中国残留孤児訴訟、国に賠償命令
兵庫県などの中国残留孤児六十五人が、日本への早期帰国実現や帰国後の自立支援を怠ったとして、一人当たり三千三百万円の国家賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁は一日、原告六十一人について請求を認め、総額四億六千八百六十万円を支払うよう国に命じた。四人の請求は棄却した。 判決理由で橋詰均裁判長は「孤児の帰国を違法に遅らせた上、必要な自立支援義務を怠った」と国の賠償責任を認定した。(後略)昨年の大阪地裁判決では「戦争損害は国民のひとしく受忍しなければならないもの」という論理が使われた。国側には「拉致被害と戦争損害は違う。比較されても…」という声があるとのこと(神戸新聞)。「国民のひとしく受忍しなければならないもの」という理屈にも一理あることはあろう、「国民の戦争責任」という観点からいっても。しかし他方で、損害の程度がぜんぜん違うという厳然たる事実を無視することはできまい。また、「戦後補償」という観点からはともかく憲法25条の観点からみて十分な支援がおこなわれたと言えるかどうか? 拉致被害と戦争被害は違うと言うなら、拉致事件以外の刑事犯罪について拉致被害なみの支援はなされているのか?残留(というより遺棄)孤児たちの多くは当時の「国策」に呼応して大陸にわたった人々の子ども・孫であることも注意に価する。「国のいうことを聞いていれば間違いないよ」という思い込みがいかに根拠を欠くかを示しているわけだから。
Posted: 土 - 12 月 2, 2006 at 11:54 午前
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