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[インタビュー] 公会計から見た「よい首長、悪い首長」 ---------------------------------------------------------------------- 02:見えないものを見せてくれる「会計」 ----------------------------------------------------------------------
★悪い代表者は替える★
——行政における会計責任とはどういうものですか?
吉田 よい首長は税収の範囲内で行政コストを抑えます。悪い首長はどんどん 使います。会計とは「本当にこの人でよいのか」と聞くことです。「この人に お金を渡してよかったでしょうか」と謙虚に聞くことが会計報告をする人の役 割なのです。均衡財政を維持したかどうかを伝えなければいけません。将来の 税金を子供たちに回さないことが重要なのです。
そもそも出資者に重要な情報を提供することが企業会計の歴史でした。よい 社長とは、「利益を上げる」という約束を守れる人です。結果が重要なのです。 出資者と経営者はスチュワードシップの関係にあります。主人と執事の関係で す。主人は執事を選ぶことができます。その執事が主人の求めに対して、きち んと仕事したかどうかを伝える説明責任が会計責任です。
会計責任は、私たちがたくさんのお金を預ければ預けるほど重くなります。 また、その人のことを知らなければ知らないほど、やはり重くなります。この ことは企業でも役所でも同じです。私たちは1人当たり毎年約40万円の税金 を払います。でも小泉首相のことはよく知りませんから、会計責任は大きくな るわけです。
会社が継続して株主に利益を提供するためには、よい経営者を選ぶことが重 要になります。環境は変化するので、その変化に対応できる人でないといけま せん。任された期間にきちんと仕事ができたかどうか——そういう見えないも のを見えるようにするのが会計の役割です。首長の場合は、正しい税の使い方 をしたかどうか、均衡財政を維持したかどうかがポイントになります。もしも 悪い代表者なら替えてしまいましょう。
★成果報告書で役人を退場へ★
—— NPOと行政の協働が増えてきました。公会計から見て、両者の関係は どうあるべきでしょうか?
吉田 非営利事業をしている人たちは、社会がそれを必要としていることに気 づいたからやっているのです。よい社会になるためには、よい仕事をしている 人たちを「よい仕事だ」と評価することが大切です。「あなたのしていること は素晴らしい。私もアシストしましょう」と言う人が出てくれば、さらに発展 していきます。
NPOと役所の一番違うところは、資金調達の方法です。NPOは共感して いる人からお金を集めます。一方、役所は徴税です。その役所とNPOはいま までどのような関わり方をしてきたでしょう。1つは役所から仕事をもらう。 2つ目は役所から活動費として金をもらう。でも、本来のNPOは、役所と仕 事を競うようにならなければいけません。
そして、役所よりNPOのほうが仕事ができるようになったら、その部門の 役所の人たちには退場してもらうのです。そのためには、NPOも役所も成果 報告書を出すようにすればいい。「あなた(住民)の負担はこれだけでしたが、 これだけの仕事をしました」と説明するのです。自分たちのしたことが役に立 ったかどうかを説明する責任は、NPOにも役所にもあります。
こういう成果報告書をNPOと役所が一律で使えるようになると、NPOが 役所に対して「その税金の使い方はよくありません。退場!」と言えるように なります。このことは、私たちにとっても重要です。
(2月25日に行われた調布青年会議所主催の講演より/構成・樺嶋秀吉)
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