***アメリカを考える***


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イギリスの知識人が「近年のアメリカの知識階級の知的退廃ぶりは目に余るものがある」と言ったのは もう随分前のことになる。それでもノーム・チョムスキーのようなアメリカ人もいるのだから、 それほどのこともあるまい、と考えていた。確かに、日本の「知識人」(=しばしば単なるテレビタレントにすぎない) に比べれば、アメリカの知識人の中には相当にレベルの高い人たちもいる。
しかしこの本(イギリス人によって書かれた)を読んで、批評というものはかくも厳格であり、 容赦のないものであることを学んだ気がする。
アメリカが世界中から嫌われるのは、明確かつ正当な理由があることを明快な論理で私たちに示している。 是非多くの日本人にも読んでもらいたい。
またついでにアジア各国における「反日の理由」にも関心が及ぶことを期待したい。

ただ、翻訳の問題なのか、文章がしばしば極めて難解である。 主語を探し求めながら読まなければならない場面もあり、読破するのにはかなり体力を消耗した。


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アメリカ人が皆アホなわけではない。「反米」を口にするとアメリカ人すべてを敵視しているように思われがちであるが、勿論そんな馬鹿げたことはない。
アメリカの政治家や資本家達は憎まれて当然と考えるが、一般のアメリカ市民は日本人より正義(時として極めてご都合主義だが)を重んじ、行動することに私は敬意を持っている。
なぜ日本人は世界で嫌われるのかを日本人も考えるべきだろう。


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なんとまともな感覚のアメリカ人がいることか!と思った。
「アホでマヌケな・・」は表紙のデザインもかなりオチャラケテいて、いったんは購入をためらったが、 この著者が翌年2003年のアカデミー賞を受賞するとはそのときは予想だにしなかった。
授賞式において、イラク攻撃を開始したアメリカ大統領ブッシュに対して「恥を知りなさい」と言ってのけた彼の行動には、 胸のすく思いがした。
日本人にはできない行動だ。宮崎駿の「千と千尋の神隠し」も受賞したが、「安全」を理由に授賞式に欠席したことは 残念である。世界の注目が集まるこのような舞台で、自分の考えを述べる勇気を日本人も学ぶ必要があるだろう。

以降私は大のマイケル・ファンである。「おい、ブッシュ、世界を返せ!」「アホの壁 in USA」も必読だ。DVDでは「ボーリング・フォー・コロンバイン」や「ザ・ビッグ・ワン」など出ているが、必見である。


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ジョージ・W・ブッシュが「正当な」アメリカの大領量であるかどうかは、選挙結果でアメリカが大きく揺れた直後から疑問の声が出ていた。
ようするに金の力でブッシュは大統領の座を横取りしたにすぎなかったことがこの本から分かる。そのことを追及できないほどにアメリカのメディアは退廃してしまっていることも知らされた。著者はアメリカでは書いた原稿を公表する機会がなく、イギリスでまずは公表せざるを得なかった。それゆえ著者のことをイギリス人であると思い込んでいるアメリカ人も多いようだ。そして「オレたちの国のことに口出しするな!」と言う。これが「民主主義大国」を自認するアメリカの姿であることを知っておこう。ただこの本も読破するにはかなり体力を要する。


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アメリカの今の政権は「ネオ・コン内閣」と言われる。「ネオ・コンサーバティヴ」:新保守主義というと、何だか思想的に極右というイメージを持つが、実際にはこの内閣の連中は思想などほとんど持たない。ただ自分のふところに金が転がりこんでくることだけを考えているようだ。
そのためには自然を破壊し、他国の民族を殺そうとも全く気にもとめないようだ。そんなブッシュ政権の実態を知ることができる。そんな政権と小泉さん、あんたは心中する気かい?

なお、著者のポール・クルーグマンは自ら「グローバリズム賛成派」であると公言している。グローバリズムは世界から貧困をなくす、と著者は本気で考えているようだ。
マイケル・ムーアのビデオ「ザ・ビック・ワン」ではマイケルがナイキのCEOにインドネシアで子供たちが劣悪な環境でしかも超低賃金で働かせられていることを執拗に問い詰める。
会長はこう言う。「それでも彼らの中から出世する人間がでてくるかもしれない」「そう、それで?」とマイケルは言い返す。
問題を正しく理解しているのはマイケルである。ポールよりもである。ごく一部の人間は出世して金をもつだろう。そして政府の高官や政治家とも仲よくなり、自分の財産をより多くするために政治を利用し低所得者層からさらに多くのものを奪い取る。
アメリカが支援する国家はほとんど独裁国家であるが、それは独裁国家ほどアメリカの利益になるからだ。民主国家ではごく一部の人間が多数の国民を虐げることなど許されない。アメリカの企業は独裁国家の中でおいしい汁をたっぷりと吸うことができる。
これがグローバリズムの正体である。


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日本も他人事ではない。
IT企業の経営者から大臣、官僚、日銀総裁まで人の上に立つような人ほどよく嘘をつく。
ウソをつかなければならない事情があるからだ。カネと権力とウソは古今東西問わず、三位一体のものと理解すべし!

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若くして世界にその名を轟かせたエマニュエル・トッド氏の2003年の著書である。「アメリカはもはや帝国にあらず」という主張に興味ひかれた。その理由は明確にそして説得力をもって述べられている。
日本はアメリカ重視というよりほとんどアメリカの属国にすぎないが、世界全体に注意を払えば確かに世界規模でアメリカ離れが進んでいる。
ヨーロッパはもちろん、気がつけば中南米もほとんどの国が左翼政権となっていて、ベネズエラのチャベス大統領のように露骨にアメリカに楯突く国も出てきた。アメリカが一国だけでもはや生き続けることができないことをアメリカの市民が理解したとき、アメリカにどのような変化が生まれるか、また日本はどのような対応をしようとするのか、個人的にはその点に興味がある。


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