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| 外装は、「エボニーブラック」。 ブラックメタリックである。 まだまだ、十分な艶も光沢もあり、単純に 美しい。 ボディサイドには、2本のシルバーのコーチライン。 天井には、「ラウンドトップ」と呼ばれる合皮が張られている。 「ラウインドトップ」は、オプションで選択可能で、メリットは、 1.馬車の時代からの伝統で、より、クラシカル、フォーマルな印象になる。 2.室内温度が快適・・・夏は太陽光を遮り防熱、冬は防寒効果。 3.雨が降ったときにスチールに比べ、室内に雨音が響かず静か。 4.もっとも劣化しやすい天井部ペイントを守る。 など、、ご想像のとおり、昔から超の付く高級車にのみ採用されるものであるが、近年では、 キャデラックやリンカーンのリムジン、ロールスロイスくらいでしか見ることはない。 全長:538cm、、「シルバースピリット」の10cmロングホイールで、リアドアが10cm長くなっている。 つまり、運転席の居住空間は、スパーもスピリットも同じで、スパーの方が、後部空間が10cm分 広い。 前述のとおり、この10cm分で、新車価格では、スパーの方が300万円も高かった。 「スピリットU」の生産台数は、「1152台」、「スパーU」が、「1658台」であるから、4対6の割合で、スパーUの方が売れた(人気があった)ことになる。 スパーは、リムジンではないので、新車時から多くのオーナーが自らハンドルを握るために購入したはずであるが、、 見栄を張れる以外の理由に、、 たまには、誰かに運転させて後部シートで王様気分を味わってみたり、いざと言うとき、どうどうと後部シートにゲストをエスコートできる、という多様性が好まれたものと思われる。 運転してみると、、、 車高が高い・というより、シート着座位置が高いため(パワーシートでシートは上下10cmほども動くし)、目線が高く、やたらとハンドルも切れるので、538cmの大きさも、まったくストレスに感じない。 「目線が高い」:ロールス社の車は、昔から、信号待ちで止まったときなど、、隣の車を見下ろしていないと気がすまないらしい、、。 |
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| 内装は、「ブラック」レザー。 カラー的には、至ってシンプルであるが、将来的に汚れが目立たないのが良い。 特筆すべきは、レザー、ウッドを含めた内装のコンディション、、オリジナル状態で、まったく手を加えるべき箇所が見当たらない。すでに新車から20年ほどが経過している個体であるにもかかわらずだ、、。 レザーは、もち、コノリー社レザーの中でも最上級品、、牛18頭分ほどが使用されている。 ダッシュボード、ドア内張り、サンバイザーなどは、もとより、カーペットの縁取りに使われているレザーまで、コノリーレザーである。 ウッドは、他メーカーでは決して使用できない(高すぎて)、「バー・ウォールナット」、、50年以上物、しかもコブ目の細かい部分のみを使用している。 バーウォールナットは、胡桃の木の根っこの部位をスライスしたものだが、、ウッドってのは、 スライスした状態のものを購入するわけではない。 根っこごと買うわけ、、、築地のマグロと同じ、、中身は買ってから、切ってみないと、どうなっているか分からない、、、当然、虫食いがあったり、コブ目がきれいでなかったりするものまで含まれている。 厳選しまくった部分のみをロールス社は使用している、、他は捨てる、、。 この「バーウォールナット」の廻り(縁)には、象嵌細工が施されている。 凄いのは、その技 縁の部分のウッドは、通常部位の「ウォールナット」だと推測しているが、 その間に、まるで、1本の線のようにみえる白いラインがあるのが 見えるだろうか? そのラインは、書かれたものではない、、 それも「ウッド」なのだ。 この「ライン」のような「ウッド」を入れることで どれほどの手間と時間が追加されるのであろう。 しかも、そのウッドを褒め称えるユーザーは、ほとんどいないはずなのに、、。 ここに、ロールスの真髄を見つけたり! それでこそ、ロールス・ロイス、、他メーカーの追随など 不可能 ロールス社は、手を抜く・ということを知らないらしい、、。 身売りすることになる最後の最後まで、コストを無視し、このコノリーレザーとバー・ウォールナットを惜しげもなく使い続けた。 こんな自動車メーカーは世界に存在しない、、。 ロールス・ロイスを所有した方にしか理解できない驚愕の世界がそこにある。 納得外のコストダウンをしたロールス・ロイスを生産するくらいなら、身売りした方が増し、、 ロールス社は、皮だけ(名前だけ)を残す道を選んだ、、、。 |
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| エンジンは、言わずと知れたロールス製・総アルミ合金・V8 OHV 6747cc。 1965年デビュー、ロールス製V8、当初6230ccであった排気量を1970年:6747ccに、、 それからアルナージまで基本設計を変えることなく使用され続けた、 もはや伝説のハンドビルド・エンジンである。 100万マイルは持つと言われる このエンジン自体に もはや説明は不要であろう。 オーナーより、長生きするエンジンなので、あれこれ考える必要はない。 論外は、機関系に、ほとんど、もしくは、まったく整備がされていない個体、、、たしかに、国内には、多く存在するが、当社は、扱わないので関係ない。 ロールス・ロイス(ベントレー)には、年式、モデル、走行距離ごとに、、整備ポイントがある。 と言っても書き出せば、相当な量になってしまうが、、 この年式の個体なら、、中でも重要なのが、全輪のブレーキとリアのサスペンションに使用されている油圧システムのパーツで、フロント・エンジン下部にある「メインアキューレーター」2ケとリアサス上部にある「ガスショック」2ケ、であろうか、、どちらも、パーツ自体はグリーン色の鉄球であるが、、ほとんど、もれなく、この4ケは交換することになる。 窒素ガスと油が高圧で入った球体(スフィア)で構成される「メインアキュームレーター」は、スフィア内の圧が、じょじょに抜けて、およそ2年ほどで交換時期がくる。 この圧が、まったく無くなってしまうとブレーキが効かなくなるので、超重要。 リアの「ガスショック」も、同じような理屈のもので、エンジンVバンクの中央前後に2個ある油圧モーターでオイルを送っている、、、シトロエン(例えばDS)のように、全面的に依存したものではないので、圧がなくなったところで、車体が完全に沈み込むようなことはなく、逆に上がる、、そうして、リアが跳ねる・・現象となる。 乗り心地も最悪となるので、これも重要パーツ。 文章で説明すると難しいシステムのように感じられるかもしれないが、、構造は、至って単純明快、ロールス社らしい安全を重視したシステムで、、シトロエンの特許を一部に使用しているが、シトロエンの「ハイドロ・ニューマチック」のシステムとは、異なる。 まっ、メカニズムに ご興味のある方は、当社のメカニックから、詳しーく、ご説明させていただく。 ご興味のない方は、当社にお任せ頂き、なにも考えないでOK。 ただし、この油圧システムの為に使用されるカストロール製の「ミネラル・オイル」だけは、定期的に補充する必要があるもの(インフォメーションパネルで教えてくれる)なので、オーナー自ら、「足す」作業をしていただいた方が好い。 ご納車時には、必ず「予備オイル」をトランクに積んでおく・・・ラジエーター水を補充するのと同じようなことなので負担はないし、オイル補充程度のことで工場まで持っていくのでは大変、だから、。 あと、もう一つのポイント、、エンジンをかけるまでに「3秒待つ」、、。 これが待てないと自己診断機能を持つ「インフォメーションパネル」を壊してしまう場合がある。 ロールスの場合、正直、車が頑丈なので、半年ごとの定期点検なんてのも必要ない。 特に90年式以降モデルは、インフォメーションパネルで走行距離を記憶してあるので、アナログ・トリップメーターと合致させることで、実走を証明できるから記録簿もいらない。 なにか、「いつもと違う」音がするとか、オーナー自ら気がつく異変があったら、それが定期点検のタイミング、、でも、なにもなくても、「精神的に」年に一回くらいは、点検に出した方が好い。 さて、当個体、前述のとおり、ただキレイなだけな個体ではない・・・しっかりメンテナンスも施されている。 ディーラー車でないのを気にする方がいるかも知れないが、それも関係ない。 大体、日本仕様なんてロールスロイスはない。 基本的に日本の正規ディーラー(コーンズ)が販売したモデルは、左ハンドルなら、当個体と同じ、ヨーロッパ仕様である。ただ、稀にディーラー車でもUS仕様があったりするから、要は なんでも有り・・・保障期間の残る高年式ならディーラー車をお勧めするが、その後は、コンディション優先で選んだ方が良いに決まっている。 もちろん、パーツも同じ、整備に困ることも有り得ない。 当個体、1990年にタイムスリップして、名車「スパーU」を新車から楽しめる・とお考え頂いてよい。 それも、新車時の10分の1ほどの金額で、、 これを 世間では 世渡り上手と呼ぶ。 |