「栄養費」問題のもう一つの根源
例の「栄養費」「タクシー代」問題について、讀賣がごり押しした自由獲得枠が原因という解説があちこちでなされている。それ以前にも非公式の「逆指名」はあったのだから自由獲得枠制度以前のドラフトが完全にクリーンだったとはとても思えないが、背景の一つであるのは確かだろう。だが、一場投手の記者会見を報じた記事を読むと、別の見方もしてみたくなる。
報道によると、横浜および阪神から受領した金銭については「明大の別府隆彦元総監督を通じて返却する予定」とのこと。また今後の進路については「別府元総監督は、明大OBの高田繁氏がGMに就任する日本ハム入りを後押ししており」とのこと。なんでここで監督、しかも「元」監督が出てくるのか! 大学生選手のプロ入りに際しては大学チームの監督がいろいろと関与するというのは別に目新しい話ではないが、20歳を越えた人間が受け取った金を返すのにわざわざ「元」監督を通すというのはどういうことなのか。自分で出向いて返せばよかろう。といっても、もちろん一場投手を責めているわけではない。高校生選手はもちろんのこととして、大学生選手についても周囲は「自分の進路について自分で決断する責任と権利の主体」としては扱っていないという点を問題にしたいのだ。「先輩・監督・OB」の言いなりになることを常日頃要求されている人間に、押し付けられた金をきっぱり断れという方が無理なはなしである。
かつての帝国陸軍の「内務班」文化が戦後の体育会系部活に継承されているというのはしばしば指摘されることだが、やはり日本のスポーツ文化にとってこうした体質を克服することは急務だろう。
Posted: 木 - 10 月 28, 2004 at 08:04 午後
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