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<THE BEATLES編>

その3

○試聴会;採点方法

9人の“審判員”が各自の自宅で聴き比べ、個別に採点したものを合計します。
今回はこれまでと違って3つの部門、8つのラウンドにわたって多角的に採点を行います。

第一部門(第1〜6ラウンド):収録楽曲の比較
特に相違点が多いと思われる以下の6曲の正規発売されたテイクの個別比較です
 第1ラウンド 「I've Got A Feeling」
 第2ラウンド 「The Long And Winding Road」
 第3ラウンド 「Don't Let Me Down」
 第4ラウンド 「I Me Mine」
 第5ラウンド 「Across The Universe」
 第6ラウンド 「Let It Be」
『LET IT BE...NAKED』のヴァージョンを基準の「10点」とし、他のヴァージョンを「0〜20点」で採点します

第二部門(第7ラウンド):アルバムの比較
アルバムとしてどうか、を考察します
→2003年新版『LET IT BE...NAKED』と1970年フィル・スペクター版『LET IT BE』および1969年オリジナル『GET BACK』(ブート音源)を比べます。
これも『LET IT BE...NAKED』を基準の「10点」とし、他のアルバムを「0〜20点」で採点します

◆第三部門(第8ラウンド):「オレが作る究極の『GET BACK / LET IT BE』」
→上記2枚の正規発売アルバムの他、シングルヴァージョンなど、既発売の楽曲を元にして自分なりのアルバムを選曲・構成してしまおう!


○第二部門;第7ラウンド

3枚のアルバムについて

『LET IT BE...NAKED』
・2003-04年にアビーロードの3人のエンジニアによって編集・ミックス
1.Get Back / 2.Dig A Pony / 3.For You Blue / 4.The Long And Winding Road / 5.Two Of Us / 6.I've Got A Feeling / 7.One After 909 / 8.Don't Let Me Down / 9.I Me Mine / 10.Across The Universe / 11.Let It Be

『LET IT BE』
・1970年4月にフィル・スペクターにより編集・ミックス
1.Two Of Us / 2.Dig A Pony / 3.Across The Universe / 4.I Me Mine / 5.Dig It / 6.Let It Be / 7.Maggie Mae / 8.I've Got A Feeling / 9.One After 909 / 10.The Long And Winding Road / 11.For You Blue / 12.Get Back
『GET BACK』
・1969年5月にグリン・ジョンズによって編集・ミックス、しかしお蔵入りに。ブート盤で容易に手に入るが
1.One After 909 / 2.Link / 3.Save The Last Dance For Me / 4.Don't Let Me Down / 5.Dig A Pony / 6.I've Got A Feeling / 7.Get Back / 8.For You Blue / 9.Teddy Boy / 10.Two Of Us / 11.Maggie Mae / 12.Dig It / 13.Let It Be / 14.Long And Winding Road / 15.Get Back

審判員名

コメント
PGMI
10
2
1
ネイキッド絶対支持者ですが、第一部門で2曲フィル盤を選んでしまったので、0点でなくて2点あげます。ネイキッド の好きなところは、1)曲順構成、2)曲間の短さ、3)音質。  1〜5をA面、6〜11をB面とするとそれぞれの面で [ルーフトップライブ〜スタジオ] っていう流れになっていて美しい。(1/30がルーフトップ、1/31がスタジオ最終日という歴史をふまえて。)
また、リードヴォーカルがA面前半=ポールージョンージョージ、B面後半=ジョージージョンーポールというシンメトリーな構成もうつくしい。それとDON'T LET ME DOWNを収録したことでB面1〜3という実に乗りのいい流れができた。(第一部門ではこの3曲中2曲別テイクを選んじゃったけどね!)映画「LET IT BE」は大好きだけどLP「LET IT BE」は大嫌いだった僕にとって「NAKED 」は素直にうれしい作品でした。「GET BACK」は今となっては貴重な記録以上の価値はないのでは?(今回初めて聴いたんで思い入れなくてすいません)
eq6o
10
15
8
正直、BEATLESはそんなに聴きこんでいるわけではないので、あまり偉そうな事いえませんが、ANTHOLOGYとかLET IT BE NAKEDとかフアンの方には嬉しいだろうし、価値有る音源ではあるのは判りますがそんなに騒ぐもんかあ?という感じがいつもします。
 店頭で外売りまでしてるのを見ると、逆説的に【こんなもんが一押しになるってことは今本当売り物になる音楽ないんだあ・・・】と思いますね。
 ファンの方には価値有る音源なのは重々承知ではありますが、NAKEDってデモ音源をリマスターしてだしたという印象しかありません。製作時のゴタゴタなどがありポールなどが不満を持っていたという話は知っていますが、一度発売された上、それから30年以上経っているものには、その作品自体の持つ歴史的な価値や、重みがあるのでメンバーでもその作品をいじるのは意味有る作業なのかなあ・・・・と思います。やはり私にとってLET IT BEは元々発売されていたバージョンが一番ですね。
 そういいながらGET BACKはいかにもブートな感じがなかなか生々しくて好きでは有りますが・・・・まあ、ブートですから・・・ちょい低めな点ですね。スタジオ盤のアウトテイクは正規盤を超えるものはありませんので、覗き見の楽しみですね。。
Papamomono
10
10
5
私にとってのビートルズといえば赤版と青版、これが全てでした。まず今回こうして個別のアルバムをフルで聞く機会を得たことを感謝いたします。
さてトータルでということでは、ネイキッド版フィルスペクター版とも甲乙つけがたいですね。同点としました。
ゲットバック版はその場の空気感を知るということ以外に、積極的な意味は見出せないと思うのですが。これまたファンはいくらお金があっても足りませんね。
ゴルゴ
10
20
8
Nakedを聞いて、その後にオリジナルバージョンを改めて聞き返してみると、フィルの天才さが良くわかる。さすが変態である。あの時代に、ここまでアレンジで各曲を完成させたのは秀逸としか言いようがない。小学校5年の時にいとこの家で初めて聞いてから、何百回聞いたかわからないが、究極のポップアルバムと思う。惜しむらくはDon't let me downが入っていないことくらいである。
 Nakedは、聞き込むとリミックスの凡人さが鼻についてくる。
Get Backは中三の時に御茶ノ水でこれまた初めて買った海賊版だが、やっぱり単なるリハテープであると思う。
ビートルズが世界一のレコーディングバンドであることを再確認した。
Jimmy KG
10
10
20
うーんこれは、難しい(笑)。まずはNakedは音質の面で高く評価しますが、やっぱ聴き慣れたLet It Beはアルバムの曲順がアタマに叩き込まれてますからね。Nakedは何故曲順??って感じがするんですわ。で、喧嘩両成敗ということにしましょうか。で、これで、Get Back Sessionをどないせいちゅうんや(笑)!まあ、ブート系はどうしても高得点を与えてしまいがちっす(笑)。今回、あらためて
聴くと、面白い。こういういい加減な、リハのテープ永遠に聴くの好きなんっすよ(笑)。ジョージのギター、今マジメに聴くといいなあー。Jerry Garciaぽさもあるし、クラプトンっぽさもあるし。まあ、いろいろ言われるゲットバックセッションですが、やっぱ、こういうRelaxした演奏を聴くと嬉しくなります。まあ、好き嫌いあるでしょうが・・・
AJ
10
13
10
音質の点でも構成の点でも今聴くとやっぱり厳しいGET BACK。いろんな時代背景やプロデューサーの狙いの違いがあるにせよ、当時でもボツになったのは「やっぱり」という内容だと思う。
比べて、色々あってもLET IT BEは(聞き慣れたという部分が一番大きいにせよ)作品としての仕上がり具合やスペクターのプロデューサーとしての狙いが(あくの強さも含めて)ハッキリとしている点など、さすがに自立した“作品”という感じ。
さて、各曲の仕上がり具合や耳触りの良さで抜きんでているのがNAKEDですけど、アルバム、作品としての個性が薄目というか、そういう視点で見ると作品の顔がよく分からない。昔で言えばロックン・ロール・ミュージックとかラブソングスみたいなもの、嫌いじゃないけど、良くも悪くも企画モノの域を出ていないと思う。ただクオリティの高さと格好良さを高評価、とっても気に入っているので、GET BACKと同点の栄誉としました。
音響堂
10
20
18
個々の曲で比較すると圧倒的に『NAKED』に軍配があがります。
しかしアルバムとしての魅力は『LET IT BE』『GET BACK』のほうが上ではないでしょうか?
僕はアルバム『NAKED』にビートルズのマジックをまったく感じる事が出来ません。
『LET IT BE』が豚骨ラーメンなら『NAKED』は醤油らーめん。
上質な醤油らーめんも美味しいけどパンチがなくクセにはならない感じです。
『NAKED』には楽しませてもらいましたし、発売されて良かったと思います。
でも「このアルバムはビートルズの14枚目のアルバムだ!」的な意見には賛同できません。
最後に、いろんな解釈は出来ると思いますが『FLY ON THE WALL』ポールの一番おしりの一言はせつなくなっちゃいます。『NAKED』はここが一番よかった・・・!?。
花牧スタヂヲ主人
10
15
13

基本的に、「Get Back」は映画のサントラ、
「LET IT BE」は映画制作(=人間関係が壊れていった過程の)ドキュメンタリーサントラ、
そして「Naked」は「LET IT BE Songbook」という位置付けだと思う。
音構築作業は、スタッフがそれなりの誠意を込めてやっているでしょう。それにけちを付ける気はありません。
私が気になるのは、企画の安易さ。
「Naked」の企画は、「Yellow Submarine Songbook」の延長線上の流れ、そしてDVD「LET IT BE」発売への地ならしにあるのだと思うが、本当はこんな中途半端なものではなく、たとえばUniversalグループが出している「Deluxe Edition」的なアプローチで出して欲しかった。
もはやビートルズは古典なのだし、元音源には余り手を付けて欲しくない。(「What's Going On Deluxe Edition」がオリジナル・デトロイトMixを収録したように)
それこそオリジナルの「Get Back」を収録して、更にいくらかの音源を足して、オフィシャルのきちんとした形でGet Back Sessionをまとめて欲しい。
それこそ「Pet Sounds Sessions」位にまとめれば、ブートに走る人を大分引き留められると思いますよ。それで駄目な人は何出しても駄目なんだし。
でも、「年末商戦の切り札」として使われちゃう現状では、そんな企画は「マニアの自慰行為」として切り捨てられるんだろうなー。
もう少し、音楽的にビートルズを扱ってあげましょうよ。未だに'88年のマスタリングのまま販売を続けている事が、全てを物語ってますね。CCCDに関しては言わずもがな。
少なくとも、きちんとリマスターされない限り、ビートルズのCDを私が買うことはないでしょう。。

K2
10
15
5
昔からアルバム『LET IT BE』でのフィル・スペクターの仕事を非難する声があったが、それを言うなら、どうしてアルバム『GET BACK』を自分達で決めたコンセプト通りに完成させられなかったビートルズ自身は非難されないのだろう。
そもそも、いわゆる“Get Back Sessions”が他のアルバムと同じくらい完全無欠なものだったら、フィルの登場する余地などなかったんだよね。実際、ブート音源で聴く限りアルバム『GET BACK』を通して聴くのはかなりしんどいし、発売中止は正しい判断だったと思う(他のアルバムにない“味”があるんだけどね)。それに比べるとフィル版の『LET IT BE』は、よくぞあそこまで磨き上げたもんだと関心してしまう。
だから別に“裸”にしてくれなくてもよかった。というか、今さら裸にする意味がわからん。ただし、最新の音で聴けるって点については『NAKED』はすごく気持ちいいので、このクオリティに匹敵するくらいのリマスター版『LET IT BE』の発売を期待します!
合計
90
120
88

<評>
ついに審判が下されました!なんとフィル・スペクター版の『LET IT BE』が30点もの差をつけて勝利!新しい『LET IT BE...NAKED』は、あのお蔵入りした『GET BACK』とわずか2点差というキビシ〜イ評価に!
これは単なる点数の合計というだけでなく、それぞれの審判員の意見も同様。今回の『LET IT BE...NAKED』プロジェクトは音質の飛躍的な改善は高く評価されながらも、どこかで批判的な感想を抱く人が多かったと言えるでしょう。少なくとも、レコード会社が言っていた「14枚目のオリジナル・アルバム」という誇大広告は撤回したほうがいいです。
でもね、みなさん、30年以上も耳になじんでたあのフィル版『LET IT BE』が廃盤になったわけではありません。混迷を極めたあの“GET BACK / LET IT BE”を多面的にとらえられる副教材として、『LET IT BE...NAKED』を位置づければよいのではないでしょうか。要は、とんでもなく音の良い『ANTHOLOGY vol.4』ということで。だからね、今後もこういう企画はなんでもアリでいっぱいやってほしいです。すでに商売上手なアップル・コープスは次の手を考えているでしょうから、乞うご期待ってところです。

さてさて長年、「ビートルズを汚した」と酷評されることも多かったフィル・スペクター。しかし、ここに彼の名誉回復を宣言するものであります!
(でも、人を殺しちゃダメだよ〜)



これで終わらないのが今回の受難な試聴会!
なんと、審判員が勝手に選曲して「これぞ究極のGET BACK / LET IT BE」をつくってしまうという
なんとも無謀な展開が控えています。
注目の第8ラウンドは次回更新をお楽しみに!

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