How many "lies" wil it take till "they" know that too many people have
died?
ウォーターゲート事件から30年あまり、アメリカはずいぶんと寛容な社会になったようだ(笑)
イラクに大量破壊兵器がなかったこと、9.11事件にイラクが関与していなかったことがいよいよ隠しおおせなくなってきた。もっとも、まともなニューソスースをもっている人間にとってはとうに明らかだったことであるが。ウォーターゲート事件でニクソンがついた「嘘」は、この「嘘」に較べればずいぶんとかわいらしいものである。だが辞任に追い込まれたニクソンに対し、今のアメリカでは「フセインが9.11に直接関与している」と信じている人間が42%もおり、この数字は共和党支持者に限れば62%に達するとのこと。さて、こうなると(不謹慎だが)楽しみなのは、ブッシュ政権の嘘の尻馬に乗ったメディアがこの事態をどう総括するか、である。讀賣新聞の8日付け社説はアメリカ調査団の「〔フセインには〕国連制裁が解除された後に、大量破壊兵器の開発を再開できる能力を維持する戦略」があった、との指摘にすがって「脅威はあった」と強弁している。まさに「理屈と膏薬はどこにでもつく」の見本のようなものだが、要するに「情欲をいだいて女を見る者は、すでに心の中で姦淫を犯したのだ」(マタイ福音書)という理屈であって、さすがキリスト教原理主義に支えられたブッシュ政権を支持するだけのことはある。しかし「WMDを保有している」と「WMDを保有する計画がある」とでは、脅威の質として雲泥の差があることはいうまでもない。100万歩譲って「戦略があった」ことが実質的な脅威を構成するとしてみよう。その場合でも、ブッシュ政権が開戦の理由について意図的に嘘をついたことに変わりはない。当事者が強弁を続けるのはまあ当然とはいえ、自称「現実派」のなかには「たとえ理由が嘘であってもフセイン政権が脅威だったことに変わりはなく、結果としてフセインを排除したことは国際社会にとってもイラクにとってもよかった」と主張する者もいる。たしかに国際政治はきれいごとで動いているわけではないが、だからといって戦争の口実に関する嘘が許されるわけではない。「理由が嘘でもかまわない」のなら、結局のところ「理由なんてなくてもかまわない」ということになってしまうからだ。そうなれば、アメリカが軍事行動を起こす際の根拠としては、政権による「あいつは脅威だ」という思い込みさえあればいいということになる。国際社会を理念だけで動かそうとするのはなるほど非現実的だが、しかし理念の力によって縛る以外に今のアメリカの行動に制約をかけるすべはないのである(軍事力によってアメリカの行動を制約しようとする方がよっぽど非現実的ではないか!)。現実主義とは理念の限界を承知しつつその可能性を探る態度のことを言うのであって、理念をまるで鼻くそのように扱う態度のことではない。
Posted: 金 - 10 月 8, 2004 at 08:33 午前
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