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| 外装は、「ダークグリーン」と「アイボリー」のコンビカラー。 当社が、最初(96年)に手に入れたときから、このカラーであった。 前回、入庫時も、ボディベースにサビ浮き、腐り等は、相変わらず見受けられなかったが、流石に、ペイントには、経年変化によるヤレがあった。 で、前述のとおり、、同色にオールペントし直した◎。 ついでに、ボディ廻りのメッキパーツも、再メッキ、、施工箇所は、 ・フロントグリル外ワク ・フロントグリル内・シャッター全て(1本づつばらして) ・フロントバンパー ・リアバンパー ・Fヘッドライトのワク左右 ・Fフォグライトのワク左右 ・Fウインカーのワク左右 ・Rテールレンズのワク左右 ・Rナンバープレートのワク ・ホイールキャップ(2ピース)4本 以上、、今も ドキレイ。 当個体には、オプション中で、もっとも高額であったとされる「WEBASTO」社の サンシャイン・ルーフと呼ばれる巨大なスライディング・ルーフがついているが、 このルーフも、完全にばらして、張りなおした。 当初、ブラックであったが、ダークグリーンの生地に変えたら、まとまりがよくなった。 このルーフ、、開けると爽快感抜群! 全長:477cm、全幅:174cm、全高:155cm 国産車で言うなら、全長は、ゼロ・クラウンより調度10cmも短く、全幅も5cm細い。 外車なら、、例えば、メルセデスのCクラスよりは、少し大きいが、Eクラス(ミディアム)より、全長で、11cm短く、全幅で8cm細い。 替わりに、全高は、異例に高く、、ロールスのシルバーシャドウ、スパー(148cm)より高く、ベントレーアルナージの151cmをも凌ぐ。 車高が高いってのは、見晴らしがよくなるし、見た目もクラシックカーぽくって好ましい。 基本ピニンファリーナのボディデザインに、ヴァンプラのアレンジ・・・どうです、この上品な仕上がりは! 日本の車検証上の車名欄に「バンデンプラ」と記されるモデルは、数少ない。 おそらく、、1959年の「プリンセス3L・マーク1」からではなかろうか?後、、 61年〜64年の「プリンセス3L・マーク2」 64年〜68年の当「4L・R」 67年 の「プリンセス1275」 67年〜74年の「プリンセス1300」 74年〜80年の「1500」、「1.5」、「1.7」 これで、終わりのはずである。 その中でも群を抜く最高級グレード・・稀少「4リッターR」、、本国イギリスを始め、各国のヴァンプラ・オーナーズ・クラブが、保護活動を展開しているが、日本は蚊帳の外、、、どなたか救いの手を! 後世に残すべき名車である。 |
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| 内装は、「グレイ・グリーン」。 当社でレストアする以前、内装は、「グレイ」であったが、ヤレ・スレもあり、、なんとなく、外色とのマッチングが悪いので、グリーン色がかった「グレイ・グリーン」で張りなおした。 オリジナルに習って、シート中心部分やドアとって部分は、本革で、、それ以外は、あえて合皮で張りなおした。 他、カーペット一式、天井内張りも前述の通り、総張替え済み。 ウッドには、手を付けていないが、、それはきれいだったから、、。 いかにも、イギリス車らしいウォールナット張りのフェイシア・パネル・・・中心上部に 「スミス」の時計、、、ロールスばりの分厚いシートにピクニックテーブル、、 余計なものは、何もない・・こうこなくっちゃいけません。 時計の下に、インダッシュのナビが付いているが、、古いものなので忘れて下さい(使いものにならない)。 ナビをつけるなら、再度、この位置に、新型のインダッシュナビを付けた方が良い。 室内空間は、おなじみ「ADO16」・「プリンセス1300」などとは比べものにならないほど、広い。 この十分な室内空間も、高級感を醸すのに 一役買っている。 大きな径を持つハンドルもオリジナル物、、この細身のグリップこそ イギリス車の証。 |
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| 総アルミ合金製 直列6気筒 3909cc SUツインキャブ これが、噂の「FB60」エンジンである。 ロールス製のエンジンとしては、異例にコンパクトなのがお分かりいただけるであろうか? もう少し、解説を加えるなら、、 ロールス社は、第2次世界大戦に備えた1938年、「Bレンジ」と呼ばれる 3つの軍用エンジンを開発していた。 B40 4気筒 B60 6気筒 B80 8気筒 が、それである。 3つともに、共有のボア・ストロークを持っているが、、それは、戦時中でのメンテナンス性の良さや互換性を重視して作られているからである。 戦時中、B40は、主にオースティンのジープ(チャンプ)に使用されたが、、、市販乗用車に採用されたことは一度もない。 B60は、「ハンバー」の軍用トラックと「ディムラー」のフェレット装甲車のエンジンとして使用された。 B80は、大型軍用車や大型消防車のエンジンなどに使用された。 ロールス社は、この「B80」エンジンだけは、自社ブランドの乗用車にも使いたかったようで、ベントレーで1台 (Scald・Cat)、ロールスで2台(Big・Bertha)の試作モデルを作ったが、結局、頓挫している。 ただし、後(1950年から56年)に18台だけ生産された幻の名車「ファンタム4」の直列8気筒エンジンのベースになったのは間違いなかろう。 *この「B80」エンジンを積む中古の消防車が、時折、市場に出る。 いつか買おうと狙っているが、、そのエンジンを積めるモデルは、「ファンタム4」しかないので、、エンジンを 眺めるしか使い道がない、、。 興味深いのは、中でも「B60」エンジンで、 1939年のコンセプト・スポーツカー「コーニッシュ」のエンジンにも使用されたし、戦後1946年から再開したロールス社6気筒モデルのベースとなったのも、このエンジンである。 では、当「4L・R」に積まれている「FB60」とは、いかなるエンジンか、、 1958年、ロールス社は、販路拡張を目指し、新しくなった軍の規制に対応できる軍用エンジンの開発をする。 軍は、近代戦に備え、タフで、空輸に適した軽量エンジンを求めていたのである。 そこで、B60エンジン(4.5L)をスケール・ダウン、3909ccとし、更に、総アルミ製として軽量化・・タフさにおいてロールスの右にでるものなし、、完成したのが、「FB60」エンジンである。 そう、もともと、このエンジンは、「4L・R」に積ませるために開発したエンジンではないのだ。 ただ、「FB60」は、軍に正式採用されることはなかった。 もっと安価で軽量、しかも量産可能な「ランドローバー」などのライバルメーカーが存在したためである。 ロールス社自身、せっかく開発した「FB60」エンジンを、どこかで使用したいと考えていたことは、想像にたやすい、、、 しかし、自社ブランドのモデルに搭載するエンジンとしては、排気量が小さすぎる・・ そこにBMCからの共同プロジェクトの提案・・・渡りに船となり、前代未聞の 「4L・R」が完成するのである。 この「FB60」、、厳格なロールス社の基準を満たしたエンジンで、恐ろしく静かな上、ロールス製エンジン史上最軽量、エンジンとギアボックスを足した重量は「408kg」、、しかも、耐久性にも優れ、最低20万マイル(32万キロ)は、オーバーホール等の必要は生じない・と公言されていた。 「BMC」は、「4L・R」の4ドア・サルーンに続いて、「FB60」を積んだ2ドアのスポーツカーを開発予定で、名前まで決まっていた・・「ファイヤーボール」・であったが、1966年、ジャガー(ダイムラー)を買収したことで、計画は消滅する・・・ ジャガーのEタイプのライバル車を作るわけにはいかなかったのだ。 *この後、ヴァンプラもジャガーの高級モデル部門的会社となってしまう、、。 「FB60」は、「4L・R」の他、オースティン・チャンプに4台、アルビスの水陸両用車に8台、ヒーレーのプロジェクト・モデルに数台の「FB60」が提供されたが、いずれも量産には至っていない。 結局、実際に販売されたのは、当モデルだけであった。 このモデル、このエンジンの希少性と歴史的興味深さ・が ご理解いただけたであろうか、、。 では、当車両を実際に走らせてみよう・・・ セルを廻すと、即座に「FB60」が目を覚ます。 難しさも複雑な儀式も存在しない。 正直、今となっては、決して静かさを自慢できるほど、静かなエンジンではないと思う(当時としては静かだったが)、、逆にトルクの効いたロールスらしい直6サウンドを自慢したい。 ボルグワーナー製の3速ATとの組み合わせも悪くない、、 同年代のロールス・クラウドにはない「パーキングレンジ」があるのはありがたい。 ハンドルは、あくまで細身で、パワステ付きだというのに、この大きさ・・・イギリス車の基本ですな。 そういえば、「パワステ」もオーバーホール済み。 足回りは、フロント:アンチロールバー付きのウイッシュボーン、リア:リーフコイルと普通のショックアブソーバー・・・さる洋書によるとロッキード製?とされるドラムブレーキ・・単純明快構造・・壊れようがない。 構造はクラウドに近いが、、、乗り心地は、ふんわり・クラウドというより、シャドウの乗り心地に近いかも知れない。 弟分の「ヴァンデン・プラ・プリンセス」より、2廻りは、大きく、、高級感も2廻り増しだ。 アクセルを、踏み込めば、そこは天下のロールス・エンジン、、十分なトルク感とともに加速していく。 正に必要にして十分、、 これぞ真の「ベビーロールス」といえる車だ! |