『疾走』



 試写にて、『疾走』 を観る。
 監督のSABUといえば、デビュー作の『弾丸ランナー』から、登場人物が走りまくる、まさに「疾走感」溢れる映像が特徴で、このタイトルを聞けば、またびゅんびゅん走る軽快な疾走映画を期待されるトコロ。だが本作は、15歳の少年が絶望の淵へと追い込まれる、重い重い作品である。しかし、重松清の原作小説 を読んで感じられた、涙すら出ない強烈で胸の締め付けられるような少年の運命の切なさのようなモノは感じられなかった。
 ズバリ、本作は主演の「手塚裕也クン萌え」映画である。ジャニーズ事務所のNEWSのメンバーである(らしい。今回初めて知った)手塚クン。残念ながら演技力は皆無だが、それが世間に擦れていない15歳の少年らしさを醸し出していて、初々しい初恋シーンもイイ感じだ。そんな少年が運命に翻弄され「落ちて」行き、ヤクザのオンナ役の中谷美紀に「SEXさせて」と頼み込むようになる。このシーンでは、会場に詰めかけていたジャニーズ萌えの乙女たち(と、一部の熟女たち)が一斉に息をのんでいた。
 しかし驚いたコトに、彼女たちジャニーズファンは、ラスト近くで手塚クンが初恋相手の女のコと手をつなぐシーンで「キャー!」「イヤ〜ン!」という悲鳴を上げていた。いやいや、さっきSEXしてたや〜ん!とツッコミたくなった。SEXよりも手をつなぐコトの方に反応するのが女なのか、とひとつ勉強になった。

Posted: 金 - 8月 12, 2005 at 12:22 午後         | |


©