Model BENTLEY SV CONTINENTAL
FlyingSpur

Coachwork by「HJ・Mulliner」

Year 1963
Exterior REGAL・RED
Interior TAN・Leather
price \ ASKing
Mileage 13.890マイル(ただし、並行車の為、不明
Ammenities 本国仕様 右ハンドル(国内初年度登録89年)

V8 OHV 6230cc SUツインキャブ


4速コラムAT


全長:534cm
全幅:183cm
全高:158cm
車輌重量:2010kg
乗車定員:5名

装備:
パワステ、パワーウインド、ビルトイン・クーラー、ETC車載器、オーディオ、
フロント・ピクニックテーブル、リア・ピクニックテーブル、他

内外装機関ともにレストア済みの稀に見る超極上車!


車検:平成24年 8月24日まで


COMENTS
「HJ・マリナー」製作の歴史に残る傑作!

S3・コンチネンタル・「フライング・スパー」。


「コンチネンタル」、、ベントレーファンであれば、この響きには弱い、
コンチネンタルの名が付くベントレーに乗るのは、ロールス・ベントレーの高性能モデルの歴史そのものに乗るも等しい。

まずは、「コンチネンタル」の歴史とコンセプトから解説したい。

「コンチネンタル」の名は、1931年、ロールス・ロイス「ファンタム2」(1929年〜1935年)の時代に登場する。
これが、戦前のロールスロイスで最も美しく、バランスが好いと言われるモデル
「ファンタム2・コンチネンタル」である。
コンチネンタル=大陸(この場合は、ヨーロッパ大陸)、、愛車をフェリーに載せ、ドーバー海峡を渡り、ヨーロッパ大陸(ほとんどの場合、南フランスのリゾート地に向かったと思われる)豪華高速旅行に出かける俗福なオーナーの為に提案された頂点モデル。
その為、圧縮比やギヤ比を高め、足回りをかため、ブレーキ強化等の改良が加えられ高速巡航仕様となっていた。

この「コンチネンタル」の名とコンセプトを戦後に引き継いだのが、1952年発売のベントレー「Rタイプ・コンチネンタル」である。
「Rタイプ・コンチネンタル」は、1955年までに208台が生産され、中でも、HJマリナーのコーチビルドで内、193台作られたファーストバッククーペは、その美しいデザインに加え、最高速度は190kmにも達する、当時、世界最速2ドア4座クーペで、戦後ベントレーの最高傑作として現在でも名高い。

*コンチネンタルと名が付くモデルにスタンダードモデル(ロールス社自社製)は無く、全て、コーチビルダーによるハンドメイドボディであるので、色々なボディデザインが存在する。(2004年からの現行コンチGTは除く)

その後、1955年のベントレーS1の発売とともにS1コンチネンタルに、、
1959年からエンジンがV8となり、S2コンチネンタルに、、
さらに、1962年、高出力型エンジンに改良され、S3コンチネンタル
へと進化し、1966年前期まで生産された。


次ぎに「フライング・スパー」の名

「フライング・スパー」の名が初めて登場したのは、1957年のことである。
「HJ・マリナー」が、S1コンチネンタルのシャーシをベースに4ドア・サルーン・モデルを発表する。
このモデルを「HJ・マリナー」のマネージャー:タルボット・ジョンストン氏が
「フライング・スパー」と命名した。
「SPUR」の意味は、色々とあるが、当モデルでは乗馬の際、ブーツのカカトに取り付けるU字型の「拍車」のことで、
おそらくは、、、日本語でも、物事の進行・速度を一段と速めることを「拍車を掛ける」と言うが(「空飛ぶ拍車」であるから)、その辺の意味を込めているものと思われる。
と、思っていたが、正解は、ジョンストン家の紋章が、まさに「フライング・スパー」・・・羽根を持つ拍車・であった。


他のコーチビルダー「ジェームス・ヤング」でも、S2ベースから、HJ・マリナーのフライングスパーそっくりの4ドア・サルーンモデルを作り、現在このモデルも「フライング・スパー」と呼ばれるが、実際には、名前の権利はHJ・マリナー社が持っていた。
現在、名称の権利は、VW率いる「ベントレー」社が所有しており、ご存知の通り、現行コンチGTの4ドア・モデルに「フライング・スパー」と名づけ販売している・・・
VWは商売上手で、稀代の名車「コンチネンタル」と「フライングスパー」両方の名称を現行モデルに使用しているが、、、当フライング・スパーの血脈を正統に引き継ぐモデルではない。
(ホロー:現行フラスパは別のコンセプトで良い車ではある)

S1とS2コンチネンタル・ベースのフライング・スパーは、丸め2灯ヘッドライト(左右1ケづつ)であったが、当「SV・フライングスパー」から、ヘッドライトが4灯になる。これがカッチョいい!
世界的評価も、SVモデルの「フラスパ」が群を抜いて高い。


SVコンチネンタル全てでは、1962年から1966年の間にトータル「311台」が生産された。コーチビルダー別内訳は、

1.HJ・マリナー           98台
2.パークウォード          192台
3.ジェームスヤング         20台
4.グラバー               1台     計:311台

上記1の98台中の内、当
「フライング・スパー」は「87台」の生産。
*83台とスペシャル・バージョン6台で89台説有り

S3のスタンダードボディの生産台数は、「1540台」、、これでさえ、決して多い台数ではないが、「コンチネンタル」となると、スタンダードボディとは、稀少度も、作りの次元も異なり、1台づつを「作品」と呼びたい。


さて、
当個体、1963年5月に英国でデリバリーされた本国仕様・右ハンドル。
「コンチネンタル」クラスのモデルになると、52年(Rタイプ・コンチ)〜66年(SVコンチ)までに 生産された全ての車のシリアルナンバーと、デリバリー日時、ファースト・オーナー、、現在のオーナー名(正式クラブに登録している方のみ)まで網羅した一覧表が付く「本」が出版されている。
当個体のオーナー様になったら、この「本」はプレゼントさせていただく。

国内には、89年に持ち込まれている。
「フラスパ」を新車で購入できた日本人は、一人もいないはずであるが、バブル期には、多くの名車に混ざって「フラスパ」も数台、日本にやってきた。
89年と90年、この2年間だけは、日本人が世界で一番 羽振りが良かった。
お宝のような名車を、貴族のガレージから、ジャパンマネーを積み上げ 持って来た。
当個体も そんな中の1台である。
おそらく、3台ほどの「SV・フライングスパー」が、このころ やってきたのではなかろうか、。

今回、下取りでの入庫となったが、
コンディションは、極めて よろしい。
内外装、エンジンルームに至るまで、レストアされており、とても、63年の車とは思えないほどであるが、、プロ的視点から診ると、、この個体で、特筆すべきは、
ベースの良さだ。
酷い状態の車をレストアしたのではない。
もともと、かなり好い状態のものを、更に レベルUPさせんが為の施工である。

塗装、レザー、ウッド、どこを見てもキレイ。
機関系は、近年、徹底的に整備・改善の手が入っている。
日本の気候に合わせた、「日常の足」仕様の整備・改善・改良である。



それでは、下記より、写真「108枚」で、更に詳しく↓



ハンドメイド総アルミボディ!

外装は、「リーガルレッド」。

数年前ではあろうが、オールペイントされていて、現在でも、とてもキレイ。

塗料は、オリジナルのラッカー塗料でなく、ウレタン塗料で鏡面仕上げにしてあるので、クラックや劣化、近年問題になっている酸性雨等にも強く、管理、保管に神経質になる必要はない。
艶も十分、クラックもない。

アルミは、サビには滅法強いので、サビ、腐食なども見受けられない。


当モデルまでの時代(シャドウより古い)は、モノコックボディではなく、シャーシボディなので、この時代の車を査定する上で最も重要なのは、見かけの綺麗さではなく、フレームなどの外観上、見えない部分のコンディションが肝となる。
内外装の綺麗さに騙されて、バブル期には、随分、悲しい個体が輸入された(と言うか仮にイギリスの専門店でも充分な知識を持ち、信頼にたる業者は数社に絞られる)。要注意。 当個体は、素晴らしく、骨組みも、しっかりしているので ご安心を。

全長:
534cm、全幅:183cm、高さ:158cm、車輌重量:2010kg

「フラスパ」は、個体によって、車検証上のサイズが異なるが、当個体のサイズも実寸とは少し異なる。
実際には、全長は、538cmほど

後のスパー(SZ系モデル)やセラフなんかと、ほとんど同じサイズながら、アルミボディな分、車重は軽い。


「HJ・マリナー」社と「パークウォード」社は、1961年に同じ工場に、1962年には、ロールス社の資本下のもと、完全に合併され、「マリーナ・パークウォード」社となるが、、、
この「フライング・スパー」のデザインは、前述の通り、「HJ・マリナー」によるもの。

以前、扱わせていただいた1964年の「フラスパ」のステップには、コーチビルド
by[HJ・MullinerParkward]の懐かしいプレートが張られていたが、

当個体のステップには、「HJ マリナー」のプレート、、
ひょっとすると、、「MPW」のプレートは64年モデル以降から張られたのか?
どちらにしても、当ボディは、デザインも製作した職人も「HJマリナー」の方だ。


*「パークウォード」は、1919年創業の自動車専門コーチビルダーで、非常に先進的な考えを持ち、早くからスチールをボディに使うことを提案、製作していた。
1939年にロールス社の資本下となる。

*「HJ・、マリナー」は、起源が1760年という信じられないほど老舗のコーチビルダーで、特に、アルミでボディを作らせたら、世界広しと言えど、右に出るものはいない。
1959年にロールス社の資本下となる。
この2社が合併したのだから、正に鬼に金棒・最強のコーチビルダーである。


そんなわけで、当モデル、言うまでも無く、「ハンドメイドの総アルミボディ」。
アルミボディ自体は、そんなに珍しいものではないが、何が凄いって、その「作り」の精度が凄い。
同じベントレーのスタンダード・ボディ(量産車)とは、別次元。
例えば、フロントのドアを開閉する際、ドア前部のボディとの隙間に人間の「爪」なら触るが、新聞紙位の厚さのものなら触らない。(ファンタム5や6と同じ)
美しく、それでいて複雑なラインを描く、リアフェンダーのテールフィンを含め、天井に至るまで、ボディには繋ぎ目がない・・・実際には、切った張った・で作っているわけだが、その形跡は、まったく分からない・・・スゴイ!!
しかも、全体のデザインが素晴らしい・・・唯一無二。


まっ、理屈抜きで、このボディデザインの素晴らしさを堪能していただければ、
それだけでも好い。


内装は、「タン」レザー、

「フラスパ」は、内装デザインも素晴らしい。

レザーは、オリジナルと思われるコノリーで、当時の分厚い革が全てに張られている。
レザー・コンディションも奇跡的といって問題ないほどであったが、
入庫時、この革は、あまり腕のよろしくない職人さんに塗られていた。
これが、どうも 気に入らないので、内装を全て 取り外して、信頼している職人さんに再リペアしてもらった。
数ケ月の歳月と それなりの請求書が届いたが、仕上がりは、その対価に見合う、満足できるものであった。
これで、当時の革の風合いが蘇った。 こう こなくては盛り上がらない。

ウッドは、既に全てリペア済み、、ビカビカ!
もち、この「バーウォールナット」自体は、オリジナル・ウッドだ。


「クーラー」の取り付け方は凝っている。
ワンメイク物で、まるで、オリジナル・オプションのようにキレイに、豪華に、取り付けられている。
そして、クーラーは想像以上に効く(冷える)、、クーラーを取り付けたことにより生じる「熱対策」として、電動ファンの大型を増設、オリジナル時のダイナモ(直流)は、オルタネーター(交流)に変更、クーラーのコンプレッサーも近年物に交換済み、、熱対策、電圧対策ともに、万全仕様。
更に、パワステ・ホースや燃料ホースなどは、ステン・メッシュの品に交換されている。

室内空間は、流石に4ドアモデル、十分に広い。

運転席からの視認性も良く、やや大柄なボディながら、自身で完全に操れるようになるのに時間は掛からない。
ハンドルも予想以上に切れるので、狭い道でも、結構 普通に入っていける。

フェイシアパネルの造作は、もはや芸術品、、
表面に張られた象嵌細工入りのウッドは、左右の端にいくほど 曲面を描く。
この職人泣かせの 面倒極まりない「細工」は、この「フラスパ」を最後になくなる。  フェィシアパネル・ウッドとドア・ウッドがドアを閉めると、一体化しかデザインとなる、、これが,しびれる。


メーター類・・スピードメーター、タコメーターの針は、ともに、下向き・右から左に作動する・・・スピードメーターは、140マイル(224km)まで表示、最高速度は、190kmほど。
メーター類は、全てイギリスの「SMITHS」製だが、
時計だけは・・・某洋雑誌の名レポート「走行中、室内では、キンツレの時を刻む音しか聞こえない・」・で有名になった(シルバーシャドウの時代に)、ドイツの「KINEZLE」社製・キンツレだ。
ロールス&ベントレーが如何に静かな車であるかを象徴した名文句であるが、、、実は、キンツレ社の時計は、他の時計に比べ、時を刻む音が元来、大きい(私もキンツレの当時物の置時計を2つ持っているが近くで動かしていると 好い音ではあるが、うるさくて眠れないほど)・・・音を聞かせたい・と思わせる時計メーカーで、RR社は、意図的に、このメーカーの時計を使用したという噂がある。

今となっては、その「音」「噂」も含めて、オーナーが、この車を楽しむ一つのアイテムとなっている。
*「キンツレ」社は、1822年創業、ドイツの老舗時計メーカーで、昔は、「刃物はゾーリンゲン、時計は、キンツレ」・・と言われていたほどの名門。

「フラスパ」で、リアのピクニック・テーブル付きは、はじめてみた。
フロント・ピクニック・テーブルは、標準装備であろうが、リアのは、OPか特注か。



4速オートマ、パワステ、パワーウインド、クーラー、ETC,,車に必要なものは全て揃っている。
余計なものが増えるれば増えるほど 車の「味」は薄くなる。
最近の車は、コンピューターだらけになってしまって味もクソもなくなった。

エンジンは、アルミニウム鋳造物の傑作と言わしめた、
V8 OHV 6230cc アルミ合金 R・R製エンジン。

1959年、S2(クラウド2)で初めて採用された
新設計V8エンジンの進化系で、SUツインキャブを口径の大きいHD8に、圧縮比を上げ、クランクシャフトの強化などが計られ、7%ほどパワーUPの高出力エンジンとなっている。

これにより、最高速は、188kmに達っすることになる。
この速度に対応する「ブレーキ」も特筆、、
ロールス・ベントレーのクラシックカーが現在でも普通に乗られている理由の一つが、このブレーキシステムにもある。
基本は、油圧式のドラムブレーキであるが、これにプラス、、戦前の名車「イスパノ・スイザ」の特許による「メカニカルサーボ」(1925年のR・Rファンタム2から採用)がブレーキをアシストする。
乱暴に説明してしまうと、要は、エンジンの回転からパワーを取り出し、ブレーキにアシストさせるパワーブレーキ、、つまり、スピードが出ている時ほど、アシストパワーが強まり、逆に、低速行時には、弱い、、この理屈さえ理解していれば、至って信頼できるブレーキシステムである。
いまだに、クラウド以前のモデルは、ブレーキが効かない、などと言う方がいらっしゃるが、それは、おそらく正しく整備されていない個体のことだ。
もう日本のメカニックも充分理解しつくした(例外あり)。
効きが悪ければ、安価でオーバーホールできるし、問題なし、普通に運転できる。

たしかに、バブル期に売られていたクラウド系モデルは、恐ろしい状態のブレーキも多かった、が、当社の車なら自信がある。
このブレーキ・システムを持つモデルは、全車、オーバーホール後の納車であるから、。

抜群の耐久性を誇るR・R製4速オートマ、、、屈強なフレームに、しなやかな足回り、、車を快適に安全に走らせる装備は、既に確立されている。
これだけあれば、充分、快適にドライブすることができる。
いや、現在の車以上に快適かもしれない。 
車に乗ることが、こんなにも楽しいことだったのかを 教えられる。


ご心配に思っている方も多いであろう維持費についても、このモデルの後の、どのモデルよりも安価ですむはず、、なにせ、シンプルこの上ない構造。
但し、ぶつけたら高いので、車輌保険には入っておくべき。










「フライング・スパー」

なんて 好い響きであろうか、、

1957年から1965年の間にだけ生産された 本物「フライング・スパー」。

中でも、「SV」版は貴重だ。

この最高の車を所有できる栄誉を得れる方は、最大でも世界に「87人」しかいない。





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ロールスロイス ベントレー スペシャリスト
株式会社 シーザー トレーディング

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