【死とはすなわち世界の消滅】


死ぬと言うことは、永遠に眠るのでも、どこか知らないところに行ってしまうのでもなく、ただ、単純にあなたにとっての全世界(宇宙)が消滅することだ。自分という主体が消え失せるということは、世界が消滅することに等しい。死んでしまえば、もう、何も残らない。死後に残そうとしたことや、死後の発覚を恐れて隠そうとしたことも、もはやあなたにとっては存在しない。個人的な思い出や、人類の偉大な歴史や、永遠に解き明かされることのないであろう宇宙の真理や、不思議の大過去や、眩暈の超未来や、ロックンロールや、超文明の地球外生命や、とにかくありとあらゆるモノが、ただ消えて無くなって、二度と戻らない。それが死ぬということの、一番簡単で、もっとも確かなビジョンだ。コドモでも分かっている。いや、むしろコドモだけが分かっている。オトナはといえば、その現実を見ないように、つまらない後付けの〈知恵〉で、自らその目を曇らせて、澄ましている。

2007.04.21


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