『公安警察の手口』
鈴木邦男、『公安警察の手口』、ちくま新書
書名と著者名で内容は大方想像がついてしまう…。企画そのものと執筆にあたっての覚悟(これでまた公安に嫌がらせをされるかもしれないわけだから)は高く評価すべきだろうが、内容的に繰り返しが多くずいぶん水増ししたな、という感も否めない。コンパクトに書けばブックレット程度の量ではないだろうか。もっとも、ブックレットより新書の方がより多くの人間の目に触れるわけで、それを考えるとやむを得ないところか。
官民あわせて「冷戦時代の遺物」的な組織は数多いが、なにしろ公安警察は組織防衛にかけては日本一の力を持っているわけで、なかなか現状をかえるのは難しいのだろう。せめて共産党に膨大なリソースをつぎ込むといった無駄をやめ、もっと時代に即した組織目標をたて直してもらわねば困る。活動内容が実質的な意義を失っているからこそ、著者が繰り返し強調しているような人権侵害も引き起こされるのであろうから。
Posted: 水 - 11 月 3, 2004 at 09:15 午後
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