それにしてもどこから「五十年前」が出てきたのか、それが問題だ。(前回参照。該当部分は訂正しました)
実を言うと第4話以降前回の記事を書いて某所で指摘されるまで、私はずーーーーーーーーーっと「五十年前」だと思い込んでいたのである。
フロイトによれば、言い間違え聞き間違えにも心理的な理由があるそうなので、私にとっても「五十年前」には何か重大な意味が隠されているに違いないのだが、見当もつかない。きっと、心理的な防衛機構が働いて思い出すことができないぐらい恐るべき真実が隠されているのだ。ああ、恐ろしや、恐ろしや。
しかし、第4話って何回か繰り返し見てるのにも関わらず、自分の勘違いにまるっきり気がついてないわけで、思い込みとは恐ろしいものである。皆さんも思い込みには注意しましょうね。(←おまえだ)
なお、ソフィーは1956年生まれ、同年代と思われる007は、設定上、現在四十五歳である。
……以上。
さて、イギリス、フランスでブラックゴーストが暗躍していることが明らかになったにも関わらず、放っておいて次回はアフリカに行ってしまうようだ。サイボーグ戦士たちが何のためにヨーロッパ方面に行ったのか、さっぱりわからないんですが。
ひょっとしてひょっとすると、ギルモア博士が、中華はもう飽きた、イギリス料理やフランス料理が食いたい、とか、「ハリー・ポッターの故郷を巡る旅」ツアーに行きたい、とか、わがままを言い出したのに違いない。これだから年寄りは。(泣)
今回のエピソード、しっとりとまとまっているような気もするのだが、メンバーが呑気にホテルに泊まってたり(きっと「ロンドン・ミステリー・ツアー」に行ったに違いない。いいなあ)、前々回散々な目にあった003が性懲りもなく単独行動してたり(きっとブランド物のバッグなどを買い漁っていたのだろう。いいなあ)、公演までの間ブラックゴーストはどこで油を売ってたのかとか(とりあえずホテルぐらい襲撃しとこうよ)、そもそも009たちは何で公演の日にブラックゴーストが襲撃してくることを察知してるのかとか、005は一体どのくらい走ったのだろーかとか(いくら何でもロンドン市街に石油コンビナート(?)はないと思うのだが)、ハチ・ロボットを抱える005に思わずゴレンジャーを連想してしまったりとか(マジでメンバー間でパスし始めるかと思いました)、一歩間違えば大惨事になりかねない無謀な作戦をよりによって我が敬愛する005が思いつくとは何たることか(よい子のみんなが真似したらどーする。て言うか、正義の御旗さえ振りかざせば何やっても許される、みたいに見えて、まるで某国である)、等々、地味な話だけにアラが気になってストーリーに集中できませんでした。
特に、007の公演の日に襲撃するブラックゴーストと、彼の公演を成功させるために(ある意味裏方に徹して)迎え撃つ他のメンバー、というのは、劇的効果を考えれば「お約束」な部類に入るだろうが、こういうのは、プロセスを丹念に積み上げた上で、物語を「公演の日」に収束させていくべきで、上っ面だけなぞっても意味ないと思うのだが。
今回に限らず、スタッフの「これがやりたい」という気持ちだけが先走って、空回りしてるようにも思える。感情に流されるのは視聴者であるべきで、作り手側が流されてはいけない。
「これがやりたい」というのが見えるだけに、もったいないなあ、と思う。もっとも、「これがやりたい」というのがミエミエなのもどうかとは思うが。
もう一点。どうにも釈然としないのだが、ローザはなぜ、グレート・ブリテン(007)に反感を抱いているのだろうか。
ラストのローザの台詞から判断する限り、彼女の母ソフィーにとってグレートとの過去は、決して不愉快なものではなく、楽しい思い出だったように思える。
だから、ソフィーが自分の娘に「あの男は、私を弄び、踏み台にして、金と栄光が手に入った途端私を捨てたのよ。この恨み、晴らさでおくものか。きーっ」などとは絶対言わず、「お母さんね、昔グレート・ブリテンっていう有名な役者さんと付き合ってたことがあるの。今はとっても立派になったけど、あの頃は、彼も売れない役者でね、どうすれば人の心を震わせるような舞台ができるのかって朝方まで話し合ったものよ。言ってみれば、彼の才能を一番始めに見出して、育てたのは、私ってとこかしら♪」みたいな言い方をするに違いないんである。
ソフィーは不幸な死に方をしたかもしれないが、ローザの反感は父親に向けられるのが普通で、自分が生まれる前に母親が付きあっていた、会ったこともない男に反感など抱かないような気がするのだが、どうなんだろうか。このような境遇に育った経験が無いので、絶対ありえないとも言い切れないのだが。
ローザとグレートの間にニアミス、例えば、母娘でグレートの公演を見に行った帰り、娘の紹介をかねて昔話に花を咲かせようと思いっ立って楽屋口を訪ねたものの門前払いされた、みたいなことでもあったのなら納得できるが、お子ちゃまアニメでそこまで深読みを強いるのはどうかと思う。(この考察自体深読みしすぎ?)
で、結局、ローザの父はグレートである、あるいは、少なくともローザはそう思い込んでいる、と解釈するのが一番しっくりする。そうであれば、ローザにとってのグレートは、母だけでなく自分をも捨てた男であり、反感や憎しみを持つのは当然だろう。前半でグレートが父ではないと明言するのも、ローザの「あんたなんか父親とは認めない」という意志の現れである。
今回のエピソードを普通に見た人にとっては、もしかして「当然」だったりしそうな気がするが、物事を理屈っぽく考えないと納得できない悲しい性の持ち主である私にとっては、皆さんと同じ結論に到達するために、長い長い遠回りをしなければならないのであった。
でもなあ、握手なのかなあ。
自分の父親がグレートだと思っているローザとしては、握手しようとしつつ思わずグレートを抱きしめちゃう、みたいな表現して欲しかったけどなあ。でもって
007「(当惑しつつ)やっぱり君は……」とかさ。この場合の「違う」は、「私は一人でも大丈夫だから、心配しないで」という意味である。
ローザ「(目を潤ませつつ)ち、違うって言ったでしょ。じゃあ、さよなら……」
(2002/1/17)