はじめに |
LANDISKを使い始めてから、LinuxBoxやNASに関してWebで情報収集するようになり、「玄箱」なるハードウエアの存在を知りました。(「げんばこ」ではなく「くろばこ」と呼びます。)「玄箱」は「玄人志向」ブランドの製品で、BUFFALOのネットワークストレージLinkStationからハードディスクドライブをはずしたような代物です。「玄箱」とベアドライブを買ってきて自分で組み立てて使うことになります。NASのベアボーンキットのようなかんじです。
この「玄箱」、入手難のようで、オークションで高値取引されているとか。2004/4月上旬に会社帰りに寄ったソフマップでたまたま見つけて衝動買いしてしまいました。
ハードウエア |
樹脂製の筐体の分解・組み立ては、各部をネジではなくツメで固定するようになっているので、コツが必要ですが、分解手順書を見ればなんとかなります。
特に悩んだのは、肋骨のような透明樹脂製の部品で、分解時はぽろりとはずれたのに、組み立て時はどこにはめ込むのかさっぱりわかりませんでした。最初は、全くわからず、この部品を使わずに組み立て、なくても全く問題がなく組みあがります。 通電すると、フロントパネルのLEDが点灯しないことがわかります。良く考えてみるとフロントパネルにはLEDの穴は開いているもののLEDは付いていません。ここで先ほどの透明肋骨が、基盤に直付けされたLEDの光をフロントパネルに導くための光学部品であったことがわかります。それに気がつけば、この部品をどのように取り付けるべきかは見当が付くようになり、やっと取り付けることができました。パズルだな、こりゃ。
「玄箱」やBUFFALOのLinkStationとI・OデータのLANDISKを比較した場合、後者がファンレスであることがアドバンテージの1つとしていわれています。両方購入して、自宅で通電してみると、両者の違いは痛感します。「玄箱」はファンがブンブン音を立てて廻り、とても常時通電してリビングに置いておくような使い方には耐えられないことがわかります。樹脂製の中空洞のチープな筐体でファンとディスクが箱に共鳴して唸ってる訳ですから、そりゃたまりませんわ。(ファンの音の問題より、HDDの音が筐体に共鳴する音のほうが深刻かもしれませんし、使用するHDDによっても変わると思います。)これは会社とか店頭では体感できず、静かな自宅で通電してはじめて実感できることなので、購入を予定している方はご注意ください。雑誌記事とかもあてにはなりません。どの程度の騒音かといえば、私の感覚では、BBユニットを組み込んだPlayStation2(SCPH-3000)の動作音よりは少し大きい程度といったところですが、この「少し」がくせものです。
私の場合、最初は手持ちの余っていたMAXTORの30GBのディスクを入れました。このディスクと玄箱の相性は最悪で、玄箱は激しい騒音源と化してしまいました。玄箱は筐体が樹脂製であり、作りもチープなため、動作音の大きなディスクを入れると、共鳴してしまい、とんでもない騒音を出すようになります。生のスピーカーユニットから出る音はしょぼくてもスピーカーボックスにユニットを組み込めば音が大きくなるのと同様、ディスクの音は玄箱に組み込んだ後のほうが大きくなるようです。(高周波の回転音は遮蔽物で多少緩和されますが、低めの周波数の音は明らかに増幅されている。)
玄箱は冷却ファンが付いており、ライバルの関係にあるファンレスのLANDISKとなにかにつけ比較されますが、ファンの音よりも、ディスクの共鳴のほうが深刻です。LANDISKは静かです。確かにLANDISKもディスクが回っているときはうるさいのですが、一定時間アクセスしないとディスクが止まるありがたい機能のおかげて、だいぶましな印象です。
Hitachiの流体軸受けのディスクに入れ替えたところ、だいぶ静かになりました。しかし、筐体が共鳴するのは相変わらずです。私は玄箱の安かろう悪かろうの筐体の構造的欠陥が原因と考えています。シャーシを比重が大きいアルミか鉄製にして、ディスクはabsorberを介して取り付け、筐体本体にもabsorberとなるゴム足を付けるといった形にしなければ、昨今の騒音ディスクは入れられないと思います。 現状は机上に緩衝材(いわゆるプチプチ)を2重に敷いてその上に玄箱置いてしのいでます。
ハードウエアスペックは、PowerPC 200MHz、メモリ64MB、100BASE-TXとUSB。性能的には第2世代のPowerMacintosh相当でしょうか。当時のPowerMacintoshは20万〜30万円程度でしたから、このベアボーンが新品で1.5万円とは、すごい世の中になったものです。当時、苦労して68k MacintoshにNetBSD 1.3あたりを入れてサーバを構築していたのが嘘のようです。
ソフトウエア |
「玄箱」付属ソフトはインストールも設定もとても簡単ですが、それはおいておいて。
「LinkStation/玄箱 をハックしよう」で頒布されている、「玄箱」にVineLinuxをインストールする「ハックキット」(漢字変換すると第1候補が「八苦キット」になるぞ)を入手し、インストールしました。ドキュメントが充実しているので、インストール自体は簡単で、インストールマニアが雑誌付録のCD-ROMからLinuxをインストールする「のり」でできてしまいます。とはいっても、最近のデスクトップ版LinuxのようにGUIで何でも出来てしまうという訳ではありませんから、その覚悟が必要です。viが使えることが必要条件でしょう。
「玄箱」をNASとして使用するのであれは、「ハックキット」は文字通り「八苦キット」になるだけで、あまりメリットはありませんので、素直に「玄箱」付属のシステムをインストールすればよいと思います。(っていうか、もっと素直にLinkStationを選ぶべき。)「ハックキット」のメリットは、なんといってもパッケージがそろっているまともなディストリビューションである点につきます。開発環境もインストールできますから、「玄箱」で動くアプリケーションの開発も行えます。
私の場合、家庭内LANのNASはLANDISKが担っているので、今のところ「玄箱」の用途はLinux学習用兼LANDISKのバックアップ用です。けっこうパワーもあるので、おもしろそうなのですが、いまいち有効な使い道が見つからず「玄箱を使い倒す」には至っておりません。世間ではメディアサーバのストレージとして使うのがトレンドのようですが、あんな騒音源は、AV機器用にはなりませぬ。
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