2006/5/30/tue
 昨日は、梅田君の事務所の引っ越し。大阪の中心にオフィスができました。別会社との共同のオフィスです。オフィスの周りを歩けば、シャレた洋服屋が沢山あって、何か変な気分です。神奈川県の端っこの洋服屋も本屋もなく、あるのは海と畑だけというところで育った僕がビルと車だらけのところへ出勤するなんて不思議です。前の事務所の梅田君の家の周りは商店街があったり、古い民家があったりと楽しめたんだけど、今度のところは小学生すらも歩いていないような気がする。同じような顔をした20代の若い人ばっかりでした。そんな僕も20代か。でも、もっとあそこを知れば、きっといいところがあるはずです。公園も近くにあったし、あと大阪の中のフランス領土「シャムア」があるのでそこへ亡命することもできます。まぁこんなこと思うのは、いつも星ヶ丘に来ているからで、土や植物が普通にあるからです。今日も星ヶ丘はいい風と光があります。オフィスってのはああいうところにあるもんですよね。就職をまともにしたことないから、慣れていないんですね。日本の経済の歯車はああいったところで、一生懸命回されているわけなんです。皆がんばっている。がんばろう。ほどほどに。

2006/5/23/tue
 やはり、もう梅雨なのかもしれないと、思わざるえないような雨です。記憶展が終わり、中西朋子さんの展示が始まりました。彼女の展示期間中は晴れて欲しいのに、自然には勝てません。初日、最初のお客さんは鳥でした。何の鳥かわかりませんが、窓を開けてすぐに、一羽入ってきて、5分ほどギャラリーの中をパタパタと飛んでいました。たまに、窓のサッシにとまって、ピッピッと鳴いていたり。中西さんの描いた木にとまらないかなぁとずっと眺めていましたが、とまってくれませんでした。今回の展示にふさわしい、初お客でした。中西朋子さんは、個人的に思い入れのある人で、今回個展を開くのは2度目です。このギャラリーが始まってすぐの企画展「繕いの便り展」からほとんどの企画展に参加してくれています。ここがきっかけで、表現することを初めてくれた人なので、自分たちギャラリーがやってきたことが結果として表面に表れた1つのモデルと言ってもいいと思います。モデルなんて言ったら、偉そうで怒られちゃいそうですね。でもソーイングギャラリーが大切にして、これからも付き合っていきたい作家さんなんです。とは言っても、何かサポートしているわけじゃないですけど。そこらへんが、まだまだ僕らにはできないところです。いつまでも一緒にわいわいやってるだけなんだな。がんばらないと。

2006/5/20/sat
 今日はギャラリー。朝に雨がすごく降っていたけれども、昼あたりからカラっと晴れました。気持ちがよくて、庭で深呼吸をしたくて、3分だけ行きました。夏みかんの花の匂いが甘くて、気持ちよかったです。ここ数日の雨続きは憂鬱だったけど、晴れてよかった。明日で記憶展が終わって、次の中西朋子さんの展示が火曜日から始まります。どんなだろう。
 「そろそろ」といつも思いつつもなかなかできなかったのが、来年のギャラリーのスケジュール調整。もう何人かの方に問い合わせを頂いていたので、早くしないとと思っていたのです。そんな難しいことじゃないのに、将来の計画とかを考えるのが苦手なんです。昔から。計画性の全くない生き方を見ればわかってもらえると思います。そんなこと言ってられないので、何とか来年の調整をしました。来年はどんな出会いがあるんだろうかぁ。って、まだ5月ですよね。
 昨日はitohenさんへ、佐藤貢さんの個展を見に行って、今日はその佐藤さんが星ヶ丘にやってきました。相変わらず、ほんわかとした人で、一見昨日見た作品とはイコールにならないんだけど、でもやっぱり佐藤さんを見ていると、吸い込まれる感じは、作品と一緒なんです。

2006/5/19/fri
 何かひとつ。できればいいのに。何でもやってしまうからいけない。梅田君のように、スマートにかっこよくできて、ハタオさんのようにコツコツとやり続けることができて、中西さんのように疑いなく真っすぐ進むことができて、濱ちゃんのように大切なものを大切にゆっくりと確かにすることができて、三倉さんのように澄んだ水のような言葉を綴る事ができて、七重さんのように弱さを強さに変えることができて、本川さんのように、何でも熱くなることができて、石井君のようにじっくり物事を見つめることができて。さて、自分はいったい何ができるのだろうか。と、そんな事を思った夜。比べるのはよくない。みんなきっと同じ悩みを持っている。そろそろ個展の事を考えよう。
 私的な日記ですみません。名前がでてるのはギャラリースタッフの事です。9人もいるんだなぁ。

2006/5/18/thu
 ギャラリーでの記憶展も今週で終わります。「あなたの一番心に残っている記憶はなんですか?」これが、今回の展示のテーマでした。様々な記憶の形がギャラリーには並んでいて、そしてそれは大切にしたいものであったり、忘れたいような事柄でもあったり。今回の「記憶」展、今までの企画展とは少し違ったものを感じています。いつも頭の中で考えている事があって、それは芸術の可能性。僕のように、知識も技術も実践もないものがあんまり偉そうな事を考えられるわけもないのですが、こんな場所にいる限りきっと他のスタッフも考えているはずです。何のために表現するんだろう、表現することで何になるんだろうっていうこと。その答えは1つではないはずですが、人の内側に与える影響に僕は興味があります。「記憶」は、今のその人自身を作り出しているもので、それがあるからこそ、今があり、またその記憶している時間にはもう二度と戻る事はありません。人生を大きく転換させた記憶。その時に戻ってやり直したくても、どう考えたって戻る事ができなくて、今の自分にできるのは結局、今のこの限られた一秒一秒でしかなくて、そう考えるとちょっとせつなくなったりするのですが、いくら考えたってそうなんですよね。だから「記憶」をテーマに表現してもらうのって、過ぎてしまったもの、もう二度と戻れない時間、そういったものが表わされるから、せつなさを感じてしまうんです。この展示に参加してくれた人が表現することで受けた影響、見に来てくれた人が感じた事。どういったものだったのでしょうか。何でもいいのですが、何かしら考えてもらえて、何かに繋がっていくことを期待しています。
 いつも思っているのは、教育と芸術と宗教とについて。またこれも偉そうな感じになってますが、何の知識ももっていませんので、、、ふと考えていることです。何となくこれらは似ていると思っていて、たぶん根底は教育で、そこに神がいれば宗教で、自分自身が立てば芸術になるのかなと。芸術は自由で、自分の考え次第で不自由にもできて、何をやっても許されると思えば、やってもよくて、区切りをつければそこまでのものが芸術としてあって。何かそういうのが面白くて僕は興味があって。自由であるからこそ、僕は芸術の根底に教育を置いているわけで、そうでないという人も沢山いるだろうし。でも教育を下に置く事で、何となく可能性が広がっていくような気がしているわけです。教育っていっても子供だけじゃなくて、いろんな世代の人が芸術をすることで、気がつくことが沢山あるのだと思っています。だからって僕が何かをしているわけじゃないので、言っているだけですが、いつかそういうことが実践できればと思っていますし、このギャラリーでの活動の1つの意味がそこにあると思っています。

2006/5/14/sun
 昨日は梅田君と以前から計画をしていた「麺美」部の初活動。「麺美」はその名の通り、芸術とラーメンを嗜む部活であります。昨日の活動場所は京都。メンバーは僕と梅田君、ハタオさんです。まずは三条で待ち合わせをして、京都国立近大美術館へ行き観賞。何だか面白いおじさんの展示。その方のドキュメント映画も上映されていて、素っ裸で絵を描いていたり、何ともおもしろい人でした。その後、岡崎のラーメン屋さんへ行って1杯目、豚骨醤油の京都らしいラーメンをいただきました。そのまま北へ歩き、造形大学で行われていた能とオペラの融合させた舞台を見ました。能もオペラも両方とも見たことないのに、いきなり融合だなんて、ちょっと大丈夫かなぁと思ったのですが、案の定、ウトウトとしてしまいました。真っ暗なところにいると、寝てしまいます。子供です。もったいないことしました。きっとすばらしいかったはず。だめだなぁ。そして、その後一乗寺へ行き、2杯目。豚、鳥、魚のトリプルスープのラーメンをいただきました。おいしかったです。と、まぁかなり有意義な一日を過ごしました。「麺美」はこれからも続けていきます。今度はきっと大阪です。参加されたい美術とラーメンに目の無い方ぜひ。参加資格はラーメンは別腹だという方です。
 今日はギャラリーで当番をしていたら、うれしいお客さんが来てくれました。畑のおっちゃんこと、畑のおっちゃんです。失礼ながら名前を知らないので、そう呼ぶしかないのですが、いつもギャラリーの窓から目の前の畑をのぞくと作業をしています。だいたい挨拶をするぐらいで特に話し込んだりはしたことなかったのです。今まで僕がギャラリーに入っている時は一度も入ってきたことはありません。娘さんのお知り合いの方が「記憶」展に出しているとのことで、今日は見に来てくれました。展示を見ながら、おっちゃんも高校時代はカメラ片手にいろんなものを撮っていたという話をしてくれました。勝手に他のクラスの遠足についていって写真を撮っていたり、友達の家の押し入れを暗室に改造して、いい写真はそこで引き延ばしたりしていたとのこと。何かそういう思い出を「記憶」展を見て思い出してくれたのがうれしかったです。そしておっちゃんにもそんな時期があったのだなぁとしみじみ。記憶展に出してもらいたかったです。きっともう50年近く前の事だし、どんなものを撮っていたのか気になります。カメラも3台ぐらいもっているけれども、今は眠っているとのこと。「カメラはお金がかかるからね」って言ってました。確かにそうですよね。そんな話をしていたら、突然「珈琲飲むか!」って背中をたたかれて、つい「ハイ!」って図々しく答えてしまいました。ソーイングテーブルへ行ってくれて、珈琲の出前を頼んできてくれました。久しぶりに珈琲を頂き、何か幸せな気分でした。いつも黙々と畑仕事をしていて、話をする機会がなかったけれど、とても優しい人です。そんなおっちゃんの事を畑の前で写真を撮らせてもらいました。撮られるのは苦手といいながらも、遠くを見ながら斜め45度に体を構えてポーズを撮っていたのが、ちょっとおもしろかったです。カメラ目線がはずかしかったのかもしれませんね。

2006/5/11/fri
 この2、3日、プリンタと格闘。ギャラリーの会報を印刷しようと思ったら、どうも調子がよくありません。イライラしています。機械にイライラすると、「何で機械なんかにイライラするんだろう」って、またイライラします。どうやら、プリンタヘッドがもうだめになってしまっているようなので、交換です。取り寄せなので、これで一週間ぐらいはだせないと思われます。
 まったく関係ないですが、今日はレイハラカミのCDを買いました。まともにCDで聴いたのは初めてです。なかなかよいです。

2006/5/9/tue
 ゴールデンウィークは休みをもらえたので、実家でゆっくりしていました。一日中、リビングのソファで寝ていた日もあって、いったい何のために帰ったんだって思ったりもしたけど、たまにはこういうのもいいかな。休みらしい休みでした。
 ギャラリーでは記憶展が始まりました。それぞれの作家の記憶のカタチです。人の記憶に共鳴する部分があると、その作品の前で立ち止まります。全く自分には経験のない事柄が記憶のカタチになっていたりすると、その人の強さを感じます。女性の経験、出産です。僕には一生経験できない事ですが、子供のいる方ならば、その記憶はきっと鮮明に覚えていて、新しい命ができた後の記憶というのは、きっとそれまでとはちょっと違う記憶の倉庫にしまわれるのではないかと思います。

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