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| 秩父鉱山は関東地方を代表する大規模なスカルン鉱床で、代表的なスカルン鉱物の他、最盛時には多くの金属資源を産出した。鉱床は、秩父古生層に貫入した第三期中新生の石英閃緑岩から熱水などにより、多くの成分が供給され形成されたスカルン鉱床で、ヴェスブ石や、ザクロ石、灰鉄輝石、珪灰石などの代表的なスカルン鉱物に加え、金、銀、銅、鉛、亜鉛、鉄、マンガンなどの金属鉱物が産出した。秩父鉱山は1610年にはすでに開発されていて、中津鉱床、大黒鉱床、赤岩鉱床など、それぞれ特色を持つ鉱床が次々と発見され、戦後は日窒鉱業により、道伸窪などが採掘されていたが、現在では金属資源の採掘は終わり、炭カル、いわゆる石灰岩を採掘している。 |
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左の標本の裏側。1cm程の結晶が集合しています。このようなタイプの閃亜鉛鉱から金が産出しました。 |
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| 道伸窪は、ヴェスブ石の巨晶を産出する事で有名ですが、方解石に埋没した黄鉄鉱が産出する露頭があり、写真のようなセンチ級の結晶が晶出しています。露頭の表面には黄鉄鉱が分解して生成されたコピアポ石が出来ています。母岩の空隙には5mm〜10mm程の、無色透明の透石膏の結晶が晶出している事があります。 | 方解石中に埋没した結晶をうまく取り出すと、3cm前後もある分離結晶を得る事ができます。風化がすすんで、表面がくもっている物が多いのですが、中には光沢の失われていない、新鮮な輝きをもったものもあります。 |
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全体が毛鉱の集合体で、少量の閃亜鉛鉱や黄鉄鉱などの硫化鉱物を伴っています。空隙をルーペで観察すると、毛状の結晶集合体である事がよくわかります。 |
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| 橋掛沢には、純白の方解石に埋没した黄色の美しい灰礬ザクロ石が晶出している小露頭があり、ヤケていない部分をうまく割り出すと、大変美しい標本が得られます。 | 左の標本の一部分をズーム撮影したもの。純白の母岩に、黄色が美しい標本となっています。尚、橋掛沢のさらに上流からは、斧石の分離結晶なども見い出されています。 |
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| 石灰沢はヴェスブ石やザクロ石の晶出する露頭がいくつもあり、いろいろなタイプのスカルン鉱物の標本を採集する事ができます。特にヴェスブ石は多量にあり、アップルグリーンや褐色の美しい結晶をもつものがあります。 | 晶質石灰岩中に埋没している褐色のヴェスブ石結晶。なぜか褐色系のヴェスブ石の結晶はシャープなものが多いようです。尚、緑色のヴェスブ石集合体には、微小なスピネルやクリントン石などの高温スカルン鉱物をともなっている事があります。 |
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| 渦の沢は鉄分に富んだ鉱床で、磁鉄鉱をともなった灰鉄輝石が多量に見られます。そのような鉱石の一部に、白色の水酸燐灰石とも塩素燐灰石とも言われる燐灰石が晶出しているのが見られ、上流ではその露頭も観察する事ができます。 | 左のような灰鉄輝石の空隙には、磁鉄鉱や燐灰石の他に、写真のような黄色で透明な緑レン石がしばしば観察できます。ルーペで良く見ると、大変美しい結晶であるのがわかります。 |
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| 石灰沢で数年前に突然発見された小露頭より採集した青色のスピネル。黄色のヴェスブ石にともなっているものより結晶も大きく、美しい標本といえます。 | こちらは石灰沢産のヴェスブ石の空隙に晶出した、高温スカルンの稀産鉱物、クリントン石です。過去にはザンソフィルライトと呼ばれた雲母のような鉱物。特徴的な六角板状の結晶をしています。しばしば青色のスピネルをともなって産出します。 |
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| 大黒産の白鉛鉱。写真では見にくいと思いますが、閃亜鉛鉱、方鉛鉱などの混合した硫化鉱物の空隙に、約4mm前後の結晶が数個晶出しているのが観察できます。 | 鉱床のある周辺の沢などでは、写真のようなクトナホラ石が見つかる事があります。黄鉄鉱などの硫化鉱物を伴っていますが、ときにはブーランジェ鉱なども見い出す事ができます。菱マンガン鉱も同じように硫化鉱物を伴って産出するため、両者の区別には注意が必要です。 |
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