ハイジよ、ぐっすり眠れ。



『アルプスの少女ハイジ』で最も衝撃を受けたエピソードは、クララが立った場面でも、ハイジとおじいさんと再会する場面でも、ましてや犬のヨーゼフが小鳥のピッチを食ってしまう場面でもない。ハイジが夢遊病になってしまう場面だ。
 アルムの山でおじいさんと幸せに暮らしていたハイジだが、叔母のデーテが突然やって来て、ドイツのお嬢様、クララの遊び相手を探しているというコトで、強引にハイジをアルプスから大都会のフランクフルトへ連れて行ってしまう。すぐに山が恋しくてホームシックにかかってしまうハイジだったが、足が悪くて友人もいないクララを可哀想に思い、帰りたいと言い出せない。板挟みになったハイジはとうとう心のバランスが崩れ、山の幻想を見るまでになり、ついに、夢遊病になってしまうのだった(お陰でクララのお屋敷では、夜な夜な幽霊が出るという噂が立つようになる)。
 眠っているウチに勝手にどこかを歩き回ってしまう……。何て恐ろしい病なんだろう。幼心に私はそう思った。それがトラウマになったのか、私は睡眠に対し恐怖のようなモノを感じるようになり、ずっと眠りが浅く、いつも4時間ほどで目が覚める体質になってしまった。
 ところが、昨日、こんなニュースを目にした。眠っている間に見知らぬ人間とSEXを繰り返ししてしまうという睡眠障害が認識されたというのだ。
 記事によると、この患者は女性で、彼女の恋人が、深夜に彼女がいなくなっているコトに気づき、探してみたトコロ、見知らぬ男とSEXをしていた、というのだ。これまでも家の周りに身に覚えのないコンドームが散らばっていたコトが度々あったという。
 眠っていてる間に勝手にSEXができる……。何て素敵な病なんだろう。確かに女性がこの病にかかっら安心できないかもしれないが、男とすれば、興奮とワクワク感の方が勝ってしまう。幼心に感じた睡眠への恐怖は、すっかり希望に変わってしまった! 眠りから覚めると、完全にそのSEXについては覚えていないというのは、少し残念だとは思うが……。
 いずれにせよ、睡眠障害の中には少し楽しそうなモノがあるってコトがわかった。深い眠りもまんざら悪くもないかもしれない。お陰で私も今日からぐっすり眠れるような気がする。ハイジよ、キミもぐっすり眠りたまえ。

Posted: 土 - 10月 16, 2004 at 01:53 午前         | |


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