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久々の更新です。今回は、以前にも書きました「鞘について 其ノ二」です。
鞘につきましては、前回にも「塗り」などについて少々触れましたが、日本刀の鞘というのは、誠に芸術性が高く、この鞘だけをコレクションされている方も多いと思います。刀剣を趣味にされている方だけでなく、「漆器」を趣味にされている方も注目しているものですので、その人気の高さが伺えると思います。
つい最近にも、鞘のコレクターが殺害され、そのコレクションが売却される・・・という事件が有りました事も記憶に新しいかと思います。いつの世も利が絡むと害が生まれるという悲しい例ではありますが、その鞘に対する人気の高さが世間にお目見えした例の一つだと思います。
さて、今回、私が再び鞘の事を記そうと思ったキッカケは、ある小雑誌の影響でした。実は前回、私は鞘に対して、「使い捨ての一面もある儚い芸術品」と表現致しましたが、これに対して、一つの反論、解決作を発見致しました。
銀座刀剣柴田さんの発行されております小雑誌「麗」の十五年二月号に、「入れ子」式の鞘が掲載されております。これは、通常ですと「白鞘」のように割って清掃する事が出来ない「塗鞘」の手入れを可能にしたもので、塗りを掛けている外側と、刀身が収まる内側とを別々に制作した二重構造になっております。大変に珍しい鞘で、私も実物を拝見した事はまだありませんが、例えば、高級な鮫皮を使用した研ぎ出し鞘などは、「使い捨て」として使用するには、あまりにも勿体ないですよね。刀身の錆が鞘につきますと、その鞘は使用出来なくなります。たとえ刀身を研いだとしても、錆の付いた鞘に入れては、また同じ所から錆びついてしまいます。ところが、入れ子状の内鞘を作っておきますと、内部も掃除出来、最悪の場合交換が可能なのです。
凄い技術ですよね。制作は普通の鞘とは比べ物にならない程、高度な技術が要求されるものですので、数は本当に少ないようですが、先人達も、如何に鞘を珍重し、また大事に扱ったかが伺い知れる技術では無いかと思います。
さて、刀剣即売会などに参りますと、良く投げ売り状態の鞘を拝見する事があります。籠に入った状態で、「一本三千円から・・・」などという物も少なくないですが、こういう物も、自分で手入れをする楽しみ方も出来ますし、手入れの仕方によっては、思わぬお宝に変身するかも知れません。是非お試しを!
鞘の楽しみ方は千差万別。また、一本々、刀身に合わせて、他の刀を受け付けない潔さも、また心地よいものです。皆様はどの様な鞘がお好みで、どの様に楽しまれておるのでしょうか。
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