『レッドクリフ PartI』


監督:ジョン・ウー
出演:トニー・レオン、金城武ほか
2008年、中国

別館の方でマクラに使ったりもしたし……ということで観てきました。ところで別館でこの映画に言及した際にいただいたはてブコメントに

takeshiketa おーおもしろい。歴史的背景考えたこと無かった。レッドクリフの宣伝見てると光栄の三国志をやりたくなって吉川三国志を読みたくなってきて無駄に血が騒ぐ。

なんてのがありましたが、私も学生の頃ずいぶんと時間を吸い取られたもので。まあほんとにやり込んだのは I と II くらいであとはとびとびでちょこちょこやった程度ですが。

さて、予告編が終わると「エイベックス・グループ創立20周年記念』『テレビ朝日開局50周年記念』『東宝東和創立80周年記念』としめて150周年記念の宣伝で鼻白み、ついで日本語ナレーションによる背景説明が始まったので一瞬「吹き替え版と間違えてチケット買ったか?」と不安になるが、これはまあ幅広い客層を想定したドメスティックな解説だった。で、字幕がなっち。戦争ものに使っちゃダメなのに……と不安を抱かせつつ始まった第一部。先に悪いところを言っておくと冗長というかくどい。素材に思い入れがある場合にしばしば陥るパターンだと思うけど(そのくせ諸葛瑾はオミット)。キャラ解説は観客の予備知識を信頼してさくっと1本で撮った方がよかったのでは。この手の素材は勢いが大切だし。あと、『墨攻』についても言ったことだが、古代とか中世が舞台の映画で無理に女性キャラに大きな役割を振るのはやめた方がいいと思う。
でもまあ、大量の前宣伝といい、合計150周年の冠といい、最近ではビッグ・バジェットの対策でもなかなか喚起できないお祭り気分を演出していると思えば(なっち字幕も含めて)、小さなスクリーンで隙なくつくられた映画を観るのとは別の楽しみがある、とは思った(連休ということもあり満員だったし)。
他方でよかった点の筆頭は、金城武の孔明が予想以上にさまになっていたこと。関羽役の俳優も“いい顔”でしたな(殺陣の演出にはちと不満があるけど)。キャスティングでいうと意外というか「あれ?」と思ったのは孫権のそれ。まあたしかに“初めて難局に直面するお坊ちゃん”ではあるわけだけど、ちょっと線が細すぎないかな、と。宴会で悪ふざけするのが大好きなひとだった(らしい)のにねぇ。脚本はもちろん、史実はもよとり『三国志演義』と比較しても大幅に脚色が加えられている。『三国志演義』に準拠しても特に関羽なんて「赤壁の戦い」では見せ場ないですからな。これはまあ、映画である以上かまわんでしょう。細かいところでは埃っぽさを表現するシーンが2つほどあるあたり、説得力があってよかったように思う。

Posted: 月 - 11 月 3, 2008 at 11:06 午後          

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