Sax吹くの初めて?
ー誰も書かなかった本当の話ー
(教室向けbeta版 最終更新
Apr.14th.08)
©2005~8
KazuhiroTakeda
サックス初心者のみなさんこんにちは。本書は独習者のための本です。
今まで初心者向けに多くの教本が出版されてきましたが、いずれも結局は「ちゃんと吹ける人に訊かないと「なにをどうしたらよいか」解らないものばかりでした。
1人でも全てを本能的に学び取れる天才でない限り、吹けるようになるまで膨大な時間を浪費するばかりか、我流で悪い癖を着けてしまうと本当に取り返しのつかないことになります。
そこで10余年のレッスン経験を活かして「楽器とこの本さえあれば」正しいスタートを切れるような本を書いてみました。今までどの教本(初心者向けの)にも書いてなかったこと、つまりレッスンを直に受けないと聞けなかったことを沢山詰め込みました。結果として説明の文章を多く含みますので、根性をもってお付き合いください。
実を言うと、自分が怠けるための著作でもあります。レッスンを続けてると何回も同じ事を言わねばならない(どんどん新しい生徒が来るので)し、そういったことに限って必ず生徒達は忘れてくれるので、人数以上の回数の繰り返しになります。「この本を読み直してね」と言えれば楽チンになります。
例えば楽曲を演奏する時に、リズム(テンポとグルーブ)を保つとか、適切な音程とか、適切な音量コントロールとかいった、本当に原始的なことに限ってないがしろにされがちです。
でも、それら単純なこと(だから難しいのですが)が出来ていないと、もはや音楽には聞こえません。
楽器の奏法でも同様です。どんなに難しいフレーズを吹けた(気がしてた)としても、的確な音程や発音(アーティキュレイション=喋り分け)、音量のコントロールなどが出来ていないと音楽としては全く無意味です。そしてなによりも「自分が出したいと思う音色」を出せないなら、貴方が演奏している意味もありません。
そんなナイガシロにされがちな基礎的なことの説明に多くのページを割きました。その先の興味を満たす書籍は沢山出版されています。まず本書をスタート地点にして、その先の可能性をしっかりした足取りで歩んでください。では、その足下固めを早速始めましょう!
武田和大
☆beta版ではレッスンを直接受けてないとよく判らない箇所が幾つもあります。悪しからず。
___第1章・理論編___
< やくそく >
・目標を常に自覚しよう。
どの曲をどんな風にやりたいのかをはっきりと意識するのが上達の近道です。
楽器で吹く前に唄えるようにするのは良い練習です。
どんな音色を出したいのか、どんな処でどんな人達に聴かせたいのかなどに思いを馳せるのも大切です。
・楽器を大切に
ぶつけたり落としたりで簡単に壊れます。修理には大変な手間がかかります。
普通に使っていても必ず少しずつおかしくなるので、2ヶ月に1回ほどの定期的調整が
必要です。その調整が大がかりにならないよう、演奏後の手入れを毎回必ずしましょう。
・練習は毎日
1日サボると3日分あと戻りします。
楽器演奏の上達は筋肉のコントロールを身につけることですからスポーツと一緒です。
それと同時に「感じ取る気持ちの育成」と「それを表現する工夫」も常に続けましょう。
<
組み立てよう >
1.ケースを開けたらまず、ストラップを首からかけます。
この時点でストラップの長さ調整がスムーズにできるかを確かめましょう。
2.リードを舐めて湿らせます。乾いてると巧く振動しません。
3.マウスピース(以下マッピ)にリードをリガチュア(締め金)で固定します。
最初にリガチュアをマッピに緩くはめ、その上からリードを滑り込ませます。
リードとマッピの先端同士を合わせます。左右のバランスも格好良く。
4.ネックのコルクにコルクグリスを塗り、マッピをねじ込みます。
ネックの大きな穴を地面に向け、小さな穴を自分の方に向けて持ち、リードも地面を向くように装着します。
コルクが1cm見えてるくらいの深さまで差し込みます。
リードの位置がずれてしまってないかチェック。
マッピにキャップをします。リードを割らないように注意。
5.ストラップに本体を掛けます。落とさないように注意。
いったん掛けたつもりでも簡単に外れてしまうので、ストラップを過信しないように。
本体のテッペンについているキャップは外して、ケース内に転がしておきましょう。
6.本体にネックを取り付けます。まず本体側のネジをゆるめる。まっすぐに一気に「ストン」っと入れないように。
ネックを本体に触れさせたら、左右にゆすりながら少しずつ押し込みます。
7.右親指を指かけにかけ、左親指を指台に置き、二つの親指とストラップとでバランスをとりながら、マッピを自分の口に近づけます。
楽にマッピが口に向かってくるようにネックの向きを調整します。
オッケーだったら本体のネジを締めます。
8.マッピをくわえやすいように角度を調節。顔が斜めにならないように。
必ず!左手でネックを、右手でマッピを握って作業しましょう。
やりにくかったら一旦、ネックを本体から外してから調節しましょう。
<
気を付けろっ! >
・落とさない、ぶつけない。ほんとに簡単に壊れます。ケースに入ってても、です。
特に「縦」に落としたら致命傷です。
マッピも簡単に割れたり欠けたり曲がったりします。
どちらもとにかく高価なモノですし、職人が命をかけて手作りしたものです。
大切にしましょう。
・リードを無駄に割るな!
消耗品と言えども高価なものです。アルトだと1枚200円ほどもします。
バリトンサックスではナント!800円もします。
演奏しない時は必ずマッピにキャップをはめる習慣をつけましょう。
演奏の合間に楽器を覗き込んだ拍子に、自分の肩や首でリードを割ることが多いです。
・しっかり持っとけ!
ストラップから楽器を下げている時は、必ず右親指でも支えるように。
そうしないと思わぬ拍子にマッピが顔を直撃したりします。
僕は先端恐怖症なので、そんな場面を見せないでください。
・楽器を置く時には安全な場所に、左手テーブルキー側を上にして横たえます。
もちろんスタンドがあればベターです。
・あとかたずけ(掃除)は丁寧に。夏場はすぐカビます。
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かたづけよう >
先にかたづけ方を説明しておきます。
1.ネックを本体から外す。
2.マッピをネックから外し、一旦安全な所に置く。
3.ネックにスワブ(掃除布)を数回通し、ケースにしまう。
4.ストラップから下げたまま本体にもスワブを数回通す。
5.本体にキャップを付けケースにしまう。
6.マッピ・リガチュア・リードを分解し水洗いする。
毎日練習するならリードはマッピに付けて収納。数日吹かないならリードケースへ。
7.ケースの留め具をしっかり閉めたのを確認してから運びましょう。
持ち上げた途端にドンガラガッシャンという事故がとても多い!
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構え方 >
なによりも先ず深い呼吸をしやすいように
A)立って吹く場合
地面と鉛直にできるだけ背が高くなるように立ちましょう。両足は肩幅に。
それから、上半身の角度と「太ももと腰骨の位置関係」を変えずにほんの少しだけ膝を曲げる。
__結果として腰のすぐ上の背中が伸びます=拡がります。
全体のバランスをそのままにしつつ少し重心を前に移します。
その結果、二つの親指に体重がかかります。
胸は高く保ち、顔は正面を向きましょう。
__あくまでも基本形としてですけど。
楽器を身体の正面に構える。右親指・左親指・ストラップとでバランスをとる。
特に右親指にしっかりと楽器の重さをかけること。
楽器のオシリが腰骨や腿(もも)に当たったり、身体の右側にぶらさげないように。
※ただし、親指が疲れたらすぐに休んだり、座って膝に乗せて吹いたりしましょう。
無理をすると腱鞘炎の基となります。
B)座って吹く場合
先ずは浅く腰掛け、上半身を地面と鉛直上方に伸ばしてからほんの少し前に倒し、膝と足の裏に体重を感じましょう。胸と顔については立っている時と同様です。
a)両足をひろげ、その真ん中に構える。立って吹くときと同様の注意。
楽器の重さを椅子や膝(ひざ)に掛けないように。疲れたら休みましょう。
b)両足を閉じ、身体の右側に構える。バランスを取る3点は上記と同様。
決してストラップのみに重さをかけぬよう、右手親指は大活躍させるべし。
疲れたら休むのは立っている時と同様。
*演奏中に楽器がフラフラして困る人は、右親指・左親指・ストラップの3点のみでバランスをとって、楽器を様々な角度や位置に持っていったり、色々な向きへゆっくりと回転運動をさせてみたり、という練習が効果的。
<
アンブシュア >
アンブシュア=楽器を吹くための身体(主に口の周囲)の使い方
1.上の歯をマッピの天井にしっかりと当てる。それと右親指とで上下からしっかりと楽器を挟み込む。
*くわえる深さ:マッピの天井の段差に人差し指(大人は小指)を置き、それに唇が軽く触れる程度が標準。
天井に段差の無いマッピもあります。先端から1~1.5cmの間で試行錯誤して適当な場所を見つけましょう。
深すぎると息がすぐ無くなり、浅すぎると息苦しくなります。
*上の歯茎が弱い人はあまり強く当てなくてもよいです。
上手にコントロールできるようになるまでに他の人より時間がかかりますが、慌てないように。
ただし、口の中でマッピが前後しないように3点支持をしっかりとしましょう。
*下顎を少し突き出し、正面を向いたときに上下の歯が前後にほぼ揃う位置にしましょう。
(個人差はありますので、様々にトライして自分にとって一番楽に息が楽器に入り、リードに無駄な圧力がかからないポイントをみつけましょう。)
2.「Woo」=口笛を吹くときの口。←外から見える唇の形。不満を言う時の突き出した唇です。
そこにマッピを滑り込ませると摩擦によって下唇が軽く内側に押し込まれて唇が歯に密着しつつも、歯とリードの間にクッションができます。決して!下唇を巻き込まないように。音が貧弱になり、柔軟なコントロールが全く失われます。
*これはファットリップと言われる奏法。対してスィンリップという下唇を巻き込む方法もありますが、楽器を効率良く鳴らしたり、その人独自の「佳い音」の見つけやすさ、柔軟な表現などのためにはファットリップをオススメします。
ロングトーンの項にてより詳しい注釈を書いておきました。御参照あれ。
3.「お」← 口の中の形。舌の先端が口の中で下に押し下げられ上口蓋(口の中の天井)は上がります。
口全体を縦に拡げるイメージです。
*上の歯はマッピに当たっているが、下の歯は出来る限りマッピから離す。
それと「Woo」の唇とが合わさって、下唇のクッションがタップリになり、リードが自由に振動できます。
*第1オクターブは「お」ですが第2オクターブ下半分は「え」、上半分は「い」、第3オクターブは「sh」となります。厳密には一音ずつ全て違いますが、大体そんな感じです。第2オクターブのG&G#がゲロゲロ言う場合(=オクターブ下の音が混じってしまう時)は「イとウの中間=ドイツ語のウムラウト」で密度の濃い息を力強く押し込むつもりで。
とは言え、いずれにせよリードに必要以上の圧力をかけないように心がけることに変わりはありません。唇はいつも「Woo」です。
4.「アクビ」← 喉の状態。
原則です。これも音域と求める音色によって様々な可能性があります。
5.胸は常に高く。肋骨を拡げ続けるわけです。
上半身の上半分が、大きな丸天井の鳥かごになったようなイメージで。
楽器と同じあるいはその整数倍の容積の共鳴する空間が身体側にあって初めて、佳い響きが生まれます。
6.「顎(アゴ)で噛む力」は必要以上には加えない、絶対に!
「Woo」で空気が漏れなければそれで充分。
☆それらを確実に身につけるエクササイズは実践編にて紹介します。
<
息づかい >
無理なく効率よく息を音に変えるには
1.第1オクターブは「深いため息」。通常「ため息」は一瞬で息が出尽くしてしまいます。試しに、唇を閉じて真ん中に指を二本しっかりと当てて「ため息」を出してみてください。ゆっくりと出ていきますね。入れた息に対する楽器の「はねかえり」の抵抗はその程度です。ことさらに「押しだそう」としなくても「ちょっとづつ出そう」としなくても充分に楽器の音は出るし、充分に長くも伸びます。
※個人差はありますので、各自でこの発想をアジャストして捉えてください。リラックスしている時に肺の中に空気が沢山入ってる人と空っぽな人とが居るからです(予備呼気の多少)。前者は「吐く」を、後者は「吸う」を頑張る必要があります。換言すると、前者は「吸い切る」のに苦労しないが「吐ききる」のに努力が必要。後者は「吸いきる」のが大変で「ゆっくりと吐く」のにより慎重なコントロールが必要、となります。
2.第2オクターブの下半分は、唇をすぼめてフーッと息を出すと30cmほど向こうに置いた掌が涼しく感じる程度の息の圧力=押し出す力が必要です。
3.第2オクターブの上半分は、同様に息を出して60cmほど向こうに置いた掌が涼しく感じる程度に。
4.第3オクターブはそれよりもう少し勢いが必要です。
これらとアンブシュアの項での「お、え、、iu、い、sh
」の組み合わせで、先ずはタップリとした佳く響く音が得られます。「小さな、しかし佳く響く音」を得るには更に微妙で難しいコントロールが必要になり、音色に変化を与える場合もこれらの要素は複雑にコントロールされますが、それは実践編にて触れます。最初のうちは常にタップリとした音量とノビノビとした音色で練習しましょう。練習できる環境作りも大切ですね。
!!自然な状態で息の勢いが強すぎる人は!!
5.口の前3cmに手のひらを置き、ハーッと息をかけます。暖かくなりますね?
今度は同じ距離で「ウ」=すぼめた口で同じくらいの暖かさになる息を出してみましょう。
サックスなんて案外それくらいの息の量で簡単に鳴ってしまうものなんです。
↑1〜4と矛盾するようなことを書きましたが、あくまでも個人差に対応するためですので、
各自、自分に起きている出来事をよく観察して、色々とトライしてみましょう。
☆深く息を吸い、ゆっくりと出せるようになる練習法も実践編にて紹介します。
<
タンギング >
様々なメロディーの表情を巧みに喋り分ける為の舌の技法
音の出だしをハッキリさせたり表情付けをしたりします。出だしだけでなく、音のオシリの表情や、伸ばしてる最中の音色を変えたり、連続する各音をハッキリ区切ったり、曖昧に区切ったりもします。
__色々なアーティキュレイション__
・スタカート
・マルカート
・レガート(≠スラー)
・アクセント
・ソフトなアタック
__それらを実現するためのタンギングの技術__
・クッキリとした発音止音のためのタンギング
・ハーフタンギング
(・それらに極短い時間の内に行われるデクレシェンドやクレシェンドなどを組み合わせて、アクセントなどの多様な表情を実現します。)
☆詳細と練習法は実践編にて。
※あ、下記の「音階の練習1」の項で少し詳しく書いちゃいました。
・リードの「面」ではなく先端の「線」に舌を触れること。舌は先端である必要は無い。先端より1〜1.5cmほど後方。舌は最初に口腔内下部より上昇するが、リードに当たる直前には前後の動きとなり最終的にはリード先端にほぼ鉛直に当たる。舌の先端を舌歯茎裏側に当てて、舌中部を上歯茎裏側に押し当てるように持ち上げる動作を繰り返すと、タンギング時の舌の動きのイメージを掴みやすいです。
・上記を説明するのに「tu, du, nu,
lu」といったシラブル(発音)を利用することがよくありますが、それは金管楽器・フルート・リコーダーには適切でもリード楽器には不適切です。何故なら舌の先端をリードに当てるわけではないからです。「cho,
chu,
chi」が正解です。母音のバリエイションは音域の変化によります。もっと正確に言うならば、実際の動きとしては舌は顎の天井には触れないので「sho,
shu,
shi」となります。ただし、舌がリードに触れる瞬間の触感を疑似体験しやすい子音は「ch」というわけです。今までタンギングに不自由を感じていた人はその発音を意識してみましょう。
※「sho, shu, shi」を発音するために「tho, thu, thi」のように舌を使う人の存在に気づきました。
その場合は、「yo, yu, yi」と言わせてから「jo, ju, ji」を試すと巧くいくようです。
☆そのアイディアをより具体的に体験するための練習は実践編にて。
※タンギングの方法は様々で、舌の先端をリードに触れるのももちろんアリです。その説明の方がフィットする人も居ます。舌が比較的短い人はその傾向にあるようです。上に紹介した基本的概念は、一般的な初心者に私が勧める方法であり、個別には違った方法と説明を用いることも勿論有り得ます。
・アンブシュアを支える筋肉と、息を出し続けようとする筋肉の緊張をキープ(=ロングトーンの状態)し、舌だけで作業すること。
・「発音するその瞬間」に全ての作業をしないように。つまり、息を出すこととタンギングを同時にしてはならない。
1)息を吸う
2)上の歯をマッピに当てる
3)唇の緊張を作る
4)舌をリードに当てる
5)呼気の圧力をかける
6)舌をリードから離す
つまり1〜5の作業をあらかじめ完了してから、発音する瞬間には6のワンアクションだけにします。
早めの準備動作が必要ってことです。最初は準備動作をゆっくりとすべきです。そのうちに瞬時に準備できるようになります。
☆瞬時に適切なアンブシュアを形成したり、効率よくタンギングを身につけるための練習は実践編にて紹介します。
<
最初に覚える音高 >
先ずは4つの音の「五線譜での見た目」「指使い」「鳴ってる音高と身体の感じ」「その音高の呼び名」を覚えましょう。

左手の人差し指・中指・薬指が大活躍。人差し指と中指をけっこう離して、中間の小さなキーに触れないように。
人差し指と中指の距離は日常生活と較べるとだいぶ離す必要があります。
まず、この4つの音を組み合わせて簡単なメロディーを吹いてみましょう。
「ラーメン屋のチャルメラ」、「亀田のアラレ」「カエルの唄」の頭1小節「ドレミの唄」の冒頭2小節などが吹けます。
チャルメラは下の3つだと普通に明るいですが、上の3つで試すと暗いラーメン屋になります。
次に、オリジナルのメロディーを編み出して、真似っこしあいましょう。
☆スムーズな運指が難しい場合の克服法と以下4点は実践編にて紹介します。
・移調楽器であること
・音高の呼び名。絶対音名(ABC…)と相対音名(do,re,mi …)
・移動ドと固定ド(間違えた絶対音感教育の弊害)
・絶対音感は無い方が音程に悩まなくてよい。ばかりか当たり前に美しい演奏につながる。
<
ロングトーン >
一生続けるべき練習
ある音をとにかく真っ直ぐ伸ばし続ける練習です。出せるあらゆる音高でやります。
自分の求める音色に向けてゆっくりと吟味しつつ近づけていく & 持久力(=長時間演奏でのクオリティ維持)のためです。
初心者にとっては、メロディーを少なくとも一節の間は一息で吹けるようにするためです。
bpm=80程度でメトロノームを鳴らし、8拍・16拍・32拍などと長さを決めて行います。
低い音を短く終えてしまわないよう気を付けましょう。
1.音高・音圧・音色、全てを変えずに伸ばす練習。
2.音圧だけに変化を付ける練習。音の大小は佳い響きをキープできる範囲で。
a)フォルティシモ〜ディクレシェンド〜ピアニシモ〜クレシェンド〜フォルティシモ
b)ピアニシモ〜クレシェンド〜フォルティシモ〜ディクレシェンド〜ピアニシモ
3.音色だけに変化を付ける練習。(ハイテクなので上達してからトライしましょう。)
※「小さいがよく響く音」これを出すのが初心者には誠に困難ですね。
それを克服するための簡単な練習は実践編にて紹介します。
小さな佳い音が集まった結果が、美しく大きな音です。オタノシミに!
※大きな音を出そうとするとスィンリップの場合、必ず音程が下がります。息をより多く入れるために口を拡げるからです。
下がらないように噛みしめてしまうと、固くキリキリとした音色になるばかりで実際の音量はそんなに上がりません。
やはり音量の面で幅広い表現を目指すならファットリップが有利となるでしょう。
ただし、ファットリップの場合は小さな音を出そうとして息の圧力を下げるのにつれて口を閉じてしまわないように気をつける必要があります。かえって上ずってしまいますから。上下の歯の距離を一定に開け続けるのに気を遣うわけです。
音色の面でもファットリップだと、リード・マッピ・楽器のキャパシティをたっぷりに引き出せるので「選択肢が広い」という意味で、幅広い表現のためには絶対に有利でしょう。
ちなみに、スィンリップの人からするとファットな人のマウスピースのツッコミ方はビックリな深さとなります。
ただし、、、ある種の楽器(特に最近のソプラノとか初心者向けなつもりで造っている安めの楽器)だと、それでもピッチが上がりきらないことがあるので、個別の状況に応じてよいバランスを見つける必要はあります。
<
呼吸の練習 >
うさぎとび5万回
ウソ。腹筋体操なんてのもしません。
詳しくは実践編にて紹介しますが、すべき練習を下に軽く挙げておきます。
1.歩きながらの練習。拍数を決めて段々に「吸う_短時間で・吐く_長時間で」の差を大きくしていきます。
2.壁と紙切れを使った練習(2種類)
「短く吸って長く吐く」ため&「狙いを定め、強さを一定に保つ」ための練習です。
3.胸を高く保つための練習
楽器は口先だけが巧くても佳い音はしません。
楽器の容積と同量あるいは倍数分だけの「響くスペース」が必要(多分に「イメージ」ではありますが)。
それを自分の身体の中に作るための練習です。
<
リズムの練習 >
リズムの読みとり方・感じ取り方・表現の仕方
まずは実際の音楽やメトロノームに合わせ、手足や身体全体を使ってリズムと仲良くなりましょう!
下パートがメトロノームで、上パートはあなたの手拍子(or足拍子でもなんでも)。
下を足で、上を手で、というのも佳い練習です。
二人で上下を手分けしてもよいでしょう。
次に、下の譜面をメトロノームに合わせて手拍子したのちに、サックスで吹いてみましょう。
楽器で吹くときには手拍子とは違い、「音を切る位置」を正確に作るのがとても重要です。
つまり「休符の始まる位置を表現する」わけです。
※ポピュラー音楽での話です。リズムを表現することが命なタイプの音楽では、休符が始まる
ポイントもリズム表現の重要な要素となりますので。クラシック音楽の場合では、上手に減衰
させるのを要求されることも多くあります。この点については、音量コントロールの練習に
於いて説明すべき事柄ですね。
四分音符以上の音価になっても、心の中では八分音符のパルスを感じ続けましょう。

< 新しい音高1 >
もっと低い音です。今度は右手の人差し指・中指・薬指・小指の動きが加わります。
これらの音を出せるアンブシュアで、全ての音域を出せるのが理想です。
音が上にひっくり返るなら、アンブシュアの項の諸注意を思い出し、低い声を出すイメージで。
今までより息を多く使うので、たっぷり吸ってから慎重に出していきましょう。
ロングトーンのオシリが痩せたり、息の勢いが弱くなり過ぎて上のオクターブにひっくり返ったりしないように気を付けて!
(↑息圧が下がると「お」のタップリとした口腔内容積を保ちにくくなり「え」とか「い」になってしまいます。それと共に上下の歯の間隔も狭くなりやすい。それらがひっくり返りの原因です。)

<
音階の練習1 >
今まで習った音を並べて簡単なメロディーを吹く練習です。メトロノームを使うこと。
最初はすべてスラーにしましょう。出だしの一音以外はタンギングせずに、指遣いのみで
音程を渡り歩きます。
次に全ての音をタンギングしましょう。
ただしマルカートで。つまり、音の頭はハッキリと見えるが隙間がポッカリと空きはしない。
リードの先端に舌をほんの一瞬しっかりと触れるわけです。
更にスラーと各種タンギングを様々に組み合わせてみましょう。
※スタカート:隙間をポッカリ空けます。「極短く」「するどく切る」といった必要はありません。隙間がハッキリと空けばよいのです。
イタリア語の辞書をひくと「隣り合った物同士を分けへだつ。英語でapart」と書いてありますから。
音符上では「・」や上下を逆にしたVの字でその実行が指示されます。
(逆Vの字、はスタカート+アクセントとして書かれる場合もあります。)
マルカートよりも長い時間、舌をリードに触れ「続け」ればよいわけです。
(どれだけの時間触れ続ければよいかは、その音楽のスタイルや時代性、表現したい雰囲気によって変わります。詳細は実践編にて。)
するってぇと、マルカートとは、ほんの一瞬のスタカートとも言えます。
ちなみに、極短くして欲しいときには音符上に小さなVの字状の記号を置き、そのアーティキュレイションをスタカティッシモと呼びます。舌を離してリードが振動し始めたら直ちに舌を触れなおせばよいのです。
レガート:なめらかに繋げる。この指示をスラーとは違った結果にするには、
「音圧が一瞬下がるが全く無音までには下がらない」を一瞬行います。つまり、ハーフタンギングを一瞬行うわけです。
音符上では「ー」テヌートとして指示されます。
ハーフタンギング:舌がリードに触れ続けているのに、リードも振動し続けている=音は出続けているという状態を造ります。
音量は下がり、音色もくぐもったものになります。
Jazz以降の表現手段として重要です。メロディーを吹く際に「普通」に多用されます。
「v」はブレスマークです。「そこで息を吸ってみればいいじゃん」って意味です。
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Cの音を主人公とする「do,re,mi,fa,sol,la,ti,do」という明るい音階なので C Major
Scale と呼びます。
その音階と、もっと仲良くなってみましょう。(ベータ版につき無意味な小節番号が付いてますが無視してね)


< 口の中の形 >
口腔内容積のコントロール
口の中の容積の変化は、音色・音高 etc.に影響を与えます。更には、出しやすい音域も変わるし、厳密には
「最もよく響く音を常に出すには、各音毎に違う口腔内容積のコントロール」が必要です。
それを身につけると、あらゆる音域を全て「たった一つの唇の形」で吹き通せてしまいます!、、、だいたいね。
(というのは、現段階ではソレをイメージすべきで、上達したらもっと細かいコントロールが必要になるってこと。)
・お〜え〜iu〜い〜sh
・倍音の練習
☆具体的練習法は実践編にて紹介します。
<
新しい音高2 >
オクターブキーを使う音域です。口腔内容積のコントロールとしては「え〜iu〜い〜sh」の音域です。
息のスピードは「30 & 60cm先の掌が…」の範囲です。

<
アルペジオの練習 >
分散和音の練習です。
メロディーを上手に、あるいは思いついたアドリブをスムーズに吹いたりするのに必要な技術です。
これはやがて、コード進行を始めとする音楽理論の理解の助けともなります。
☆運指がスムーズに行かない箇所の克服法は実践編で紹介します。

<
新しい音高3 >
より低い音・高い音です。サイドキーを使う音域です。口腔内容積のコントロールを上手にして、無理なアンブシュアにならない=下唇に無理な力がかからないよう気を付けましょう。
(ベータ版のミスプリ、、、DEFが1オクターブ低く書いてありますが、指は合ってます。)

<困難克服の知恵>
誰もがぶつかる壁をマル秘練習法で越えてみます。
実際の練習法は実践編にて紹介しますが、以下のような練習をすることになります。
・中音CとDのつながりをスムーズにする法。
・低音域、高音域を出しやすくする法。
・中音 E 周辺の「うわずり」を押さえる法。
・高音域のウワズリ or 低音域のブラサガリを改善する法。
・タンギングをなめらかにする法。
・薬指と小指を巧く使い分ける法。
・リズムが転んでしまうなど、難しい指遣いを簡単にする法。
・テーブルキーを使いこなす法。
・中音 D&D# の、くぐもった音色を修正する法。
・中音 C# の開ききった音色を修正する法。
・超高音=フラジオ音域を出す法。
・2つ以上の音を同時に出す=重音奏法。
・最低音Bb〜Bを超高速でトリルする法。
・最低音より更に半音下まで出す法。
・・・・・・・などなど。
<
新しい音高3 >
シャープやらフラットやらを付ける必要のある音達です。一つの小節内の2音は異名同音(五線譜上の見た目は
違うけど同じ音高)です。今まで習った指遣いと合わせると、1オクターブ内に12種類の音高があるのが
解りますね。幾つかのキー(左右の小指テーブルキーとサイドキー)は今までと違い「押すと音が高くなる」のに注意しましょう。
<
音階の練習2 >
新たな指遣いの中から
F# と Bb の音を使って、2つの新しい音階を体験しましょう。
![]()
Gの音を主人公とする「do,re,mi,fa,sol,la,ti,do」という明るい音階なので G Major
Scale と呼びます。
Fの音を主人公とする「do,re,mi,fa,sol,la,ti,do」という明るい音階なので F Major
Scale と呼びます。
ト音記号のすぐ右にある#とbは、調号と呼び、曲の頭についてたら途中で変更指示=臨時記号のない限り、その曲の間ずっと、その音高にたいして#かbがかかり続けます。
ナニMojor Scale なのか = いずれの音が主人公の「ド」なのか、を特定する作用があるためKey
Signature(キーのサイン)=調号と呼ばれます。(調のキーと楽器の指使いのキー。同じ単語ですが、こんがらがりませんように。)
前出の<音階の練習1> <アルペジオの練習> の調号を、これら2種類に置き換えても練習してみましょう。
<
ビブラート >
音に周期的な揺らぎを与えて、拡がり感や色彩の変化を加える技術です。
・ビブラート_音高
・モジュレイション_音色
・トレモロ_音圧
☆詳細と練習法は実践編にて紹介します。
<
音高のコントロール >
サックスは運指しただけでは正しい音高が出ない楽器です。
正しい音高とは「ピアノの各鍵盤と同じ高さの音」ではなくて、「ある音楽がその時々に必要とする高さの音」のことです。
音楽とは不思議なもので、時としてピアノとは違う高さの音を必要とするものです。
それはハモるためだったり、響きの緊張感を作るためだったり、ブルージーなフィーリングなど特殊効果のためだったりします。
それを実現するには「ピアノのように決まり切った音高をいつでも出せるようにする練習」は無意味で、
「一つの運指でも微妙な高低の調整が必要なときに自由に行き来できるようにする練習」こそ必要となります。
その点、もともと音程がイイカゲンな楽器、つまりサックス!はとても有利です。
*音高:音の高さ=周波数の大小。
音程:複数の音高間の距離。音高と誤用されることが多い。
「音程が佳い人」とは本来「2つ以上の音高間の距離を計る能力が高い人」のことであり、
「いつでもピアノのような音高を出せる人」のことではない。
正しい意味で「音程が佳い人」であれば結果として本来の意味での「正しい音高」=その音楽が本来必要としている音高を出せるわけで、そこが音程と音高という単語の誤用につながっているのでしょう。
>>実際の練習<<
1)微妙な音高コントロール:口腔内容積の調整
2)大幅な音高コントロール:それに加えて下顎の位置と唇のテンションの調整
3)倍音の練習(オクターブキーの使用不使用、最低音域の指遣いで違う音高を発音 etc.)
4)2人の奏者が向き合って、音高ズラシの追っかけっこ。ユニゾン・完全5度&4度・長短3度&6度にて。
☆その実際は実践編にて紹介します。
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便利な替え指 >
一つの音高で複数の指遣いを持つものがあります。
全ての指遣いを自由に使えるようになるために、音階・アルペジオ・曲の練習にて、マメに使い分けてみましょう。もちろん、場合によってどの運指が最適か、を考えながら。
※その使い分けは実は体系化できてるのですが、その詳細は実践編にて。
現段階では「自分で考える」のが重要な課題です。
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ややこし >
読み間違いやすい異名同音達。
キーによってはこれらのややこしい表記の読み取りが必要になります。
1小節内の2つの音は実際には同じ音高となります。
※↑平均率の場合。純正調での演奏を目指すならばキーによって様々に違います。
理論編はここまでです。
第2章・実践編では、それらの知識を実際に身につけるための練習法を紹介します。
尚、あくまでも初歩の練習法までですので、その先を極めてみたい人向けに「毎日したい練習 音造り編・音階編・アルペジオ編」「音階練習マニア 怠け者のための楽器上達術」も追って刊行しますのでお楽しみに。
___第2章・実践編___
はてさて、いつアップできるやら、、。