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迷言連発の米大統領
2003年2月7日(中日新聞)迷言連発の米大統領
Can you speak English?
米国には「ブッシズム」なる新語がある。ブッシュ米大統領の珍妙な言動を指す単語だ。米政府は5日、国連安保理にイラクの大量破壊兵器開発の「証拠」を突きつけ、開戦への道筋を固めている。攻撃を控え、どうしても気になるのが米軍最高司令官ブッシュ大統領の頭の中身だ。あらためて言動を検証すると不安ばかりが…。(中山洋子)
【英語】ブッシュ大統領の言動で何より疑問を抱かせるのが「英語」、つまり言葉の基本である「国語力」だ。
一番有名な間違いが「Is our children learning?」。正しくは「is」ではなく「are」だ。ブッシュ大統領が「is」と「are」の違いにこだわらない例は他にも無数に指摘されている。
昨年10月には、上院議員のレセプションで「サダム・フセインが武装解除しないのであれば、米国が武装解除する!」と宣言した。「米国が武装解除させる」が真意なのだろうが「You disarm, or we will」で切り上げてしまった。
宮城女子学院大のマーク・ヘレガスン教授に解説してもらおう。「これは『…or we will disarm you』と続ければ、誤解させなかったはずです。普通は間違えません。彼はおそらく小学校のときから、いい生徒ではなかった」
代名詞や比較級の使い方も自由奔放だ。「he and her(正しくはshe) will」「more deep(同deeper)」「most deep(同deepest)」といった使い方は枚挙にいとまがない。
間違いではないが、ボキャブラリーの貧弱さもよく指摘される。「私はリーダーシップに関して、みなさんと少し違った考えを持っています。リーダーシップとは人々をまとめる力なのです」「私たち国民は一致団結するために団結しなければならない」。また、英訪問中、少年に「ホワイトハウスはどんなところですか」と問われ「白いよ」とだけ答えた。
母校エール大学でのスピーチでは「失言が多い」との評に「完ぺきなハイク(俳句)のリズムで話しています」と言い訳していた。自分の話法は東洋の芸術と言いたいのだろうか。
【地理、歴史】大統領選の最中、テレビ局による「試験」に全滅したエピソードは有名だ。「チェチェンの大統領の名前は?」「台湾の総統は?」「インドの首相は?」などの質問に言葉を詰まらせ、台湾の総統について「リー」とだけ答えた。
テキサス州知事時代には「私の弟であるジェブは、偉大なるテキサス州知事なんです」。ジェブは、フロリダ州知事だ。
一昨年、訪米中のブラジルの大統領に尋ねた一言も有名だ。「ブラジルにも黒人はいるの?」。同席者に「大統領、ブラジルには多分、アメリカよりも多くの黒人がいると思います」と助けてもらった。昨年2月に来日した際には、国会演説で「米国と日本は150年もの間、素晴らしい同盟関係を結んでいます」。1854年の日米和親条約締結から確かに150年近いが、同盟関係といえるのは戦後だ。
【道徳】大統領の好きな言葉は「愛」と「自由」だ。「子供たちはおそらくこう思っているでしょう。『なぜアメリカを憎むの? 私たちは誰にも悪いことをしていないじゃない』。いいですか、彼らがアメリカを憎むのは我々が自由を愛しているからです」(昨年9月、ピッツバーグで)
テロに狙われる理由を、ブッシュは「我々が自由を愛しているから」とあちこちで繰り返す。
米国の敵に対しては容赦ない言葉が飛ぶ。昨年8月にエルサレムの爆弾テロで米国人が巻き込まれたときには、記者団に「インチキ宗教の名にかけて殺人を犯す者をどう捕らえるべきか、どんなに強く言葉にしても表現できない」
◇ ◇ ◇
そんな「ブッシズム」を集めた「ブッシュ妄言録」(ぺんぎん書房)を先月中旬に出版した村井理子さんは「米国ではブッシズムを扱ったインターネットのサイトが1000サイトくらいある。半分がただ笑い飛ばし、半分が怒りを込めてやゆしている」と説明する。
村井さんはブッシズムについて「最初は大笑いしていたが、だんだん怖くなってきた。貧困層に対する『パンがなければお菓子をお食べ』といったたぐいの発言も多い」と説明する。「テキサスのことしか知らず“僕の国”の外はどうでもいいと思っている人間が世界を動かす超大国のトップに立っている印象です」
米国民が、こうしたブッシュ大統領の言動を笑いながら、大統領としての評価はさまざまだ。支持率は一時期に比べ下がり続けているものの、先月28日の一般教書演説後は、対イラク攻撃支持は67%から77%へと急上昇。経済政策についても肯定的だった。
村井さんは、コロンビアの事故直後、米国内でフセイン大統領の「神のばちが当たった」との発言をクローズアップする報道が目立ったことを危惧する。
「9.11テロ直後はブッシュ大統領を快く思っていない人たちも、愛国心を優先して発言を抑止した。最近になって、ブッシュの世間知らずを笑い飛ばしたり過激な批判も出るようになった。また、以前のようなムードに引き戻されることになったら…」
【関連記事】
「米国攻撃」の方法検討──ブッシュ氏「失言」最新版
ワシントン(AP)演説などで難しい単語や文法を言い間違える過去を持つブッシュ米大統領は5日、国防支出法案の調印に伴う演説で、「(ブッシュ)政権は、米国と国民に危害を与える方法をいつも考えている」と発言、「失言」語録に新たな一例を加えた。
大統領はまず、「我々の敵は革新的で、資源も豊富に持っている。我々も同じだ」と発言。その後に、「彼らは、我々の国と国民にいかに危害を及ぼすかをいつも考えている。我々も同じだ」と続けた。
「我々は違う」と強調したかったとみられるが、直前の「我々も同じだ」という表現につられて、間違えてしまったようだ。式には軍幹部や米国防総省の高官らが出席していたが、この発言に反応を示す者はいなかったという。
大統領はその後、「この国を守る一番良い方法について、我々は常に考えなければならない。いつも、前向きでいなければならない」と締めくくった。
ホワイトハウスのマクレラン報道官は大統領のこの「失言」に対し、「最も率直で、正直に物を言う人でも間違えるということだ」と弁明した。(CNN 2004/08/06)ブッシュ氏「英語に難」認める
【ニューヨーク共同】「国民は私にちょっとした欠点があることに気づいたかもしれない。時々、英語の間違いを直されることがある」―。ブッシュ米大統領は2日の党候補指名受諾演説で、自ら「英語に難」があることを話題にし、会場の笑いを誘った。ブッシュ氏の英語については、発音の間違いや失言を追跡するインターネットの専門サイトがあるほど。(共同通信 2004/09/03)「北朝鮮半島」? 米大統領、APECでも「迷言」連発
「北朝鮮半島?」「APECではなくOPEC?」──。アジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席したブッシュ米大統領は、記者会見などで「迷言」を連発。周囲を笑わせた。
20日に小泉首相と会談後、ブッシュ大統領は記者団に「北朝鮮半島やイラクを含め、議題は広範囲に及んだ」と語り、朝鮮半島を「北朝鮮半島」と言い間違えた。その場にいた記者からは、ブッシュ政権には「韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が北朝鮮に同情的すぎる」との不満があることから、「大統領には韓国も北朝鮮と一体化して映っているのだろう」との解釈も。
財界人らを集めた同日の講演では「米国も太平洋国家。だからOPECの会議はとても重要なのだ」と、APECと石油輸出国機構(OPEC)を混同した。
チリのラゴス大統領と共同記者会見した21日は、イラクの国民議会選挙は来年1月30日に実施される予定だが、「選挙は6月30日に予定されている」。直後にイラクを民主化する意義を強調し「彼らは大統領を投票で選ぼうとしている」と言ったので、「ブッシュ大統領は、1月の選挙でイラクの大統領が選ばれると勘違いしているのでは」「6月に大統領選を実施するつもり?」など、周囲の想像力をかき立てた。(朝日新聞 2004/11/22)米国歌は「英語」で唱和をと、ブッシュ大統領
ワシントン──ブッシュ米大統領は28日、米国歌は英語で歌われるべきだとの見解を明らかにした。ホワイトハウスでの会見で述べた。
英国の音楽プロデューサーが同日、移民をたたえるため、米国歌のスペイン語版を発表したことを受け、記者が質問した。大統領は「この国の市民になりたい人間は英語を習うべきだし、英語で米国歌を歌うことも学習すべきだ」と指摘。「国の魂を失ってはいけない」とも語った。
大統領の会見後、同プロデューサーは、「スペイン語版を作ったのは、移民に英語学習を止めさせるのが目的ではない。米国の文化を容認するためだと」と反論した。
米国では現在、移民規制法案が大きな問題になっている。下院が昨年12月、取り締まり強化に重点を置いた法案を可決。上院では市民権獲得に道を開く別の法案が審議されている。不法移民の合法化を求めるデモ、集会も各地で行われている。(CNN 2006/04/29)ブッシュ米大統領:「APEC」→「OPEC」
ビジネスサミットで発言ミス連発
【シドニー和田浩明】ブッシュ米大統領が7日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)ビジネスサミットで、APECを石油輸出国機構(OPEC)と言い間違える一幕があった。
ブッシュ大統領は、議長国オーストラリアのハワード首相への謝辞の中で「素晴らしいOPECサミットのホスト役に感謝する」と発言。一瞬の沈黙の後、「APEC」と言い直すと、会場から笑いが沸き起こった。
OPECはイラン、サウジアラビアなど12カ国で構成し、中東諸国が中心メンバー。ブッシュ大統領は、日々頭を悩ませているイラクの治安情勢やイランの核問題、中東和平問題などに気を取られ、口が滑ったのかもしれない。
さらに、民主化運動指導者アウンサンスーチーさんを「アウンサンサーチー」と呼び、東南アジアのイスラム地下組織「ジェマー・イスラミア(JI)」を「ジェマー・イスライラメイア」と発音するなど、言い間違いが目立った。(毎日新聞 2007/09/08)米大統領:演説草稿流出? 国名、元首名に“ふりがな”
【ニューヨーク和田浩明】国連本部で25日開幕した第62回国連総会一般討論のブッシュ米大統領の演説草稿とみられる文書が同日、国連のウェブサイトに一時掲示された。一部の国名や国家元首名に“ふりがな”のように発音の仕方が記されていた。会見で「大統領には発音が難しい国名があるのか」と聞かれたホワイトハウスの担当者は「無礼な質問だ。コメントはしない」とぶぜんとして答えた。
流出した草稿とみられる文書には、中央アジアのキルギス、西アフリカのモーリタニア、ジンバブエの首都ハラレと、フランスのサルコジ大統領、ジンバブエのムガベ大統領の名前の発音の仕方が、正式な表記の後にカッコ内に書かれていた。音節がハイフンで区切られ、アクセントのある部分は大文字にするなど、正確に発音できる配慮がなされている。
ペリーノ大統領報道官は会見で「発音が難しいからか」と質問が出たのに対し、「通訳用が誤って流れた。通訳が必要な情報を入れる中で誤りが起きた。最終稿でなく、なぜ掲示されたのか分からない」と説明した。
また、大統領が演説でキューバを痛烈に批判、同国代表団が抗議して退場する一幕もあった。
大統領はキューバのカストロ国家評議会議長を、名指しは避けながらも「残酷な独裁者」と批判、「長い治世は終わりに近づいている」と主張。国連に対して、同国が言論、集会の自由を保障し、自由な選挙を行うよう迫るべきだと述べた。
キューバの国連代表部は「高慢で凡庸な演説に対する深刻な拒否」を示すため代表団が退場したとする文書を配布。ブッシュ大統領を「イラクでの60万人以上の民間人殺人の責任を負っている。犯罪者で他国を裁く道徳的権威も信頼性もない」と厳しく批判した。(毎日新聞 2007/09/26)
【関連サイト】
警告!絶対にマネをしてはいけない「ブッシュ君」英語集―正しい英語例つき(マガジンハウス)
George W. Bushism ブッシュ妄言録(フガフガ・ラボ)
The Complete Bushisms (MSN Slate Magazine)
Bush misspeaks during signing ceremony (CNN)
Bush's campaign trail gaffe (Guardian)
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