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<PINK FLOYD編>

○受難な試聴会...そのコンセプト

長い歴史を持つバンドの場合、代表曲はその時期によって異なるメンバー構成、異なるアレンジで演奏されることがあります。結果として存在してしまう複数のテイク。その中にはリスナーにとって心地良いものもあれば、できればなかったことにしてほしいものもあります。
さて、その中でどれがベスト・テイクなのかリスナーが勝手に決めてしまおうという、大胆かつおせっかいな企画を始めてみました!
第1回目は、無謀にもピンク・フロイドであります!素材は、「Comfortably Numb」!

○「COMFORTABLY NUMB(コンフォタブリー・ナム)」とは...

一大コンセプト・アルバム「ザ・ウォール」のLP3面のラストに位置し、まさに起承転結の「転」を締めくくる重要な曲。最新ベスト盤「ECHOES -The Best Of Pink Floyd -」にももちろん収録されている。
映画では、とうとう精神を病んでしまったロックスターの主人公“PINK”がホテル 一室に閉じこもってしまい、“ショウ”を続けられるように医者が注射を打つシーンで流れる。歌ではAメロの“医者”をR.ウォーターズが、サビの“PINK”をD.ギルモアが唄い分けている。
楽曲クレジットは「GILMOUR, WATERS」の共作名義で、ギルモアの作曲にウォーターズが詞を載せたらしい。
分裂後のライブでも、ギルモア率いる残党フロイド組とウォーターズの両者がこの曲をそれぞれのコンサートのハイライトに位置させており、両者ともに代表曲と認めている格好だ。
しかし、残党フロイド組はウォーターズを欠くためにAメロ部分をR.ライトともう一人の合計2人で唄い、一部メロディも変えて結果的にサビのギルモアにスポット・ライトをあてるアレンジに。対するウォーターズは自分の唄うAメロの“医者”を目立たせるという異なったアプローチになっている。
さぁ、あなたはどの「コンフォタブリー・ナム」が“心地良い”のか!?

○試聴会;採点方法

5人の“審判員”が各自の自宅で7枚のCDを聴き、個別に採点したものを合計します。
採点の範囲は0〜20点。オリジナルのスタジオ盤「THE WALL」のテイクを基準の10 点とし、これに比べてよければ11点以上を、よくなければ9点未満をつける。
採点のポイントは各“審判員”の超個人的な判断!
今回の“審判員”は5人なので、総合計は基準点(「THE WALL」のテイク)を50点とする100点満点となります。

○採点
    審判員→
↓アルバム    
PGMI
上海Debu
eq6o
Hm
K2
(サイコゲリラ)
総合
■CD1;
THE WALL
PINK FLOYD
(4人)
・発売日:1979.11.30
・オリジナル・スタジオ録音
・タイム 6:20(F.O.)
10

クールなAメロ&ギルモアなBメロ&熱いギターソロ。
名曲ですな。
10

ライブ同士の順位は付けやすいのだが、それに対してオリジナルをどの位置に持ってくるかを決めるのは非常に難しい。
10

まあ、これが基本ですね。只、私実をいうと炎以降のフロイドにはその前ほどの興味が無いのです・・・・
 私にとってのフロイドは「ユージン斧に〜」やCymbalineやGreen is the Colourのようなもので、どちらかというと単調なコードで催眠的な音を造るバンドとして好きなので炎以降のかなりしっかりとした曲は余り得意では・・・・
10

ストリングスなどのオケの鳴り、アコギを含むサウンドのバランスなど、これが一番安心して聴ける。
10

聴くたびに映画「ピンク・フロイド/ザ・ウォール」のホテルでのシーンがよみがえってきます。
2
50
CD2;
IS THERE ANYBODY OUT THERE?
- THE WALL LIVE 1980-81 -
PINK FLOYD
(4 人)
・収録:ロンドン、アールズコート1980-1981
・発売日:2000.04.12
・「ザ・ウォール」全曲を演奏した当時のツアーより。
・タイム 7:14
12

スタジオにそっくりだあ!
イントロに変な音がないので-1点。
Bメロ頭の歓声で2点!
全体的に低音&たいこがよいので1点。
ギターが泣いているので1点。
あまりにも完璧すぎてライブっぽくないんで-1点。以上。
9

ツアーの目的上アルバムの再現性が問われると思う。(もちろんプラスαは必要だが・・・)
 オリジナルメンバーによるライブなのにイントロのポルタメントが無い事で価値が下がってしまい残念な気がする。
 ライブとしての壮大感やドライブ感はないが、安心して聞けるテイクではある。
9

スタジオ盤より広がりがある音ではありますがスタジオ盤に比べ微妙なニュアンスが再現されて無く、それを補うようなライブならではの何かが余り感じられません。
9

スタジオ・テイクを良くなぞっている。
デイヴのヴォーカルと共に上がる歓声は、ピート・シンフィールドのソロ・アルバムで朗々と歌うグレッグ・レイクを思い出させる。
このライヴは是非観たかった。
11

イントロ2小節目の上昇音がない!これはいただけません。
でもR.ウォーターズの歌とG.ギルモアの歌&ギターがちゃんと揃っている。これはポイント高し!
スタジオ盤より好きなテイクかもしれない。
2
50
■CD3;
DELICATE SOUND OF THUNDER
PINK FLOYD
(3人)
・収録:1987-88
・発売日:1988.11.22
・アルバム「鬱」のツアーより。ここからロジャー抜き。
・タイム 8:41
9

やはりロジャー抜きはつらい。ていうかこの曲は出だしのクールなボーカル部分が重要ってことだと思います。僕はギルモアの声の方が好きだけどロジャーの部分あってのこの曲なんだということ。
スローなテンポはよいし、後半の盛り上がりはすごいけど…
8

ギターが強く出ていてライブ感はあるが、若干の違和感を感じた。また、Aメロ部分も『苦肉のハモリ』と言う感じで、慣れるまでに若干の時間を要した。
 テンポが遅く、ラストのギターソロを除きおとなしい気がした。
13

ロジャー抜きのフロイドなんて・・・と思い今まで全く聴いてませんでした。  しかしなかなか重い雰囲気が良いです。
ギルモアのギターもより艶やかで気に入りました。
ボーカルもロジャーの変質者っぽい歌い方より好みかな。
でもニックメイソンのドラムは余りやる気をかんじませんねー。もともと上手いドラマーでも無いし。再結成前は殆どリタイア状態だったらしいし。
8

大学生の時に来日を観に行ったので高得点。
このアルバムを初めて聴いた時の感想は「リヴァーヴが多い!」。
スタジアム・ライヴ・バンドとしておそらく絶好調の頃。5.1chミックスで聴いてみたい。
Aメロのリックのヴォーカルには華がない。
5

この時のツアーは日本公演があったので僕も見ています。Aメロがまったく変わっちゃったんだよねぇ...、しかたないけど。
演奏はやたらと重い。
第4位
43
CD4;
KNEBWORTH
V.A./PINK FLOYD
(3人)
・収録:ネブワース1990.06.30
・発売日:1990
・ネブワースのチャリティ・フェスティバルより。SAXのクレジットにはキャンディ・ダルファーの名前もある。
・タイム 8:07
7

これはツライ。比較しちゃうと…

 

11

全体にエンタテインメント性が高かった。
 ギターソロについてフレーズの明瞭度は決して良くないが、ドラムとの絡みが有ったりとドライブ感があった。
 他のテイクと比べて録音レベルが低いので、若干再生レベルを上げて視聴した。
7

何か余り覇気が感じられません・・・・・録音がオフのせいもあるのかな?
7

ドラムスが危なっかしくて減点。時代のせいか、ストリングス系のシンセの音が淋しい。些細なことですが。
7

オムニバスのイベントだから当然観客にはフロイド目当てじゃない人も多かったことでしょう。そのせいか後半やたらとハデに演奏してます。ノリノリの「コンフォタブリー・ナム」。う〜ん、これでいいのかぁ?
第6位
39
CD5;
THE WALL LIVE IN BERLIN
ROGER WATERS
・収録:ベルリン、ポツダム広場1990.07.21
・発売日:1990.09.17
・ベルリンの壁崩壊記念イベント。ゲストが豪華。サビを歌うのはヴァン・モリソン。
・タイム 7:53
9

Bメロがつらい。(やっぱギルモアだね)
5

ピアノとオルガンをベースにしたアレンジは面白いのだが、ロジャーのボーカルを除いてフロイドサウンドからはかけ離れた物になってしまっていて、評価対象としては厳しい物があった。(今回の試聴会でフロイド関係者以外のバンドによるテイクが多数混じっていれば違った結果になったかもしれないが・・・)
 ツインギターソロのアイデアもこのテイクに関しては何の意味も感じなかった。(強いて言うなら『ホテル・カリフォルニア』が頭に浮かんだ。)
15

ヴァン モリスンのVO良いですねー 全体的にフロイドのバージョンより音が固めでそこが気に入りました。ロジャーの歌い方も最初の頃よりニュアンス豊かで成長した感じがします。
 すごい性格悪いらしいけどやはり私はロジャーウオーターズ派ですね。
9

歴史的イヴェントということもあり、ロジャーも力が入っている。
オケを担当しているのがオリジナル通りのマイケル・ケイメンというのがポイント高い。
3

ギター・ソロのまま終わらずにサビの歌がもう一度出てきてそのまま終わるという、ここでしか聴けない構成。これ、なんかへん。というか、なじめない。ピアノの音もなんだかなぁ。
第5位
41
CD6;
P.U.L.S.E
PINK FLOYD (3人)
・収録:1994-95
・発売日:1995.06
・アルバム「対」のツアーより。「狂気」全曲の完全再現が話題になったライブ。
・タイム 9:10
9

ギターソロ1がイマイチ。Aメロは3人でガンバッテル。

 

8

バックのシンセが効果的に入っており、Aメロの違和感もうまく押さえてある。ただライブならでのドライブ感に欠け、出来はいいのだが、ピンとこなかった。(15年の月日が影響しているのでは・・・)
6

どうだろう?すげえ流してやってるだけって気がするんですけど。ナツメロって感じ
6

だんだん単なるコピーになっていくような気がする。
ベスト盤を聴くかわりに聴くアルバムからのテイクなので、特にコメントなし。
9

コンサートのハイライト(アンコール曲)だけあって、ひつこいくらいに盛り上げてます。ギルモアのギター三昧をしたい人にはベスト・テイクか?
ビデオで見ると超巨大なミラーボールが出てきます。これは光のムダづかいだと思います。
第7位
38
CD7;
IN THE FLESH - LIVE
ROGER WATERS
・収録:2000
・発売日:2000.12.05
・フロイド時代の曲を多数含む最新ソロ・ライブ。2002年3月来日決定!
・タイム 7:42
9

Aメロのボーカルにチカラが入り過ぎてる気がする。(ほんの少し)
10

第1印象での評価は低かったが、聞き込むうちに奥深さを感じた。ツインギターソロもCD5の時感じた嫌らしさは無く、はっきりとした意味付けができていたと思う。
 CD6には十分勝っているし、結構あなどれないテイクではないだろうか。
 ちなみに、このサウンドをベースにギルモアがさびを歌い、CD4で見せたソロを展開したら15点は付いたと思う。
16

良いよー円熟していて尚且つ気合が感じられます。この採点したアルバムの中で唯一自分の持っているアルバム(WALLは実家に眠っています)なのですが、このアルバムはここ最近の私の聞いたフロイド関連のアルバムでは一番良かったです。
来日金あれば行くんだけどな・・・・
8

演奏それ自体はフロイドよりうまい?
 この曲のライヴ・ヴァージョンの「アァァァァ」という叫び声は女声が担当することが多く、気に入らないが、今度の来日にはP.P.アーノルドが参加するので楽しみ。
8

このテイク、オリジナルに近くてかなりいいです。あぁ、これにギルモアの歌とギターさえあれば完璧なのに!
...あんたら二人そろそろ仲直りしなさい!先生の言うことがきけないとプリンはあげませんよ!
1
51
Best Take!!

○総評 by K2

なんと意外な結果となりました!

4人が揃ったオリジナル・スタジオ録音(CD1)とそのライブ盤(CD2)を押さえ、ロジャーの最新ソロ(CD7)が僅差でベスト・テイクに輝きました!
これはギルモア派を公言するPGMI氏、上海Debu氏、K2等からもまんべんなく高得点を集めたことが勝因といえましょう。
同じロジャーのバージョンでも得点差があったのがベルリンでのライブ(CD5)。これはオリジナルともっともかけ離れたアレンジなので、評価がはっきり分かれたのだと思われます。
対する残党フロイド組(CD3,4,6)はロジャー抜きのAメロが最後まで響いたようで、思うような票が取れません。審判員はギルモア派が優勢だったにもかかわらず、これは情けない結果といえましょう。

では、この感動をロジャー・ウォーターズさんに語っていただきましょう。
R.ウォーターズ「ふん、だから俺が辞めたときにピンク・フロイドは終わってたんだよ!あいつらが3人で束になってかかってきても勝ち目はないってことだね。」
なるほど〜、相変わらず嫌なやつですねぇ〜。続いて負けた残党フロイド組からデイヴィッド・ギルモアさん、どうぞ。
D.ギルモア「こんなはずでは...。俺は目いっぱい泣きのギターを弾いたのに...。そうだ!これはすべてAメロをうまく歌えなかったリックのせいだ!」
R.ライト「...ロジャーについていけばよかった...。」
あらあら、もうこれ以上仲間割れをしてはいけません!
公式の集大成ベストもリリースされたことだし、これでピンク・フロイドの長い歴史にもやっと幕が下ろされたのでしょうか。まだまだ一波乱ありそうな気配ですが、ここらでひとまず、受難な試聴会の第1回を終了させて頂きます。
 次回は、モアベターよ!


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