『ホット・ファズ —俺たちスーパーポリスメン!』(追記あり)


監督:エドガー・ライト
出演:サイモン・ペグ、ニック・フロストほか
2007年、英仏

『ショーン・オブ・ザ・デッド』のトリオがつくったポリス・アクション・コメディ。町山智浩氏(字幕監修でクレジットあり)がこの映画や日本での劇場公開を求める署名運動についてなんどか紹介していたのでご存知の方も多いだろう。サブタイトルの「俺たちスーパーポリスメン!」はちょっと微妙。田舎のイージーゴーイングな同僚が policeman (men) と口にするたびに、政治的に正しい用語規定にこだわる主人公が police officer と訂正するところがけっこう要のギャグになっている(ラスト直前のシーンでは、同僚が police officer と訂正するのに対して主人公がセクハラ的な発言に鷹揚にふるまう、という対比がある)ので。消防「士」のように日本語で「士」がつく名詞だったら「消防師」という表記が使えるのだが、日本語だと「官」なのでその手は使えないし。
昨年の暮れに買った3枚組の北米版DVDで一応見ていたのだが、なにぶん台詞の情報量が多いのでやはり日本語字幕で観てよかった。警察バッジを模したパッケージに収められたDVDには特典映像もてんこ盛りなのだが観る暇が・・・(^^;
自宅のテレビで見たときと比べてスクリーンではトニー・スコットないしマイケル・ベイ風の演出がより目立つ(つまりはやや疲れる。『映画秘宝』8月号に掲載されたライト監督のインタビューでは、マイケル・ベイの映画も好きだと語っていて、聞き手の町山氏と見解が分かれていたw)。しかしスーパーやコンビニの若い店員がまるでゾンビみたいにやる気無さげなところや、パブが重要な舞台の一つとなっているあたりは『ショーン・・・』に通じるテイスト。『銀河ヒッチハイクガイド』のマーティン・フリーマンとビル・ナイ(『ショーン・・・』にも出演)が出てくる冒頭部分も好きなのだが。
クレジットされてないがケイト・ブランシェットやピーター・ジャクソンがちょこっと出演。

上映期間がごく短いためか、普通なら上映の合間には当該の映画のサントラを流したりするものなのに静まり返っており、しかも照明が落ちると掃除機のCMがはじまったりしたので「おいおい、予告編もないのか?」と思ったがさすがにそういうことはなく、『ピック・オブ・デスティニー』やウィル・フェレルの新作などの予告編がかかる。しかしテネイシャスDやウィル・フェレルの新作が(上映署名運動もなしに)公開されるのに、こちらが危うくビデオ・スルーだったというのはやはりアメリカとイギリスの差か? たしかに『ホット・ファズ』は過去の警察映画(とホラー映画)が元ネタになってたりキンクスの曲がレッド・ヘリング的に使われたり・・・とマニア受けのするつくりになっているが、同時に誰がみても「ああ、警察映画がネタになってんのね」ということはわかるし、一つ一つ元ネタを割れなくてもきちんとストーリーを理解して笑うことができるようにつくられてるのだが。『ピック・オブ・デスティニー』の方がよっぽど観る人間を選ぶと思うんだが(笑) ちなみに、『スクール・オブ・ロック』は続編が製作されるそうな。

追記:サブタイトルについて。町山氏の Podcast番組「EnterJam 町山智浩のアメリカ映画特電」第54回によれば、サブタイトルは「俺たちスーパーコップ」か「俺たちスーパーポリス」にしてくれと頼んだのに、「~メン」になってしまったとのことでした。

Posted: 金 - 7 月 18, 2008 at 09:27 午前          

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