8人の女たち【ネタバレあり何でもありの感想】


おすすめ度:★★★★☆
8 femmes 2002年フランス
監督:フランソワ・オゾン
原案:ロベール・トマ
キャスト:カトリーヌ・ドヌーブ(ギャビー)、エマニュエル・ベアール(ルイーズ)、イザベル・ユベール(オーギュスティーヌ)、ファニー・アルダン(ピエレット)、ヴィルジニー・ルドワイヤン(シュゾン)、リュディヴィーヌ・サニエ(カトリーヌ)、ダニエル・ダリュー(マミー)、フィルミーヌ・リシャール(シャネル)

1950年代、フランスのとある郊外。雪に閉ざされたお屋敷に留学している娘のシュゾンがクリスマス休暇で帰ってくるところから物語は始まる。
当家の女主人ギャビーを筆頭に、母親のマミー、妹のオーギュスティーヌ、もう一人の娘のカトリーヌ、メイドのルイーズ、料理番のシャネル、
なんだか曲者な女が7人。クリスマス気分で和気あいあいとしていたが館の主人マルセルが何者かに背中をひと突きされて殺されるや、それまでとは打って変わってお互いを詮索しはじめる。そしてマルセルの妹ピエレットがやって来るとそれがエスカレート。犯人はこの中の誰かなのは間違いない。さて、いったい・・・
と、舞台の一幕劇を映画にしたような作品。8人の女たち一人ひとりにテーマカラーがあり、一曲ずつ歌い踊るハリウッドスタイルのミュージカルのような作りになっている。
オープニングの映像から凝りに凝った小技の効いた傑作。ゴージャスで魅力的な女優陣の演技だけでも価値がある。

この後はネタバレありなので、まだ見ていない人は読まない事をお勧めします。

面白かったかと聞かれれば、間違いなく面白かったと答える作品だが、ちょっと内容はきつかった(笑)
はっきり言って主人殺しのミステリーについて言えば大した事はない。目を見張るようなトリックもないし、犯人の心理に迫る感じも無い。途中でネタがわかってしまうぐらいの程度のものて、はっきり言って面白くは無い。
ただし、女たちの掛け合いはめちゃくちゃ面白い。もー何でもありのどぎつい内容が次から次へと出てくる。「家族の秘密」モノとしてはあまりにもダークすぎて笑うしか無い(笑) さらに登場人物達の鮮やかな服や鮮やかな色彩、ハリウッドばりのミュージカル仕立てなのが緩衝材となると同時に陰鬱さを際立たせる。女の女たる可愛さ、やさしさ、恐ろしさが浮き彫りになる演出は非常に上手だと思う。
ただオチが気に入らない。最後にマミーに「幸せな愛はない」を歌わせるためには、マルセルに自殺して貰わなければならなかっただろうが、その安易さがちょっと残念だった。しかし、最後のこの曲に合わせて8人の女が手を取りあって踊る姿は、やけに印象的でこの結末の陳腐さと相まって妙な悲しさと切なさを醸し出していて良かった。個人的にはエマニュエル・ベアールのメイド姿とSMチックな姿を見られてオッケーでした(笑)

爆猫亭

Posted: 火 - 11月 2, 2004 at 01:23 午前