◆98.04.02 第1回;「こよみ」ってなんだろう?◆

●よく「こよみのうえでは」なんて言い方をしますよね。「こよみ」って単なる数字の表でしかないのに、季節感を含んでいて私たちの生活を左右する不思議な力を持っています。

そんな「こよみ」には古今東西、いろいろなものが使われてきました。太陽暦に太陰暦。ユリウス暦にグレゴリオ暦。イスラム暦やバリ暦なんてものもあります。

どうしてこんなにたくさんの「こよみ」の種類があるのでしょう?どれか一つが正しくて、あとはみんな間違っているのでしょうか?そもそも、「こよみ」っていったいなんなのでしょうか?

地球は1年かけて太陽のまわりを回ります。これ、小学生でも知っている常識。1年は365日。これも誰でも知っている。じゃぁなぜ、4年に一度「うるう年」があるの?これにきちんと答えられる人は案外オトナでも少ないかもしれない。

「それはね、1年は本当は365日じゃないからなんだよ。」と先生は教えてくれたはず。憶えてるよね(授業中に居眠りしてなければ!)。では、本当の1年とはなんなのだろう?疑問はつきない...。

1年は本当は365日よりちょっと多い。だから「1年=365日」とする「こよみ」を使っていると、何年か経つとどんどんずれていってしまい、「8月が春」なんてことにもなりかねない。これではいつタネを蒔いていつ刈り入れればよいのかわからなくなる。それじゃみんな困る。だからちゃんと季節が確定するような「ものさし」が必要になる。

さて、なにを「ものさし」にしよう。時間を計る「ものさし」。昔から人々は空に光る太陽と月に目をつけました。太陽も月も規則的な運行をする。だからそれをもとにして「タネを蒔く日から、次にタネを蒔く日」を決めていくことにしたんです。

これで農耕もうまくいくし、決まった時期にやってくる台風や洪水にも備えられる。

そう、「こよみ」って、純粋に物理学の法則でしかない天体の運行を、なんとか地球上の人間生活に当てはめようとする、かなり野心的な「解釈」だと言えるでしょう。解釈だからこそ、いろいろな時代や地域でさまざまに異なるものが生まれてきたのでした。だから「こよみ」を調べると、その国の人がどんな価値観を持ってどんな暮らしをしてきたのかを知る手がかりにもなりそうですね。

 

次回はもう少し「1年とは?」を掘り下げてみましょう。


 
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