富山県警冤罪事件、その後



えん罪強姦:県警本部長、男性に直接謝罪 就職先紹介も
毎日新聞 2007年1月28日
富山県警が強姦(ごうかん)容疑などで逮捕した男性(39)が服役後に無実と分かった問題で、県警の安村隆司本部長と小林勉刑事部長が今月26日、男性に直接謝罪し、就職先の紹介など生活支援をする意向を伝えていたことが分かった。小林刑事部長は「組織としてのけじめ」としている。県警は捜査幹部が23日にも男性に謝罪している。
(後略)

「就職先の紹介など」って、それは県警本部長らが個人として行なうということなのか、それとも県警として行なう(どういうかたちで?)ということなのかよくわからないニュースだが、やるべきことはそれだけじゃあないでしょう。

婦女暴行で誤認逮捕…富山県警、冤罪関係者処分せず
2007年1月31日23時7分 読売新聞
富山県警が2002年、同県氷見市の男性(39)を婦女暴行容疑などで誤認逮捕した冤罪(えんざい)事件で、県警の岸田憲夫警務部長は、31日の定例記者会見で、事件を捜査した当時の関係者らを処分しない方針を明らかにした。


 岸田警務部長は、「当時の捜査員の故意や重過失が原因で起こったものではなく、組織的な捜査の結果と認識しており、現時点で処分は考えていない」と述べた。
(…)
 県警の方針に対し、男性の兄は、「本人が一番悔しいと思う。処罰をしないのでは、なぜ、こうしたことが起きたか分からず、再発防止が今後できないのではないか」と話している。

結果的に誤りだったからといってむやみに処罰したのでは、それこそ組織ぐるみで失敗を隠す体質をつくってしまいかねないから、全知全能ならぬ人間には避けられない過ちに寛容な態度をとるのは悪いことではない。しかし今回は虚偽自白を強要したケースである。事件当時被害者男性が住んでいた町内の住民、勤務先、取引先等を一つ一つ当時の捜査員たちが訪ね歩いて(もちろん転居・転職者も追跡)、「あれは冤罪でした。“疑わしきは罰せず”なのではなく虚偽自白の強要によるでっちあげでした」と説明してまわったっておかしくないだろ?

富山県警誤認逮捕の男性「身内が認めたと迫られ自白」
2007年1月26日14時35分 読売新聞
富山県警が2002年、同県氷見市の男性(39)を婦女暴行容疑などで誤認逮捕した冤罪(えんざい)事件で、男性が読売新聞の取材に、無実の罪を自白するに至った経緯を初めて語った。

 男性によると、取り調べは、任意同行を求められた02年4月8日から始まり、「『身内の者が間違いないと言っている』と何度も告げられ、やっていないと言っても信用されるわけがないと思った。言われるままに認めざるを得ない状況だった」と話した。その上で、「身内までも僕のことを信用していないんだと思った。気が抜けたようになってしまった」と語った。男性は3回目の聴取で自白に追い込まれた。

 さらに、「『うん』か『はい』以外に言うな。『いいえ』という言葉を使うなと言われた」とし、「今からいう言葉を一切覆しません」とする念書も書かされ、署名、指印させられたとも語った。被害者宅に押し入った手口も「酒屋を装って電話をかけたんじゃないかと言われ、同意させられた」とした。

 男性は、02年3月の婦女暴行未遂事件について「犯行時間には電話をしていた」とアリバイを訴えた。しかし、取調官は「相手は電話を受けていないと言っている」と取り合わなかったという。

 しかし、県警が今月19日、男性の無実を証明する事実として発表したのは、犯行時間帯の男性宅の固定電話の発信履歴だった。

被害者男性の言い分が正しいとしてのはなしだが、これが「故意」でも「重過失」でもないというのである。言い換えると、「身内も認めている」と嘘をついて自白を引き出し、アリバイ主張の裏づけをとらないのは捜査のあり方として普通だ、ってことか?

Posted: 木 - 2 月 1, 2007 at 11:04 午前          

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