サラマンダー【ネタバレあり何でもありの感想】おすすめ度:★★★☆☆
REIGN OF FIRE 2002年アメリカ 監督:ロブ・ボウマン 原案/脚本:グレッグ・キャボット、ケビン・ペテルカ 脚本:マット・グリーンバーグ キャスト:マシュー・マコノヒー(ヴァンザン)、クリスチャン・ベイル(クイン)、イザベラ・スコルプコ(アレックス)、ジェラルド・バトラー(クリーディ) 現代のロンドンでドラゴンが蘇った。それから20年、龍たちは猛烈な繁殖力と攻撃力で人間文明に壊滅的な打撃を与えていた。人々は散り散りになり、地下を住居として怯えて暮らしていた。ある日、クインがリーダーを務めるとあるコミュニティにアメリカの義勇軍が現れる。彼らはドラゴンスレイヤーだと言う。ヘリコプターと近代兵器を駆使しつつ肉弾戦でドラゴンと戦うのだ。義勇軍のリーダー、ヴァン・サンはただ身を潜めているだけのクインたちを叱咤し、自分たちと共に戦う事を要求する。そしてクインは人とドラゴンの戦いの渦中に巻き込まれていくのだった。 現代に伝説の龍が蘇り、人類を絶滅の危機にまで追いつめた荒廃した未来で、残った人々がドラゴンとの戦いに挑んでいくと言う、『Xファイル・ザ・ムービー』のロブ・ボウマン監督による怪獣映画のエッセンスを持ったサバイバルヒーローもの。出演は『太陽の帝国』、『ベルベット・ゴールドマイン』、『アメリカン・サイコ』、『リベリオン』のクリスチャン・ベイル。『評決のとき』、『U-571』、『コンタクト』、『アミスタッド』のマシュー・マコノヒー。『007/ゴールデンアイ』、『バーティカル・リミット』のイザベラ・スコルプコ。『ドラキュリア』、『トゥームレイダー2』、『タイムライン』のジェラルド・バトラー。 ところで「サラマンダー」って火の中に棲む龍の事でこの映画のようなものとは違うのではないかな? ここに登場するのはドラゴンとかワイバーンというのが正しいかと。邦題ってけっこう適当につけちゃってる事あるよなぁ。 この後はネタバレありなので、まだ見ていない人は読まない事をお勧めします。 結論から言えば、何も期待せずに見ればそこそこ面白い映画。核兵器を持ってしても退治できなかったドラゴンを原始的な手段で倒してしまうケンタッキー義勇軍や、オスがたった1匹しかいなかったり、焼き尽くした跡の灰を食らうと言う奇妙なドラゴンの生態など、ツッコミどころは満載だが根本の設定は悪くないので、ストーリーがひとひねりされていれば十分見ごたえあったはず。とにかくヒーロー物の王道を行くストーリーが痛い。残念。中盤の「アークエンジェル」という肉弾決死隊によるスカイダイビングしながらの龍退治のエピソードや前半の禁を破って畑に行った仲間を龍が襲うエピソードなど、個々のエピソードは興味深く見れる。ラストの1匹しかいないオスを退治しに、たった3人で巣と化したロンドンに乗り込んで、わずかな武器で対決するエピソードですら、設定としてはかなり馬鹿馬鹿しいものの存分に楽しめる。ただ、全部がつながった時にストーリーのツメが甘く矛盾が目に付く。そのためにどうしても安っぽい感じが払拭できないのだ。何だか子供向けの戦隊物を見ているような気分になる。
中盤の義勇軍の「アークエンジェル」とドラゴンの対決はなかなか見物だったので、このノリで最後まで行って欲しかったが、ヒーロー物としては一度挫折しなければならないので、なんと義勇軍部隊を全滅させてしまうのだ。ロンドンの巣を強襲しに行く途中、がれきと化した廃虚の山に行く手を阻まれ、一列に並んで立ち往生したところを襲われてあっけなく全滅してしまうおマヌケぶり。しかもクインはその義勇軍がロンドンの巣を攻撃するのを反対していたわけで、それは自分たちの要塞を復讐のためにドラゴンが襲いに来るかもしれないから。そこまでわかっていたら普通は何かしら備えるはずなのに、地下に避難する事すらしない。案の定直後にドラゴンが要塞を襲いに来るのだが、襲われるがままと言う無防備な事この上なく、親友のクリーディは焔の中で命を落としてしまう。これがきっかけとなってクインはこれまでの態度を変えてドラゴンと戦おうとするわけだが、ご都合主義もここまで来るとちょっと見苦しい。そして残ったヒーローたちが命を懸けて最後の戦いに挑むわけだが、それがまたなんとも貧相な戦いなわけで、爆弾を矢じりに付けた弓矢をドラゴンの口の中に打ち込むと言う何だか短絡的な作戦で勝利してしまう。おーい、幾ら何でもひどすぎるぞ、この結末。 また、人物の設定も今一つ。二人の主人公、クインとヴァン・サンは変にステロタイプ化されているし、パイロットのアレックスは軍人らしからぬ臆病ぶりを突然見せてしまったりと、場面場面で都合のいいように性格が置き換えられてしまう。 知恵と体力を尽くしてドラゴンを退治するというのが面白いと思うので、アークエンジェルには再度登場して欲しかった。彼らだけではうまくできずにそれを主人公たちが何とかするとか、足りなくなったアークエンジェルの補充要員として主人公が頑張るとか言うストーリーなら呆れずにきちんと見れただろうに、とにかくドラゴンのできは良いし、役者の演技も良いだけにとても残念だ。 子供たちの前でクインとクリーディが『スターウォーズ/帝国の逆襲』のダースベイダーとルークの対決シーンを演劇で再現しているシーンがいい。子供に「クインが考えたの」と聞かれて「ああ」と答えるクインの顔も見物。このシーンだけで及第点をあげたくなるぐらいかわいいエピソードだ。 |
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Total entries in this category: Published On: 11 14, 2004 10:27 午後 |
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