| 髑髏旅館 > 忍びの城 > コーナートップ > Here 2006年01月25日 更新 |
![]() 別名:史上最強の駄目男候補であるタクト(リウ)ウォッチ記録 ******FILE 5(Phase:21〜25)****** |
Phase:21 覚醒と真実と![]() |
| 脚本:山口宏 作画監督:ウエダヨウイチ 画コンテ:須永司 演出:いとがしんたろー |
| ←FILE 1 ←FILE 2 ←FILE 3 ←FILE 4 ▼Phase:22 |
| 前回の衝撃のラストを受けて今回は・・・。 いきなりサブタイトルが表示されて、黄金色の麦畑、流れる雲、暖かな木漏れ日、回る風車という、とてものどかな光景が広がります。そして、バックに流れるのは、マキも、ハティも、そして前回はもう一人別の女性も歌っていた、あの歌『素晴らしき我が家へ』です。 歌っているのは、洗濯物を干す女性。屋根の修理をしている男性がその歌を聞いて女性に声をかけます。「その歌、何?」「流行ってるの」「へぇ〜、昔の歌だと思ったよ」「でしょ?でも好きなの」・・・かつて、タクトはマキをナンパ(しつこいな私も(笑))したときに、「古い歌だな」と声をかけていましたから、このシーンが“過去のもの”であることがわかりますね。 この男女は夫婦ですが、男性は留守にしていることが多い様子。3ヶ月ぶりの帰宅で、雨漏りの修理やその他もろもろを押しつけられていますが、いたって幸せそうな2人です。バックに流れている“あの歌”のインストバージョンのおかげでしょうか?なのに、夜には男性はまた出かけていくのでした・・・。 と、映像に忠実に書くことは難しいなぁ。ちょっと説明的に書いてしまいましょうか。男の名は、宇宙飛行士ユーリ・レオノフ。女はその妻クローカ。結婚して6年になるというのに、ユーリは家にいないことの方が多いようです。次の航海が終わったら家にいられるよ、という言葉はいつも嘘。帰ってきたと思ったらすぐに出かけていく。そんな暮らしの連続にクローカはかなり疲れており、今では夫の身を案じるあまり「夜空を見られない」状態になっているとか・・・。 そんなクローカは、遂にユーリと激しい言い争いをしてしまいます。ユーリも、妻に「家にいるときのあなたは、みんな幻」などと言われてしまったため、「君は、ぼくの気持ちを何ひとつ理解していてはくれなかったんだな!」そして「それならぼくも君を幻だと思うさ!」とまで言ってしまいました。まさに売り言葉に買い言葉、ですね・・・。 そんな2人をつなぐのは、“指輪”です。やはり指輪はこの物語における超重要アイテム。そしてもうひとつ見逃せないのが、言い争いのあとの居間に転がる エンディングでいつも「にかっ」と笑っている宇宙飛行士の写真 でしょう。Phase:02からずーっとエンディングで笑っている宇宙飛行士がまさか・・・。この『アルジェントソーマ』に仕掛けられた最大のサプライズ、でしょうね。だって、あのエンディングを見て、それが本編の登場人物(しかも主役級!)だと誰が思うんだあっ!単に“タクトの宇宙への憧れをあらわすイメージ映像”にしか見えんわいっ!いやー、気持ちよくしてやられました。脱帽。 妻との言い争いのあと、迎えの車に乗って家を出たユーリは、宇宙へ飛び立つ準備をしています。冷静になってみると、妻との言い争いのことが悔やまれるのでしょう。「幻か・・・」とつぶやいています。そこにあらわれるのは、 若かりし日のミスターX! 若い頃から性格は変わらないようで、戯曲を引用したのち、「射抜いてやろうぜ、地上で安穏としている偉いさんや、夢を見れなくなった世間の連中の目を」と芝居っけたっぷり。しかもその手には緑色のりんごです。いいですねぇ。たまりませんねぇ。 かくして、宇宙船オデッセウス号は旅立ちました。が、オデッセウス号の旅は、途中で無理な軌道変更を強いられます。オデッセウス号を“ペンローズ・ツイスターホールの可能性のある重力特異点”の調査に向かわせろという命令を受けたのは、ユーリの親友であるロレンス、すなわちミスターXでした。無茶な命令であることを知りながらも、それをユーリに伝えるしかないロレンス。そして、無茶であることを百も承知で、それでも調査に向かうことを決めるユーリ・・・。 その背景には、かなり複雑なものがあったようです。宇宙開発という莫大な資金を必要とする大事業には、常に“功績”・・・新しい発見や驚きといったものが求められる、ということですか。ロレンスとユーリの口から、同じ“シェイクスピアの綴るユリシーズの台詞”が出ます・・・。 「功績は、なされたかと思うと、すぐに忘れ去られる。 栄光を輝かせておくためには、たえず磨き続けるしかない。 一度きりで終われば、功績はさらに古び、 錆びついた帷子のようにやがては打ち捨てられる。」 そしてユーリは、「行こう、あとに続く者のために。そして人々の目を射抜く稲妻の役目を果たしに。」と言って、帰還できないかもしれない旅に向かうのでした・・・。 そして・・・どれくらいの時間が経過したのか。脱出ポッドでひとり漂うユーリ。嗚呼、危惧されたとおり、やはりオデッセウス号は“宇宙の漂流者”になってしまったのでしょう。しかし、そのときユーリは、 まるで妖精の光のような美しい光 を見たのでした。その正体はわかりません。が、光が脱出ポッドの中にまで入り込んできているそのさまは、まさに妖精の光。ユーリは「お前にも見せてやりたかった、この美しい世界を」と妻のことを思い出し、そして自分の酷い捨て台詞を悔やみ、「クローカ、すまない、すまない、君は幻なんかじゃない。君にもう一度だけ会って・・・!」と手をのばし・・・。 以上が、フランク、いやユーリの語った過去の出来事。そして現在。“巡礼ポイント”に立つフランク(ユーリ)は、「次に意識を取り戻したとき、私の目の前には、あの、懐かしき地球の姿があった。」と語ります。心を切り刻んでまでひたすらに目指した地球・・・そう、地球に次々と飛来したエイリアンは、みんなユーリの心。エイリアンは、エイリアンではなかったのです。 フランクが昔のことを思い出したのだと知って、ハティだけが喜んでいますが、フューネラルのメンバーは呆然。そりゃそうです。フューネラルは“エイリアンを迎撃するための組織”ですからね。エイリアンだと思って戦ってきた相手が、地球に帰りたいだけの宇宙飛行士の心だったというのでは・・・たまりません。退院してきたギネビアを前にして、フューネラル司令室でコマンダー・イネスはこう語ります。 「彼は、いや彼らは、ここに“来た”わけではなかった。 心を切り刻み、いくつもの身体を得て、帰ってきただけだった。 ・・・それが事実なら、我々は今まで何のために何と戦ってきたのだ?」 衝撃の事実、では済まされない重さです。しかも、一部の人間(Phase:14の会議に出席していた人々のうち何人かは確実ですね)はそのことを知っていたというところが本当に衝撃なのでした・・・。 というフランク(ユーリ)の覚醒と呼応するかのように、27体ものエイリアンが巡礼ポイントに向かっています。というところでAパート終了。 エイリアンが巡礼ポイントに到着しても何も起こらないことがわかってしまった以上、無理をしてエイリアンを迎撃しようとは誰も考えません。巡礼ポイントに集めるだけ集めて、熱核兵器を大量投入、すべてを焼き払うというのが軍の決定です。合理的といえば合理的。開き直ったといえばそれまで。しかし、その“巡礼ポイント”に立つフューネラルメンバーにとって、到底納得できるものではありません。 ひとり、ハティだけが元気です。「ねぇ、ユーリっていうのが本当の名前なの?」そして「ハティ、これからあなたのことを何て呼べばいいの?妖精くん?フランク?それともユーリ?」と嬉しそうにフランク(ユーリ)に語りかけるハティ。それに対してフランク(ユーリ)も、「ありがとう・・・君の歌声を、そして美しい花の指輪を」と応えます。ハティの歌、ハティのくれた花の指輪、ハティの存在は、フランク(ユーリ)にとって、自分が幻ではないことを思い出させてくれるものだった・・・そう言うのです。 さらにフランク(ユーリ)は、もうひとりの女性への感謝の言葉も述べはじめます。そう、それはマキ。マキのことを、「澱んだ意識の海にたゆたう私に問いかけをくれた人」だと語るフランク(ユーリ)。おまけに、「私は、彼女を救いたかった」とタクトの大勘違い(爆)を完璧に裏付けてくれたりもしています。ここでようやく、フランク(ユーリ)の告白に呆然としていただけ(笑)のリウに出番がまわってきました。 「教えてくれ!マキはお前に、何て言葉を残したんだ!」 と叫ぶリウ。その背後で、「マキ・・・誰?」と当然の疑問を発するスーと、マキ・アガタについてさらりと説明するキャプテンがまたよろしい。というところに輸送機が到着して、何とコマンダー・イネスとギネビアがおりてきた!? コマンダー・イネスは、「この目で見たくてな」と“巡礼ポイント”に降り立ったのでした。とてものどかで美しい、けれどももうすぐ熱核兵器で焼かれてしまう土地・・・。タイムリミットは迫っています。 けれどもフランクは、妻に会って詫びるために、ハティに別れを告げて自分の家に向かって歩きはじめました。急ぎ足で進むフランク。そんなフランクを、「フランクー!」と叫びながら懸命に追いかけるハティ。そのハティの声にはっとしてそのあとを追うリウ。そしてコマンダー・イネスは、「彼を連れ戻す!仲間を置き去りにすることはできん!」と決定を下すのでした。 懐かしい景色、妻と歩いた小径、風車のある家・・・。懸命に追いかけるハティに一度も振り向くことなく(とても痛いシーンですね・・・)、フランク(ユーリ)は我が家へと急ぎます。ハティだけではなく、リウが、そしてフューネラルメンバー全員が追いかけます。しかし、遂に到着した我が家は・・・ 荒れ果て、窓には板が打ち付けられている というありさま。呆然とするフランク(ユーリ)。そして、家の中から出てきたのは、 ミスターX!? ミスターXは、「お帰り、ユーリ・レオノフ・・・長い、長い旅路だったな」とかつての親友を迎えます。そう、ここで遂にミスターXの正体が明かされるのでした。ユーリの親友であり、現在は幽閉されているはずのデビッド・ロレンス将軍。その正体を知って驚愕するリウ。また、なぜ彼がこんなところにいるのか?とイネスも呆然。さーて、謎に満ちたミスターX、すべてを知っているデビッド・ロレンス氏が遂に口を開く・・・。 ロレンスが言うには、エイリアンの正体は「美しい重金属のガス星雲」が「人間の思考に反応して、特定の形状をかたちづく」ってできたもの、だそうです・・・って、何じゃそりゃ!意味わかんないよ!リウも「ありえない!」って突っ込んでいるぞ!でも、「そう考えるしかないじゃないか」とロレンスに言われると、そうかもしれないって気がするあたりが何とも。すごいや、ロレンスさん(おい)。 が、そんなことは、フランク(ユーリ)にとってはどうでもいいこと。理屈はどうあれ、自分は異形にはなってしまったけれど、とにかく我が家に戻ってきたのだ!なのに、最愛の妻がいないなんてどういうことだあ!と動揺するのも無理ないですね。当然、親友のロレンスに「教えてくれ、私の妻はどこへ・・・!」と問うわけですが・・・ロレンスは一旦は目を逸らし、しかし意を決したようにフランク(ユーリ)を真っ直ぐ見つめて、話しはじめました。 第一次遭遇戦で、クローカが死亡したことを。 プライマリーエイリアンが多数飛来したとき、クローカは車の中でした。 「あなた、私を守って」と指輪に口づけるクローカ。 が、その祈りは届かず、破壊される街の中で車は大破・・・。 クローカに全く気付かず、我が家へ帰ろう、と一定方向へと進むエイリアンたち。 炎上するクローカの車。 そして、その下から指輪をはめた左手がのぞいて・・・。 うぎゃーーーっ! 言うまでもありません。マキの左手と重なる絵ですね。あんまりな結末。 ユーリとクローカの家の近くの教会には、こう刻まれたクローカの墓が。 栄光のアストロノーツの妻ここに眠る。 彼女は愛し、そして愛された。 許しを請うロレンスの言葉も届かず、フランク(ユーリ)はこう叫ぶのみです。「私は、愚かだった。切り刻んだ心は、愛する者すら・・・妻に生きて会うために、私が選択した唯一の道は、すべてを終わらせる道だった!私は、この地に帰ってきてはいけなかったのだ!私は、愚か者だあ!」 そこに、27体のエイリアンたちもやってきました。夕陽の中を、無言で歩むエイリアンたち。そして、フランクが吼えたのがまるで合図であるかのように、27体のエイリアンも立ち止まって天を仰いで吼えはじめました。 「泣いている・・・」 「え?」(ハティ) 「そう、泣いているんだ・・・」 かくして、衝撃のPhase:21は終了。『覚醒と真実と』というサブタイトルではありますが、“覚醒”した結果、これほど残酷な“真実”に直面してしまうなんて・・・。 異形の姿になった宇宙飛行士が地球に帰還するといえば、当然“ジャミラ”が思い出されるわけですが、恨みの心を持って帰還したジャミラとは異なって、「愛する妻にもう一度会いたい」だけだったところがユーリの哀しさ。おまけに、自分(の分身)の足元でその最愛の妻が死んだことすら気付かなかったとは・・・フランク(ユーリ)は一体どうなってしまうのか?残り、4本、怒涛のラストスパートです・・・。 |
| 正気を保つのは難しい 終局の朝にはなおさら ラプソディーが鳴る中で 次回は、真実と破滅と |
| ◆◆◆現在のタクトの駄目男度:96(変動する余裕などありません(^^;)◆◆◆ |
Phase:22 真実と破滅と![]() |
| 脚本:山口宏 作画監督:ささきしげる・安城義治 画コンテ:須永司 演出:花井信也 |
| ▼Phase:23 ▲Top |
| 前回の衝撃のラストを受けて今回は・・・。 という書き出しは前回と同じです(苦笑)が、もう物語も終盤、毎回“衝撃”のオンパレードですから仕方ない。フランク(ユーリ)の、そしてユーリの切り刻まれた心であるエイリアンたちが嘆きの咆哮をあげる中、赤いボタンが一斉に押されました。一体何人が押したんだ?と数えたくなるほど大勢の人の手で。すべてを焼きつくすための熱核兵器の発射ボタンです。そして光。クラス20の核爆発。のどかな田舎の風景は吹っ飛んだ・・・ユーリとクローカの結婚式のときの写真も、二人の家も、何もかも、すべて・・・。 ミステルはかろうじてフランクをぶらさげて(おそらく無理やり吊ったのでしょう、文字通り「ぶらさげて」です)脱出しています。そんなミステルの中で、ハティはぶらさがったフランクを見つめ、「フランク、もう起きないの?目を覚まさないの?」と心配げにリウに語りかけますが、リウは 「わからない・・・」 と言って目をそらすことしかできません。涙ぐむハティの「でもリウ、今までに何度も何度もフランクを助けてくれたじゃない。」という言葉は痛い(何度も何度も、というところが何ともはや。でも実際そうだもんなぁ)けれど、さすがのリウにもどうにもできません。苦しげな表情を浮かべるリウ。そしてサブタイトル。 それからどのくらいの時間が経過したのか(とはいえ、“クリーンな核兵器”だそうなので、あまり時間は経過していないようですが)、爆心地付近を飛ぶ偵察機。偵察機は、何も残っているはずのない爆心地に、とんでもないものを見つけます。えらく不気味なオブジェにしか見えないそれは、エイリアンが複雑に絡み合って融合したもの・・・そうやって彼らは クローカの墓を守った のでした。ぐはあっ。何てこった。 フューネラル本部にてそのことを知ったコマンダー・イネスは、「おそらく彼らは最後の瞬間に取り戻したのだ。心を刻みながらも、なお失わなかった大切な何かを。」とコメント。そう、きっとそうなのでしょう。そして、だからこそフランク(ユーリ)は、あのあと一言も言葉を発しないのでしょう・・・。 けれども、そんなフランク(ユーリ)を軍が接収すると言ってきています。驚くキャプテン。もうお役御免なのか?それとも他の意味が?ここでイネスは、「ロレンス将軍の言葉」の意味がわかったような気がすると言って・・・回想へと突入。熱核攻撃の前、まだエイリアンたちが咆哮しているとき。ミスターXことデビッド・ロレンスは、「彼を頼む。私にはまだすべきことがあってね。」と言って、その場から立ち去ろうとしています。 友よ、 願わくばここに眠る亡骸を乱すことなかれ この墓石を惜しむ者に幸いを 骨に触れる者に災いあれ というシェイクスピアの墓碑銘を口にしながら。ここでようやく我に返った(というか、ミスターXに話しかけるタイミングなんてなかったわけですが)リウは、 「待ってくれ!あんたはなぜ・・・」 と問いかけますが、ミスターXはあっさりと「また会おう、リウ・ソーマくん」と言って歩き去ってしまいます。また?一体、いつ、どこで? 以上、回想おわり。コマンダー・イネスはキャプテンに「どうすればいい?」と問いかけ、しばし言葉に詰まりながらもキャプテンは「それは・・・正気を保つことです!」というキメ台詞を吐くのでした。その答えを聞いてイネスは「なるほど・・・ふっ」と笑い、行動を起こしました。その行動とは、“ハティとスーと整備員をJAILから立ち退かせる&JAILの監視システムの一部停止を命じる”ことでした。一体イネスは何をしようというのか? 一方、リウは・・・もう駄目駄目です。どんどんと壁を叩き、涙を流しながら、 「わからない、わからないよ、マキ・・・マキ・・・ 俺はどうすればいい、どうすりゃいいんだ!どうすれば!どうすれば!」 「俺は誰なんだ・・・俺は、俺は、誰なんだあ!」 ・・・あーあ、壊れちゃったよ。リウ。いろいろなことがありすぎて、消化しきれなかったのでしょうね。自分の“復讐”が大勘違いだったと本人(フランク)に明言されちゃったし、フランクの正体は憧れの宇宙飛行士ユーリ・レオノフだったし、ミスターXはいい人っぽいし(笑)・・・こりゃ壊れてしまうのも無理はないわな。でもね、やっぱりここは駄目男度:1アップさせてもらうよ。<鬼 その頃キャプテンは、ギネビア、ダン、スー、ハティを前にして、リウ・ソーマの正体がタクト・カネシロであることを語りはじめました。キャプテンがリウの正体をいつから知っていたのか、それはわかりません。けれども、“モルグでの事故とそこに落ちていた謎の弾丸”に早くから注目していたキャプテンならば、気付いていて当然という気もしますね。何にしても、すべての発端であるモルグでの事故・・・徐々にパズルのピースは埋まってきたようです。 という実に興味深い話が披露されているというのに、窓にうつるダンの様子がちょっとおかしい。何やら居心地悪そうにしています。これまでにも何度も“ちょっと様子のおかしいダン”が丁寧に描かれてきたわけですが・・・いよいよか? 一方、コマンダー・イネスは思い切った行動に出ていました。フランクの拘束具をはずしてJAILの扉を開けたのです!「許してください・・・いえ、今となってはあまりに虫がよすぎますね。あなたは自由です。もしもこれまでの私の罪を許してくださるというのなら・・・」とフランクに語りかけるイネス。しかし、その言葉を「あなたの罪は許されるものではない!」と遮ってJAIL上空から降下してきたのは・・・ええっ、キルゴア大佐ですか!? 大佐だけではありません。武装した胡散臭い兵士やトートまでもあらわれました。 しかもキルゴア、大佐じゃなくて将軍だなんて威張っていますよ(笑)。 何だ何だ何だ!? ・・・と驚くほどのことはないのでしょう。Phase:20で「通常部隊の指揮下に入る」ことを余儀なくされたフューネラルに、次にやってきた命令は「正規軍の一部として組み込まれる」ことだった、それだけのことです。もうフューネラルの役目はおしまい。しかも、“やばいこと”を知りすぎてもいます。同時に指揮官を解任されたイネスの罪状は、命令違反や部隊の私物化などでしたが、そんなものはきっとどうでもいいのでしょう。 そして、イネスが最後に頼ろうとしたあの准将は、2時間前に心臓発作で亡くなった・・・呆然とするイネス。ここでAパートは終わります。 Bパートの冒頭。「いくら何でも信じられん。観測ミスじゃないのか?」と焦る観測員2名・・・。 めちゃめちゃ気になる絵ですが、ひとまず舞台は接収されたフューネラル基地。どこかに移送されるのか、フューネラルのメンバーが滑走路に整列しています。ここで、彼らを監視する胡散臭い兵士が持っている銃を見て、「ようやく見つけたな」とつぶやくキャプテン。そう、モルグで拾ったあの弾丸の落とし主だっ!それを聞いて、リウの顔が歪みました。 「あなたは、何か知っている!そうなんですね!キャプテン!」 今ごろ何を言ってるかなー、君の正体なんてバレバレだったんだからー、と視聴者は苦笑したくなりますが、まあ、混乱の極みのリウとしてはキャプテンにすがりたくもなるでしょう。で、キャプテンの方は、「話は旅の途中でしよう。いいね、タクト・カネシロくん。」とさらりとかわすのでした。きゃーっ。萌え。 ところで、移送されるメンバーは、リウ・キャプテン・ギネビア・スー・ハティの5人でした。コマンダー・イネスとダンがいません。そのイネスは、キルゴアに「どうやってフランクの件(意識回復したということ)を?」と質問していました。それに対するキルゴアの答えは、「人心掌握術に関してはもう少し勉強した方がよさそうだ。」というイヤミなもの。そう・・・ダンが内通者だったのでした! あえて“内通者”という表現をしてみましたが、具体的にダンが行ったことはよくわかりませんし、ダンの気持ちもよくわかりません。とにかくダンは、「自分は、ただ負けたくなかっただけです。」と言うのみ。父のようになりたくない・・・そう考えて現場に出たお坊ちゃんにとって、軍は、そしてフューネラルは、どんなものだったのか?イネスに「ダン・・・私もやはりくだらない上官だったのかな」と問われて口ごもってしまうあたり、ダンの心はなかなか複雑そうなのですが・・・。 そのとき、電話を受けていたキルゴアが素っ頓狂な声をあげた! 「なに!8,000キロだと!?」 さきほどの観測員からの報告によれば、全長8,000km、質量はほぼ地球と同規模の巨大(なんていう表現じゃなまぬるいけど)なエイリアンが接近しているというのです!しかも、あと4日で地球に到達!?・・・あまりに衝撃のためか、観測員がノートいっぱいのエイリアンの絵と「8,000km」という文字を書き散らしているのが印象深い。というか、この全長8,000kmのエイリアン襲来について説明する観測員を見ていると、「敵が七分で黒が三分だ!」(fromトップをねらえ!)を思い出してしまったりするのですが(笑)。 キルゴアが仰天している頃、リウたちは機中の人でした。約束どおり、キャプテンが事態を説明してくれています。「彼らはEX-1、すなわちユーリ・レオノフの記憶がよみがえるのを怖れた。」で始まるキャプテンの話は、フランク移送中のトートによる襲撃、指輪回収のために村を襲撃といった謎の事件につながっていきます。そのすべての発端が、モルグでのあの事故だった・・・。 そんな話を聞かされて、改めて「冗談じゃないよ、あたしたちの敵はエイリアンだけじゃなかった」と吐き捨てるスー。命がけでエイリアンを迎撃してきたフューネラルとしてはたまらん話です。ここで、“裏切り者のダンは果たして敵なのか?”をめぐって、ギネビアとスーのちょっとした言い争いが。殺伐とした今回の話の中で、ちょっと笑えるシーンです。いや、ギネビアおねーさまの「それ、ジェラシーかしら?」なんていう台詞は、笑うどころかむしろ思いっきりコワイとみるべきかも(^^; そんな騒ぎをよそに、リウは静かに目を閉じ、ハティは不安げな表情で月を見上げて「フランク・・・もう会えないのかな」とつぶやいています。 「俺は・・・俺は奴を、殺そうと思っていた。」 遂に、リウの、いやタクトの、告白が始まりました。 「マキを殺した奴が憎い。だから俺は名を変え、フューネラルへ入ったんだ! そう、すべては復讐のために!」 けれども、フランクはマキを殺してはいなかった。というか、あのモルグでの事故は、他ならぬ“人間”が起こした災厄だった。しかも、フランクはおそろしいエイリアンなどではなく、見捨てられた宇宙飛行士の心だった。それであなたはどうするの?・・・というギネビアの問いに、リウは答えられません。 「わからない!わからないんだ、俺にも! 何もかも失った!俺はひとりだ!だから奴を憎んだ! なのに、なのに奴は憎むべき相手じゃなかった! なら俺は、一体誰を憎めばいい!誰を殺せばいい!! 俺は・・・俺は復讐の相手すら失った。 あいつも俺と同じ、自分の名前を忘れた、同じ、哀れな人間だったんだ。 俺は、どうすればいい・・・なあ、マキ・・・」 涙を流しながらこう語るリウ。ここまでくると、もう駄目男ポイントを加算している場合ではありません。一体、リウの救いはどこにあるのか?・・・それはもちろん、既に亡くなってしまっているマキではなく、今そばにいるハティ。ハティは涙を流すリウの頭に手をあてて、こう言うのでした。 「リウは昔、悪い妖精さんだったんだね。でも今まで、たくさんフランクとハティを助けてくれたから、今は、いい妖精さん。」 きた。ハティのクリティカルヒット。 「俺を許してくれるのか?お前のフランクを殺そうとした、この俺を?」 リウ、完全にやられました。さらに「だって、フランクはまだ生きてるもん」と駄目押しするハティ。すごいぞハティ。これでリウは完璧に陥落。 「ハティ・・・!」 ハティの手をとって泣くリウ。ここで、ハティの勝利が確定しました。ギネビアの敗北です(という話ではないのかもしれませんが、どうしてもそう思えてなりませぬ(^^;)。 というリウ的にはクライマックス(おい)のあと、颯爽とあらわれたのは真のヒーロー! 「そして妖精の王オーベロンが謳う!もとのお前に戻るがいい!」 そう、もちろんミスターXことデビッド・ロレンスだあ!しかもザルク2に乗ってのご登場だあ!もしかすると、この『アルジェントソーマ』という物語中、最も格好いい燃えシーンかもしれません(爆)。 唖然とするフューネラルメンバーの中で、ギネビアだけは「私のあしながおじさんは魔法の杖を持ってるのよ」と笑っています。そして「同じよリウ、私もあの人に導かれてここまで来たの」と告げるのでした。ミスターXは威嚇射撃を行い、フューネラルメンバー以外の乗員に降りるよう迫ります。そんな彼の目的とは・・・もちろん全長8,000kmというエイリアンの撃退。 「彼しかいない。この災厄を払いのけることができるのは、彼だけしか・・・!」 という格好よすぎる台詞で今回はおしまい。そのフランクは、何も言わずJAILに立ちつくすのみ。さあ、物語はいよいよ最終決戦へ!(わくわくどきどき) |
| すべてを失った 手のひらに残されたもの それはひとかけらの勇気のみ 次回は、破滅と勇気と |
| ◆◆◆現在のタクトの駄目男度:87◆◆◆ (え、計算が合わない?ふふふ、ハティによる浄解効果(陥落?) により、こっそりマイナス10ポイントなのだああっ!(爆)) |
Phase:23 破滅と勇気と![]() |
| 脚本:山口宏 作画監督:しんぼたくろう・米山浩平 画コンテ:須永司 演出:喜多幡徹 |
| ▼Phase:24 ▲Phase:22 ▲Top |
| 実に1ヶ月以上のご無沙汰でした(汗)。何しろ物語は思いっきり終盤、盛り上がりまくっていますので、更新が滞ると自分の“テンション”を維持するのが難しく、ますます更新できなくなっていく・・・という悪循環に陥っておりました。が、ラスト3本、きっちり締め括ってみせましょう!(と無駄に大きく出てみる) 全長8,000kmというとんでもないエイリアンが迫る中、Phase:14と同じ会議場で会議が行われています。そして、やはりPhase:14と同じように、会議は不毛です。何しろ、全長8,000kmのエイリアンの接近が何をもたらすか、会議の出席者たちには飲み込めていないのですから。一定距離に接近されただけで地球が壊れてしまうというほどの巨大エイリアンが相手だというのに、トートをめぐる防衛予算云々の話をしているようでは・・・(溜息)。 それでも、"地球が壊れる”とまで言われて、ようやく事の重大さに気付く出席者たち。そこに、唯一の打開策とやらが提示されます。それは我々の頭上に・・・という言葉に、思わず会議場の天井を見上げてしまう出席者たちが何とも情けなくてよろしい。会議場の天井には何もないってば(苦笑)。さあ、その打開策とは?と引っ張っておいて、サブタイトル。 その頃、スーパーヒーロー・ミスターX(笑)に救出されたフューネラルの面々は、ミステルの機中でした。ギネビアの「歓迎されざる家路ですね」、そしてキャプテンの「帰ろう・・・我が家へ」という言葉がとてもいい。・・・のはいいのですが、前回のお話からここまでの間に何やら断絶がありますね。というわけで、時間はちょっと戻ります。 どこぞに着陸しているミステル。その傍らで、手際よく組み立てバイク(?)を組み立てるミスターX。ふむふむ、よりによってザルク2なんぞに乗って颯爽とあらわれた彼は、今度はちっちゃなバイクで立ち去ろうというのですか。いいねぇ、粋だねぇ☆(本当か?)ギネビアのことを「ぼくの可愛いジェルーシャ」なんて呼んだり、どこに行くのかと問われて「言うなれば、贖罪の旅かなぁ」なんて答えてみたり、ミスターXはあくまでも格好いい。 一方、あまり格好よくないのがリウ(笑)。まあ、気持ちはわかりますよ。ミスターXには尋ねたいことがいっぱい、いっぱい、いーっぱいあるでしょうからね。でも、ただひたすら 「待ってくれ!」 と叫んでいるリウは情けない。が、その情けなさこそがリウ・ソーマ。ミスターXも、そんなリウを見かねて・・・ではないと思いますが、“なぜタクト・カネシロをリウ・ソーマとして生まれ変わらせたのか?”という問いには答えてくれました。 「知性が火種を生む。しかし、ときに言葉は両者の溝を生めてくれる。」 そう、ノグチ博士の言葉ですね。ミスターXはこの言葉をさらりと口にしたのち、「ぼくも先生のファンでね。惜しいじゃないか。先生の言葉が失われるのはさ!」と言い放ってバイクのエンジンをかけるのでした。くぅ〜っ、やっぱりとことん格好いいぜ、ミスターX。その答えでリウが納得できたかどうかはともかく(きっとできないよねぇ(^^;)。 そして、なおも食い下がるリウを「君も野暮だねぇ。つまらないだろう?ミステリーを結末から読むのは」と鮮やかにかわして、バイクにまたがって走り去るのですからたまりません。諦めなさい、リウ。あの人は、あなたの手に負える人じゃないわよーん・・・(^^; という出来事を思い出しながらぼんやりしているリウ。そんなリウに、ギネビアは「言葉は溝を埋めてくれる、か・・・いい教えね」と語りかけます。そしてリウは、 「あのときは、そうは思わなかった・・・だが、今はわかる。」 と前向きな発言。おおっ、いいぞ、リウ!駄目男からの脱出口が見えてきたぞ!そう、言葉は溝を埋めてくれるかもしれない。全長8,000kmのエイリアンも、フランク(ユーリ)の分身。ならば、フランク(ユーリ)の言葉はきっと通じる・・・。 「見ているか、マキ。これまでの俺の復讐は、奴を殺すことだった。 だが、今からは・・・!」 と胸のうちでつぶやくリウ。ああ!駄目駄目だったリウの中に、何かしら決意のようなものが!すごいよ、リウ。駄目男度:3ダウンしちゃうぞ!(爆) かくして、ミステルは超低空からフューネラル本部へと接近。当然、フューネラル本部はその接近に気付くわけですが・・・ここでキャプテンがビーコンを使った暗号通信を送ります。 “ミステル奪取。これより帰還する。マイケル・ハートランド” それだけの簡潔な通信。それを読んだ美人オペレーターズが顔を見合わせます。そして、彼女たちの判断は“キャプテンたちを暖かく迎える”というものだったようです。司令官としておさまっているキルゴアには「友軍の貨物フライヤーです。エンジントラブルの模様。」と報告し、キャプテンには「第一滑走路クリア。着陸を許可する・・・グッドラック。」と通信を送るオペレーター。くぅ〜っ、燃えるぜ!萌えるぜ!それに静かに「ありがとう」と答えるキャプテンにも燃えるぜ!(^o^) さて、オペレーターズの協力は得たものの、ここからは力技で本部を、コマンダー・イネスを、そしてフランク(ユーリ)を奪還しなければなりません。ミスターXの置き土産のザルク2で出撃しようとするリウ(そしてそのとき不安げな表情を見せるハティがまたよろしい☆)ですが、それを制するギネビア。しかも、「このあいだのキス、素敵だったわ、二枚目さん」なんて囁きつき。うぎゃ。えーっと、これは、リウ・ソーマ争奪戦に敗れたギネビア姐さんからの餞ということでいいんでしょうかね?(爆) ま、まあ、それはともかく、ここはギネビアの判断が正しい。何しろ彼らの最大の目的は“フランク(ユーリ)の奪還”です。となれば、ハティがキーパーソンになるでしょうし、ハティの護衛にはリウが相応しいでしょう。かくして、作戦スタート!「了解!」とびしっと答えるリウ。「イエッサー☆」と可愛く敬礼するハティ。「すぐに参ります、コマンダー」とつぶやくキャプテン。営巣の中で「まさかな・・・」とつぶやくコマンダー・イネス。いやもう、燃え燃えです。 さらに燃える(萌える)のが美人オペレーターズ!友軍の貨物フライヤーとやらに火災の危険性があるとして、待機中の機体をすべてハンガーに格納させてますよ!すごいよ、オペレーターズ!君たちの階級章は流行りのアクセサリーじゃないんだもんね!Phase:13に次いでのオペレーターズの活躍に、いやもう盛り上がりまくりっすよ!そして、ギネビア姐さんもザルク2で飛び出して、撹乱のために派手に攻撃しまくっていますよ!トートの発進口を真っ先に潰したり、さすがの腕ですよ!キルゴアくんはひくひくするだけですよ!(笑) 一方その頃、不毛な会議の場では、“打開策”とやらが示されていました。それは何と、 ユリシーズ号!? 宇宙開発がストップして放置されていたユリシーズ号ですが、実はこっそり防空予算の30%も使って(いわゆる軍部の独走ってやつですな)恒星間弾道弾化されていたというから驚きです。が、背景はどうあれ、そいつをぶつけることによって全長8,000kmのエイリアンはほんのちょ〜っぴり軌道をそらしてくれる、ぎりぎりで地球は助かる・・・という話なのでした。ここでAパートはおしまいです。 さーて、不毛な会議場はここまでにして、後半はフューネラル本部突入だっぜ!燃えるぜっ! ミステルが滑走路に進入!天才パイロット・スーちゃんの腕の見せどころだ!で、どうやってリウとハティが本部に突入するのかと思ったら、動いているミステルからタラップを降ろすという激しい方法でした。ぎゃー。こわい。タラップから火花が散っているし。でも、「いくぞ」「うん」なんて言っちゃって、リウとハティってば無敵です。 無事に着地(リウがハティを抱きかかえてごろごろ・・・一応“無事”と言えるでせう)したあとも、「怪我はないか?」「平気」「うっ」「リウ!」「気にするな」と、いやもうラブラブ。見ているこっちが照れちゃうよー(照れるな)。さらに、本部施設内に潜入してからはもっとストレート。 「いいのか?本当に・・・死ぬかもしれないぞ。」 と尋ねるリウもリウだが、 「いい、リウと一緒だから。」 と答えるハティもハティだ。というわけで、リウが 「・・・わかった。」 と答えて、めでたくこの二人はまとまってしまったのでした。ぱんぱかぱーん。 おおっと、できたてほやほやカップルを茶化している場合ではありません。やーね、オバサンって(自爆)。その間に、ザルク2対トート(2機)、ミステル対トート(1機)という戦闘が始まっています。そりゃそうだ。発進口を破壊されたくらいで、トート部隊が黙って見ているはずはありませんものね。トート部隊はかなり無理矢理(一応“緊急用シャフト”を使ったらしいのですが、単に隔壁をぶち破って出てきたようにしか見えません)、地上にその禍々しい黒い姿をあらわしたのでした・・・。 それはいいのですが、キルゴアがダンを呼び出そうとしても、ダンはつかまりません。なぜかダンの階級章が通路に落ちており、それをウォルトンが発見していますが・・・? 場面は変わって会議場。唯一の打開策とはいうものの、経緯が経緯ですので、まだみなさんぐだぐだおっしゃっています。あーもう、しょうがないなぁ。そして、ようやく議長がまとめに入ったところで・・・ 「異議あり!」 と直通回線に割り込むミスターX!・・・いや、この場ではデビッド・ロレンスと呼ぶべきでしょうね。幽閉されているはずのロレンスの登場に、議長をはじめとする何人か(つまりユーリをめぐる事件の真相を知る人たち、でしょうね)の顔がひきつります。「劇薬たる真実」をちらつかせながらのロレンスの要求は、ユリシーズ号の発射を少し遅らせることでした。 ユリシーズ号は、ユーリのオデッセウス号の発展型。今はストップしているとはいえ、宇宙開発、宇宙への夢の象徴。かつてユーリが無茶な軌道変更を行ったのも、あとに続くもの、すなわちユリシーズ号のためだった。そんなユリシーズ号を、恒星間弾道弾として巨大エイリアン(もちろんそれはユーリの分身)にぶつけるなんて・・・! だから、ロレンスはフューネラルのメンバーとフランク(ユーリ)に賭けたのでしょう。巨大エイリアンが火星軌道に到達するまでのわずかな時間に、彼らが何とかしてくれることを信じて。くぅ〜っ!(何だか今回は「くぅ〜っ!」と叫んでばかりの私(笑))またまた燃える展開ではありませんか!そして、会議場にはフューネラル本部の現状が報告されて、いやもう大変です。 そのフューネラル本部は、激しい戦闘の真っ最中。まずはスーの操るミステルです。普通に考えたら、ザルクの輸送機にすぎないミステルが、最新鋭戦闘機であるトートとまともに戦えるわけがない。が、そこはスーちゃん。トートがザルクと同型であることを利用したとんでもない手を使います。何と、トートを無理矢理ドッキングさせ、そのトートを「行っけぇー!」という掛け声もろともぶん回して、本部タワーにぶつけたのだあっ!(驚)スーちゃん、すごすぎる。トートのパイロットさんがちょっぴり気の毒になるほどの鮮やかさでした。ぶらぼぉ☆ 一方、ギネビア搭乗のザルク2。相手がトート2機ですから、これまた圧倒的に不利。けれども、そこはフューネラル本部を知り尽くしたギネビア。地下のパイプラインを狙撃して爆発させ、トートの足をとるのですから素敵です。「いい腕ね・・・けどここはあたしたちの庭よ!あなたたちには決して負けない!」という台詞も格好よすぎ。 が、残る1機が問題です。どうやらリミッターを解除したらしく、ギネビアは押され、そして地面へと落下。あちゃー、万事休すか?・・・と思いきや、どうもトートの様子がおかしい。変な震え方をしたと思ったら、手からプラズマトーチを出し・・・ああっ! トートから首がはえてきましたよ・・・。 理由はわかりませんが、トートは“目覚め”てしまいました。いや、ひょっとして、ザルクを上回る高性能機・トートは、欠陥品だったのかもしれません。むむぅ、巨大エイリアンの到着を前に、意外なところからエイリアンが出てきてしまった・・・。これは困りましたね。 一方、本部内に潜入したリウとハティも、兵士に発見されて追い詰められていました。本部奪還作戦は失敗か?ハティとつないだ手にぐっと力をこめるリウ。そこにあらわれたのは・・・ダン、でした。ダンはリウとハティに銃を向け、「軍事法廷での裁きを待つこともない。残念だったな。」と言いながら近づいてきます・・・。 という大ピンチで今回のお話はおしまい。ええーっ。どうするんだよ、これ。本部奪還は成功していないし、フランク(ユーリ)はぼーっと立っているだけだし、トートには首がはえちゃったし、ザルク2は撃墜されちゃったし・・・とまあ、八方塞がりではありますが、ミスターXは静かにこうつぶやくのです。 「我々の求めた栄光は、いまだ錆付いてはいない。早く目を覚ませ・・・、ユーリ。」 てなわけで、今回も締めはミスターXが持っていってしまいました。やはり彼が真の主役だということを再確認(笑)。でも、リウも負けちゃいません。ハティちゃんとのらぶらぶパワーで、ようやく(残り2本というところで(笑))前向きになりつつあるんだもの。さあ、ここから逆転だ! |
| 戦うことが勇気ならば 憎むことが愛ならば そのとき 彼は明日を見据えた 次回は、勇気と愛と |
| ◆◆◆現在のタクトの駄目男度:84◆◆◆ |
Phase:24 勇気と愛と![]() |
| 脚本:山口宏 作画監督:西田亜沙子・仲盛文 画コンテ:須永司 演出:矢口夏美 |
| ▲Phase:23 ▲Top |
| 「太陽系第六惑星“土星”」というテロップ。その土星の脇を、何かものすごいものがかすめていきます。何かものすごいもの・・・うーん、他に表現しようがありません。何たって、土星の輪が歪む(!)ほどの質量の何か、ですからね。バックに流れる派手なパイプオルガンの音と相俟って、すわ白色彗星か!と思ってしまうヤマト世代の私です(爆)。 ・・・って、突然白色彗星が登場するはずなどもちろんなくて(当たり前だ)、こいつが噂の“全長8,000kmのエイリアン”なわけですね。こりゃ、地球に接近しただけで大惨事が起こるのは明々白々。というところでサブタイトルです。さーて、八方塞がりの状況からの逆転劇、みせてもらいましょう!(わくわく) 逆転劇・その1。追い詰められたリウ&ハティの巻。ダンに銃を突きつけられて万事休すという局面でしたが、ダンは「フッ」と笑ったのちに、何と手にしたリモコンで素早く隔壁を下ろして警備員をシャットアウトしてくれちゃいます。いやぁ、このギリギリの局面で、ダンってば芝居っけたっぷりだなぁ。リウをびっくりさせたかったんでしょうねぇ。よほどリウのことが好きなんですね(おい)。でも、まあそのくらいは許してあげましょうか。 驚くリウ&ハティに、「何をやってる!さっさとしないと、主役を食っちまうぞ。」と言うダン。その台詞が実にダンらしい。まあ、結局ダンは何をしたかったのか、それどころかこれまで具体的に何を行ってきたのか、どうもよくわからないところがあるのですが、いいんです、格好いいから(おい)。リウもつい素直に「ありがとう」なんて言っちゃっている(うひょー)くらいですからね。 逆転劇・その2。営倉に入れられているコマンダー・イネスの巻。リウ&ハティを救った後で営倉に向かったらしいダンの登場です。しかも、「お待たせしました、コマンダー。」という台詞付きの登場ですからたまらん。そして、Phase:22でコマンダー・イネスに投げかけられた「私もやはりくだらない上官だったのかな」という問いに、ここでようやく答えるダンなのでした。コマンダーとキャプテンは、ダンにとって「ただ二人だけの、信頼に足りる上官でした。」と・・・。 そう言ってコマンダーに銃を手渡すダンですが、「シモンズ家の人間には、やはり負け戦が似合うようです・・・」と言ってぶっ倒れてしまうのだから驚きだ!リウたちを逃がすところまでは鮮やかだったけれど、その後でどこかでどんぱちやらかしたようですね。手から血が流れています。うーむ、ここにきていきなり主役のようだぞ、ダン・シモンズ。 そして、逆転劇・その3・・・にはちょっと手間がかかります。元トートのプログレッシブ・エイリアン(タイプH2)を相手に、傷ついたザルク2(ギネビア搭乗)は苦戦中。腕も吹っ飛ばされ、大きなダメージを受けています。一方、ミステルを操縦するスーは、自分がぶんまわして叩きつけたトート(かなりのダメージを受けたらしく、ぴくりとも動きません)を見つめる・・・。 あっ、スーちゃん、何か考えてるね?思いついたね?逆転劇への伏線だね?わくわく。 一方、ザルク2のギネビアは、Phase:18での自分の体験(乗機がエイリアンになっちまった)がありますから、何としてもパイロットを助けようと決意する・・・これまた燃えるシーンです。しかし、エイリアンの能力によってか、ザルク2の計器に異常が!?動けないザルク2に、エイリアンが迫る! というところで、場面はリウ&ハティへ。今回は場面転換が実に多いので、レビューするのはちと大変です。が、事実上の最終話ですから、盛りだくさんなのも当然。頑張っていきましょー!(笑) ダンのナイスフォローのおかげで無事にJAILまでたどりついた二人ですが、どうしてもJAILに入ることができません。当然といえば当然ですが、JAILの扉を開くためのコードが変えられているのですね。リウの持つコードでは駄目。ここまで来て・・・焦るリウ。と、そこにあらわれるのがウォルトン!ハティに駆け寄って抱きつくウォルトン、という一見ほのぼの〜な光景ですが、実は ウォルトンはダンの階級章を運んできた のでした。うわ、すごいよ、ダン。キャプテン・ダンならば、JAILに入る権限ももちろんありますからね。ウォルトンの好きなニオイでもつけておいたのでしょうか?いやはや、感服するばかり。これが逆転劇・その4になるのかな? そして場面はザルク2のギネビアに戻ります。思わず「おじさま!」と助けを求めて目を閉じてしまうギネビアに、「ギネビア!目を開けろ!」というキャプテンの声が届き、ミステルがエイリアンをひっかけて運び、そして地面に叩きつけるのでした。うお、今回もミステルのアクションだよ。すごいよ。 けれども、相手はプログレッシブ・エイリアン。その程度のことで倒せるはずもありません。というか、パイロットが搭乗したままですので、そもそも景気よく倒すこともできないのですが(だから苦戦するのだとも言う)。そのパイロットは、まだ生きている様子。「まだ死ねないわよね」とパイロットに語りかけるギネビア・・・というところで、「早くしな!まだ飛べるんだろ!」というスーの声。あっ! スーはトートに乗っています!(驚) 自分が叩きつけて撃としたトートに乗り込むとは、めちゃめちゃ大胆ですぜ、スーちゃん。でも、めちゃめちゃ格好いいですぜ。かくして、ミステル、トートの援護を得て、ギネビアはエイリアンに飛びついてパイロットの救出に成功!いやぁ、実に鮮やかですよ!ぶらぼぉ!(^o^) ・・・とまあ、逆転劇のオンパレードなのですが・・・ プログレッシブ・エイリアンは身体から光を放ちはじめた のでした。その光は・・・まるで太陽のような光は・・・。 その頃、ミスターXはアジト(ってそこはよく見ると熱核攻撃でぼろぼろになったユーリの家なんですが(驚))でグラスにワインを注いで余裕の態度。周囲を謎の武装集団が取り囲んでいるというのに、しかもそれを承知しているのに、涼しい顔です。そしてミスターXは「幕切れか」という言葉とともにどこかへメールを送信し、「だが、カーテンコールの声が聞こえる。罪人を咎める観衆の声が。」とつぶやき・・・ 武装集団が押し入り・・・ たくさんの銃声が響き・・・ かくして、例の会議場には「処理できた」という報告が届いたようです。嗚呼、あの神出鬼没で腕っぷしも強くて魔法の杖を持っている素敵なあしながおじさんこと、スーパーヒーロー・ミスターXはここでおしまいなのか!? 邪魔なミスターXを“処理”したことで、「忌まわしき過去がこれで消える・・・」などと胸のうちで思う議長。そして、ユリシーズ号の発射準備が進められることになり、カウントダウン開始。ユリシーズ号の衛星軌道離脱まであと20分・・・。 その頃、ダンの階級章のおかげでようやくJAILは開き、リウとハティはフランクと対面していました。「フランク!」と叫んで駆け寄るハティ。 「来たぞ・・・!」 とフランクを見つめるリウ。けれどもフランクは何の反応も示しません・・・。 一方、本部の外では、エイリアンが太陽のようになっている中、遂にザルク2が動けなくなっていました。せっかく救出したトートのパイロットだけでも助けようとするギネビアですが、「馬鹿言ってんじゃないよ!」とスー(もちろんトート搭乗)が飛来。「知ってた?こいつの装甲って、ザルクの1.5倍あるんだぜ!」と言ってトートでザルク2をかばうスー。格好いい。うっとり。 そしてまた場面は変わって、本部司令室。エイリアンの第二段階プログレッシブ化が確認されたところで、退避命令を出して脱出用フライヤーを準備させようとするキルゴア。あくまでへたれな男です。そこに「逃げ支度ですか?准将閣下。」と颯爽とあらわれたのは、コマンダー・イネス!もちろんダン(胸の包帯が痛々しいぞ)を伴っています。これではキルゴアも手も足も出ません。おとなしくフューネラルの指揮権をイネスに返すしかない・・・。 が、そこはそれ、何しろへたれなキルゴアくんですから、「おめでとう、君の勝ちだ。だが、戦況は我々の敗北だ。」という嫌味をかえします。いや、単なる嫌味ではありませんね。エイリアンは、もはや完全に太陽のようになってしまっていますから・・・。 ここでAパートは終わります。 Bパートは、懸命にギネビアとスーの名前を呼びつづけるキャプテンの声からスタート。エイリアンの放つすさまじい光の中、連絡が途絶えてしまっているのです。イネスはそんなキャプテンに、「すまないキャプテン。我々は無力だった。これまで彼を・・・ユーリ・レオノフを奴隷のように扱ったその報いなのか。」とつぶやきます。いや、違うよ、イネスさん。はじめはそうだったかもしれないけれど、あなた方はフランクに“仲間・同僚”として接してきたじゃないの。そのことは、フランクだって知っているはず・・・。 しかし、そのフランクは、ハティの「フランク!起きて、ねぇ、起きてよー!」という懸命の呼びかけにも無反応。ユリシーズ号発射のカウントダウンは続いています。これまで何度も人間ばなれした活躍を見せてくれたミスターXことロレンス将軍も始末されてしまいました(そのことをイネスから聞かされたリウが崩れ落ちるところが何とも萌え)。もう、本当に、手はないのか?数々の逆転劇を見せてくれたけれども、ここで終わってしまうのか? いいえ、まだこの男がいます。リウ・ソーマ。タクト・カネシロ。 「わかって・・・いるのか?なあフランク!いや、ユーリ・レオノフ!」 「みんな死んでいく。ギネビアも、ダンも、スーも、マイケルも、イネスも!」 そこに、ユリシーズ号初期加速まであと3分という通信が。 「聞いたか!お前とお前の親友が守ろうとしたユリシーズ号が、 巨大な弾丸として撃ち出されようとしているんだぞ! みんなお前が、そうやって勝手に心の中に閉じこもっているせいで!」 そう叫びながら、フランクの手をガンガン殴りつづけるリウ。もう、そうすることしかできません。どうにも痛々しいリウ。そんなリウを見かねて、ハティは「やめて!それ以上やったら、リウの手、ぼろぼろになっちゃうよ!」と・・・ああ、ハティがリウを気遣っているよ。すごいよ。いいシーンだよ。なのに、リウを気遣って抱きつくハティを、リウは吹っ飛ばしてしまう!?おい!どうした、リウ!おまけに、みんな死ぬんだぞ、という話でいきなり 「マキのように」 なんてマキの名前を出すかぁ!?こんな終盤の土壇場で、駄目男度:3アップさせないでよ!(爆) それでも、ハティは負けません。「リウもわかってるはずだよ。フランクは悪いこと何もしてないって。なのに、なんでそうやって傷つけるようなことを言うの?」・・・うわ、ハティちゃん、急に大人になっています。恋する少女は急速に大人になる・・・なんて陳腐ですが、けれどもそう言いたくなるシーン。 それだけではありません。ハティはリウの痛いところにずばっと切り込んでくる!おそるべし、恋する少女!というか、“まとまっちゃった”二人だから、ずばりと言うことができるのかもしれません。凛々しい表情のハティは、こんなことを言うのです。 「自分のことをよく知らないのに、ほかの人のこと、わかるはずないよ。 フランクのことも、マキのことも。」 ぎゃーっ、めちゃめちゃキツイけれどそれは真理。なのに、そこまで言われても、リウってばとことん駄目男です。よりによって、 「それでもマキは、俺に笑顔を向けてくれた・・・!」 とこの期に及んでマキ、マキ、マキですよ!駄目男度:3アップですよ!それでも、ハティはひるまない!ここでマキの影を消し去ってやるのよっ!頑張れ、ハティちゃん!(変な応援をするな(^^;) 「でもそれだって、ただ答えがみつからなかったから、それともいやな言葉をきかされたから?何も答えられないから、ただ笑ってただけかもしれない。」 がああああああん!そこまで、言いますか!でも、我々視聴者は、ここでリウの回想シーンに登場したマキの姿を思い浮かべ、ハティの言葉に納得しちゃったりするのです。ああ、そうだったのかもしれない。マキのあの困ったような表情は・・・。とはいえ、リウがそれを認めるわけにはいきません。 「お前に、お前みたいなガキに、俺とマキとの何がわかるっていうんだ! 言ってみろよ!」 とものすごい形相でハティに迫る!うわ、駄目駄目だよ。けれども、ハティは負けない!リウをきっとにらみつけ、 「言わない!言ってもリウには本当のこと、伝わらないもん!」 ・・・ハティの勝ちです。リウ、大ショック。 というか、太陽と化したエイリアンが放つ熱でJAILの扉すら溶けかかっているというのに、この二人ってば何やってるんでしょ。痴話喧嘩ですか?(爆)いや、でも、これは彼らの、人類の、命のかかった壮大な痴話喧嘩。そして、その痴話喧嘩にハティが勝利したということは・・・。 「・・・そうか、俺もまた、心を・・・ 同じだったんだな、お前も俺も。だから俺はお前を憎み、そして、愛した。」 そうフランクに語りかけるリウは、完全に憑き物がおちた状態。とても素直に、そして優しく「ごめん、ごめんな」と言ってハティを抱き寄せています。そして、そんなリウの心に反応したかのように、フランクが光りはじめたのでした・・・! 言葉は、すべての溝を埋めてはくれないのかもしれない だが私は覚えている 深い眠りの海に浮かぶ私に、何度も何度も 諦めることなく、呼びかけてきてくれた声を 教えてくれ、お前のことを、お前が生まれた世界のことを そして心の奥に直接、打ち込まれた問いかけの言葉・・・ あなたのことをもっと知りたい、と・・・ そう語って、フランクは光りながら飛翔するのでした。ユリシーズ号発射まであと2分を切り、プログレッシブ・エイリアンのせいでフューネラル基地が機能を失い、フューネラルのメンバーがみな諦めたそのときに。 ユリシーズ号発射のカウントダウンが、残り59秒42というところで緊急停止。ああ、これはきっとミスターXの仕業ですね。どういう仕掛けかは知りませんが、例の会議場の専用回線にやすやすと割り込んで脅迫(あら言葉が悪い)できる人ですから、このくらいは造作もないことでしょう。さすがは魔法の杖を持ったおじさま☆ そして、フューネラル本部から光の帯がのびていきます。プログレッシブ化していたエイリアンも、クローカの墓守となっていたエイリアンたちも、地上に存在するすべてのエイリアンがフランクに吸収されます。そう、もちろん、ザルクとトートからも光が。光の帯は地球を一周し、きらきらと光り輝いています(サイコフレームの共振じゃないんですよ(爆))。そして、フランクも光りながら消えはじめたのでした。 リウによれば、「構造変換?・・・いや、原子レベルでの融合か・・・?」(こんな局面でも 「まるで妖精みたい。」 と感動しましょうよ。嗚呼、きっとこれは、宇宙を彷徨うユーリ・レオノフが出会った妖精の光。無数に刻まれたユーリの心がひとつになる・・・と、そのとき、ハティの額からも光が飛び出した!あ、忘れそうになっていましたよ。ハティの脳にはエイリアンの破片が食い込んでいたのでした。それがここで、フランクとひとつになるために飛び出してきたなんて! ハティは驚き、「お別れ?どうして・・・いや、やだ、行かないで!またハティをひとりぼっちに、しないで・・・」と言って、ふらりと倒れてしまいました。破片が飛び出たことにより、何か影響があったのでしょうか?そんなハティをちゃんと抱きとめるリウ、偉いぞ。 かくして、フランクは、巨大なエイリアンの姿になりました・・・。 知りたい、理解したい、その願いがあるかぎり たとえ氷河のように遅い歩みでも、人類は進歩していく フランクの、いやユーリの最後の言葉が始まりました。「あなた自身が犠牲にならずとも・・・!」と呼びかけるイネスに、「ありがとうイネス、それにマイケル、ダン、ギネビア、スー、みんな本当にありがとう」と答えるフランク・・・い、いかん、何度見ても涙腺の緩むシーンだ・・・。 そして、リウ・ソーマ 彼女が目を覚ましたら伝えてほしい、懐かしき歌をありがとうと これからも人々の愚行はやまないだろう しかし、未来への希望は残されるべきだ 涙を流したまま、リウの腕の中で、気を失っているハティ。 お別れだ、リウ もしも遠い将来、宇宙の果てで、再び私の分身に出会うことがあったなら そのときは微笑んで手を振ってやってくれ そう言い残して、フランクは飛翔した・・・。 「やめろ!やめるんだ!せっかく帰ってきた地球じゃないか! フランク!フラーーーーーンク!」 とリウが力のかぎり叫びますが、フランクはユリシーズ号の脇をかすめて猛スピードで飛び去り、一瞬の輝きののち、全長8,000kmの巨大エイリアンと一体となって大爆発を起こすのでした。とても美しい爆発。そのあまりにも大きな爆発は、地上からも小さな光となって見ることができました。その光を見上げるリウ。そしてその同僚たち。 「ノグチ博士、マキ、フランク、みんな、俺を置いていってしまった、みんな」 とつぶやくリウ。・・・って、ええーっ、君にはハティがいるじゃないか!君みたいな駄目な男にびしっと言ってくれる、素敵な女の子がいるじゃないか!何をつまらんことを言ってる!ええい、そんな男は駄目男度:3アップじゃあ! 「私はまた、部隊の仲間を失ってしまったのか」とつぶやくキャプテンも、「彼に返しきれない大きな借りをつくったのだよ」と応えるコマンダー・イネスも、「死ねなかったわね、お互い」と微笑むギネビアも、とても格好いいのですが、リウだけどうにも駄目駄目です。何しろ、腕の中で気を失ったままのハティをギネビアに委ねるのですから!(驚) 「俺は最低の男だ。一緒にいても傷つけるようなことしか言えない。」 ええ、ええ、君は駄目な男ですとも。ほんの2クールの物語で、なぜか駄目男度が100に迫るところにまで上昇してしまうほど(爆)に、駄目な奴です。それは私が保証します(するな)。でもねぇ、「一緒にいても傷つけるようなことしか言えない」って勝手に言って去るなんて、とんでもない男です。それこそ駄目駄目じゃん。 もちろん、“モルグの唯一の生き残り”としてやらねばならないことがあるのはわかるのですが、せめてハティにはちゃんと“言葉”を残していきなさいよ。言葉は溝を埋めてくれるかもしれないって、ようやくわかったんじゃないの?ね?ね?ね?というわけで、駄目男度:5アップです! そんな駄目駄目なリウに、「タクトくん!どこへ?」と呼びかけるイネス。 「間違っている。俺は・・・・・・リウ・ソーマだ。」 と答えて、夕陽をバックに(これ、基本でしょう!)歪んだ左側の顔でにやりと笑うリウ・・・というラストはとーっても素敵で燃え・萌えなのですが、それにしてもこの男の駄目っぷりは一体。 なのに、次回予告ではハティが「彼に・・・会いたい」って言ってくれるんですから・・・くぅーっ、この果報者っ!ちゃんと最終話ではキメてくれよ!駄目男ポイントもまとめて返上してくれよ!頼むよ! それにしても、これまでずっと「マキ」の声で流れてきた次回予告が、ここで突然「ハティ」になってしまうあたり、ニクイ演出ですねぇ。ぞくぞくします。桑島さん、上手いなぁ。 と感心したところで、次回はいよいよ最終話!この超長文レビュー(汗)も来週中には完結する予定・・・なのですが、あまり大きなことは言わないでおきます(おい)。 |
| 彼が怒る 彼が泣く 彼が笑う 彼に 会いたい 次回は、愛と再生と |
| ◆◆◆現在のタクトの駄目男度:98(一時低下したのに再び100目前!?)◆◆◆ |
Phase:25 愛と再生と![]() |
| 脚本:山口宏 作画監督:村瀬修功 画コンテ・演出:片山一良 |
| ▲Phase:24 ▲Top |
| えらくのんびりしたペース(汗)で進んできたこの超長文レビューも、今回が最終回となります。前回のPhase:24は、何しろ最終決戦(誰と誰の決戦だか考えるといろいろと感慨深いかもしれませんね(笑))でしたので、ひときわ長〜いレビューだったわけですが、さて今回は・・・? その今回は、いつもの素敵なオープニングはなく、前回の“ハティによる次回予告”をそのまま受けたような、ハティの独白からスタートです。「幸せな出会いと、不幸な出会い。出会うことに意味があるのではなく、出会ったことに意味があるのだとしたら、私と彼との出会いには、どんな意味があるのだろうか。」ああ、Phase:01のラストに流れた次回予告に対応しているわけですね。 ところで、そんなハティが佇んでいたのは、緑豊かなクレーター・・・にしか見えないのですが、そこにあるクローカのお墓がその場所がどこであるかを教えてくれます。あの大規模な核爆発の跡がこうも緑豊かになっているとは・・・そう、これはPhase:24から6年後のお話。ここで、画面いっぱいの巨大な星雲とともに、番組タイトルが表示されます。 この星雲もまた、このアルジェントソーマという物語に仕掛けられた洒落た演出のひとつ。毎回のラストには、素敵なナレーションによる次回予告がついているわけですが、そこで表示される“次回のサブタイトル”の背後に、この星雲は存在していました。物語の序盤ではほとんど見えない(つまり単なる真っ黒な背景に思える)のに、中盤から何かが見えはじめ、そして終盤にはみるみる巨大に・・・。しかもこの仕掛け、最終回まで視聴しないと本当の意味がわからないときている。いやぁ、凝りまくったつくりです(*^^*)。 さて、ハティの独白は続きます。「その答えを、私は探しつづけていた。そして、それはもうすぐ叶う。」・・・この独白は、ハティが日記帳に綴っているものでした。今日は2065年6月29日。そこは、エイリアンの来襲によって家族を失くした子供たちのいる施設。ハティは子供たちの面倒をみながら勉学に勤しみ、「博士さま」(byその施設のミス・ステイシー)にまでなったようです。 ・・・とはいうものの、あの幼かったハティ(幼いも何も精神年齢8歳でしたので)が、おそらくその状態の原因であっただろうエイリアンの破片が飛び出したからといって、そんなに急に“博士さま”になることができるものでしょうか?いや、まあ、ハティが8歳でとまっていたのはエイリアンの破片のせいではなかったのかもしれませんが、それにしてもPhase:24時点で“13歳相当”の知識がなかったことは明らか。そこから6年でこれですか・・・うーん、すごい。 そこにはもちろん、養母・イネスのかなり強力なバックアップがあったことは想像できますし、それより何より、来るべき日のためにハティが猛烈に頑張ったからでしょう。が、見方を変えると、 おおっと、もう「ハティちゃん」なんて呼べませんよ。えらくナイスバディな19歳の綺麗なおねーさんになっちゃってますからねぇ。ハリエットと呼ばせてもらいましょう。好みが分かれるところではありましょうが、“メガネの似合う細身美人、でもちょっと表情が不景気だよ(爆)”なマキよりも、よほど素敵な女性に成長したといえるかも? 今日はハリエットの旅立ちの日。ミス・ステイシーの「エイリアン災害」という言葉にキッと反論したりしていますが、ここで過ごした日々はハリエットにとって素晴らしいものだったようです。だって、子供たちが“MISS BARTOLOMEW”“YOU A COOL!”、そして“Please Say hello to LURII(ユーリによろしく)”(ぐはっ、いかん、ここで既に涙腺がぁ!)などと書かれた横断幕を手にして、盛大に見送ってくれていますもの。かくしてハリエットは、おんぼろトラックに乗り込んで旅立っていくのでした。 場面は変わって・・・ここは監獄?本を顔の上に乗せて寝ているのはリウ(顔の一部がちらっと見えただけですが)。新聞を開いていたリウは、 “国際統合防衛会議のマカロフ議長、自宅にて拳銃自殺” “バーナード星系に謎の星雲出現” という二つの記事に反応。特に、二つ目の記事には目を見開き、 「彼だ・・・」 とつぶやいています。謎の星雲ですよ!星雲!143.3天文単位もある星雲!6年前にやってきた“全長8,000kmのエイリアン”どころの騒ぎじゃありませんよ!そんなものが突然出現(正確には、観測されたのはもちろん“過去の映像”であり、発生したのは6年前(!)です)し、しかも地球に接近しているとなれば、そりゃもちろん「彼だ」と考えるのは当然ですね。 あ、忘れるところでした。マカロフ議長というのは、例の会議場で何度か登場した議長さんですね。フランク(ユーリ)のことをすべて承知していた人々のなかの一人。現在は“オデッセウス号消失事件”の調査委員会委員長となっているイネス上院議員(うひょー!出世ですなぁ)が、「すべての事実は、万人に等しく明かされるべき」であるとテレビで訴えていますが、なるほど、彼女たちの活躍によって追い詰められたマカロフ議長の末路はこういうものだったのですか・・・。 ここでカメラはハリエットに戻ります。ハリエットが向かった先は墓地。「2060年7月20日没」と彫られたギネビア・グリーン中尉の墓に花を供えるハリエット。ああ、あれから約1年で亡くなってしまったのですか・・・。そこにあらわれたのはウォルトン!おお〜、元気そうだね〜!かなり老犬になっているようで、昔のようにハリエットに飛びつくことはしませんが、元気にハリエットの顔を舐めていますね(*^^*)。 ウォルトンに続いてあらわれたのは、イネス上院議員でした。テレビ画面ではわかりにくかったけれど、イネスはフューネラルのコマンダーだった頃とは雰囲気がかなり違います。女性らしくなった、と言うと語弊がありそうです(苦笑)が、男だ女だと肩肘張っていたあの頃とは違う雰囲気。いいですねぇ。そして、無言のまま抱き合うイネスとハリエット。「また背が伸びたようだな」「まさか!あたし、もう19だよ」という会話が、すっかり“親子”のものです。そしてこの義理の母娘は、こんな会話をします。 「会えるといいな、彼に」 (少しうつむいたのちに)「大丈夫、必ず」 くぅ〜っ、こんなに思われている“彼”、なぁんて果報者なんでしょう。ここでイネスに電話が入り、「そうか、決まったか!」などと思わせぶりなことを話すイネス。その電話の内容を受けてのことでしょう。 「さっきの話だが、彼に会えたらまず何を話す?」 「それは・・・」 「考えておくといい。」 そんな思わせぶり(というかバレバレですよ!可愛いハリエットのために、一肌も二肌も脱いだでしょ!イネスさん!(笑))な言葉を残し、めちゃめちゃ多忙なイネスはVIPナンバーのついた車で走り去っていくのでした(あ、ウォルトンも一緒です)。 一方、その“彼”は・・・独房の中でした。えーっと、独房の中にテレビやラジオのようなものがあるようには見えませんので、リウが直接耳にしたわけではないと思うのですが、「突然の大統領辞任」や「謎の星雲の正体」などについて告げるアナウンサーの声をバックに、リウは 「帰ってきたんだ、彼が、けど・・・」 とつぶやいています。そんな彼を「ナンバー303、出ろ」と呼ぶ看守。何とびっくり、 政治犯の大規模恩赦 だそうです。“彼”は6年前に猛烈にヤバイ告発(脅迫、とも)をした、その結果、政治犯として投獄されていた、ということのようです。しかし現在、状況は変わりました。イネス上院議員の活躍もあったでしょうし、マカロフ議長の自殺や大統領の辞任とも無関係ではないでしょう。とにかく、“彼”は自由の身となったわけです。 ・・・が、まだ一度も“彼”の顔は全部出てこないんですけど。徹底した演出ですねぇ。自由の身となって監獄の外に出た“彼”は、眩しい日差しを手でさえぎるのですが、そこで見えているのもかろうじて右目のみ・・・。 一方、ハリエット(ちょっと話の順序は前後していますが)。ギネビアの墓参りの次に訪れたのはフューネラル本部でした。対エイリアン特殊部隊であるフューネラルが、予算は削減される一方だとはいえ、6年後も変わらず存続していることにまず驚き。まあ、リウ(タクト)による告発以降、いろいろとヤバげなことが明るみに出て、「ユーリの分身・一部はまたやってくるかもしれない!」ということで存続したのでしょうね。ここでもまた、イネスがかなり動いたのであろうことがうかがえて実に興味深いわけですが・・・。 次に驚くのは、何と言っても“白いザルク”です。エイリアンの死体をそのまま(うぎゃ)使っていた旧ザルクとは異なって、「ようやく地球の技術でフルコピーできた」ものだそうで、こりゃまたすごい。ご機嫌でダンがテストをしているのも、また違う意味ですごい(笑)。ところで、この「ようやく地球の技術で・・・」という話には燃えるのですが、その白ザルク、何のために作ったんでしょうかねぇ?またユーリの分身たるエイリアンくんたちが地球にやってきたとして、劇薬たる真実を知ってしまった地球人類は、引き金を引くことができるんでしょうか?(悩) と、つい悩んでしまうのですが、実は現フューネラルのトップはスーちゃん(うわお!)であり、その彼女を公私ともにサポートするダン・シモンズ少佐がついている、ということが救いです。この二人がいるのなら、もしもエイリアンが来襲したとしても大丈夫。そう考えると、白ザルクもユーリの言うところの「人類の進歩」のひとつの形のように思えてくるから不思議です。 ダンとスーは結婚し、娘のギネビアが誕生しています。幼いギネビアちゃんが飛行機雲に手をのばして笑っている姿、そして「好きなんだ、空を飛ぶものがさ」というスーの台詞には、ベタだなぁと思いつつもついほろり。ほろりとさせられる一方で、「仲、いいんですね」というハリエットの突っ込みに「誰が!ふん!」とハモってしまい、はからずも本当に仲がいいことを見せつけてしまったダン&スーが微笑ましくていいなぁ〜(*^^*)。 そして、ここで例の“謎の星雲”の話へ。スーの「これも罰なのかしら」という言葉に、 「いいえ。今度は、きっと言葉は通じると思うから。」と答えるハリエットが素敵。 「彼とも?」と突っ込むスーもナイス。 「きっと!」とにっこり微笑みながら答えるハリエット・・・。 とまあ、思わせぶりなやりとりのオンパレードのうちにAパートは終わってBパートへ。 街頭テレビの大画面では、イネス上院議員が演説を行っています。何やら「我々人類の贖罪の旅」とかいう言葉が聞かれますが、どうやらユリシーズ号を宇宙に向かわせるようです。普通に考えれば、謎の巨大星雲が近づいているというところにユリシーズ号を送り込んで何をする気?ということになりますが、この計画が実現したということは、 もしも遠い将来、宇宙の果てで、再び私の分身に出会うことがあったなら そのときは微笑んで手を振ってやってくれ というユーリの最後の言葉が本当に実行されるということ。イネスも「今度こそ、自ら語りかけ、相手が親しき友ならば、優しさと慈しみの笑顔を贈りたい」と言っています。うっ、駄目だわ。早くも涙腺が緩みそうだわ(早いよ)。しかも、ユリシーズ号の船長はマイケル・ハートランド大佐だし。ハリエットもそのスタッフ(医療および生体工学のミッションスペシャリスト、ですって!)として乗り込んでいるし。いやもう燃え萌えですよ。 で、当然そこにいるべき男、リウ・ソーマことタクト・カネシロは・・・ シャトルを見つめて金網を握り締めてるよ・・・(^^; そんなところで何してるですかー!さっさと行きなさいよー!こんな土壇場で駄目男度をアップさせないでよー!(爆)そのうしろをハリエットの乗ったシャトルバスが通りすぎて、それを見たリウがはっとする、というシーンがまたリウの駄目男ぶりを強調するわけで・・・はぁ(溜息)。 せっかくユリシーズ号の中では、マイケルとハリエットが 「本当によく来てくれた。」 「いいえ。彼と、もうひとりの彼に会うために。」 なんて会話をしているっていうのに・・・軍刑務所を出所したあと行方不明ってのは一体何ですか!?君のために(いや、ハリエットのためかもしれないが(苦笑))、みんながお膳立てをしてくれたんだよ?それに、君とユーリの約束じゃないか。「微笑んで手を振る」っていうのは。何をうじうじしてるんだ?相変わらず「俺は最低の男」だの「一緒にいても傷つけるようなことしか言えない」だの考えているわけ?ハリエットの姿を見ちゃったせいで、ますますそう思ったんでしょ?かーっ!もう我慢できん!駄目男度:5アップ。 さて、行方をくらましている駄目駄目なリウ・ソーマくんは、タクト・カネシロくんが住んでいたアパートへと足を向けていました。もちろん、タクトではなくリウとして。うわ、これまた駄目駄目な行動・・・とは思いますが、よく考えてみればPhase:24のあとはすぐに“告発”などのアクションを起こしたのでしょうから、アパートに帰る暇などなかったのでしょう。タクト・カネシロとしての自分に何かしらの決着をつけるには、必要な行動だったのかもしれません・・・。 が、それより何より特筆すべきは、「ヒゲ生やした気障な男」=どう考えてもミスターXさんでしょう!が家賃を立て替えてくれていたことです。ミスターX、素敵すぎるよ。普通さぁ、タクトの部屋の家賃のことまで頭まわらないってば。タクト本人だってまわってないよ(おい)。おそるべし、魔法の杖を持ったあしながおじさま☆ 久しぶりの自分の部屋には、2059年4月のままのカレンダー、マキと一緒のハロウィンの写真、マキからプレゼントされたプラネタリウム、そして憧れの宇宙飛行士ユーリ・レオノフの写真・・・そんな品々に囲まれながら、 「俺は・・・・・・」 とベッドに寝転んでつぶやくリウ(いや、ここではタクトと呼ぶのが相応しいかな)。そんなタクトの目の前に浮かぶのは、ノグチ博士の姿。 「行くべきではないのかね?」 「探究心と好奇心と行動力。あのときの君なら、きっと行ったはずだ。」 迷うタクトの背中を押してくれるノグチ博士。って、ここでノグチ博士が幽霊になって登場するはずもない(笑)わけで、ノグチ博士の姿であらわれた“タクトの迷い”にすぎないのでしょうが。これに対してタクトは、 「僕はまた、同じ過ちを、繰り返してしまうかもしれません・・・。 愛するがゆえに大事な人を傷つけ、そんな自分への憎しみに、心を閉ざす・・・」 と苦しげにつぶやくのみ。ああ、よほどハティを傷つけるのが怖いのね。でも、ハティはそんなリウを好きになってくれたんだよ?何をひとりでうじうじしてるんだか・・・ええい、もう最終話だ、景気よく(?)いくぜっ!駄目男度:3アップ。 そんな駄目駄目なタクトに、ノグチ博士はこう言うのでした。 「言葉が溝を埋めてくれる。 ゼミの生徒でも講習生でもなかったが、私は君を、 数少ない教え子のひとりだと思っているよ。 そう、マキくんとともにね。」 うっ、またまた涙腺の緩みそうなポイントですよ。タクトは、生前のノグチ博士のことは決して好きではなかった(でもそれはマキが「先生、先生」って言ってばかりだから、という子供っぽい理由だったりしますが(苦笑))けれど、ノグチ博士の死後、博士の言葉に何度も何度も触れていくうちに、すっかり“心の師匠”になってしまったようです。何しろ、このノグチ博士の幻に向かって、「先生」って言っちゃってますし(^^; そして、ノグチ博士の背後からすーっとあらわれるマキ。マキの口が動いて何かを語り、 「え、聞こえないよ?」 とタクトが言って手をのばし・・・たところで、プラネタリウムを蹴飛ばしたせいで現実に戻り、ノグチ博士とマキの姿は消えていました。タクトの目線の先にはパソコン。何かに導かれるようにパソコンを起動したタクトは、1通のメールが受信されていることに気付きます。その日付は・・・何と2059年4月9日!差出人はマキ・アガタ!そして、視聴者は知っている(Phase:01のラスト近くで一瞬表示されています)けれど、タクトが目にするのははじめてのその文面は・・・ Sorry & Thank you ・・・そう、この言葉は、ようやくタクトに届いたのでした。そしてタクトは、 「マキ、ごめん、ごめんな・・・やっと受け取れたよ、俺・・・ ありがとう、マキ・・・さよなら・・・」 と涙を流すのです。ああ、駄目男のタクトくんも、ようやくここでマキちゃんに「さよなら」することができました。めでたし、めでたし。あまりにもめでたいので、駄目男度:10ダウンです。私、太っ腹です。えっへん。 あ、でも、マキにさよならできたことで、本当ならば駄目男度は30くらいダウンさせてあげたかったのですが、自分でちゃんとユリシーズ号に向かわなかったことで大減点です。何しろここで、アパートの外に怪しげな黒い車が停まっていますからねぇ。つまりはタイムアップ。ユリシーズ号の発進が迫る中、タクトは黒い車に乗った誰か連れ去られてしまったのでしょう(その描写はありませんが)。 いや〜、Phase:01とPhase:25とで2回も拉致されてしまうタクト・カネシロくんにはめちゃめちゃ萌えますよ!(爆笑)何て異色の主人公。しかも、どちらの“拉致”も、本人はあまり嫌がっていないところがまた愉快。Phase:01では、わけがわからないながらも「マキに会えるなら」と思っていたでしょう。今回は、ようやくマキにさよならして腹を括ったところでした。何というか、絶望的に間が悪いというか、無駄にドラマティックな人生というか・・・(^^;。でも、そんな駄目な彼がいいんですよねぇ(うっとり)。 ユリシーズ号の旅立ちのときは迫る。なのに、駄目男は来ない・・・。 無重力の船内で涙を散らすハリエット。「私も、あなたのこと、もっと、知りたい・・・」・・・かーっ!こんなに想われて、それでもうじうじするなんて、リウ・ソーマ!いい加減にしろよーっ!と首に縄をつけてハリエットの前に引きずりだしたい気持ちでいっぱいになりますが、それは他の人がやってくれているようです(笑)。 一方、イネスとマイケルの通信は実にいい感じ。「許してくれ、帰還の可能性は低い」とマイケルに詫びるイネス。けれども、「信頼できる相手は、やはり君しかいなかった」なんていう殺し文句がついているんですからたまりません。マイケルは「光栄です、ラナ・イネス」と敬礼。ああ、いいなぁ、この人たち。しかも、イネスは最後に「最後のシャトルで、私からの荷物が届くはずだ。よろしく頼む。」とウィンク☆してみせるという茶目っ気も披露。素敵すぎです。 その間にも、ユリシーズ号の発進準備は進んでいます。イネスの言うところの「最後のシャトル」も接舷許可を求めています・・・って、シャトルじゃなくて成層圏迎撃機だよ!(驚)成層圏迎撃機で乗りつけるなんて、どこのお馬鹿さんだよ!・・・って、もちろんあのお馬鹿さんですね(笑)。発進まで時間がなくてこれしか手がなかったのか、それとも演出(おい)なのか。でも、成層圏迎撃機というだけでリックが思い出されて涙腺を刺激される視聴者としては、理由なんてどうでもいいんですが(爆)。 で、事情を知っているマイケル・ハートランド船長が「バーソロミュー航海士」を呼び出し、しれっと「荷物の受け取り」を命じるところがまた萌え。命じられたとおりにエアロックに向かう暗い表情のハリエット。そのハリエットの前にあらわれた男はヘルメットをはずし・・・ 「ユリシーズ号第一航法士として着任いたしましたリウ・ソーマ中尉です。」 と敬礼しながら笑顔。うおーっ!!笑顔ですよ!笑顔!笑顔!笑顔!(しつこい)あの、いつも顔の半分でニヤリとしか笑わなかったあのリウ・ソーマが!マキという憑き物(爆)がなくなって、こんな笑顔ができるようになったとは!おめでとう、リウ!(ぱちぱちぱちぱち)・・・と碇シンジごっこをしている場合ではなくて(爆)、駄目男度:10ダウンです(*^^*)。 「ハリエット、私からの最後のプレゼントだ。」と地上から見上げるイネス。 イネスだけではありません。スーも、ダンも、小さなギネビアちゃんも、美人オペレーターたち(みんなそれぞれ偉くなっている様子でそれがまた嬉しい☆)も、ゆかりの人たちが空を見上げています。いやもう、盛り上がりまくりの最終回です。 そして、ゆかりの人物といえば彼を忘れることはできません。そう、ミスターX!ユリシーズ号のリウの足元に緑のりんごをぷかぷか浮かばせるという相変わらずの神出鬼没ぶりを披露しただけではなく、「あいつに、よろしく頼む」という言葉とともに無事な姿(後ろ姿だけですが)を見せていますよ!Phase:24であんな派手な銃声の中に消えたはずなのに、杖をついているだけとは、どんな超人なんだ!?さすがはミスターX、この物語中の最強キャラは間違いなく彼です。はい。 かくして、リウの 「ユリシーズ号、発進!」 という声とともに、ユリシーズ号は動き出しました。目指すは巨大星雲。帰還の可能性などほとんどないと言ってよいでしょう。けれども、それがユーリとの約束だから。微笑んで手を振るためだけに、彼らは旅立った・・・何て馬鹿馬鹿しいお話なんでしょう。微笑んで、手を振って、「おーい、ユーリ!俺たちは地球から君に会いにやってきたんだ!君の一部だったフランクって奴とは、俺たち、ともだちだったんだぜ!」なんて話しかけて、ハリエットはあの歌を歌ってあげるのでしょう・・・何てすごいSF。うっとり。ぞくぞく。 左手に緑のりんごを握るリウ。日記を胸に抱いて笑顔のハリエット。きっと彼らは、ユーリにまた会えるはず・・・。 再会も、別離も、すべては星の海の中に 物語は永遠に続く 再生は、未来という暗闇の向こうからしか、訪れないからだ・・・ バックに流れるオープニングテーマの合唱バージョンがまた素晴らしくて、さらに盛り上がってしまいます。う、いかん、涙腺が。そして、サブタイトル『愛と再生と』が大きな文字で表示され、スタッフロールのバックにはクローカとマキとハティのあの歌、『素晴らしき我が家へ』のインストバージョン、という洒落まくりの構成。脱帽です。 が、それでおしまいではありません。エンディングのラストには、これ。 真実の名に、嘘が無ければ。 そなたとそなたは、いかなる苦難にも、 永遠に、別れることあらじ。 さらに、最後の最後には、緑のりんごをバックにした、これ。 All's well that ends well. 「アルジェントソーマ」−完− 参りました。初見時には、本当にこれには参って、頭を下げてしまいましたよ。こんなに綺麗なエンディングってそうそうないもの。いわゆる“最終決戦”を最終話前に終えて、後日談で締め括るという手はよくありますが、ここまで鮮やかなものは珍しい。だって、しつこいですが、巨大星雲に手を振りに行くんですよ!?何ですか、それ。ちっとはSF好きな身としては、これで燃え・萌えるなと言われても困りますよ。だから、本当に、 終わりよければすべてよし。 タクトの駄目男度が最終的に86だったことも、全然気になりません(核爆)。きっとこれからの長い旅路の間に、駄目男度は少しずつ下がっていくはずだから。ハリエットと素直に言葉を交わすことができるはずだから。ユーリにも言葉は届くはずだから。 というわけで、長い長い長いレビューはこれにて完結です。こんな超長文を読んでくださったみなさま、ありがとうございました。またいつか、書きたいことができたら、加筆することもあるやもしれませぬ(もう一度見たら、また違うことを発見できそうですし)。それではひとまず、さようなら。 |
| All's well that ends well. |
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