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| 外装色は、「スレート・グレー」。 「スレート・グレー」は、1961年当時に存在した純正カラーではあるが、元色は、「エトナブルー」。 歴代のオーナーが好きなカラーに塗る・のが 当たり前の時代であるから どうでもよいのだが、、おそらく一度しかカラーを変えていないようだ。 前述のとおり、当社で オールペイントを施しているので まったくもってキレイ! 今回のオールペイントは、当社の100%下請け工場ではなく、あえて、違う塗装工場に お願いした。 そこには、ドイツの超有名・某自動車販売店の板金塗装工場で 修行されてきた社長がいるから、、。 そしたら、なんと完成までに1年も待たされた。 なんだか、こだわりがあるようだが、、、流石に 請求書も 投げ捨てたくなるほど、、であった。 当個体のボランティア活動=貧乏クジも いつものように当社で引かせていただいた。 これで、次にオーナーになられる方には、喜んでいただけるはず、、。 「356」のボディは、「ロイター」社による いわゆるコーチビルド物であるから手作り感が ものすごくある。 それでいて、ドイツ車の お手本のように 各部はカチッと作られている。 今見ると とても小さな車である。 丸っこくて かわいらしい。カエル顔である。 その外見からは、 想像もできないほど 俊敏な走りをするのが 「356」の魅力であろう。 右フェンダー下には、ボディ製作担当 カロッツェリア「ロイター」社のバッジ! 356は、小量ながら、「ロイター」以外でも、数社のカロッツェリアが違うボディを作っていた、、「カルマン」、「ヴェントラー」、「グレーザー」、他、そのボデイの話は 長くなるので 割愛。 エンジン・フード下に張られた「スーパー90」エンブレムも誇らしい。 |
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| 内装は、「レッド」ビニール・レザー。 エンスーな方々には、「356」の内装に使われるパーツも興味深いであろう。 モデルごとに少しずつ異なり 奥が深い。 当個体の内装は、運転席、助手席を張り替えている以外、、オリジナルのままのようである。 ドア内張り、ダッシュ、リア・シート、、確かにヤレは見受けられるが、、決して 汚なくはない。むしろ、それこそ、当個体のコンディションの良さを表している。 多くの個体は、すでにフル・レストアされている。そうなると すっぴんでキレイかどうかは もう 分からない。 当個体、かなりの 「すっぴん美人」である。 ステアリング、ドア・ハンドル類など、どれもオルジナルのようだが、、 気に入ったのは、天井にある「コートフック」!年季が入っている。 渋い、、オリジナルのまま、つまり、天井内張りもオリジナルのまま、、。 室内を見渡す限り、、交換されているものは、 「スピードメーター」と「タコメーター」 「スピードメーター」は、km表示に交換していて(USのマイル計が いやだったんでしょ)、オリジナル物ではない。 ただ、マイル計より、こちらの方が 見やすいのは事実。実用優先。 「タコメーター」は、おそらく(詳しくない私の見解)、 356Cの電気式タコメーターのようだ。 ごくごく微妙な違いではあるが、、これも実用重視の変更とみた。 |
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| 「スーパー90」エンジン! 90馬力を発生するから「90」 この高性能エンジンで、「VW」から本当の意味での脱皮ができた。 1600、1600Sとは、同じ排気量(1582cc)ながら、内部のパーツは強靭である。 特殊加工されたアルミ合金のシリンダー、ロッカー、プッシュロッド、、フライホイールも軽量化、、他 これに、「SOLEX 40PU−4」ツイン・キャブ。(ノーマルは、ゼニス) 最高速は、185kmに達する。 また、足回りも強化されていて、「スーパー90」のみ、全輪「コニー」製の赤いショック・アブソーバーが組み込まれている。 この「スーパー90」エンジン、、ノーマル・エンジンとは外見も異なる。 分かりやすいのは、シルバーに塗られた扇形のファン・ハウジング(ノーマルは ブラック)、 それに、楕円形のシルバー色をした ワイヤーメッシュ・エアクリーナー(ノーマルは、丸く黒い弁当箱みたいなの) ファン・ハウジングに張られている「黄色いステッカー」には、バルブ・クリアランスが記されているが、その数値も「スーパー90」は他と異なる。 乗ってみると、、 まさに、この車は、「ポルシェ」である。 空冷最終物911まで、確実に伝統を引き継いでいる。 このモデルに乗ってしまうと VWと比べる方はいなくなるであろう。 最初は、高性能な「タイプ1」?、、と なめていたが とんでもない。 やはり、ポルシェ親子は天才である。 「ポルシェ」こそは、本当にエンスーなスポーツカー好きに愛される車 ただ、イギリス車を得意とする当社では、考えが理解できない場合も有る。 例えば、ロールス・ベントレーの世界に「マッチング・ナンバー」なんて言葉は 数億円クラスの個体以外、使わない。 エンジンが 頑丈すぎて、載せ変えていない個体が ほとんど、、の せいもあるであろうが、よしんば、同モデルのエンジンであれば、載せ変えていても、今が調子よいなら、それで問題なし。 ところが、「356」の世界では、やたら、「マッチング・ナンバーですか?」と最初に聞かれる。 当初、勉強前(買ってから勉強したので)、マッチング・ナンバーの表を見間違えて、「違います」 と答えていた。 すると、、面白いくらい皆さん 興味がなくなるのである。 エンジンの調子は 二の次、一番重要なのは、「マッチング」のようだ。 勉強になった、、ポルシェは、深い。 当個体、いいほうに間違って「マッチング・ナンバー」で よかったが、、正直、よほどのエンスーの方以外、気にすることはないと思う。 「マッチング」ってだけで値段も高くなるし、、、それで、調子の悪い ダメ個体なら、手が付けられない。 マッチングに拘るのは、美術品的価値も含まれる「356A」以前モデルだけで十分である。 カブリオレやロードスターでもなく、ただの「クーペ」ボディであれば、じゃんじゃん乗って楽しむ車だし、高い車でもないので、コンディションを重視したほうが好いと思うのだが、、。 それでも、「356」は、どんどん値上がりしている。 昔は、今が うそのように安価で入手できたのだが、、。 これは、世界相場の変動であるから、いたしかたない。 ご存知のとおり、すでに「preA」はビックルするほど、、、、「A」の極上個体でも、ものすごく高い、、「T5ボディ」が 次に高くなるであろう。カレラなんかは、論外に高額。 お気軽に 楽しめるクラシック・ポルシェの多くは、、もう お気軽ではなくなってしまった。 「356」、、雰囲気を味わいたいだけなら、「356C」で十分(安いし)、 スピードも欲しいなら「356SC」 普通に乗りたいし、ちょぃと自慢もしたいなら、「356B」T5ボディ、 「B」でも「T6」ボディなら、「SC」のがまし。 スピードも、、なら、当「スーパー90」。 お金持ち&見ているだけなら「356A」(遅いから、本気で走りを求めるオーナーは、オリジナル・エンジンを取っておいて速いエンジンに載せかえる)が お勧め 、要は、なにを求めるかの、、費用対効果。 要注意は、コンディション。 どちらにしても、 「フェルディナント・ポルシェ」の自伝が読みたく「ポルシェ」は、「356」しかない。 すげー人が作った スゲー車です。 1951年 1月 30日 「フェルディナント・ポルシェ」は、当時41歳の愛する息子が作った「356」の商業的成功を その目で見たのち、 静かに 息を 引きとった。 享年 75歳 フランスでの幽閉生活は、ポルシェ博士の体を確実に むしばんでいたのである。 博士の称号を持つ 自動車史に残る 大天才の最後であった。 |