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MACで、そしてMac OS Xで巻き起こされる受難の嵐...by K2


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 第4幕:そしてOS Xの時代は浸透していく...のか?


受難その1 2002年6月×日


 Mac OS Xに関係ない話なんですが...、レコード会社の大手A社が“コピーコントロールCD”と称するものを発売してます。これについてはいろんなところで話題となってますから特に賛成も反対もないです。ただね、いくつか言わせてもらえば、CDって規格が最初から複製に関して無防備なのがそもそも原因なのであって、CDの時代が続く限り根本的な解決法などないのです。そこに小細工を加えてもみんなが混乱するだけ。さらに“コピーコントロールCD”がレッドブックに準拠していない以上“CD”とは呼べないわけですから(事実、盤にはCDロゴがない)、インレイに書いてある「このCDは一定期間貸与非許諾商品ですが、〜」って規定文がそもそもナンセンスです。で、MACに限って言えば...問題なくこれまでと同様に聴けているので僕は気にしてません。

受難その2 2002年7月○日


 Mac OS 10.2が発表された。ジャガーですか、“速いぞ”って意志表示なのでしょう。これは悩むアップデートだなぁ。ちょっとその理由を挙げてみる...

メリット
  1.OSの起動を含め、全面的に速くなっている(らしい)
  2.フォルダナビゲーションが復活した(うれしい)
  3.“iCal”ってスケジューラーが使える(9月からだけどね)

デメリット
  1.これまでのOS Xユーザーへの優待アップグレードがない(要は、みんな定価で買えってこと。強気だね)
  2.描画が速くなる“Quark Extreme”って技術は僕のPowerMacG4のスペックでは機能しない(意味なし)
  3.デスクトップ上部のメニューバーのカスタマイズはできない(う〜ん)
  4.ランデブーとiChatはいらない。インクウェルは手書きのタブレットが必要(わざわざ買うわけにはねぇ)

さぁ、どうしましょ。 ところで、もうひとつ大変な発表が!これまで無料だった“iTools”が有料の“.mac”になった!!!
ちょっと勘弁してよ〜!ジョブスもこれはタダだって誇らしげに言ってたじゃん!なんか裏切られた気分だ。
おまけに1年間100ドル近いってのは高いよ。初年度半額だって言っても、それでもまだ安いとは思えんぞ。
でもなぁ、家族も含めてmac.comのメールアカウント使ってるからなぁ...どうしようか。

受難その3 2002年9月10日


 有料サービスになった.macで、これまで使用していた複数のメールアカウントを1つの契約でまとめる方法があることを知る。家族のメールアドレスのことも考えると、これなら初年度はお金払ってもしかたがないかな。
この方法、.macを購入する前にはどこにも日本語での説明がありません。以下、そのやり方をご紹介します。

1.複数のiToolsアカウントを持っているとします。これらの使用者は本人でも家族でもかまいません。メインで使うアカウントと、くっつけるサブのアカウントを決めておきます。
2.サブで使うアカウントで現在iDiskのユーザーHP領域やHD領域に置いているデータがあれば、マシンにバックアップしておきます(後に消去されてもいいように)。
3.メインで使うアカウントで.macを購入(契約申込)します。この時点で1つのメールアカウントが使用可能。
4.次にメールアカウントの追加購入(年間10ドル)します。
5.追加購入したメールアカウントを設定します。この時に新しいアカウントを設定してもいいし、既存のアカウントとそのパスワードを入れれば、そのメールアカウントを追加購入分に設定できます。ただし、追加する分はメール以外の全データがなくなります。

これで複数のメールアカウントが使用可能状態になります。もちろんiDiskの領域はメインのアカウント1つ分だけが残ります。こういうこと、ちゃんと説明してくれればいいのにねぇ、アップルさん?

受難その4 2002年9月○日


 iCalがリリースされた。無料だ。でもジャガー(10.2)でないと使えない。せっかく.Mac購入したのになぁ。ジャガー買うか?なんかまんまとアップルの策略にはまってる気がする。う〜ん...。

ところで、2003年1月以降に新発売される機種からOS 9はOS Xのクラシック環境だけで起動はできなくなるんだとか。おまけに新規設計の機種だけでなく、既存機種をスピード・アップ・モデルしたとしても起動不可になる。これ、要は設計的に起動が無理なんじゃなくて、意図的に起動をできなくしちゃうよ、ってこと。ばかにした話だよなぁ。はっきりいうけど、OS Xではどうにもならないアプリがまだまだあるんですよ。それも、クラシック上でも作動しないやつが。特に音楽系には。あるいは周辺機器でクラシックでは動かないとかね。具体的には僕の持ってるSCSIのスキャナとか。そういうのを捨ててOS Xで動く最新のものに買い換えろってのは横暴だと思う。ホントに!

受難その5 2002年11月○日


 最近、ちょっとせっぱ詰まった問題がおきてきた。昔買ったCDの中に再生不能なものが出てきたんです。そう、CDが登場してきた初期の頃、80年代後半に買ったCDの盤面が白く変色して、プレーヤーに入れても認識してくれなくない。たぶん信号を記録しているアルミ箔が酸化してしまったのでしょう。これはCDが開発された当初から指摘されていた問題で、「たぶん20年くらいは大丈夫」ってことでしたが、時は2002年、ついに表面化してきたってわけです。すでに僕のCD棚の中ではピーター・ガブリエルの輸入盤の何枚かがダメになった他、友人からも同様の症状が出ていることを聞きました。
これはやばい!聴けなくなってからまた買い直すのは勘弁です。そこで僕は、再生できなくなる前に自分でバックアップを取る決心をしました。
80年代製造と思われる古めのCDを棚から抜き出して、Toast 5で1枚1枚低速でコピーします(もちろん、この行為は個人で使うための必要なバックアップ作業ですから、著作権法に触れることはないと思われます)。この時、OSはいつもの9.1ではなく、OS Xで行うようにしています。安定性がよいと思われるので、ToastはOS Xで使う習慣がついてるんです。
できあがった白盤をプリンタ(EPSON PM-830C)に入れてアーティスト名と曲目とジャケット写真を縮小したものを印刷してできあがり。もっともこの印刷作業はOS 9.1でやるしかないんですけど。
1000枚以上ある僕のCD棚の全部をバックアップする必要はないと思いますが、とりあえず数百枚はやらなければいけないでしょうね。はぁ...。

受難その6 2002年12月6日


 2003年のMacworld Expo東京は行われないことが公式にアナウンスされた。
関係者はみんなおおばかものです。猛烈に反省しなさい。

受難その7 2002年12月7日


 マックのユザー・グループ“Macで音楽クラブ”主催の第3回セミナー(参加費無料)に参加してきました。場所は初台のオペラシティにあるアップル本社のセミナールーム。
内容はとても興味深かったです。まず第1部ではサンプリング・シーケンサー・ソフト“Live”を使ったテクノ的な曲の作り方。この“Live”ってのはMacWorld Expoで見てすごく欲しかったものであります。実際、確かに便利。でも、この手の音楽以外に使い方ってあるんだろうか?って気になっちゃいました。う〜ん、僕にはいらないかなぁ。
第2部はデジパフォを使いながらの作曲・編曲のお話。これはシーケンサーの打ち込み以前の段階がすごく充実した内容で、すっごくためになりました。
そして第3部は第2部で作った曲のTDについて。いろんなコツが紹介されてました。
各社のパンフや「Storm」のデモCD-ROMもおまけにもらえて、とても満足度は高いものがありました。
こういう同好会的なものが活発だってのがマック・コミュニティの良いところ。セミナー後に入会の手続きもしちゃいました。これが“パソコンで音楽クラブ”だったら絶対に入らなかったでしょうね。

それにしても、第2部と第3部はOS XでなくOS 9。「来年にはOS X対応の音楽ソフトがかなり出てくる」という話もありましたが、現段階で音楽するならやっぱりOS 9しかないってことですなぁ。なのに来年頭からの新機種はOS 9での起動をできなくしてしまうアップルさん。
ちと早いんでないかい?

受難その8 2002年12月×日


 普通、新機種が出ると古いものは生産中止&処分価格になって、あっというまに市場から姿を消します。これまでのMACはほぼ例外なくそうでした。しかし、新機種が出ても、OS 9起動ができる現在のPowerMac G4 1.25GHzDualを、来年6月末まで販売継続するという発表がありました。あくまでも2003年の新機種はOS Xのみの起動しかできないことに変わりはありませんが、それでもちょっとだけOS 9の命が延びましたね。

別にOS Xが嫌いな訳じゃない。安定性が高いのは素晴らしいし、音楽ソフトだってレイテンシーが低いというだけでも十分にメリットがあります。ただね、まだソフト側が万端の体制になってない以上、もうちょっとゆっくりと移行して欲しいんだよね。

ところで!Cubaseを発売しているスタインバーグ社が買収されたというニュース!
うーむ、これからどうなってしまうのか???

Visionのオプコード社がギブソンに買収された悪夢を思い出しますなぁ。結局Visionはなくなってしまい、僕はCubaseに乗り換えたのでした。また乗り換えはいやだなぁ。

受難その9 2003年1月×日


 アップルのユーザーグループ懇親会というものに行ってきました。
場所は初台のアップル本社。これはいろいろなハードやソフトをアップルやメーカーの人が直接ユーザーに説明してくれるのです。ありがたや〜。

この日のお目当ての一つは先日発表された12インチサイズのPowerBook。いいなぁ小さくて。実物見たら欲しくなっちゃいました。

続いてiLife。クパチーノのAPPLE本社からの担当者も現れ、力のはいったアピールを聞きました。このiLife、入っているiMovieとiPhotoとiDVDの新バージョンはいずれも説明しきれないほどの「おぉっ!」と言わせる新機能があって、これだったら5800円払っても安いと思いました。ただしこれはジャガー(OS X 10.2)でないと起動せず。うーむ、安いか高いかはジャガーとセットしたときの価格(あわせて20600円)で考えないといかんな。
まぁそもそも自分のPowerMac G4はDVDが焼けないので意味ないのですが、「この際SuperDrive搭載しちゃおうかなぁ...」と思わせるくらいiDVDは魅力的でありました。

さらにブラウザのSafari(こちらもジャガー必須)。デモがなかったのでウワサ通りに速いのかは未確認ですが、すっきりとしたウインドウはいかにも使い心地良さそうで、これも正規版でリリースされたらぜひとも使ってみたい(今はまだベータ版なので一部にバグがあるらしい)。OS XでIEやるのもなんか飽きてきたしね。
しかしさぁ、iLifeといいSafariといい、こんな上出来なソフトをアップルが自前で作っちゃうとサードパーティはやりづらいだろうね。商売にならんと思うよ。

さて、アップルの終わったあとは奈良県の小さな会社TimeDomainのYoshii9いうスピーカーのご紹介。試聴してびっくり!高さ1mほどの細い円筒形スピーカーから想像を超える音が飛び出してきた。なんでも新しい音響理論に基づく設計らしいが、理屈はともかく実際の音がよければ文句はありません。正直、僕らのようなロック・サウンドに慣れている人間にとっては低音が物足りなく思えるかもしれませんが、それならB社のようなズンズンとくる音の方がよいか?というと、あっちは聴いてるとすぐに疲れるからだめです。ま、どっちもどっちなのかもしれませんけど、少なくともアコースティック系ならこっちの方が良く聴こえると思う。ただし値段は1セット30万円!ははは、12インチPowerBookと20GBのiPodを買ってもまだ余る金額だ!なお廉価版のTomeDomain miniは18000円で、ネット上でもこことかでも売ってます。

さぁそしてお待ちかねのCubase SXのご紹介!いろいろと便利になっている機能があって、たとえばドラムのフレーズ・サンプルなどをReCycle!なしでも切り刻んで配置してくれます(っていう表現でわかるかなぁ)。この処理をやっておけば、どんなテンポのドラム・サンプルでも簡単に曲にあわせることができます。ブレイクビーツ(死語)には持ってこいですね!また、本格的なVSTエフェクトやVSTインストゥルメントも大量にバンドルされてます(もっとも、雑誌によれば旧Verからの移行のものはサポート外で、事実上使えないのも多いらしい)。
さてこのCubase SX、待望のOS Xに対応というか、今回からOS 9では動作しません。入出力もASIOからOS XのCore Audioに変更となったため、これまでのサウンドボードが使えなくなってしまうケースが多い(WindowsだったらASIOが引き続き使える)。僕の持ってるYAMAHA DSPファクトリーももちろんダメであります(今後対応する見込みもない)。っつーことはアプリケーションをSXにアップグレードすると、あわせてサウンドボードも買い換えなければなりません。もちろんCPU的にもきつくなってしまう(G4でも800MHzくらいないと重いらしい)が、だからといってCPUアップグレードではうまく作動しないという。じゃぁマシンも新しくしなくちゃ!...をいをい、全部で一体いくらかかるんだぁ?

僕の“Macで音楽、ついにOS X化!”計画は、限りなく遠いことが判明しちゃいましたぁ。

ところでマイクロソフトのEntrageが単体で発売されました。アップル純正のMailがなじめない僕にとって、OutlookExpress系のEntrageこそOS Xメールソフトで唯一の選択肢だと思ってます。メール環境を理由にOS Xに移行しない理由はこれでなくなりました(でもメールソフト単体で1万円は高いなぁ...、買うのはちょっと待っておこう...)。

受難その10 2003年2月11日


 友人から、「Safariで見ると文字化けするよ」と指摘あり。あわててチェックしたら、当Club K2の中でエバーグリーンズ関連のページで、かたっぱしから文字コード指定がされてないことを発見。うひゃぁ、これはまずいってんで、全ページを見直して修正しました。ふぅ...。もともとエバーグリーンズのページの部分は他のメンバーが作っていたサイトのデータを引き継いだので、よく把握してなかったんですぅ...ってのは言い訳ですね。
しかし、これまでIEやネスケではなんの問題もなく表示できていた。それがSafariではダメだったけわけど、あくまでもこの問題はサイトの制作者のミスであり、Safariの方が正しかったんだよね。
これからはSafariでちゃんと表示されるかってのもチェックポイントになるなぁ。

受難その10 2003年4月○日


 この3月は、あるバンドのアルバムを制作してました。そのレコーディングの関係者が使っているのは、もちろんMAC。でも、みんな時代遅れのモノばかり!

僕(レコード会社A&R)...PowerMac G4 AGP 350MHz
外部ディレクター...PowerMac G4 AGP 400MHz
レコーディング・エンジニア...PowerMac G4 AGP 350MHz

そしてレコーディング・スタジオでProToolsを動かしているマシンもPowerMac G4 AGP 400MHz。OSこそ最新(笑)の9.2だが、4台ともほとんど同じ頃の古いマシン。
でもね、みんな何の問題もなく仕事に使ってるのね。

さらに驚いたのはマスタリング・スタジオ。Sonic Solutionを動かしていたのはPowerPC以前のQuadra 950で、OSは7.5.5!RAMに至っては40MBしか搭載してない!でもSonicは20MBのメモリ割当で問題なく動いてるし、システムも10MB以下なので余裕だ。
僕が「ずいぶん古いですねー」って言ったら、マスタリング・エンジニアの人は
「でも、これがいい音で鳴るんですよー」と笑顔で言ってた。
この発言には、正直、ショックを感じましたね。「そうかぁ、いい音で鳴ってくれれば、あとは何もいらないんだぁ...」って。

それにしても、この7.5.5のサクサク動くこと!OS Xの方が時代遅れなんじゃないか?って思うくらい。

でね、いろいろと考えちゃいましたよ。要は、専用機として業務用に定着すればするほど、最新型である必要はないのかもしれないな、って。 特に職人的な個人が使うモノなら、機能の多さよりも「どれだけ自分の手足として馴染むか」の方が重要なのだと。道具としてね。だから別に最新型にリプレイスしなくても良いのですよ、今のまま使えれば。
ほら、名のある作家さん達って、けっこう旧型のワープロ専用機を未だに使ってる人が多いじゃないですか、まるで手に馴染んだ万年筆のように。あれと同じなんでしょうね、きっと。

やっぱりDTPと音楽業界のOS Xへの移行は、かなり時間がかかるんだろうなぁ。

続く〜

 

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