し、憲法修正は同性愛者の差別につながると訴えることがケリー氏の本旨だったが、わざわざチェイニー氏の娘に言及したことが反発を招いた。
チェイニー氏は14日の遊説で「私は怒れる父親だ」と不快感を表明。リン夫人は「憤慨した母親として言わせてもらえば、(ケリー氏は)立派な人間じゃない。なんて安っぽく下品な政治的策略でしょう」と夫以上の激しさで、ケリー氏の人間性を非難した。
メアリーさんの同性愛問題が取り上げられたのは、これが初めてではない。5日の副大統領候補同士のテレビ討論会でも、民主党の副大統領候補エドワーズ上院議員が「チェイニー夫妻には、同性愛の娘がいるが、隠さず話しており、素晴らしい」と発言。チェイニー氏が怒りをこらえるようにして「家族と娘への親切な言葉に感謝する」と応じる一幕があった。
チェイニー氏は8月下旬の演説で「私には同性愛者の娘がいる」と述べ、同性婚を禁止する憲法修正について「州政府の(決めるべき)問題」とブッシュ氏と異なる見解を表明した。民主党側がメアリーさんのことを殊更に取り上げるのは、同性婚に関する共和党内の意見の溝を浮かび上がらせたいためとみられる。
エドワーズ氏の発言は「優しい言葉をかけた」との評価もあり、あまり問題にならなかったが、ケリー氏の発言の是非については見方が分かれている。
ケリー氏は14日、遊説先で「力強い家族がこの問題にどう取り組んでいるかという肯定的側面を語ろうとした」と釈明の声明を発表。また同性愛者の娘のいる民主党のゲッパート下院議員が「ケリーの発言は思いやりのあるものだった」と擁護した。


2004年10月20日(ロイター通信)
英ブッカー賞にホリングハースト氏、同性愛者を描く

【ロンドン19日ロイター】英国文学界で最も権威があるブッカー賞の受賞作品が19日発表され、1980年代のサッチャー保守党政権時代のゲイの若者を描いた英作家アラン・ホリングハースト氏(50)の小説「ザ・ライン・オブ・ビューティー」が選ばれた。
選考に当たった関係者によると、同性愛者を扱った作品が受賞するのは、36年の同賞史上初めて。
ホリングハースト氏は、受賞の感想を聞かれ、「私の残りの人生にとってはありがたい決定。とても興奮しているし、自分がどこにいるか分からないくらいだ」と語った。


2004年10月20日(日経産業新聞)
米国──同性愛者向けウェブ運営会社が上場

同性愛者向けのウェブサイトを専門に運営する米プラネットアウトがナスダック市場に上場した。
サンフランシスコを拠点とする同社は、1995年から同性愛者のネットワークを強化することを目的に、ニュースやファッション情報などを発信する数種類のウェブサイトを運営する。チャットや検索サービスを利用する無料会員の数は全世界で330万人。
ナスダック市場に上場が許可されるためには、一定期間安定した業績を残す必要がある。同性愛者というニッチな市場を対象とした企業の上場は難しいとみられてきた。だが現在、米国では全人口の7%が「自分はゲイである」と考えているという調査もあり、その購買力は年間4850億ドルとも試算される。プラネットアウトのウェブサイトにも大手企業がバナー広告を出している。
プラネットアウトの株式は上場初日の今月14日、一時は予定公開価格を20%強も上回る値が付き、同性愛市場の成長性への関心の高さをうかがわせた。(米州総局)


2004年10月20日(日経ヘルス)
男の同性愛は母親から受け継いだ遺伝子が原因

男の同性愛は、母親から受け継いだ遺伝子が関係してることがわかった、と10月12日、イタリアのパドゥア大学の研究チームが英国の「王立学会紀要」(Proceedings of the Royal Society)で報告した。
研究者たちは、98人の男性同性愛者(ホモセクシュアル)と、100人の異性愛者(ヘテロセクシュアル)、それに各人の肉親を合わせて4600人を対象に、遺伝的なつながりを詳しく調べた。
その結果、同性愛の遺伝因子は、X染色体に関連していることがわかった、という。
X染色体は、生まれた子供が男性なら、必ず母親から引き継いでいる遺伝子。つまり、男性の同性愛の遺伝子がX染色体に乗っているとすれば、その男性同性愛遺伝子はすべて、母親に由来していることになる。


2004年10月20日(eiga.com)
ゲイのための老人ホームで、ゲイの恋人を演じたオダギリジョー

昨年暮れに公開され大ヒットを記録した「ジョゼと虎と魚たち」。その「ジョゼ虎」と同じ製作チームによる犬童一心監督の最新作「メゾン・ド・ヒミコ」の製作発表会見が、10月19日、東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテルにて行なわれ、犬童監督以下、主演のオダギリジョー、柴咲コウ、田中泯らが出席した。
本作は「メゾン・ド・ヒミコ」というゲイのための老人ホームを舞台に、その創設者でゲイの男、卑弥呼(田中)とその恋人の青年・春彦(オダギリ)、そしてゲイである父親の卑弥呼を嫌う娘・沙織(柴咲)を中心とする人間模様を描く。アメリカ留学中、ルームメートが実はゲイだったという経験を持つオダギリは「それ以来(自分自身は足を踏み入れてはいないが)、ゲイの世界に興味を持っていた」と語り、役にはすんなりと入れたという。一方、その相手役の田中も「ダンスの世界に長年身を置いており、ゲイの友人で素晴らしい人を何人も知っている。だからこそ、こういう役が来たからには、避けて通ることは出来ないであろう」と出演の経緯を語った。
本作は現在、静岡にて撮影中で11月中旬にクランクアップ予定。05年、シネマライズほかにて公開される。


2004年10月26日(読売新聞)
仏に同性愛者向けTV局、18万人の視聴者獲得目指す

【パリ=島崎雅夫】男性、女性同士の同性愛者を対象としたフランス初のテレビ局「ピンク・テレビ」が25日、放送を開始した。
同テレビは、同性愛者の権利向上を目指して設立された。番組は同性愛に関する討論や記録映画、ポルノ映画をはじめ、ファッション、旅行、音楽、オペラ、スポーツなどが対象で、視聴料は月額9フラン(約1200円)。仏国内には約350万人(総人口の約7パーセント)の同性愛者がおり、テレビ局は当初、少なくとも18万人の定期視聴者の獲得したい意向だ。
フランスでは同性愛者間の結婚や同性愛者による養子縁組に保守政権が難色を示している。同テレビのウゼロ社長は「同性愛者や同性愛に関心を持つ人々が集い、同性愛を考える場を提供したい」と語る。ただ、イタリアやカナダに同様のテレビ局があるが、経営難に苦しんでおり、まずは安定経営が課題となる。


2004年11月4日(スポーツ報知)
「薔薇族」ネットで復活

11月号で廃刊になった日本初の男性同性愛雑誌「薔薇族」がインターネット上で復活したことが4日、明らかに。また、雑誌本体についても一部出版社が発行を引き継ぐ形で復刊を検討していることも分かった。
伊藤文学編集長(72)によると同誌を引き継いだのは大手探偵社「ガルエージェンシー」が運営する「探偵ファイル」というサイト。先月中旬ごろ、アプローチがあり、伊藤編集長も了承した。すでに編集長のコラムが入稿済み。初回は「やるからにはネットの革命児、いや、革命ジジイになってみせる!」と意気込んでいる。無料閲覧できる。
さらに、先月下旬には都内の出版社から薔薇族復刊の誘いがあり、近く復刊に向けて具体的検討に入るという。伊藤編集長は「『捨てる神あれば拾う神あり』だ。これからも気品ある薔薇族を目指し、1人でも2人でも何かを感じ取ってほしい」と話している。


2004年12月1日(時事通信)
男性同性愛者は500万人以上=調査結果を初公表−中国

【北京1日時事】新華社通信(電子版)が1日、中国衛生省による調査の結果として報じたところによると、同国の男性の同性愛者が500万人から1000万人に達することが分かった。同性愛に関する政府調査が公表されたのはこれが初めてとされる。
調査はエイズ対策の一環として行われ、同国の男性同性愛者のエイズ感染率が1.35%に上ることも明らかにされた。


2004年12月4日(共同通信)
初の同性愛者用老人ホーム ベルリン

【ベルリン3日共同】ドイツで最も同性愛者が多いベルリン市に2006年初め、同市初の「同性愛者用老人ホーム」が誕生することになった。
3日付の大衆紙ビルトによると、ゲイやレズビアン人口の多いシェーネベルク区にある建物を1100万ユ−ロ(約15億円)かけて150室の老人ホームに改築する。
事業を手掛けるハンスユルゲン・エシュさんは建設の理由について「(既存の)老人ホームは教会が運営する場合が多く、そういう場所では(同性愛は)まずい」と説明した。


2004年12月4日(CNN)
「同性愛描写」に問題なしと、アレキサンダー大王の映画

アテネ(ロイター) 古代マケドニアの英雄、アレキサンダー大王を描いたオリバー・ストーン監督の新作「アレキサンダー」で、大王が同性愛者として描かれていることに反発していたギリシャの弁護士ら25人は、国内での公開前日の2日夜、作品を鑑賞し、懸念していたようなきわどい性描写シーンはなかったとして、公開中止を求めるようなことはしないと発表した。
弁護士らはアレキサンダー大王が、同性との性的関係を持っていたとする公的な証拠はないと主張。作品の事前鑑賞で、不適切なシーンが含まれている場合は、製作会社やストーン監督を訴えたり、公開中止やシーンのカットを要求するなどと主張していた。
歴史家や映画製作者らによると、アレキサンダー大王は両性愛者だとされており、同作品の中でも、大王と友人ヘファイスティオンとの特別な関係が描写されている。
弁護士らは試写会後、思っていたより問題視するような映画ではなかったと指摘。法的措置に踏み込んだら、かえって話題を呼び、観客を増やしかねないとして、これ以上騒ぎ立てるようなことはしないことに決めた、と述べた 。


2004年12月25日(共同通信)
ペンギンに同性ペア多い? 国内水族館などで調査

飼育されているペンギンでは同性同士とみられるペアが珍しくない―。こんな調査結果を、立教大理学部の上田恵介教授(行動生態学)らが25日までにまとめた。
「性別判定が難しいため野生での状況が分からず比較できないが、飼育下だと同性ペアをつくりやすくなる可能性がある」と上田教授。施設ごとの平均飼育数が20羽程度と少ないため雌雄のバランスが偏り、同性ペアを組みやすくなっていることなどが考えられるという。
国内で最も多く飼育されているフンボルトペンギンは、大きな群れで飼う方が死亡率が低く、ひなもよく育つとの調査もあり、水族館関係者は「国内のペンギン飼育の現状は望ましいとは言えない。費用など難しい点があるが、改善を進めるべきだ」と指摘している。
上田教授や同大大学院生の酒井嘉子さんらが、国内の主な水族館などに同性ペアの有無を質問した結果、16施設の8種20組程度が該当するとの回答があった。



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