叔母の四十九日で徳島へ/第1日目



 6時起床。4時間しか寝ていない。
 旅の支度は昨夜のうちに済ませてあったが、メールのチェックなどをしていると、あっという間に時間が経ってしまい、慌てて家を出る。
 最初の予定より早く東京駅に行って、美味しい駅弁を探そうという魂胆。
 が。7時30分頃の東京駅の駅弁売り場は、開いているところが限定されて、結局はいつもの弁当ということになってしまう。でも、少しは変えたいと思って、崎陽軒のデラックスシュウマイ弁当を買って、ひかりに乗り込む。
 品川を過ぎた辺りで弁当を広げる。

 隣は空席で、ずっと空いているのかなと思ったら、新横浜で乗ってきた。アタシは窓際なので、トイレに行ったりするのに、その都度隣の人に立って貰わなければならないのはとても心苦しい。
 で。
 本日は歌舞伎座の7月、玉三郎の歌舞伎会メンバー先行発売の日。いつもならネットですんなり買うのだが、iPhoneはフラッシュが使えないのでネット予約が出来ない。で、しかたなく電話で予約をする事になる。
 浜松を過ぎて名古屋の手前で10時。アタシは周囲の迷惑を考えてデッキに出て、ひたすら「チケットホン松竹」に電話するが、まったく繋がらない。30分ほどデッキで立ってやっていたが、これは持久戦になるだろうと思って、席に戻り、ひたすらリダイヤル。京都を過ぎてもダメ、新大阪を過ぎてもダメ。とうとう新神戸に着いてしまったが、ダメ。
 アタシの旅程は、新神戸から高速バスに乗って明石大橋~淡路島~大鳴門橋~徳島というルートを取るので、四国方面行きの高速バス乗り場を探すが、見あたらない。駅構内の表示が極めて不親切で、初めての客は見落とすような小さい表示しかない。
 結局、新神戸駅の周囲をウロウロするうちにバスの発車時間は過ぎてしまった。これはもうダメだと駅にとって返して、観光案内所があったので、案内嬢に抗議するが、駅の表示はJR西日本の担当で、彼女たちは違う組織の人。肝心のバスは、後続の便に空席があれば乗れるから、詳しい事はバスの人に聞いてくれと言われて、たらい回しか、とキレた。よく考えたら、案内嬢にキレても仕方がないんだが……でも、「観光神戸」とかいうなら、こういう無知な客にもそれ相応の配慮はして欲しい。
「判りました。一緒にバスターミナルに行きましょう!」
 ということになって、案内嬢とともに、四国方面行きバスターミナルへ。そこには「バスの人」はいなくて、別便のバス運転手がいただけ。その運転手に聞いて、バスの営業所に電話しろと。それで教えられた番号に電話したら「ここはバスの車庫だからチケットに関しては判らん」と言われてまたもたらい回し。空席に座れるかどうかはその便の運転手の裁量であるという、なんとも心許ない返事を貰う。観光シーズンでもないし、空席はあると思うがなあ。
 こんな事をしているうちに12時になったので、チケットホン松竹に電話。まだ話し中で、こりゃもうダメかなと思ったら、やっと繋がって、希望の日の希望のランクの希望の席が取れた。ラッキー。
 バスも、1時間遅れて後続の便に乗れた。
 明石海峡は霞んでいて、遠望は出来ず。明石大橋も、渡ってしまえば長い橋、という感じ。
 ただ、淡路島の高速道路はなかなか凄い。天気のいい日に、このコースを走ったらさぞ美しい景色を堪能出来るだろう。
 大鳴門橋も渡って、四国へ。
 昼飯がまだだったので、徳島駅の駅ビルの中にある老舗の蕎麦屋「橋本」で、ざる蕎麦とかやくご飯のセット。まあこんなものでしょう。
 駅から眉山に向かって歩く。
 駅前広場に面している書店、「小山助学館本店」に入ってみる。昔はもっと大きな店だった気がするが……。
 で、「警官狩り」を発見して安堵。駅構内のkioskにもあったけど。

 さだまさしの小説と映画でひょんな事から有名になってしまった、「眉山」。徳島の象徴なので、長崎の人間にいじって欲しくなかったなあ、というのが正直な気持ち。全国的に有名なものならともかく、これはもう、ローカルもローカルな、極めて地味だけど、故郷のシンボルだから……。
 昔はどぶ川と化して汚かった新町川がとてもきれいになっていた。

 クルーザーが走ってきたので、それも写真に撮ったはずだったのに、失敗していた。よく水上スキーもやっているらしい。町の真ん中を流れる川で水上スキーというのは極めて乙である。隅田川でもやってるのかな?荒川でやっているのは見たことがあるが。
 で……。
 以前、徳島市で一番の繁華街だった「東新町」を歩く。土曜の午後と言えば、昔は人で溢れていたものだ。それがまあ、閑散。シャッター街だし、昔は映画館だったところがみんなマンションや駐車場になっている。もはやこの街は商店街の機能を停止してしまった。

 そんな街にある、アタシが高校生の頃、よく行った中華ソバ屋「銀座一福」に寄ってみる。さっきざる蕎麦セットを食ったばかりだったが、このタイミングで食わなければ、また当分食えないだろうと思い、頑張って食う事にする。
 まあ、昔より、「アタシが憎む今の徳島ラーメン」に近くなっているが、まあ許せる状態。考えてみれば、昔だってここの中華ソバは特に美味いとは思っていなかったし。
 徳島の中華ソバの特徴は、丼が小さくて、その分単価も安い事。だから、満腹でも食える。
 食ってから、しばらく近くを歩き回り、昔は料亭街だった一角にある親戚のビルを外から眺めたり。このへんも、料亭が廃れて、普通のフーゾク街になってしまった。
 もう、駅まで戻ってバスに乗る元気がなくなったので、タクシーを拾って、隣の市にある親戚の家まで。新しい道が判らないので、昔ながらの旧道をずっと走って貰いながら、おじさんドライバーと話し込む。
「徳島は、昔は有名だった木工もダメになったし……」
「みんな、どんな仕事をして生活してるんですか?」
「さあ……?」
 とにかく、徳島は、見るからに疲弊しているよ。

 親戚の家に着いた。四十九日の前日にみんな集まって、ワイワイガヤガヤ状態かなと思い、それに乗り遅れたくないから早めに帰ったのに、親戚のまだ誰も帰ってきていないし、帰ってこないと連絡してきた叔父もいると。一番遠いアタシがこんなに時間に余裕を見て帰ってきてるのに。ガックリ。
 それでも、夜の7時を過ぎて、尼崎にいる叔母(母親の妹)が帰ってきて、宴会。アタシはビール1缶で酔っぱらってしまった。魚の天ぷらとか小アジを素揚げして甘酢に漬けたものが、美味い美味い。徳島は、食い物に関しては本当に恵まれている。すべてが美味い。町もまあ、のんびり暮らすには穏やかでいいところだと思う。でも、ダル・シティだなあ。若い連中がどんどん関西に出て行ってしまうのも判る。アタシだってそう思って徳島を離れて、そのまま東京の人間になってしまったんだし。本籍ももう東京に移してしまったし。

 お風呂に入って、0時頃にお休みなさい。
 この親戚はクリーニング屋をやっているので、いつもは洗濯が仕上って保管しておく倉庫のような部屋で寝る。真っ暗だし周囲に服がぶら下がっていて、気味悪い。
 新幹線の中では集中出来なくて仕事がまったく出来なかったので、ちょっとやろうとプリントアウトを広げる。時代小説の方よりも、「悪漢刑事4」のアイディアが幾つか浮かんだので書き留めておく。

 で、iPhoneをチェックしたら、留守電が。聞いてみると、快楽亭ブラ淋から。「今警察に捕まって拷問されてます!ブログに書いてください!」って。酔っぱらった口調だったので、なんじゃこりゃと。酔っていちいち電話掛けてこられたらかなわんな、と思ったが、酒酔い運転で逮捕されていたと後から知った。

 電気を消して寝るが、睡眠時無呼吸症の治療器を持ってこなかったので苦しかったのか、暑苦しかったのか、とにかく、寝苦しくて、ムチャクチャな寝相になって、朝を迎えた。

本日の体重:89キロ
本日の摂取カロリー:駅弁、ざる蕎麦セット、中華ソバ、魚の天ぷらにビールなど。3000kcalくらい?

Posted: (土) - 6 13, 2009 at 10:19 AM             |


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