FRANK ZAPPAの○△□: ALBUMS

 

■Part 4 - 1976〜1979: ソロ(レコード会社との確執)期

○△□

ZOOT ALLURES

ZAPPA IN NEW YORK

STUDIO TAN

SLEEP DIRT

SHEIK YERBOUTI

ORCHESTRAL FAVORITES
       

〜凡例〜
release:
※発売年
artist:
※ソロ、グループなどのアーティストの名義です。
反復度:
※K2がアルバム購入時から現在までに繰り返し聴いた回数。「★
★★★」がたくさんで、「★」はあまり聴いてない。
album #0
title:
※アルバムタイトルです。
所有盤:
※K2が購入した盤の発売国/レーベル/発売年/品番等の情報です。
※曲目リスト。
基本的にオリジナルのLPではなく、現在入手できるCDにあわせています(例外あり)。

■For Beginners
※ザッパ初心者のためのインフォメーション。アルバムを購入する前に読んでいただけると参考になるかも。

■For Freaks
※さらにザッパを極めたい人のための情報です。


○△□
release:
1976 Oct
artist:
FRANK ZAPPA
反復度:
 ★
album #22
title:
ZOOT ALLURES
所有盤:
○US / Ryko / 1990 / RCD 10160
1: Wind Up Workin' In The Gas Station
2: Black Napkins
3: The Torture Never Stops
4: Ms. Pinky
5: Find Her Finer
6: Friendly Little Finger
7: Wonderful Wino
8: Zoot Allures
9: Disco Boy

■For Beginners

大半の曲の演奏をザッパとドラムのT.ボジオの二人のみで完成させたアルバム。ギター・インストの名曲「ブラック・ナプキンズ」は76年2月3日の大阪厚生年金でのライブ録音。表ジャケットには漢字で「雑葉」と書かれた印鑑、裏には「不乱苦雑派」の手書き文字。これは前述の来日時に京都講堂のライブのスタッフが彼にあげたもので、ザッパ本人もお気に入り。
なお、ジャケットには美形のエディ・ジョブソンも一緒に写っていますが、彼は演奏にはまったく参加していません。看板に偽りありですね。

→ビデオアーツ・ミュージックのサイトでの商品紹介[VACK-1222(紙ジャケ限定盤)]

■For Freaks

このアルバムのあたりからザッパはいくつものトラブルに巻き込まれていきます。まずはデビュー以来のマネージャーであるハーブ・コーエンとの決別。これを期にザッパは“マザーズ”という名称を使わなくなります。

CDインレイにアルバム番号として「22」の表記あり。

○△□
release:
1978 Mar
artist:
FRANK ZAPPA
反復度:
 ★
album #23
title:
ZAPPA IN NEW YORK
所有盤:
○JP / MSI / 19891 /MSI 80040-41
[Disc 1]
1: Titties & Beer
2: Cruisin' For Burgers
3: I Promise Not To Come In Your Mouth
4: Punky's Whips
5: Honey, Don't You Want A Man Like Me?
6: The Illinois Enema Bandit
[Disc 2]
1: I'm The Slime
2: Pound For A Brown
3: Manx Needs Women
4: The Black Page Drum Solo/Black Page #1
5: Big Leg Emma
6: Sofa
7: Black Page #2
8: The Torture Never Stops
9: The Purple Lagoon/Approximate

■For Beginners

当時の邦題『ザッパ“雷舞”イン・ニューヨーク』。なるほどねー、雷のように舞う。言い得て妙ですな。
ブレッカー・ブラザーズを含む豪華なメンバーによる、スケールの大きい2枚組ライブ盤。ここではほんとにE.ジョブソン(元ロキシー・ミュージック、後のUK)のキーボード演奏が聴けます。ボジオのドラムも大爆発!!
UK盤の初回プレスにしか入ってなかった「パンキーズ・ウィップ」もCD化の際に4曲のボーナス・トラックとともに無事に収録。
本来このライブは後述の大作『レザー』の素材として収録されたもの。
ジャケットのニューヨークの雪景色は、息子のドゥイージル君の撮影であります。

→ビデオアーツ・ミュージックのサイトでの商品紹介[VACK-5218(通常盤)]
→ビデオアーツ・ミュージックのサイトでの商品紹介[VACK-1223(紙ジャケ限定盤)]

■For Freaks

1976年のクリスマス・ウィークにニューヨークのPalladiumにて収録。

ワーナーによって「パンキーズ・ウィップ」が勝手にカットされたため、ザッパの意図したオリジナルLP(下表の左側)はプロモ盤とイギリスの初回盤のみで、他は右のような収録になってました。

ZAPPA IN NEW YORK(2LP/オリジナル) ZAPPA IN NEW YORK(2LP/カット済み)

[LP 1]
1. Titties & Beer
2. I Promise Not to Come In Your Mouth
3. Punky's Whip

4. Sofa
5. Manx Needs Women
6. The Black Page Drum Solo/Black page
7. Big Leg Emma
8. The Black Page #2

[LP2]
1. Honey, Don't You Want A Man Like Me?
2. The Illinois Enema Bandit

3. The Purple Lagoon

[LP 1]
1. Titties & Beer
2. I Promise Not to Come In Your Mouth
3. Big Leg Emma

4. Sofa
5. Manx Needs Women
6. The Black Page Drum Solo/Black page
7. The Black Page #2

[LP2]
1. Honey, Don't You Want A Man Like Me?
2. The Illinois Enema Bandit

3. The Purple Lagoon

日本だけLPを再現した限定発売の紙ジャケCDでは、上記左側のオリジナル曲目表記が確認できます(音は91年盤と同じ)。

毎年大量にアルバムを発売し続けるザッパですが、76年の前作『ズート・アリュアーズ』からこのアルバムまで2年近くリリースがとびます。この空白の時期にリリースされるはずだったのが幻の4枚組『レザー』。そして、ザッパはマネージメントに続いてレコード会社(ワーナー)とも長い争いに巻き込まれるのであります

CDインレイに「This is album#23」の表記あり。

○△□
release:
1978 Sep
artist:
FRANK ZAPPA
反復度:
 ★
album #24
title:
STUDIO TAN
所有盤:
○JP / MSI / 1991 / MSI 80042
○JP / VideoArts /2002 / VACK-1234
1: The Adventures Of Greggery Peccary
2: Revised Music For Guitar And Low Budget Orchestra
3: Lemme Take You To The Beach
4: RDNZL

■For Beginners

4枚組の大作『レザー』の発売を拒否したワーナーに失望したザッパは、契約の終了を望みます。しかしあと数枚のアルバム契約が残っていたため、『Zappa In New York』で使われなかった『レザー』の残りの楽曲を3枚のアルバムにバラして再編集し、ワーナーにまとめて納品してしまいます。「ほい、これで契約終了だろ!」と。そんな経緯があったので、ザッパは長年このアルバムを「本意でない」と嫌がってましたが、91年に一部の曲順を変更してついにCD化しました。いわくつきともいえますが、後半(LPのB面)の3曲はかっこいいぞぉ。

→ビデオアーツ・ミュージックのサイトでの商品紹介[VACK-1234(紙ジャケ限定盤)]

■For Freaks

ザッパは“『レザー』解体アルバム”3作のジャケット・イラストはワーナー側が勝手に発注したもので、気に入ってないという発言を当時していましたが、結局、そのままのジャケでCD化しました。ゲイリー・パンターの描いたこの3作、案外悪いとは思えないんですけどね。特に僕はこの『スタジオ・タン』のジャケは『いたち野郎』並に大好きであります。

「グレッガリー・ペッカリー」はあの「ビリー・ザ・マウンテン」の続編で、これまた20分以上と長い曲だ。CD化でエンディングが変わった。

●相違点;
オリジナルLPの曲順は以下の通り。曲目表記も若干違っていた。

STUDIO TAN(LP)
1. Greggery Peccary
2. Let Me Take You To The Beach
3. Revised Music For Guitar & Low Budget Orchestra
4. REDUNZL

日本だけLPを再現した限定発売の紙ジャケCD[VACK-1234]が出たので、上記の曲目表記が確認できます(音は91年盤と同じ)。

ブックレットに「It is album#24」の表記あり。

○△□
release:
1979 Jan
artist:
FRANK ZAPPA
反復度:
 ★
album #25
title:
SLEEP DIRT
所有盤:
○JP / MSI / 1991 / MSI 80043
JP / VideoArts / 1996 / VACK-5086

1: Filthy Habits
2: Flambay
3: Spider Of Destiny
4: Regyptian Strut
5: Time Is Money
6: Sleep Dirt
7: The Ocean Is The Ultimate Solution

■For Beginners

『スタジオ・タン』に続く、“『レザー』解体”アルバム第2弾。もともと『HOT RATS 3』と名付けられるはずだったという説もある。
91年のCD化にあたっては、インスト曲がヴォーカル入りのテイクに差し替えられるなど大幅な変更があって、ファンはみんなぶったまげた。ま、そうでもしなくてはザッパとしては不本意だったのでしょうね。もっとも91年頃にはオリジナルの『レザー』を正式発売するつもりで準備していたらしいから、そちらとのヴァージョンの重複を避けたともいえます。

→ビデオアーツ・ミュージックのサイトでの商品紹介[VACK-1235(紙ジャケ限定盤)]

■For Freaks

上記のインスト曲が歌入りになったのは「フラムベイ」「スパイダー・オブ・デスティニー」「タイム・イズ・マネー」の3曲。これらはドラムもチャド・ワッカーマンに差し替えられている。

●相違点;
Barking Pumpkinによる91年の最初のCD化[日本盤のMSI 80043]と現行の95年盤[VACK-5086/RCD 10527]では4曲目の「レジプシャン・ストラット」のミックスが異なる。どうやらBarking Pumpkin盤もセカンド・プレスからはこのニュー・ミックスに変更されているらしい。これはやたらとドラム(これもチェスター・トンプソンからチャド・ワッカーマンに差し替えか?)がでかく、『ダズ・ヒューモア・ビロング・イン・ミュージック』の95年盤やベスト盤『ハヴ・アイ・ディフェンデッド・サムワン?』の中の未発表ミックスなどと共通した傾向だ。

○△□
release:
1979 Mar
artist:
FRANK ZAPPA
反復度:
 ★★
album #26
title:
SHEIK YERBOUTI
所有盤:
○EU / EMI / 198? /CDP 7 90076 2
○JP / VideoArts / 1995 / VACK 5103

○JP / VideoArts / 2002 / VACK-1236

1: I Have Been In You
2: Flakes
3: Broken Hearts Are For Assholes
4: I'm So Cute
5: Jones Crusher
6: What Ever Happened To All The Fun In The World
7: Rat Tomago
8: We Gotta Get Into Something Real
9: Bobby Brown
10: Rubber Shirt
11: The Sheik Yerbouti Tango
12: Baby Snakes
13: Tryin' To Grow A Chin
14: City Of Tiny Lites
15: Dancin' Fool
16: Jewish Princess
17: Wild Love
18: Yo' Mama

■For Beginners

ワーナーと契約問題でもめる中、ついにザッパ自身の新レーベルZAPPAから第1弾として発売された。ライブ録音を素材にスタジオで膨大なダビング/編集を加えるという、ザッパお得意の手法が生かされた傑作アルバム(LPは2枚組)。ボジオはヴォーカルでも大活躍。そしてもう一人のヴォーカル/ギターでエイドリアン・ブリュー(現:キング・クリムゾン)が参加しています。
ちなみにこれは僕が最初に聴いたザッパのアルバムでした。きっかけは渋谷陽一のNHK-FM(笑)。とてもわかりやすいアルバムだったので、ここから入ったことはラッキーでしたね。初心者の方に特におすすめできる1枚です。
なお、タイトルは「Shake Your Booty」のもじりだそうです。なんだかなぁ...。

→ビデオアーツ・ミュージックのサイトでの商品紹介[VACK-1229(紙ジャケ限定盤)]

■For Freaks

僕にとってはザッパ初体験ということでとにかく思い入れの深い1枚。LPをミニチュアで再現した紙ジャケ盤[VACK-1236]を手に取ってい眺めてたら、懐かしくてナミダ出そうになった...。

このアルバムが気に入った人は、次にぜひとも『ベイビー・スネイクス』を聴きましょう。この時期のメンバーによるとても濃い演奏です。

●相違点;
LPをそのままCD化した80年代のヨーロッパEMI盤[CDP 7 90076 2]と現行の95年盤[VACK-5103/RCD 10528]では音圧が全然違う。ただし現行盤では3曲目の「アイム・ソー・キュート」の演奏時間が4:24から3:09に大幅に短くなっている。具体的にはエンディングの部分をばっさりとカットして「ジョーンズ・クラッシャー」に突入しており、これはオリジナルLPではA面最後に位置していたものをCDでは次の曲とスムーズにつなげるためと思われる。シンセによるエンディングの効果音がかっこよかっただけに、ちょっと残念。

M9の曲目表記は現在は「Bobby Brown Goes Down」。

ところで「プレイヤー」誌2003年2月号によれば日本盤の表記の『シーク・ヤブーティ』について、「日本では発売以来このような名前がついているが、今回インタビューしたボジオとヴァイは、ふたりとも“シェイクヨブーティ”と発音していた」とある。まさに元ネタの「Shake Your Booty」の発音と同じでよかったんだ!

発売時期によってはCDインレイに「This is album#26」の表記あり。

○△□
release:
1969 May
artist:
FRANK ZAPPA
反復度:
album #27
title:
ORCHESTRAL FAVORITES
所有盤:
○JP / MSI / 1991 / MSI 80044
1: Strictly Genteel
2: Pedro's Dowry
3: Naval Aviation In Art
4: Duke Of Prunes
5: Bogus Pomp

■For Beginners

『スタジオ・タン』、『スリープ・ダート』に続く『レザー』解体の「最後っ屁」的アルバム。題名通りオーケストラ曲を集めたもの。
でも、案外こういうふうにジャンルごとに分かれてた方が聴きやすいという気もするが、いかがでしょ?

→ビデオアーツ・ミュージックのサイトでの商品紹介[VACK-1237(紙ジャケ限定盤)]

■For Freaks

全曲、75年9月にUCLAのRoyca Hallで行われたオーケストラとの共演が音源になっている。

CDインレイに「This is album#27」の表記あり。

○△□

この時期の関連アルバム
  SHUT UP'N PLAY YER GUITAR
BABY SNAKES ★重要!
YOU CAN'T DO THAT ON STAGE ANYMORE Vol.1
YOU CAN'T DO THAT ON STAGE ANYMORE Vol.4
YOU CAN'T DO THAT ON STAGE ANYMORE Vol.6 ★重要!
THE LOST EPISODES
LATHER ★重要!
FZ : OZ

○△□






雑派雑感・その4「ザッパはジグソーパズルの如し」

 ザッパは60年代のデビューから最後となった88年ツアーのライブ盤まで、同じ曲を何度もリメイクしてアルバムに収録しています。演奏するメンバーが異なるとまるで雰囲気が変わってしまいます。また、ひとつの曲の中に別の曲の一部が出てくることもありますし、ある曲の一部分が別のタイトルが付いてひとつの独立した曲になることもあります。このように、ザッパの世界はジグソーパズルが入り組んでいるようなものなのかもしれません。ザッパの音楽を聴く醍醐味のひとつは、このようなパズルを解く作業にもあるのでしょう。
77年に『レザー』という4枚組LPを出そうとしたザッパは、レコード会社の反対にあっていくつかのアルバムにバラして発売しました。それが『ザッパ・イン・ニューヨーク』、『スタジオ・タン』、『スリープ・ダート』、『オーケストラル・フェイヴァリッツ』です。これなども、2つの解きかたのあるパズルとして聴くと楽しさも倍増することでしょう。







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