
水俣乗越からみた北鎌尾根
槍を何度か登るうちに、そして、北鎌尾根での記録を見ているうちに
いつかは登るぞと心にとめていました。 _
そして、99年夏、「行ける!」と確信できる何かがぼくを北鎌尾根
に向かわせました。ルートはよくある貧乏沢でなく、水俣乗越をこえ
て北鎌沢に向かいました。最初はとても不安だったのですが、、、

独標
前日、北鎌沢出合についたときに、一組のパーティーに会いました。
彼らはルートを間違え、降りてきたと言ってました。左俣をつめたよ
うでした。一時不安になりましたが、ゆっくり睡眠をとり気力を充実
させ翌日アタックしました。
うっとおしい沢筋をなんとかつめ、稜線にあがりやったーと思ったの
もつかの間、ガスが広がり始め独表につく頃には、視界が急激に悪く
なってきました。

北鎌平から見た槍と月
昨日出会ったパーティーは上がってこず、ただ一人もくもくとガス
のなか登り続けました。「これでいいのか?」と何度も地図を確認
しました。そして、気力も体力も使いはたし、もうやだと思った時
ようやく北鎌平に着きました。疲れ果てて食事をとるとすぐに寝て
しまいました。
夜中の3時をすぎた頃だったと思います。あまりの明るさに目が覚
め外に出ると大きな大きな月が「槍」を照らしていました

朝日をあびる槍
前日とは違って今日は最高の天気でした。朝日をあびながらはやる
気持をおさえつつ、一歩一歩じっくり山頂に向かいました。
山頂をみればたくさんの人がいました。でも、北鎌からのルートは
’僕一人’でした。
山頂に着き、その場にいた人たちに喝采をあびたその時のことは
3年たった今でもはっきり覚えています。