K&Kさんの音楽室にお邪魔するようになってから自分の部屋固有の響きについて考えるようになりました。
ご存知の方も多いと思いますが、K&Kさんの音楽室は石井伸一郎氏が提唱する『ほぼ完全な反射と、ほぼ完全な吸音の2種類の組み合わせ』で造られています。

このため、部屋に入っても嫌な響きが無く、定在波なども縁は無く、音楽を聞かせて頂いても自然で聞き疲れしません。 また、驚くほど会話(声)がハッキリと聞こえるのです。

私の部屋は、洋間の変形9畳ですが、以前リフォームした際の壁紙の関係からか高音のキンキン感がしていたために東京防音の『GAC-500』×2(現行品ではなく旧製品)と『ミニソネックス』×6を使い音響調整をおこなっていました。 しかし、キンキン感は見事に取れたものの音全体がが痩せてしまい、暗い音へと変化してしまいました。

いろいろな音楽を聴いても私の部屋には合わず楽結局『GAC-500』×2は部屋から出ることに・・・

オーディオ装置だけではなく部屋の響きを少しでも良くしようと思ったのは、K&Kさんの音楽室の自然な音を聴かせて戴いたのがきっかけです。
QRD Skyline

最初は部屋の特性から来る嫌な音を除く事ばかりを考えましたが、オーディオメーカー勤務時代にお伺いしていた傳さん(先生と呼ばれるのがお嫌いでしたので)のQRD『Skyline』の事を思い出しました。(Stereo Sound誌No.131号にも掲載)
つまり嫌な音を吸音するのではなく、拡散してしまおうとい
うことです。

早速ネットで『Skyline』を調べると、ハイエンドオーディオ機器を輸入している大場商事株式会社のページに載っていました。

詳細は大場商事のページをご覧頂くとして、概要は、
『部屋の壁がリスナーに近い場合、非常に効率的な拡散材が必要となりますが、それを可能にしたのが、Skylineです。これは業界初の、根数理論に基づいた全方向2次元ディフューザーです。Skylineは全ての方向の目立つ音を小さくし、入射音を均一に拡散させます。(特許取得済)』(大場商事ホームページより) と狭い部屋には特に効果がありそうでした!

最初にお試し用にと1セットだけ購入しましたが、実際の商品を見たときは、単に硬めの発泡スチロールで造られたモノだとしたら、これは『高すぎる』と思いました。
しかし、実際に使ってみると驚きました。Stereo Sound誌の傳さんのコメントのように天井が『ヌケ』たようにスッキリとしたのです。

モノとしての価格ではなく、効果としての価格を考えると決して高くはないと思います。 その後、Skylineの本当の効果を知ってからさらに3セット、合計4セット8本購入してしまいました。

天井に着けたSkyline ・・・

今までケーブルやアクセサリーにかけてきた費用対効果を考えると我が家でのSkylineの効果は圧倒的ですが、設置する場所により効果が違いました。
使用する環境によって違いはあると思いますが、私の部屋では、左右のスピーカーの真上の天井と、スピーカーとスピーカーの中心あたりの天井に着けたときに高さに対する『ヌケ』の効果が大きかったと思います。
その後、追加購入したので、左右のスピーカーの真上に4ヶ、スピーカーとスピーカーの間の天井に4ヶ着けました。 


これにより、まず部屋に入った時の感じが変わりました。無響室とは全く違いますが部屋全体が静かになった感じがします。 それに自分自身の声が響かず聴きやすくなりました。Skylineには吸音作用は無いはずなのでとても不思議です。 
でも、ももしかすると音楽の響き自体も減ってしまったのではないかという心配もありましたが・・・ 

古いCDですがCANTATE DOMINO(SACD)の10曲目を聴いて心配は吹き飛びました。 『ありゃ〜』という感じで、今まで天井に反射して返ってきていた音がまるで吸い込まれているようにヌケて行くんです。 これは正しく、天井に当たった音が直接反射して来ずに拡散されていることを実感しました。 それに合唱の発音が明確になり余分な音がしなくなったのに音が痩せません。 

すっかりと拡散効果にハマッテしまいましたが、もっとSkylineの数を増やしたらどうなるのか?? 天井用の2ヶを8ヶに増やしらここまで変わったんだから、後ろの壁などに4ヶ増やしたら・・・この事が頭を離れなくなりました。
とは言うものの先立つモノが無い・・・ そこで、Skylineを参考に自分で作ってみることにしました。


オリジナルのSkylineは一体成形で作られており、素材は高密度のポリスチレン製と言うことで、硬い発泡スチロールという感じです。 大きさは、約580mm×580mm、厚さ20mmのベースに約45mm×約42mmの角柱が12本×13本、合計156本で構成されています。

これを参考にして選んだ材料は、手軽な建築用材の発泡スチロールでこれ以外にも発泡スチロールカッター、強力両面テープなどの材料も全て近所にあるドイトで間に合いました。
合計金額はカット代も含め5,000円位だったと思います。 効果はわかりませんが、見た目Skyline的なモノが3ヶも出来れば・・・ 夢は膨らむ一方です。

購入した発泡スチロールは2枚、角柱用に1800mm×900mm×50mmとベースに使用するための1800mm×900mm×20mmの2枚です。 これで600mm×600mmのSkyline的なモノが3枚出来ます。

私は制作が楽なように角柱を50mm×50mmとして作ることにしましたので、右の写真のようにドイトであらかじめカットしてもらいました。 確か34本になったと思います。
ベースは600mm×600mmなので、50mmの角柱を11本×11本、合計121本で作りました。 角柱の高さはSkylineを参考にして作りましたが、発泡スチロール専用カッターと自作のガイドで切り口はすぱっと綺麗です。

ペアで作るときには、同じ長さの角材を一度に2本作っておき同時並行で組み立てていくと見た目も揃えられます。 


50mm×50mmの発泡スチロール角柱


発泡スチロールカッター


自作のガイドで押さえてカット


切り口スパット綺麗


両面テープで接着


Skyline


Skyline的なモノ

左側がオリジナルのSkylineで、右側がSkylineを参考にして作ったSkyline的なモノです。

時間をかけて作ったので綺麗には仕上がりましたが、角柱の大きさが違うためオリジナルとは行・列数が合いません。

また、 素材の違いからSkyline的なモノの方が柔らかく、重さもオリジナルの半分程度となりました。

見た目はオリジナルのSkylineと比べて十分に綺麗かも。(笑)

白が目立つ場合は発泡スチロール用スプレーで塗装も出来ると思います。

 

こちらは真上から見たオリジナルのSkylineとSkyline的なモノです。

真上から見るとオリジナルのSkylineは、横が13列、縦が12列だということが良くわかります。 それに比べてSkyline的なモノは横11列、縦11列となっています。

角柱のカットは非常に簡単で上手くできますが、綺麗に作るコツは角柱の底面を平らな台の上に載せ、両面テープを多めに張り角柱と角柱がずれないようにしっかり貼り付けて行くことです。

私は11個の角柱を張り付けた所で、次に出来た11個の角柱をグループごとに貼り付けて行きました。

最後に11列×11列の角柱ブロックを裏返し、両面テープと発泡スチロール用接着剤を塗ってベースにしっかり貼り付けて完成です。

 

早速出来上がったSkyline的なモノを今度はスピーカー側の壁に貼ってみましたが大きな変化はありませんでした。 そこで、次はリスニングポイントの後ろの壁に2ヶ着けてみました。 今度はかなり違います。 

先日K&KさんとのHS-500オフ会で、Skyline的なモノを壁に貼る前にお聞きいただいた時、『ヒラリー・ハーンのバッハ無伴奏、高音部が漂う感じが気持ちいい。ウチではややきつめに感じるこの高音が全くストレスなく響きます。』とコメントいただきましたが、ここまでは新たに導入したELACのスーパーツィーターに依るところが大きいと思います。
しかし、Skyline + Skyline的なモノの効果はELACのスーパーツィーターを導入した以上の効果がありました。 


最終的に出来たSkyline的なモノ

ヒラリー・ハーンのCDにこれほど豊かな残響が入っているとは・・・
メインスピーカーとして使っているHS-500でじっくり聴くと、今まで聴いていた音が小ホールだとするとSkyline + Skyline的なモノを組み合わせた音は大ホールで聴く音のようです。

実際のオリジナルSkyline + Skyline的なモノのお陰で、音が静かで、奥行き感が増し、エコーが綺麗にそして良く聴こえるようになりました。

そして何より音楽を集中して聴くことが出来るようになりました。

その後の試行錯誤の末、Skyline的なモノは、写真ように50mm×50mmの角柱ではなく、50mm×40mmの角柱を使用し、580mm×580mmのベースに11列×14列の角柱を着けたモノが良さげです。 

さらに気分替えでSkyline的なモノを塗料してみることにしました。 完成してから塗装するのは山谷があって大変だと思い、900mmの角柱時に塗装してから切断し組み立てをしてみました。 色はオリジナルのSkylineにもあるベージュにしました。 オリジナルのSkylineの白とSkyline的なモノの
ベージュを組み合わせて使うのも面白いと思います。 

オリジナルのSkylineを同様に壁に着けてみたらもっと凄いことになることは確実です。 しかしながら予算の事もあるのでオリジナルを購入できるまではこれで我慢します。  

この部屋を見た妻は『発泡スチロールのシャンデリアみたいね!』とか『もう部屋とは言えなくなったわね!』と呆れられてしまいました。 女性には特に悪評をかうことは保証できますので十分にご注意下さい。(笑)

 
最後に、上記のSkyline的なモノを同様に制作され天井や壁に着けられてもオリジナルのSkylineとは異なり効果が出る保証は全くありません。 私はSkyline、Skyline的なモノの天井、壁への取着けを両面テープで行っています。 しかしこれにより壁紙等が剥がれる事も考えられますので十分ご注意下さい。 全て自己責任で行ってください。 また、SkylineはRPG Diffusor Systems, Inc.の登録商標であり、ここで取り上げたSkyline的なモノはあくまでも個人で楽しむために制作したものでありRPG Diffusor Systems, Inc.の特許、商標等に一切抵触するものではありません。