サードアルバム。バンド名からびっくりマークが取れてジャケの雰囲気も一変し、同時にパンクっぽさが消えた。ギタリストもチェンジし、プロデューサーであのコニー・プランクが登場。
この変革は大正解で、結果、イギリス的なニュー・ウェィヴにドイツの電子音楽的なポップさが融合し、ジョン・フォックスの目指すウルトラヴォックスは完成する。
1曲目「Slow Motion」でのビリー・カーリーのシンセは過激で、まるでギターと一騎打ちしているよう。かと思えばラストの「Just For A Moment」では心臓の鼓動を思わせるビートの上に、静寂を切り割く印象的なピアノが響く。非プログレにおいてここまでシンセとリズムボックスをロックに融合させたアルバムは、少なくともイギリスにおいては存在してなかった。まさにこのアルバムはテクノポップを愛する人々にとって原点ともいえる傑作。
ところが1978年当時このアルバムはあまり評価されず、日本でも発売すらされなかった。
そしてアイランドはアーティスト契約を切り、失意のジョン・フォックスはバンドを脱退する。これはほんとに不幸な出来事だったと思う。というか、あきらかに時代から2年は早かったんだよね。
結局これに触発された形でゲイリー・ニューマンは出てくるしニューロマのムーブメントは起こるわけだし、ウルトラヴォックスの再評価も進んだ。そしてジョン以外の残されたメンバー達もそのブームに乗る形でミッジ・ユーロを迎えて新生ウルトラヴォックスをはじめちゃうのだ。
つくづくかわいそうなキャラだよなぁ、ジョン・フォックスという人は。 |