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黄檗山獄中生活、作文の時間でつづった心境告白!
ということで、まずはお読みください

家族と競輪

今、自分は競輪に夢中である。家族には悪いが、家族と競輪とでは、ある意味、競輪のほうが今は大切かもしれない。体力的にも、第一線で精一杯頑張れるのも6〜7年ぐらいだろうし、気持ちが続く間は精一杯やりたいからである。でも、そうやって頑張れるのも、良き理解者である妻がいるからでもあろう。

最初は何気なしに受けた試験で合格し、高額の賞金を手にする様になって、ただ職業としか感じなかった競輪という仕事だが、平成4年に街道練習中の交通事故で右膝を骨折し、約一年間入院、リハビリ生活を過ごした中で、いろんな不安、あせり、悔しさを感じ、「このまま終わりたくない」という気持ちが競輪への情熱に結びついてきたのかもしれない。

復帰してからは、勝ち負け関係無しに走るのが楽しかったが、次第に勝てない悔しさが強くなり、ひたすら練習の日々が続き、いつの間にか、競輪という競技が職業から天職になっていた事に気付いた。今では練習さえ好きになり、日曜日でも家族をほったらかしにして、気が付けば自転車に乗っている事が多い。そんな間で知り合った妻は、本当にこの仕事を理解してくれ、グチのひとつもこぼさずガマンしてくれているのを見ると、毎日感謝の気持ちで一杯である。

タイトルは一つも取ってないが、こんな最高の職業と最高の妻を持っている自分は、違う意味でタイトルホルダーではないかと、いつも自分に酔っている。そして、いつかタイトルを取った時に、最高の家族サービスをしたいと思っている。

 


生原稿の一部


いやー、三宅伸選手がお寺入りするってことをすっかり忘れていました。らっぱ屋川原義哲さんの日記読んで「ひ〜、黄檗山てけっこうヒサンじゃ」とか笑ってたんですけど、カワテツ氏と入れ替わりに伸ちゃんが収監されてたか。

で、カワテツ氏の日記により、黄檗山での生活は詳しく知ることができるわけですが、最後に作文書かされてたとは知らなかった。

これが三宅伸選手の作文です。99%原文ママ。

三宅伸選手によると、十五分ぐらいで書き上げたそうです。伸ちゃんは作文が好きなのでスラスラ書いたそうです。テーマは全部で3つあって、「この講習を終えて」と「ファンと選手のかかわり」と「家族と競輪」。この中でどれか好きなのを書けというパターンだったそうです。小学校で放課後残されて反省文書かされるというのを思い起こさせますね。

「まあほとんどの選手が、この講習を終えて、で書いとるんじゃ。そこでワシは家族と競輪でいってみた」

冒頭でまず「今、自分は競輪に夢中である」と主張を述べる。家族と競輪、とくればふつうは「うちのかぞくは5人です。おくさんと子どもが3人いて……」とかいうことになりそうなもんだが(ギャンブルレーサーの読みすぎか)、そんなことには触れずに「家族よりも競輪が大事」という、読む者に「え?」と思わせる文章が続く。

「そりゃ、文章にはツカミが必要じゃ。ワシの隣にオグがおって、オグって小倉竜二、オグはなんか競技規則のこととかで書きたいことがあったみたいなんじゃ。それなら“私は今、怒っている!”とかいう出だしにしろってアドバイスしたからな」

おー! なんと的確なアドバイス! それはそれとして、小倉の作文てギャンブルレーサー的にスゴイような気がするが。

「それで、書き終わって提出したら、デキのいい作文がみんなの前で読まれるんじゃ。ワシの? 読まれたな(←へーぜんと)。百人ぐらいおって、それで読まれるのは十人ぐらいじゃな」

おー! 優秀作文! お寺の坊さん(ちがうか?)がこの作文のどこを良しとして選んだのかはわからないが、確かにいい作文です。私がいちばん「これはいいなあ」と思ったのは、

タイトルは一つも取ってないが、こんな最高の職業と最高の妻を持っている自分は、違う意味でタイトルホルダーではないかと、いつも自分に酔っている

の、「自分に酔っている」ってところです。


●胴体 ●目 ●耳 ●口 ●手 ●太腿 ●骨