『バタフライ・エフェクト』『ベルリン、僕らの革命』



 毎月1日は映画の日。今月は、飯田橋ギンレイホールにて、『バタフライ・エフェクト』『ベルリン、僕らの革命』 を観る。
『バタフライ・エフェクト』は、私の好きなタイムスリップもの。主人公の青年がタイムスリップするきっかけが、記憶喪失(ブラックアウト)がきっけになる、というのはなかなか面白いアイディアだった。
 最近は、日本映画や小説でも、やたらと記憶喪失ものが多いのだが、ほとんどが「家族愛」などを前面に押し出し、涙を誘う「いいお話」になっているのだが、本作は、友情や男女愛を含んではいるが、完全な「エンターテイメント」に仕上げられていた。日本人とアメリカ人では、同じ題材を扱ってもここまで展開が違うのかと感心した。
 ただ、過去へ戻り、再び現代に戻ると状況が一変している、というパターンが続く後半の展開はイマイチ。同じような時間のループを利用した小説に、『リプレイ』という名著があるので、是非一読をオススメしたい。
 ちなみに、タイトルのバタフライ・エフェクトとは、「蝶が羽ばたくと、世界の裏で台風が起こる」というカオス理論なんだそうだ。日本でいえば、「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいなモノか。
『ベルリン、僕らの革命』は、非常に興味深いドイツ映画であった。
 主人公は、ベルリンに暮らす学生、ヤンとピーター、そしてピーターの恋人ユール。現在のドイツ、そして資本主義の世界に不満を抱いているヤンとピーターは、2人だけで革命を起こそうとしていた。その革命というのが、夜な夜な金持ちの豪邸に忍び込んで、家財道具や調度品をメチャクチャに並べ替えたり、ピラミッドのように山積みにしたりするだけ。そして、「贅沢は終わりだ」というメッセージを書いた手紙を置いて行く。それだけである。革命と呼ぶにはあまりにもセコい。問題意識が高いワリに、やるコトがコドモである。
 しかし、これこそが現状であるように思える。『69』を観た時にも感じたのだが、70年生まれの私などは、若者が真剣に体制に向かって行くコトができた時代というのは非常にうらやましく、嫉妬すら感じるのである。自分たちが国家を変えるコトができる、と本気で信じるコトができた時代に、嫉妬するだ。
 そんな現代で革命を起こすとしたら、この映画の青年たちのように、非常にセコいコトになってしまうのかもしれない。この空しさこそ、本作の核となる。
 後半、少々安っぽい三角関係になってイクところはご愛嬌。ラストもしゃれたエンディングで上手くまとまっていたと思う。

Posted: 木 - 9月 1, 2005 at 03:16 午後         | |


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