Presented by K's Community
現代倫理学概説
Wrightten byK.WisemanEthics

- 無がすべてを支える -

 19世紀は数学が驚異的に発達した時代であり、数学者たちは懸命に努力を重ね、ついに、4次方程式の解を見つけだし、次に、5次方程式の答えを求めて、計算に計算を重ねていた。しかし、5次方程式の答えを導き出す方法は、なかなか見つからなかった。
 ひとりの貧しい青年が安下宿で、飢えと寒さと戦いながら、この問題をじっと考えていた。そして、彼は、ついに、多くの人々がたどろうとしていた方法では決して到達できない新しい地平から、この問題に光を当てた。それは、「答えがない」という地平である。「答えがない」ということこそが、一切を支えるのである。彼はそのことを知っていた。この青年こそが、天才数学者ガロワである。
 意味は無意味によって、有為は無為によって、充実は空しさによって本物となる。0がすべての科学を支え、「答えがない」ことが人生を支えていることを、私たちは自分の生活の中で知っておきたい。

●新刊本のお知らせ●

HP『思想の世界』の主幹者である小副川幸孝先生の新しい著書日々の糧を与えたまえが、リトン社より発行されております(定価 2,500円)。
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はじめに

その1
 (1)倫理学の枠組み
 (2)日本的倫理構造

その2
 西洋的倫理構造 - ギリシャ思想

その3
 西洋的倫理構造 - キリスト教

その4
 人間学的集中の必要性

その5
 人間とは何かの考察の歴史その1

その6
 人間とは何かの考察の歴史その2

その7
 II-1 生物的存在としての人間

その8
 人間の生命の絶対的メカニズムとしての誕生・成長・死

その9
 「理性」理解の変遷とその位置づけ その1

その10
 「理性」理解の変遷とその位置づけ その2

その11
 理性の働き - 暖かい理性と冷たい理性

その12
 II-3 関係存在としての人間

その13
 自然との共生

その14
 他の人間との共生

その15
 聖書における人間観