書籍のご案内


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『教育の臨床エスノメソドロジー研究:保健室の構造・機能・意味』(2004年2月29日,東洋館出版社)を刊行することができましたのでご案内申し上げます。

現在、臨床的研究の必要性が広く認識されつつあり、また研究成果の現場への実質的な貢献や,研究と実践との相互に示唆的な関係構築への関心が高まっています。本研究は,保健室に焦点をあて,こうした関心に応えるべくはじめたものです。

本研究の焦点は、保健室のエスノメソドロジー,つまり,保健室において実際に行われているが当事者は気づいていない実践的方法論です。本書では,これに注目しつつ,保健室の内部で行われている相談的活動,教育的活動のメカニズムを明らかにしました。

1990年代初頭に保健室登校ということばとともに、いじめ・不登校問題への保健室の貢献は、社会的にも一定の認識が得られるようになりました。保健室においてみられるのは,身体的トラブルへの対応を契機に,子どものメンタルな悩みにも対応する相談的活動であり、そこには臨床心理士による専門的スクールカウンセリングとは異なる次元での特徴があります。

保健室のエスノメソドロジーを明らかにすることで、教育臨床的研究における現場と研究者との臨床的知・実践的方法論の共同構築に向け,具体的な方向性を提示したいという当初の思いには,どうにかこうにかたどり着けたのではないかと,いま考えております。

お読みいただき,ご感想やご批評をいただくことができましたら幸いです。

                         2004年3月 秋葉昌樹




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